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冥界の中継点案とダンテからの条件




破壊神ディエトの脅威がまだある以上なんとかしたい俺達だった、

いつ寝込みを襲われるか・・転送の鏡で繋がっている今不安は尽きない、

なので逆にこちらから攻め込み破壊神達を倒すか封じようと考えていた。




・・・




艦は冥界の液体金属のおかげで復元能力を身につけたが・・




・・・




乗組員達は有限、さらに敵地の状況がわからないので長期戦もあり得る、

なので補給路は確保したいのだが相手が破壊神なだけに現実的では無い、

さらに囲まれた場合脱出は困難だろう、さてどう対処するべきか・・




「コウ~いい方法があるよ~お小遣いくれたら教えてあげる!」




と言ってきたのは創造神のテレサ、彼女にはある考えがあるらしい、だが・・

創造神のくせになんで俺に小遣いねだるんだ?あんたほぼ不老不死だろう?

別に喰わずに買わずでも困らない・・逆ギレしたかのようにテレサが語り出す!




「あのね~私もアホ吉も大学生なの!なんだかんだとお金が要るのよ!!

授業料からパソコン、着る服や給食や遊ぶお金など色々と必要なのよ!

それにオシャレもしたいから費用が嵩むの!だからお金が欲しいのよ!」




ふつ~の大学生かよお前らは~!!!




・・・




まあ今のままだと八方塞がりなので期待は僅かでも聞くことにした、

尚報酬は100万ギル、これを2人で折半することで折り合いがついた、

固唾をのんで言葉を待つ俺達、するとアホ吉が自身満々に語り出した。




「この場合冥界を経由すれば問題は解決すると思います!」




はい??????????




「以前バルトスさん達が冥界に入り液体金属を持ち帰りましたよね?

神達が開けた穴から相当離れていたモンタナに液体金属が投げ込まれました、

目線を変えると冥界とはある程度離れていても繋がる事が出来る筈です」




続けて・・




「幸い今冥界の住人であるブラックエナ・カオルさんがこの異世界にいます、

彼女達に艦と冥界、この異世界と冥界を繋いで貰えば補給は出来る筈です、

確認する必要はありますが可能であれば補給は容易に出来るはずです。




要するに・・・




冥界をある意味物流倉庫として艦と異世界の中継点とすることか?




「そういう事です、そしてブラックエナ・カオルさん達に応援を仰ぎます、

対価を渡す代わりに補給路を確保して貰えば欲しいときに補給できます、

先般ブラックカオルさんが物資を送ってくれましたから可能だと思います」




・・・




この発想は考えもしなかった、というのも冥界は罪人を罰する所の筈、

しかし目線を変えれば・・破壊神達が絶対立ち入れない所なのでほぼ確実、

さらに今回繋がった冥界は中立派の監視下と聞いている、だとしたら・・




・・・




条件次第では可能かも知れない、というのも俺達は驚異なのは破壊神達、

敵意のある破壊神達さえなんとかなればいいだけのレベルなので・・

他に介入する理由が無いし関わる気も無い、まあ貧困だと救済する程度だ。




・・・




これは検討する価値がありそうだ、ダンテが了承すれば補給はほぼ確実、

そうすれば敵地でディエト達と交戦しても補給路があれば長期戦も可能、

上手くいけば封じられる、さらに冥界が通れれば退却も容易になる。




・・・




これを聞いた皆は検討する価値があると了承する、なのでこの案は採決された、

俺を含む幹部達はルーム国の会議室に集まりブラックエナ・カオルを呼ぶ、

そして2人を・・なぜか囲む幹部達、断れない雰囲気を作り出すためだ。




だがブラックエナ・カオルは平然としている、既にルア達から聞いていたらしい、

そして一旦冥界に戻りダンテと話し合ってきたようで余裕の表情を見せている、

それを感じたレイナ達がすぐさまブラックエナに問い合わせる。




「ねえブラックエナさん、知ってると思うけど・・・」




「ええ冥界を中継点にする案ですよね?それはルアさん達から聞きました、

私はすぐさま父のダンテにそのことを伝えました、そして父の返事は・・

条件はあるけど対応は可能だと言ってましたよ」




「その条件とは?」




「一覧にまとめました、こちらをご覧ください」




その条件とは・・




● 冥界はあくまでも荷物等の中継点、異世界と艦を繋ぐだけの役割。



● 中立派以外の領地(蘇生派・消滅派)の領地等に介入はしないこと、

 尚どのような形であっても関わったら中立派は一切援助・救助等はしない。



● 蘇生派・消滅派との戦闘は避けること、ただし攻撃されたら反撃は可とする。




● 期間は敵対する破壊神達との決着がついた時、多少の延長は可とする。




● 冥界を物流中継する対価は美術品、尚地球の美術品も含め提供してもらう。




● その他に関しては状況に応じて話し合いで事を進める。




・・・




大体想像通りの内容ではあるが・・なんで対価が美術品なのだろう?

