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滅びた村とカーグワスからの情報




夜が明けた頃再び偵察隊は謎の村に趣き村付近の調査を行った、すると・・

既に村には死骸は一つも無く残った魔物達も腹を満たし姿を消していた、

そのため村人達の姿もない、死体も無いので魔物が持ち帰ったのだろう。




これを聞いた俺は光のモンスターカードを手に携え村に出向き祈った、

もし魂があればこのカードに宿れるはず・・一つも反応が無かった・・

既に魂も消滅したようで村人達は子供を除き全滅となっていた。




「全員敬礼!!!!!」




ザザザザ!!!!!!!!!!!!!!!




調査隊はじめ全員が村に向かって敬礼、それと黙祷を捧げ成仏を祈った、

それが済んだ後に調査再開、何かこの星の手がかりが無いかと探し回った、

ちなみに子供達は全員熟睡、ショックが大きいので睡眠魔法で眠らせている。




「どう?こっちには何も無いわ?そっちはどうかしら?」




「いいえ何もありません、家が焼かれているので全部燃えています」




「そう・・困ったわね、手がかりになりそうな物は何も無いのね・・」




家々は全て焼かれているので日用品なども全部消失し手がかりは一つも無い、

残りは子供達がいた家のみ・・ここは集会所のような家なので日用品は無い、

かなり頑丈に作られていたが魔物達の前では役に立たなかったようだ。




俺も周りを捜索していると茂みの中からキラリと光る何かを見つけ掴んだ、

それは埴輪のような人形、だがその姿を見るとなぜかテレサ達を思い出した、

もしかしたらこの村人達が信仰していた神なのかもしれない・・




「コウさんこれ何ですか?」




「ああ茂みの中で見つけたんだ、もしかしたら村人達の神様かもしれない」




「それお借りしていいですか?3Dスキャンして調べて見たいのですが・・」




「ああ頼む、出来るだけ細かく調べて欲しい」




「わかりました、お預かりします」




調査隊達はその人形を預かり急ぎ古鷹に戻り3Dスキャンで調べまくる、

その結果素材はその辺に生えている木だったがその姿は創造神の雰囲気、

なので調査員はこれを撮影しブラックホールを通りテレサ達にこれを見せた。




すると・・




「う~~確かに私達と似た感じがするんだよね~でも私こいつ知らない!」




テレサは知らないのでクリシュナに丸投げ、クリシュナもこいつは知らなかった、

クリシュナはインダストリアルとコンスタンシアにも見せて知らないか尋ねた、

だがこの2人も・・創造神の雰囲気は感じるが会った事は無いと断言している。




それを聞いた調査員は意気消沈して武藏に戻りエリーナに報告、だが・・




「調査員のあなた、確かに創造神達は雰囲気は感じたと言っていたのね??」




「は・・はい、そう仰ってました、でもこの人形の顔は知らないそうです、

一応破壊神ディーテさん達にも尋ねましたが全員知らないと・・

あ・・あのエリーナさん、何か気になることでもあるのですか?」




「ええあるのよ、人形は荒削りだけど凄く大事にしていたのは感じるわ、

おそらく村人達が創造神をチラ見だけで作成したからこの出来映えなのよ、

となると近くに創造神がいる可能性はあると思う・・そう感じたのよ」




「なるほど・・でも村人達は子供を除き全滅してますので聞き込みは・・」




「だとしたら子供達に伺うしかないわね、年長者はどの位の子供なの?」




「見た感じ15歳位ですね、他は3歳から10歳位の感じです」




「その15歳位の子が目覚めたら報告して!私が直に聞いてみるわ」




「了解しました!!」




余程疲れていたのか子供達が目覚めたのは翌日のことだった、

目覚めた瞬間俺達に驚いていたが・・すぐに冷静となり黙り込んでいた、

それを聞いたエリーナが病室を訪れ年長者との話し合いを行った。




「お姉さん達・・・誰??」




「私はエリーナ、この軍団の代表よ、あなたの名前聞いてもいいかしら?」




「ぼ・・僕はカーグワス、年は15歳で長老の孫になります」




「カーグワス君、この人形を知っているかしら?」




「ええそれは長老が守り神として崇めていましたが・・」




・・・・




グジュグジュグジュグジュ・・・・




カーグワスは黙り込む、そして大粒の涙を流し出し村が全滅したと悟る、

