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天界爵のティーラと冥界公爵のダンテ


祝!連載700回目となりました。



右往左往ありましたがあなたの応援と閲覧のおかげでここまで来れました、

これからも頑張ってまいりますので応援よろしくお願いします!




天界爵・・と名乗るティーラは冥界の中でも光を纏い輝いている、

まるで女神が降臨したかのような威風堂々の貫禄を見せつけている、

だが本人にその自覚は無い、自分では普通に立っている感覚なのだろう。




・・・




確か俺が聞いたのは・・ティーラは孤児でケイオウが引き取ったと聞く、

だが今にして思うと・・孤児とは言え卿魔族の王がなぜ育てたのか?

普通孤児などは施設に預け部下達に任せる筈なのだが・・




よく考えたら・・・




強大な力を持つ卿魔族の王が・・貧弱な人間の孤児を傍に置くだろうか?

さらに破壊神達との戦闘もあったのだから俺達の感覚で言うと避難させる、

だがケイオウからはそのような話は聞いていない、ということは・・




・・・




ナレーションルームで頭を抱えている俺の所にそのケイオウが来た、

何やら神妙な顔をしてるが・・するとケイオウが経緯を話し出した。




「実は・・ティーラは俺が寝ている時に・・」




「どうしたんだ?」




「ああ天界から来たという女性が赤子のティーラを抱いて現れたんだ、

俺はその時金縛り状態でな、話を聞くことしか出来なかったのだが・・

その女性はこう言った、来たるべき時までティーラを預けたいと・・」




「それで?続きがあるのか?」




「ああティーラを預かったあと突然その女性は光り輝き姿を消したんだ、

目が覚めると俺はティーラを抱いていた、その時は神々しい光を放っていた、

だが数分もするとその光は消え普通の人間の赤子ようになったんだ」




「それ以降はお前が世話していた・・ということか?」




「ああ他人には任せられないので俺の傍に置いた、だが当初は我儘だった、

人の話は聞くんだがいつの間にか自分のやりたい事をするので衝突ばかり、

さらにそのやりたい事が的はずれが多いのでもうヒヤヒヤの毎日だったよ」




「確か俺の所に来た時も・・なぜか軍師になりたいと言ってきたな」




「ああ普通の女性の感覚ではなかった、だから皆ティーラと衝突を繰り返した、

だが駆逐艦雪風・・だったかな?あの艦長さんの言葉が転機となったようだな、

ホント彼には感謝してるよ、あれ以来ティーラは素直になったからな」




「ああそうだな、あれ以来ティーラは皆の話を聞いて改善が進んだからな、

おかげで末端の兵士達も必殺技が使えるようになったからと大喜びしていた、

他にも・・彼女の功績は数え上げたらキリが無いな・・・」




「その通りだ、しかし今回ディーテ殿がティーラを冥界に行かせただろう?」




「それは俺も含め全員驚いたよ、どう考えても人選ミスだと思ったからな」




「だがディーテ殿は迷わずティーラを選んだだろう?もしかして彼は・・」




「ティーラ本人も知らない正体を見抜いていた・・ということか?」




「流れからするとそうだろう、おそらくシヴァ様も他の神族達も・・

ティーラの隠れた正体を出すために冥界に送ったとしか思えないんだ、

そうでないとこの流れは納得できない、俺はそう感じている」




「だとしたら・・どうしてだろう?」




「それは本人・・実はここに来る前に伺ったけど笑いながら一蹴されたよ、

多分だが・・この戦いは冥界や天界を巻き込む大事になりそうな気がする、

あっ!もしかして・・」




「もしかして・・なんだ?」




「ああもしかしてディーテ様達は天界と冥界を巻き込むために来たのでは?

