阿修羅と化したマイラと紀伊に招かれるブラックコンスタンシア
マイラは不気味な笑みを浮かべながら紀伊の艦首に歩いて行く、
その後ろの憑依モンスターも笑みを浮かべる、何か策がありそうだ、
その先では・・乗務員達が左右に並んでマイラを激励しハイタッチ!
パチパチパッチーーーー!!!!
「マイラさん頑張ってくださいね~~期待しています!!」
「ええありがとう!必ずや期待に応えます!!!」
マイラと憑依モンスター達は乗務員に激励されながら艦首に向かう、
その間タケシは海上に氷のテーブルを展開、大体テニスコート位の大きさ、
ブラックコンスタンシアが地上戦を求めたので臨時の舞台を用意していた。
「この程度の大きさでいいか??」
「ええありがとうございます、これで存分無く戦えます」
ザッパァーーーーーン!!!!!!!!!!!
この付近の島は岩壁が多く小型種族が多数なので島での戦いは避けたタケシ、
相手方もそれを了承しタケシは海の上に氷のテーブルで舞台を作っていた、
そして紀伊も海面に着水、各艦隊は500m程舞台から待機していた。
他にもタケシはすぐさま複数台カメラを設置しようとした最中・・
「あらそれは何ですか??」
「ああカメラというものだ、これを通すと各艦に映像が送れるんだ!」
君も皆の目線があったら戦いにくいだろう?なので距離を置いたのだが・・
皆が戦いが見たいと言うのでこれを設置させて貰う、これは了承願いたい」
「ええ構いませんよ、私もむしろその方が都合がいいですから、それと・・」
「それと・・何だ?」
「私達の存在価値を高めておく必要があるからです、これに関しては・・
戦いの状況次第で説明したいと思います、なので今は聞かないでください」
「ああわかった、だがどちらかが危険と判断したら止める、それでいいか?」
「ええ構いません、その方が私も存分無く戦えます」
タケシがカメラを設置し終わった頃マイラが艦首に姿を現した!
ゆっくり紀伊から舞台に移動、そしてスカートを掴みお辞儀挨拶、
待ち構えていたブラックコンスタンシアに向かって名を名乗る。
「ご指名ありがとうございます、私はマイラ・アナ・ヴィクトリア、
この度のご指名お受けします、ですが条件を言ってもよろしいですか?」
「ええどうぞ!」
「はい、私には2体の憑依モンスターがいます、これらの一部参加を希望します」
「えっ?憑依モンスターって?」
「お見せしましょう!!」
シュウウウウウウ・・・・・・
マイラは アークエクスシアとエレメンタル・ソルジャーを展開、だが・・
一部だけの参加とはどういう意味なんだろう?
「ええ構いませんよ、その代わり私も一体猛獣を展開させて頂きます」
ゴワアアアーーーー!!!!!
出てきたのは一角獣と虎を足した猛獣、それに跨がるブラックコンスタンシア、
どうやら騎馬戦が得意のようで・・まあ乗るのは猛獣、だがここでは狭くないか?
そんな心配の矢先タケシは紀伊に飛び移り戦いの号令をかける!
「では始め!!!!!」
ハアアアアアアアアアアア!!!!!
ブラックコンスタンシアは即座にマイラに攻撃、槍を展開して攻撃してくる、
それを華麗に避けるマイラ、お互いその動きは俊敏で舞台の狭さを感じさせない、
ひたすら攻撃するブラックコンスタンシア、それを避けるマイラだったが・・
ズザザザザーーー!!!
突然猛獣が動きを止めた、お互い睨み合い武器を構える、そして語り出す。
「そろそろ奥の手を出されたらどうですか?私には時間が無いので・・」
「ええそれは感じています、おそらくあなたは時間制限があるようですね」
「その通りです、ここは私にとって居心地が悪いので即座に離れたいのです」
「それはご愁傷さまです、ではどの位の時間までなら耐えられますか?」
「そうですね、戦闘に関しては3分が限度です、何しろ消耗が激しいので・・
出来れば一撃必殺の技で挑んで貰えるとありがたいです・・・」
「ええわかりました、では今から挑みますね」
ハァアアアアアアアアアアア!!!!!!
