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ドワーフの匠の技術とエニウェアの視線




デーヴィド達が帰ってきて東の大陸の方々とまずはご挨拶、

聞いてはいたがメディさんは頭が蛇を除けばかなりの美人だ、

よほど苦労していたのか・・統治者なのに謙虚しまくってた。



彼女達はルーム国王との挨拶の後各地を電車で移動している、

各地の名物を食べながらお供が料理のレシピを習っていた、

東の大陸でもこの味を出したいと気合いを入れている。



西の大陸の料理人は先にレシピを習っていたが・・



東の大陸という新たなライバル?が出来たことで気合い満喫、

負けてなるもんかと料理人たちが・・なぜか一緒に習っている、

料理人木人形達は照れながらも喜んでレシピを教えていた。



それと・・



祖父木人形はメディから預かった金庫の中身を見て驚愕していた、

すぐさま金庫抱えて鍾乳洞にある秘密の造船所に走っていった。



・・・



木人形にもギックリ腰ってあるのだろうか?



あの金庫の重さ300kg位ありそうだけど・・



年なんだから無理しないでほしい・・




「魔法で金庫を軽くしてるのよ」




祖母木人形の説明で安心した俺だった。



「コウ話があるの、ちょっといいかしら?」



俺と祖母木人形はなぜか恋人のように腕組みして食堂に移動した、

エリーナやサユミ、ソニア達まで集まってワクワクしている、

なにかいいことがあったのか?女性木人形たちも集まっている。



さらにデーヴィドやクリスティーナ達も集まり食堂は大賑わい、

まずは皆でお茶を飲んで・・一息入れて本題に入る。



「出来たのよ!」



「何が??」



「あれよあれ・・」



「だから何なんだ?」



「もう・・悟りなさいよ・・」



「・・・」



悟れと言われても思い当たることが無いんだが・・



「ドワーフに頼んでいた人形が出来たのよ!」



・・・



!!!



先般エリーナ達から聞いていた新たな女性木人形の身体のことか?

なんでも・・まるで生きてるような見事な人形だったと聞いている、

出来るだけ創るから時間がかかるとまでは聞いていたが・・



俺がそう声を出すと・・



「イェ~~~イ!」



女性木人形達が喜んで返事をしていた。



「そこでね・・コウに頼みたいことがあるんだけど・・」



祖母木人形の話によると・・



俺とデーヴィドはじめ各種族の同意と魔力が欲しいとのこと、

今迄の木人形の身体から新たな人形に魂を移すために必要らしい、

ただ条件があって・・一度だけしかこの移動は出来ないらしい。



「そこでね・・」



まずは祖母木人形だけを全員の魔力で新たな人形に魂を移す、

万全を期した状態で一体だけ移動させて問題が無いか試すらしい、

特に問題が無ければ他も順次移動させるようだ。



「お祖母さん大丈夫なのか??」





デーヴィドの脳天にはたんこぶが出来ていた。



「おねえさまと言うように!!何度言えばわかるのよ!」



・・・



痛がるデーヴィドにクリスティーナが治癒魔法をかけていた、

心配してるんだから脳天ゲンコツはやりすぎだと思うが・・



「女性の気持ちを察してくださいね・・」



クリスティーナがデーヴィドを優しく説得していた。



・・・


俺はこれ以上この問題には関わらないことにした。



「それで?いつ実行するんだ?」



「航空母艦天城と葛城で女性木人形の新たな身体を運んでるの、

もうすぐ西町に帰ってくるから私たちも移動しましょう、

新たな身体への転移は天城と葛城の中で行うわ」



「わかった、すぐに移動しよう」



俺達は列車で西町まで移動して港で天城と葛城を待つ、

30分位したら駆逐艦に守られた天城と葛城が帰ってきた、

その中には・・厳重に守られた無数の人形達が眠っていた。



どれも見事な出来栄えだ、ドワーフの技術に驚愕させられた。



だが・・?



A●BやS●U等のアイドル風な女性ばかりなのはなぜだろう?

それも皆センターにいるような美少女ばかりだ。



「木人形のリクエストなのよ」



ほとんどの女性木人形は10~20代後半で命を落としたらしい、

生前に近い年齢の人形にしてほしいと・・ぜひにと懇願したそうだ、

それはいいんだが・・これ幸いと美化しすぎてないか?



