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異世界の常識とエルフとの結婚




俺コウはエリーナと無事結婚できたのだが・・



その喜びを皆に伝えたいとマスコミ木人形がインタビューを希望、

おかしいとは思ったが・・なぜか俺はその会見に応じてしまう。



カメラだらけの記者室?で俺はインタビューを受ける、

木人形たちが俺を芸能人のような感覚でマイクを向け質問する。



「コウさん御結婚おめでとうございます!」



「ありがとうございます」



「新婚生活はいかがですか?」



「とても楽しいですね、目覚めれば妻がいますから」



ヒューヒュー~~~!!!



「ところで・・奥様はどんなところが魅力ですか」



「ええと・・全てですね」



ヒューヒュー~~~~!



「奥様のエリーナさんはナイスボディですからね」



「ええ・・でもお互い初めての異性だったので・・」



「どうでした」



「ええ・・夢中になって・・最高でした・・」



ヒューヒュー~~~~!



「なにか気づいた事はありましたか?」



「そうですね・・妻の左の太ももには小さなホクロが・・」



!!!



次の瞬間俺は後頭部に強い衝撃を受けて思いっきり意識が飛んだ。




「なに馬鹿な事話してるのよ!いい加減にして!」



後ろには折れた大根を持ったエリーナが超赤面で怒っていた、

彼女は怒り狂い木人形達のカメラに火炎魔法を乱発した。



「待ってください!我々には報道する義務が・・」



「こんな報道必要ないでしょうが~~~!」



木人形のカメラはエリーナに次々と跡形もなく焼かれていく、

カメラを庇おうにも木人形は炎に弱く見届けるしかなかった、

全台カメラを壊されたうえに木人形達は部屋から追い出された。



エリーナに大根で叩かれて意識が飛んだ俺は・・・



あとから部屋に入ってきたエマの治癒魔法で意識が回復した。



「あらあら・・大丈夫ですか?」



「ああ・・ありがとう」



目の前には・・ものすごく怒ったエリーナが俺を睨みつける、

もうしないから睨みつけるのはやめてください・・



「まあまあ・・もう許してあげて」



エマのなだめで何とかエリーナの怒りが収まった。



「ところで・・明日のことで相談があるとか?」



「そうだった、実はエリーナとも相談したのだが・・」



俺の緑の妻として明日エマと結婚式を挙げることになった、

ただエマは100年以上前だがパートナーがいて子供もいた、

サラマンダーとの激戦の時パートナーと子供は虐殺されたそうだ。



エリーナとしては俺と同じく一夫一妻の世界で育っていた、

そのため多妻に関しては当初猛反対していたが考えを改めた、

ここは異世界であり自分の価値観とは異なる世界だと・・



それとエマの心境の変化もあった。



この異世界ではエルフ族に限らず各種族には男が少ない、

最大の理由としてサラマンダー等と戦って戦死することが多い、

残った男たちは・・ほぼ全て未亡人を敬遠する。



これは彼女達が嫌いなわけではなく元のパートナーへの敬意、

例えば親や兄弟の絡み、先輩等の妻にはどうしても感情抵抗がある、

それだと長続きしないので未婚の女性を選ぶ傾向が強くなる。



種族の絶滅は避けなければいけないのでエマたちも理解していた、

今迄はそれが当たり前だと悟り自分たちも戦いに明け暮れていた、

だが俺達異世界人が召喚されたことで目線が変わったそうだ。



俺達が提供した武器や食料等に加え共存の考え方に刺激を受けた、

自分達への驚異が減り生活も安定して娯楽や高度な教育も習得できる、

今の環境なら自分たちも子を授かってもいいのではないかと・・



それと・・



エマのパートナーは俺コウに似ていたそうだ。



「エマはコウに一目惚れだったのよ」



エマは顔を赤くして照れていた。



エリーナはこの話をドワーフの村から帰る途中に聞いたそうだ、

エマの熱意に押されエリーナは多妻を受け入れることにした、

だが俺があまりにもその関連に無頓着だったので・・・



「ドラゴン達との話し合いを利用したのよ」



俺はまんまとはめられたわけか・・・



だが俺としてはエマは好きだし未亡人だろうが抵抗はない、

むしろそこまで俺を慕ってくれてることに誇りさえ覚える、

エリーナと同様この世界で一緒に生きていきたい。



だが・・



「結婚式の時この文言を言いたいんだ・・いいかな?」



「これは・・・はいお願いします」



