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女性陣からの猛アタックとサユミの願い




東の大陸に行ってるデーヴィド達が翌日帰ると連絡があった、

各種族とも同盟が無事成立して鉄道も通す段階にあるらしい、

これで南の大陸を除いて各地との貿易も増えそうだ。



それはいいんだが・・・



俺コウの目の前にはエリーナとエマとソニアが座っている、

3人とも俺を鋭い目つきで睨みつけている。



まずはエリーナが語る。


「あなた私のことどう考えてるの?」



次にエマが語る。


「コウさんそろそろ子供が欲しいのですけど・・」



次にソニアが語る。


「早く私を思いっきり抱いてよ!毎晩待ってるのよ」



・・・



エリーナはともかくエマとソニアは旦那さんがいたはずだが?



「コウさん、あなた私たちのことを妻と言いましたよね?」



・・・



確かにそう言った、だがあれは社交辞令だと俺は考えていた、

そう彼女達に話したら・・3人とも呆れて大きなため息をついた、

こりゃダメだとばかりにエマが代表して俺に詳細を説明する。



「コウさん、ドラゴンとの対話は社交辞令ですか?違いますよね、

最も重大な話し合いなのに虚偽を言うことは当然許されません、

つまりコウさんと私たちが話したことは全部事実なのです」



さらに・・



「コウさんは無頓着すぎます、あなたの活躍は各種族の救いなのです、

それなのにあなたは何も求めないから皆が逆に不安を抱えています、

いい加減私たちを求めてください、皆待っているのですよ!」



・・・



えっ?



俺達は正式な夫婦なの?




「当り前です!」



・・・



「ちょっと待ってくれ!質問がある!」



「何ですか?」



「エリーナはともかくエマとソニアはパートナーがいただろう?

俺としては相手がいる女性は求める気はないぞ?」



「100年以上も昔の話ですね、確かに当時パートナはいました、

ですが私たちはいつまでも過去にしがみつくつもりはありません、

それに・・コウさんでないと私もソニアさんも困るのです」



「どうしてだ?」



「この世界ではパートナを失った女性は恋愛対象から除外されます、

コウさんのように過去のパートナーに敬意を表する意識が強いからです、

そのため私たちは次を求めても相手にされません」



・・・



「私達が女性として見てもらえるのはコウさんのような別世界の人間、

それに加え実績があり強大な力を持つ人でないと皆が認めないのです、

もうお分かりですね?私達は早くあなたの妻になりたいのです」



・・・



私達?



「俺を求める女性は他にもいるのか?」



「100人を余裕で超えます!」



・・・



「コウさんは子供に人気があるのでその親からの要望が大半です、

さっきも言いましたがパートナーを失ったら異性から相手にされません、

まだ若い子も多いのに厳しいとは思いませんか?皆待っているのですよ」



「待て!その子供たちは拒否してるんじゃないのか?」



「早く弟か妹が欲しいと毎日催促しています」



・・・



「すまない、しばらく考えさせてくれ・・」



「わかりました、でも早くしてくださいね」



エリーナたちはふてくされた顔をして部屋から出て行った。



・・・



俺は考えた。



俺としては彼女達は魅力的だし年齢も子持ちも特に気にしない、

だが一夫一妻の世界で育った俺にはどうしても罪悪感があるんだ、

力任せに彼女達を求めるのは違うと心の隅で意識してしまう。



それに俺は強制的にこの世界に来た、なら逆も可能性はある、

独身ならどっちに転んでも皆に迷惑はかからないはずだ、

だが所帯を持った後に前の世界に強制的に戻されたら・・・




・・・



誰か相談に乗ってほしい。



頭を冷やそうと部屋から出て外の空気を求めた、

しばらく歩いていると向かいからサユミが歩いてきた、

どうやら信濃の調整が済んで俺に報告に来たようだ。



「あっ?コウさん?こんな所でどうしたのですか?」



「ああ少し頭を冷やそうと思う、すまないが報告は後にしてくれ」



「なにかあったのですか?私でよければ話を聞きますよ?」



「そうだな・・」



俺達は食堂に移動して窓際の席に座る、ここからは海も見える、

俺は温かい紅茶、サユミはアイスティーを飲んで一息入れる。



「ところで・・何を悩んでいるのですか?」



「ああ実はな・・」



俺はエリーナ達との会話をサユミに伝え感想を聞いた。



「そうなんですか・・でも悩む必要はないと思いますよ、

お互い好きならそれでいいと思います、拘る必要はないかと・・」



「それはわかるんだが・・どうしても俺の心に引っ掛かるんだ、

俺が彼女達を求めることで負担をかけさせてないかとな・・、

他に求める相手がいるのに俺が邪魔してないかと・・」



「アハハハハハハハ・・・」



この笑い声にカチンときた俺はサユミを睨・・・

サユミが大粒の涙を流しながら口を抑え笑っている。



「コウさんは優しすぎます、私達はあなたには感謝しかないです、

私達・・いえ私はやっと明日を考える事が出来たのです・・・

今迄は飢えと絶望に押しつぶされ今日を生きるのに必死でした」



さらに・・



「口には出しませんが皆あなたの子孫を早く望んでいます、

むしろあなたが早く子孫を残さない方が・・私は怖いのです」



「どうしてだ?」



「もし貴方が死んだら血縁が絶え木人形さんたちも消えてしまう・・

そうなるとまた皆はこの地を離れ混沌を極めた悪夢の世界に戻ります、

私はそれだけは絶対嫌です、楽しい今を皆と永遠に続けたいのです」



そうなのか・・



「私でよければいつでもお相手いたします、だからだから・・

私の気持ちもわかってください、まだ気持ちが揺れるなら・・

コウさんの納得できる形式を行って子孫を残してください」



この言葉で俺は閃き・・そして覚悟を決めた。



俺はサユミの傍に寄り添い彼女に感謝の言葉を伝える、

サユミは静かにキスを求めてきた、俺はそれに応えようと・・



「はいはい!2人ともこっちを向いてくださいね~、

コウさんしっかりサユミさんを抱いてくださいね~~

はいその表情いいですよ~そのまま一気にキスをどうぞ」



・・・



いつのまにか木人形たちが集まりビデオカメラを回していた、

食堂のモニターには俺達がしっかり映っていて録画もされている、

このままキスをすると末代まで画像を使われるだろう・・・



「今回はやめましょうか?」



「ああその方がいいな、すぐに逃げよう」



「はい!」



「待ってください!今いいとこなんですから続きを・・」



照れながら逃げる俺達を・・・



木人形達がマスコミのようにカメラを持って追いかけてきた。














たくさんの応援ありがとうございます。


あなたの励みがあるから書いていても楽しいです。


ほんと感謝!感謝です!



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