木人形達は笑って誤魔化していた。



俺達は祖母木人形の新たな身体となる人形の所に移動した、

そこに眠っていたのは・・宇宙戦艦アニメに出てきたスター●ヤ?

超美人だが・・それを見たデーヴィドが腹抱えて笑ってる。



「あはは・・お祖母さんさすがにこれは美化しすぎでしょ?」



次の瞬間彼は祖母木人形の見事な後ろ回し蹴りで吹っ飛んだ。



・・・



さすがにクリスティーナも呆れ、サユミがデーヴィドを治癒してた。



「さあ始めるわよ!」



エリーナの合図と共に皆が祖母木人形と新たな人形を囲った、

全員が手を繋ぎ目を閉じて魔力を祖母木人形に送っている、

代表として俺コウが祖母木人形に命令する。



「我は命ずる!祖母木人形の魂よ!新たな身体に宿りたまえ!」



次の瞬間祖母木人形の身体が光り丸い球のようなものが出てきた、

球が出た今までの木の身体は崩れていき跡形もなく消えてしまった、

その球は横で眠る・・新たな人形の心臓あたりに吸い込まれていく。



・・・



皆の魔力の消費は微々たるものだったが・・緊張の方が堪えたらしい、

俺も疲れたが・・ところで魂の転移は上手くいったのか?



皆の目線が・・眠る人形に注がれていた。



だが動かない・・



一分ほどしたら・・



静かに人形が目を開いた!



そして・・



「よいしょ・・っと!」



美貌に似合わない仕草でゆっくりと起き上がり大あくび、

周りを見渡した後思い出したように自分の手と顔を触りまくる、

他の木人形が鏡を見せて・・それを見た祖母はガッツポーズ!



「上手くいったわよ~~~!」



祖母木人形はエリーナ達に次々と抱きつき感謝の言葉を送る、

内心不安だった皆は安堵からか涙を流しながら成功を祝った、

それを見ていた他の女性木人形達も涙と歓喜で溢れていた。



「さあ!!!どんどん新しい身体に転移させるわよ~~」



コツを掴んだからか・・次々と新たな身体に転移される木人形達、

天城と葛城の内部は歓喜が止まらず皆が抱き合って喜んでいた、

全ての女性木人形の転移が完了した後に女性ドワーフが登場する。



「みなさま、あたらしい身体はどうですか?」



「最高で~~す!」



何かのリフォーム番組のような流れで皆がドワーフに礼を言う、

驚いた事にこの新たな人形は飲食も可能で五感も人間そのもの、

さすがに子供は産めないが夜の営みは出来るらしい。



「手を出しちゃダメよ!」



俺とデーヴィドはエリーナ達にほっぺを思いっきり引っ張られた。



「ありがとうございました!!!」



女性木人形・・いや元木人形かな?彼女達は俺達に深々と礼を言う、

その後自分達の担当部署に戻り仕事と飲食、遊びを満喫していた、

それを見ていた男性木人形達がすごく羨ましがる。



「ドワーフ殿!我ら男性にも新たな身体を造ってください」



土下座までして頼む木人形達に女性ドワーフが一言!



「男性のアソコは造れないの・・」



顔を真っ赤にして女性ドワーフがお断りを言うが・・



「それは無しでも構いません!」



木人形にしてみれば、今でもアソコは無いので気にしないそうだ。



「わかりました、検討してみます」



「お願いします!」



男性の木人形達は希望の雄叫びを挙げていた!



「すまない、無理のない範囲で何とか頼む」



俺達も女性ドワーフに懇願する。



「頑張ってみます」



女性ドワーフ達は笑顔で答えてくれた。




そのころ・・



遙か彼方から千里眼を使い・・



俺達の様子を細かく見ていた一匹のエニウェアドラゴンがいた。



そのエニウェアドラゴンは俺達のいる方角に飛ぼうとした、

だが思いとどまり、また飛ぼうとする仕草を何度も繰り返す、

覚悟を決めて大きく飛んだが・・また元の所に戻る。



「はぁ・・・・」



諦めたようなため息をつき・・



俺達のいる方角とは逆の方向に飛んでいった。



































次回は4月2日(金)夜の予定です。


頑張って書いていきますので



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