だがルア達から聞いていたがダンテは美術品コレクターらしい、なので・・

関わりが無かったこの異世界と地球の美術品に興味を示したらしい。




そのためか・・




手紙で知ったがエナとカオルはダンテからかなり質問攻めにあっていた、

その内容は美術関連、尚音楽や陶芸、刀や酒に至るまできめ細かいらしい、

特にカオルが伝えたピアノやバイオリン等を聞き猛烈に欲しがっているそうだ。




ただ有名処に限らず気に入った作品なら有形無形問わず欲しがっているらしい、

なのでカタログなどがあれば送って欲しいとのこと、尚これらに関しては・・

対価として冥界にある物質ならば大概の素材と交換してくれるらしい。




!!!!!!!!!!!!




これは悪くない話だ、有名処だけなら難しかったが問わないなら問題無い、

特に俺の隣で手紙を盗み呼んでいたシルビアがなぜか猛烈に喜んでいる、

その理由はもちろん美術品、大量に心当たりがあるらしく目を輝かせていた。




・・・




まあ地球には才能はあるが世に認められない芸術家が沢山いるからな・・

おそらくシルビアの事だからその類いの知り合いが沢山いるのだろう、

それをダンテに売り特殊素材を受け取った俺達から対価をとる・・




・・・




見事な三角関係になりそうなこの話に当然ながら俺達も心を踊らせる、

冥界には液体金属をはじめ鉄のように加工でき数倍の堅さの物質等がある、

ブラックカオルが様々な見本を見せてくれたので期待はさらに高まった。




ちなみにこれらの材質は腐るほどあるらしい、俺達だと土のような感覚、

その辺掘れば次々と出てくるらしく大量に取り出して問題無いとのこと、

ただ魔力を吸い取る地球では使用不可、副作用が出る可能性があるからだ。




俺達は迷わずこの条件を受け入れるとダンテに連絡、ダンテも了承した、

これ以降冥界とこの異世界を通じるトンネルをダンテが用意してくれた、

早速シルビアが持ってきた美術品関連を送付、ダンテは飛び上がって喜ぶ。




ちなみにこれを境にエナとカオルも戻ってきたが時々冥界に行っている、

余程ダンテと相性がいいのかまるで故郷に帰るような勢いで通っている、

今では冥界の番人や幹部達とも仲良くなり顔パスで通れるそうだ。




・・・




冥界は罪人を裁くところ・・まあ深く考えないことにした。




一ヶ月後・・




ブラックカオルが用意してくれた高層ビルのような鉄の壁が複数出来た、

これは冥界の特殊金属の一つで堅さだけなら冥界でも3本の指に入る、

それを使い壁を造り主砲等で貫通もしくは破壊出来るか試すそうだ。




ただ・・




まずは冥界の特殊素材を使っていない艦の主砲で粉砕出来るか試す、

状況を確認した後第7艦隊と交代して砲撃が通用するかを確認する、

まずは他の部隊の戦艦数隻でいいだろうと思い募集をかけたところ・・




・・・




いつの間にか戦艦長門・陸奥・金剛・榛名・比叡・霧島・扶桑・山城、

伊勢・日向、アリゾナ、オクラホマ、三笠等が次々と集まって・・




・・・




空母赤城・加賀・蒼龍・飛龍・翔鶴・瑞鶴・大鳳・鳳翔・龍驤・瑞鳳・

千歳・千代田・雲龍・天城・葛城やサンクチュアリなどが大集結していた、

他にも重巡・軽巡・駆逐艦も次々集結し周りは艦が集まりまくっていた。




・・・




君達輸送と警護はどうしたのかな?




普段忙しいからと言ってまともに集まることないじゃないか?




なんでこういう時だけ・・俺のツッコミを無視した大艦隊が・・




・・・




冥界の壁に向かって・・




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・




総攻撃を開始するべく動き出した!!!

















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