俺達が知ってる創造・破壊神はどう見ても天界と冥界に繋がりは無さそうだ、

それを不愉快に思ったからディエト達を利用している・・と思えないか?」




「そう言われれば・・それは目線を変えると目の上のたんこぶのような?」




「多分そうだろう、自分が最上級破壊神と思っていたがさらに上がいた、

おそらくティーラを見た時にそれを感じたんだろう、それは面白くないはずだ、

自分より上の存在がいる・・そいつらに勝負を挑みたいと考えたのかもな・・」




「それは物騒だな、俺達は共存で集まっているが上を目指したいとは思わない、

攻撃されたら反撃するが基本皆で楽しく過ごしたいだけ、争いを増やす気は無い、

なのでディーテの考えは俺達には危険だ、制御する必要があるな・・」




「多分それは出来ないだろう・・」




「ああ俺もそう思う、ディーテもシヴァも自分が一番になりたい塊だからな、

それに巻き込まれたくないが・・もう冥界にティーラを行かせたからな・・

こればかりは俺にはどうすることも出来ない、彼女に託すしか無い・・」




「ああ俺も同じ考えだ・・」




・・・




はぁあああ・・・




俺とケイオウは大きなため息、この流れは止まらないから備えるしかない、

幸いバルトス達が液体金属を投げ飛ばしてくれたから対策は行っている、

これを武器と混ぜれば冥界空の敵とも戦えるはず・・そう信じて備えを急いだ。




そのころ・・




別人となったティーラは冥界の女の子に道案内を命じて後ろを歩いている、

その後ろにルア達、身体は自由となり言葉も喋れるが全員なぜか沈黙してる、

全員下手に言葉を出すとややこしくなりそうだと直感したようで黙っている。




30分ほど歩いて・・・




「こ・・ここが冥界の城です、ここにあのお方がいます・・・」




そう言いながら冥界の女の子は頑丈そうな扉を開け・・あっさりと開門、

その中に入って行くティーラ達、この中も陰気めいて何かが出てきそうな感じ、

だがティーラは物怖じせずどんどん中に入っていく・・」




そして主らしき男がいる部屋に入る、男はティーラを待っていたようだ。




「ようこそ天界爵のティーラ様、私は冥界公爵のダンテと申します」




どうやら冥界と天界にも爵位があって2人とも公爵の立ち位置のようだ、

と言うことはその上がいるということ・・




「まあおかけ下さい、私もあなたにお話があるのです・・」




それを聞いたティーラ達は・・




・・・




「ええお伺いしましょう・・」




そのまま席に座り・・・




何かを語り出した。




「まず私達ですが・・私達は「共存 」をコンセプトに動いています、

それは天界・冥界問わず共に栄えたい、この考えで今迄動いてきました、

そのため・・これを脅かす者に負ける訳にはいかないのです」




「その考えは先程部下から聞きました、私も少なからず賛成の考えです、

ですが天界と冥界は水と油のような存在なので共存は難しいかと思います、

なのでお互い距離を置き・・お互い関わらない事で秩序を保っているのです」




「ええすぐに・・とはいかないのは理解しています、そこであなたにお願いです、

この冥界に関わっている破壊神達との関わりを出来るだけ抑えて欲しいのです、

もちろん対価は払います、可能な限り望むものを用意させます」




「それは・・大概のものは大丈夫?と解釈していいのでしょうか?」




「ええ出来るものであるならば・・」




・・・



ダンテは考え込む、欲しいものはあるみたいだが下手には喋れなかった、

というのもここは冥界、罰を受ける者が来る所だから欲しいモノはおそらく・・




・・・




「わかりました、今関わっている破壊神達との取引は出来るだけ抑えましょう、

ただし相手方を怒らすと冥界も都合が悪いので関わりは半分ほどになるでしょう、

その対価として・・そうですね・・貴方方の精鋭を数名預かりたいのです」




「それは・・人質・・ということでしょうか?」




「いえいえお互いの交流の為です、こちらも同じ数の仲間を数名預けましょう、

こちらとしても異世界で巨大な勢力の貴方方と交流したいと考えていたのです、

ただ当面は中立的な立場で・・こちらにも都合というものがありますので・・」




「わかりました、では私が残りましょう」




「いえいえ天界の方をお預かりするわけにはいきません、そうですね・・

そこのあなたとあなた、しばらく冥界で過ごしていただきますでしょうか?

もちろん来賓としてお招きさせていただきます」




ダンテが指名したのは2人、それは・・



・・・




エナとカオルの2人だった。








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