紀伊の突撃と最強12天聖の出撃
紀伊の艦長タケシとブルーデーモン王のアレスは謎の穴を見つける、
あれはブラックホール、あの中では魔物達がうじゃうじゃ動いている、
だがまだこの異世界への完全召喚はまだのようで出てきそうにない。
だが・・
もう数分もすれば召喚が完了しあの魔物達が一斉に出てくるだろう、
そうなったら相当厄介だ、住宅地に入り込まれると甚大な被害が出る、
一応民衆も軍事訓練は受けてはいるがあれだけの大群だとかなりヤバい。
それを危惧したリンが自分の想いをアレスに向かって思わず発する!
「い・・今からあのブラックホールに艦砲射撃出来ませんか?」
「そ・・そうだな、アレが出てくる前に総攻撃しよう・・」
「ちょっと待ってくれ!!」
その声に反応したアレスが頷き各艦隊に艦砲射撃を指示するが・・
なぜかタケシが発射を阻止、そしてある提案をする。
「今放ってもあのブラックホールは攻撃を受け付けないだろう、
だから各艦隊は待機させろ、紀伊があの中にいる敵の出鼻をくじく!」
「それは危険だ、紀伊でもあの中に入ると危ないぞ!!」
「いいや紀伊なら飛べるから入り口の近くで艦砲射撃が出来る、それと・・
おそらくあの中はさらに魔物達がいるだろう、そいつらも一緒に叩く!」
タケシは紀伊をあのブラックホールの近くまで飛ばして総攻撃する気だ、
確かにあの入り口近くから各砲を放てば奥にいる魔物達も蹴散らせる、
そういう意味では至近距離攻撃は敵の中枢を叩けるから効果は高そうだ。
「君達はうち漏らした敵を撃ち落してくれ!俺は紀伊で出る!」
「あ・・ああわかった、気をつけてな・・」
「紀伊浮上、衝撃波砲はじめ各砲最大出力で敵を叩く!!!!」
ゴオオオオオオオオオオーーーーーーー!!!!!!!
紀伊は海から浮上しブラックホールの500m手前まで移動した、
そして艦砲射撃の準備、全砲使う為方向転換しながら総攻撃するようだ、
それを見たアレス達も戦力を分散し撃ち漏らした敵を叩く準備に入った。
ギュウウウウウウウウウウウーーーー!!!!!
ブラックホールの召喚が終わったようで魔物達が入り口に集結している、
だがまだ蓋のようなモノが開いてない、空いた瞬間が総攻撃のチャンスだ、
だがそのタイミングがわからない、砲撃手達はそのタイミングを模索している。
ゴオオオオオオオオオオーーーーーーー!!!!!!!
蓋を攻撃しても弾かれる可能性があるので開いた瞬間総攻撃を仕掛ける、
そう判断したタケシはそのタイミングを待つ、だが自分では号令は発しない、
すべてを砲撃手達に任せているので自分は艦長席でただ黙っていた。
「いい?あのブラックホールが開いた瞬間総攻撃するのよ!!!」
「ああわかっている、タイミングが重要だからな」
グィイイイイイイイイイイイーーーーン!!!
紀伊の砲がすべてブラックホールに向けられその時を待っている、
同時に忍びの部隊や精鋭隊達も艦尾に集まりいつでも出れる態勢だ、
全員がライフルランチャーを持ち一斉攻撃した後に敵陣に突入する。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
グィイイイイイイイイイイイーーーーン!!!
下にいるアレス達も身構える、ちなみにアレス達は旗艦オーディンに移動、
その横に戦艦ジークフリート、後ろには航空母艦オスヴァルトとメッシーナ、
それと輸送重巡・軽巡・駆逐艦複数隻が集まり対空砲火の準備を始めた!
「タケシさん我々も出ましょうか?」
紀伊のタケシに連絡したのは第10艦隊旗艦シャルンホルストにいるアシュラ、
それと戦艦カイザー、航空母艦アデリーンと潜水艦隊、さらに輸送艦隊達、
50隻を超える艦隊が集結し対空砲火と艦載機出撃の準備を始めた。
「ああ敵が出たら頼む、おそらく撃ち漏らしたのが外に出て拡散するだろう、
君達には住宅地や工場等を守って欲しい、紀伊は隙あらば敵陣に乗り込むからな」
「わかりました、ご武運を祈ります!」
「ありがとう、最善を尽くすよ!」
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
「戦闘機隊出るぞ!!!!」
「了解!各艦の艦載機順次発進してください!」
ズシューーーーンーーーーー!!!!