翌日・・



デーヴィド達が出港する前に結婚式を挙げることになった、

基本的な流れはエリーナの時と同じだが・・



すっかり神官のつもりでいるルーム国王が問う。



「コウよ、エマを妻とすることを誓うか!」



「はい、誓います」



「エマよ・・・」



「あなたはコウを前のパートナーの意思を・・・

継ぐ者として夫にすることを誓うか?」



「はい・・・誓います」



ここで画面に説明が入る。



エマの前のパートナーはサラマンダーとの戦いでこの世を去った、

そのパートナーは彼女と共に歩みたかったが夢かなわず散った、

彼の意思を継ぐと決めた俺コウがエマにプロポーズしたと。



あくまで俺がエマに妻になってほしいと懇願して彼女も了承した、

事実は異なるが・・その様に画面には説明が入り皆に伝えた、

だが皆事実を知っていたが無言で説明を受け入れた。



「では着替えを・・」



エマは控室に戻り着替えを始める。



最初の誓いの時はデザインこそ異なるが純白のウェディングドレス、

これは俺が決めたことでお互いの意思を固めるために着てもらう、

二着目は彼女達のカラーを基調としたドレスを着てもらった。



しばらくして・・



緑を基調としたウェディングドレスを着たエマが戻ってきた、

その姿はとても可憐で森の妖精のようにも見えた。



すると・・・



彼女にしか見えない幻覚が俺コウを包んで真っ白な空間・・

そこからエマの前のパートナーと子供が微笑んで出てきた。



「おめでとうエマ、とても綺麗だよ」



「おかあさんすごくキレイ・・」



エマは・・大粒の涙を流しながら感激していた。



「焦る必要はないよ、ゆっくりとこっちに来るがいい」


 

「おかあさん心配しないで!お父さんと一緒なら楽しいの」



エマは何か言いたいようだが・・言葉が出ないようだ、

すると俺の背中から・・エマのパートナーと子供の声を感じた。



「コウさん、エマをよろしくお願いします」



「コウお父さん、おかあさんをよろしくね」



その時風を感じた、何かが去ったような感じがした、

エマは膝をつき泣き崩れているので落ち着くまで待つことにした、

しばらくしたら・・エマがゆっくり立ち上がった。



「大丈夫か?少し休もうか?」



「大丈夫です、式の続きをしましょう」



いつもの冷静なエマに戻って内心ほっとした俺だった。



俺はエマの左腕をゆっくり持ち上げ指輪を薬指にはめた、

彼女は赤面となって・・俺はエマをお姫様だっこをした。



「エマ、これからもよろしくな、愛してる」



「えっ・・恥ずかしいけど・・私も愛しています」



俺達はそのまま見つめ合い・・誓いのキスをした。



「これよりこの2人は夫婦となった、皆よ祝福を!」



各地にいる各種族は祝福の拍手をこの2人に送った、

パートナーを失った女性たちはこの姿を見て希望を感じていた。



「ずるいわよ!私もお姫様だっこして!」



エリーナも加わり俺達は満面の笑顔で抱き合った、

その後画像が途切れデーヴィド達が気合いを入れる!



「全艦出港!東の大陸に向かうぞ!」



戦艦オクラホマを筆頭に各艦雄叫びの様なエンジン音が鳴る、

全艦港を出て隊列を整え東の大陸に向かって巡航体制に入る、

俺達はコウたちのいる丘に向かって並び敬礼をした。



ちなみに出港が遅れたのはコウたちの結婚もあったが・・



フォレストドラゴンのディアーナとアースドラゴンのシュメール、

彼女達が各駅で食事に夢中になりいつまでも戻らなかったので・・

首根っこを捕まえて皆で猫のように抱きかかえ無理やり連れ戻した。



「もっと食べたかったのに~~」



「ひどいわよ~~私達猫じゃないのよ~~」



「フギャ~~!フ~!にゃ~~~ん!」




あまり似てなかったので・・その声は全員無視した。




その頃鍾乳洞では・・



「大丈夫かね?いけるか?」



「はい、おまかせください」



「門を開け!出港させる!」



鍾乳洞の奥深くから・・



新たなる力がゆっくりと動き出した。


















































いつも御閲覧頂きありがとうございます。


最近花粉症がすごくて目や鼻が痒くて痒くて・・


でも小説書くときは楽しさでかゆみをある程度忘れられます(笑)




励みのブックマーク応援宜しくお願します。

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