マイラは気合いを入れ猛烈な闘気を吹き出し・・背中から手が出てきた?
それはアークエクスシアとエレメンタル・ソルジャーの両手、そして・・
マイラの両手にそれぞれエンジェルソードと聖刀山城が展開された!!
その姿はまるで阿修羅、猛烈な勢いで必殺の技を放つ!!!
「行きますよ!!千手斬舞撃!!!!!!」
ズバババババババババババババババ!!!!!!!!!!!
マイラの聖刀から猛烈な空気斬が飛び出しブラックコンスタンシアを襲う、
無数の空気斬を見たブラックコンスタンシアはニヤリと笑い・・
「ハァアアアアアア!!!妖撃千裂塵!!!
ドシュシュシュシュシュシューーーー!!!!
バシシシシシシシシシシシシ!!!!!!!
ボォオオオオオオオオオオ!!!!!!
「ウキイ?????」
「ピイイイイイイイイイイーーーー!!!」
負けじとブラックコンスタンシアも無数の空気の槍を噴き出して攻撃、
それらは衝突して相殺、その際猛烈な強風が発生し周りが吹き荒れた!
それに吹き飛ばされる小さな種族達、それを見たタケシが戦闘を止める!
「そこまで!この戦い引き分けとする!」
これを聞いたブラックコンスタンシアは笑みを浮かべる、マイラも同じだ、
戦闘時間は短かったが必殺技を見て引き分けに相応しいと各種族は判断した、
そして拍手!次の瞬間猛獣は霧のように消え去っていった。
「ハァハァ・・私の意図を汲んで頂きありがとうございます・・」
「いえいえこちらも冥界の事を聞きたいのでお互い様です、どうですか?
紀伊の・・この軍艦の中で話し合いませんか?」
「えっ?いいのですか??」
「それがあなたの意図ではありませんか?私達もそのつもりです」
「これはこれは・・ではお言葉に甘えさせて頂きます」
「タケシさんよろしいですか?」
「ええ彼女はマイラさんに任せます」
「ありがとうございます!!」
こうして・・・
ブラックコンスタンシアは紀伊に招かれる、そして乗務員達が出迎える、
全員彼女が破壊神の手先では無いと理解し敬礼で挨拶、すると・・
ブラックコンスタンシアはこの扱いに驚いたが・・
「こう・・ですかね??」
彼女も敬礼返し、するとお互い笑みを浮かべ・・マイラが来賓室に案内、
最上級のもてなしを受けたブラックコンスタンシアは・・
・・・
冥界の事を静かに話し出した。
ちなみに話の合間に一部の乗務員達が島を訪れ小型の種族達に詫びた、
先程の強風で子供達が飛ばされたので急ぎ捜索し親の元に連れ帰った、
幸い行方不明はいなかったので親達は安堵していた。
それと乗務員達はお詫びも込め乾燥肉や野菜を提供し大喜びされていた、
ブラックコンスタンシアはこの裏世界が落ち着かないようで各艦移動開始、
フェニックスの島まで戻ったらブラックコンスタンシアも落ち着いていた。
ちなみにちなみに・・
ブラックコンスタンシアの本体・・?のコンスタンシアはというと・・
「あ~~~臭い!!!!!何度洗っても臭いが取れないわ!!!!」
「も・・もういいいでしょ?これだけ洗えば綺麗だから・・」
「なに言ってるのよ!!!!お風呂の水変えて!3回目に突入するわよ!!」
武蔵の風呂場で強制洗浄されていた、服類は洗っても臭いまくるので処分した、
その代りに・・・なぜかシルビアが持ってきた最新アパレル関連を着込ませる、
こうしてやっと臭いが取れたコンスタンシア、だが乗務員達はヘトへトだった。
尚ブラックコンスタンシアはと言うと・・
「えっ私ですか?もちろん毎日心身ともに洗っていますよ!」
その言葉の通り・・
ブラックコンスタンシアはとても清々しい匂いがしていた。