航空母艦オスヴァルト・メッシーナ・アデリーンと各艦の垂直戦闘機、
これらが次々と離陸、200機を超える艦載機がブラックホールを囲んだ、
その上には精鋭達、かつての敵だった精鋭達がこの異世界を守ろうとする。
「全部隊準備完了!いつでも戦えます!」
「よしブラックホールが開いたら総攻撃するぞ!!!」
タケシやアシュラ達は・・
ブラックホールが開くのを今か今かと待ち構えていた。
ほぼ同時刻・・・
沖合で待機していた航空戦闘母艦信濃、他の艦も殆どが集まっている、
だがここだけ様子が違う、遙か南の沖合い・・例えるなら地球の南極付近、
ここに得体の知れない・・だが他の場所のどこよりも敵の気配が大きかった。
「フフフ・・まずここで暴れさせてもらおうか・・」
キアーラの星に来ていたのは・・敵の総大将破壊神ディエトだった、
ディエトは以前部下達にここを攻めさせたので経緯は把握している、
リベンジの意味合いもあるらしく自らここに攻め込んできた!
「信濃発進!敵の総大将を叩きます!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
ディエトの気配を感じた信濃艦長サユミは信濃を発進させ南に向かう、
だがディエトはその場から動く気は無いようで腕を組み待ち構えている、
それを人工衛星で確認した通信官達は急ぎ付近の住民を北へ移動させた!
「全員列車に乗れ、大丈夫慌てるな全員乗れる!」
ピリリリリリリリリリーーーーーーー!!!!!!
一番南にいる白銀族達は臨時列車に次々乗り込み急ぎ北に移動した、
一応家にカギはかけているが気休め程度なので皆は事前に撮影している、
そして落ち着いたらまた戻り破壊されてたら写真のように復元するそうだ。
ちなみに移動するのは知的生命体に限らず友好種族達も一緒に移動する、
なので各地にいた列車は全部南に移動し次々と各種族を乗せ発車している、
列車は事前に準備していたので殆どの種族は移動し避難を完了していた。
ザザザザーーーーー!!!!ゴオオオオオオーーーー!!!!!
それらと入れ替わるように南に向かう信濃と馨響・威凜の艦隊達、
これらは各地域の旗艦のみ信濃と同行して残りは各地域を守らせている、
その艦名配下の通り、尚御召艦は三笠だけ同行している。
馨響族領地の旗艦。
● 拠点アサバスカ = クールベ
● 拠点ナイアガラ = マジェンタ
● 拠点ヴィクトリア = プリンセス・ロイヤル
● 拠点グドルフォス= クィーンメリー
● 拠点クアンシー= デラウェア
● 拠点エンジェルフォール = フロリダ
● 拠点イグアス = エスパーニャ
威凛族領地の旗艦。
● 拠点アルバート = ノースカロライナ
● 拠点スぺリオル配 = ペンシルベニア
● 拠点ブルーレイク = ドレッドノート
● 拠点グランセノーデ = ヴァンガード
● 拠点カインディ = バイエルン
● 拠点ハルシュタット = フッド
● 拠点グシューナ = リヴェンジ
白銀族領地の旗艦。
● 拠点「桜久遠」 = 厳島
● 拠点「松仙郷」 = 松島。
● 拠点「桐玉響」 = 橋立。
● 拠点「檍銀湾」 = 薩摩。
● 拠点「榊星彩」 = 土佐。
● 拠点「椿爽籟」 = 富士。
尚クラウディア城配属戦艦の鞍馬は北の大陸の警護のため残している、
それと敷島・初瀬・朝日も馨響・威凜城防衛の旗艦として待機している、
他の艦も各拠点を守るために待機、いつでも戦う事が出来る。
「信濃前進!戦闘機隊発進準備!!!」
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
信濃艦載機が次々始動、だが今は待機だけで発進はしなかった、それは・・
「皆配置は確認したわね、一発勝負だから気を抜いちゃダメよ!」
「ええわかっているわ、あの技は一度だけだからね!!!!!」
戦闘服に身を包んだ12人の天聖族、最強12天聖が甲板に上がっていく、
そしてそれぞれのパイロットパートナーと念入りに打ち合わせをしている、
確認が済んだあと12天聖が次々と戦闘機の背中にしがみついている。
「戦闘機隊出るぞ!!!!」
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!
戦闘機隊が次々と信濃から発進、11機が飛び立ち残りは一機、
その機体のパイロットはマテオ、その機体の背中に乗るのは・・
「行くぞヘミニ、墜ちるんじゃ無いぞ!」
「ええわかっているわ、仕事が済んだら迎えに来てね!」
「もちろんだ!マテオ出るぞ!!!!」
ズシューーーーーン!!!
天聖族を乗せた12機の戦闘機は・・
なぜか大きく旋回して左右に分かれていった。