それを見たエリーナはそっと彼を抱きしめ・・落ち着くまで抱きしめた、

20分もしたらカーグワスも落ち着いたようでエリーナに礼を言った。




「ありがとうお姉さん、もう大丈夫だから・・」




「それはよかったわ、何か飲む?お腹が空いたら食事もあるわよ」




「えっ?お姉さん達何者なの????」




「話せば長くなるから・・お口にあえばしっかり食べてね!」




カーグワスはメイドさんからお粥と魚の煮付け、味噌汁などを貰い食べ出した、

驚いたことにカーグワスは迷い無く俺達の食事を食べ美味しいと喜んでいた、

これを見るに・・彼らの食事環境は俺達とそう差は無いらしい。




「あ・・あのこれ美味しい・・・もっと食べたい・・」




「ええいいわよ、しっかり食べてね」




相当お腹が減っていたようで3人前をしっかり食べたカーグワス、

他にも桃缶を与えた所猛烈に喜びあっという間に食べ尽くしていた、

食事が済んだカーグワスは・・思い出したようにエリーナに尋ねた!




「ぼ・・僕以外のこ・・子供達はどうなったのですか???」




「大丈夫よ、別室で寝ているわ、心配なら傍に移動する?」




「お・・お願いします」




看護婦達はベットごとカーグワスを別室にいる仲間達と会わせた、

同じように目覚めた子供達も要望し10人の子供達は無事再会を果たす、

一安心したカーグワスは・・エリーナに向かって真顔で語り出した。




「お・・お姉さん達のこと細かく教えてくれますか?」




「ええいいわよ、でも私達も貴方達の事知りたいの、教えてくれる?」




「そ・・それはもちろんです、よろしくお願いします」




カーグワスのこの言動を見てエリーナは心で考える!




「こ・・この子しっかりしてるわね、教育も受けてるような言動だわ、

おそらく長老が後釜として鍛えていたようね、これは期待出来るわ」




エリーナはまずカーグワス達に自分達の詳細を話した、ただ一部は異なる、

それは創造・破壊神を調べに来たとは言わず不明の仲間を捜すと言葉を濁す、

もしカーグワス達が信仰してるのがそれらだったらややこしくなるからだ。




この問答は恒例のごとく乗組員達全員がスマホで視聴して頷いていた、

なのでしばらくの間はエリーナの説明に合わせ対応する事にしたようだ、

2時間ほど説明を聞いたカーグワスは頷いていたが他はキョトンとしている。




ここからはエリーナがカーグワスに質問を繰り返す。




「まず・・カーグワス君ここはどこなの?私達迷っているのよ」




「えっ?ここは誰でも知ってるシブン地域ですよ??」




「ごめんね、私達その辺は疎いの、細かく教えてくれる?」




「あっ、はい、まず僕がいたのはシブンの村です、見た通り小さな村です、

主に農業で生活してましたが最近魔物徐々徐々に増えて困っていたんです、

そこで僕たちの両親と姉達は王城に伺う際援助を求め向かいました」




「えっ??王城があるの?どこにあるのかしら?」




「はい!村から1500km程離れた所に王城があってそこに行きました、

その王城はこの付近では一番大きくそこから定期船が来てそれに乗りました、

ですが1ヶ月ほどかかるので・・・村は壊滅し間に合いませんでした」




これをモニター越しで聞いていた俺はすぐさま地図を広げ王城を捜した、

そしてメイドさんに指示してどの方向にあるのか尋ねるよう伝え返事を待つ、

俺の指示を聞いたメイドさんはメモを準備し飲み物を持って部屋に伺う。




そのメモを見たエリーナは・・すぐにカーグワスに尋ねる。




「ねえ王城ってここからどの方向にあるか教えてくれる?」




「は・・はい、僕は行ったこと無いのですが南西方向と聞いています、

王城の名前はクアラと言って海に面した豊かな地域と聞いています」




これを聞いた俺達は方向を調べる、該当したのは地球で言うシンガポール、

現在からの場所だと日本とは反対側となるので俺達は頭を抱え悩んでいた、

北上して日本方面に向かうか・・クワラ経由でオーストラリアに向かうか・・




・・・



その後もエリーナはカーグワスの話を聞きながら・・




・・・




状況からして・・・




・・・




クアラの王城に行く方が無難だと考えていた。










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