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正体を現すソネットとフライパンでルアを叩くエナ




裏商人の組織のボスのマッコイの背中にもたれかかるある女性、

その名はシルビア、これは偽名らしいが裏世界では知らない者はいない、

まだ20歳台の若さではあるが数々の修羅場を潜り抜けているようだ。




そのシルビアがソネット達を見ながら微笑む、だが眼だけは殺気に満ちていた、

しかし・・




・・・




人間としては驚異レベルの殺気ではあるがここに来たメンバーは異世界の住人、

この程度の殺気は中級程度の魔物と変わらないので慣れると大したことはない、

なので10秒もすると皆慣れ落ち着く、それを見たシルビアは・・




・・・




「(シルビア)うふふ・・どうやら本当のようね」




「(ソネット)えっ?わかるのですか?」




「(シルビア)ええ・・私の殺気がまるで効かないからわかるのよ、

今迄出会った者たちはこの殺気で大概取り乱すか冷や汗をかいたのよ、

でもあなたたちは・・そこのお嬢さんも平然としてるからね」




シルビアはアメリーを指さす、アメリーはキョトンとしてるが獣妖族の王女、

海に出るとこの程度の殺気は日常茶飯事なので特になんとも思ってはいない、

むしろ彼女はカオル達を容赦なくぶっ叩いたエナ達の方が何倍も怖かった。




ここでアリエノールがシルビアに向かって質問を投げかける。




「貴方は私たちの会話をずっと聞いていたようですね」




「ええこの屋敷に地下室にいたわ、部下から連絡があったからすぐ来たの、

さっきの電話はカムフラージュなのよ、あなたたちを油断させるためにね、

でも効果はなかったみたいね、だってあなた達全然狼狽えないもの」




「まあ鍛えていますからね、でも内心驚いているのですよ」




「えっ?それぜひ教えてくれない?」




「ええいいですよ、まずあなたとマッコイさんの殺気は驚愕レベルです、

ですが私たちの住む世界は獰猛な魔物が数多くいるので慣れただけです、

そうでないと身が持たないものですから・・」




「それって・・例えるとライオンや虎のような感じなの?」




「そう考えて頂いていいと思いますよ、まあそれを遥かに超えますが・・」




「・・・」




シルビアは黙り込む、ライオンや虎よりも恐ろしい魔物が異世界にはいる、

自分も異世界小説は読んではいたが大概の小説は中世の世界を描いたものだ、

だが目の前のソネット達は地球の軍事情報を欲しがっている・・



・・・




自分が想像していた異世界、それは剣や魔法が支配する世界で主人公が躍動、

だがそれならわざわざ地球に来る必要はない、主人公達で事が足りるからだ、

そう考えていると・・ソネット達がなぜ来たのかが深く知りたくなった。




「ねえ・・質問いいかしら?」




「ええいいですよ、どのような事でしょう?」




「さっきおじいちゃんも言いかけたけど・・貴方達一体何者なの?

見た感じ人間みたいだけど気配はまるで猛獣のような雰囲気だわ、

まあ普通の人間にはわからないようしてるみたいだけど・・」




「お見事です、確かに私達は・・これ以降説明するには条件があります」




「その条件とは?」




「まずこの部屋にあるすべての盗聴器、隠しカメラなどの撤去を要求します、

以降の話を一般人が聞かれると何かと面倒なので説明は貴方方2人だけです、

その条件を満たしさらに守秘を貫くと宣言・契約して頂きます」




「その程度ならいいわよ、まあそれだけ価値ががありそうな感じだからね、

私もおじいちゃんもそのつもりだから安心してね、あっそうそう・・

そこまで用心する貴方方だから検索する機械ぐらいは持ってる・・よね?」




「ええ用意しています、ではこちらの条件を容認する・・でよろしいですか?」




「ええ宣言するわ、以降の話は私とおじいちゃんだけの胸の内に留めるわ、

それと契約もしてあげる、もし破ったら高額な賠償金を支払うわ、そうね・・

そこのあなた契約書を書いてくれる?これなら信用できるでしょ?」




シルビアが指名したのは卿魔族のアリスィ、アリスィは頷き契約書を書いていく、

10分ほどしたら契約書が完成、それにシルビアとマッコイがサインする。




それを確認したアリエノール達、契約書を確認し頷いた、そして・・




「わかりました、ではまず隠しカメラと盗聴器の撤去をさせていただきます」




ソネットの合図と共に子供達がカバンから検索機を取り出す、そして・・・

この部屋を始め会話が聞き取れそうな距離にあるカメラなどを一時撤去、

これらは地下室に集め封印、さらにシルビア達も調べている。




この時シルビアが用意していた料理なども部屋に運ばれている、

これらも毒物や幻覚系等の薬が無いか確認は済んでいる、そして・・

空腹だったアメリー達が美味しそうに頂いていた。




「これで全部のようですね、では説明を始めさせていただきます」




次の瞬間ソネットは変装を解き素顔を現した!




!!!!!!!!!!!




「えっ??えっ??あなた天使なの?????」




「な・・長生きはするもんじゃな・・」




素顔のソネットを見て驚くシルビア達、その美貌に心奪われた2人、

まあ当然だろう、純粋の天使なんだからな。




「これが私の正体です、見ての通りの天使族、14天王の一人です」




・・・・・・・・・




光り輝くようなソネットの美貌を見て固まるマッコイとシルビア、だが・・

この2人以外にもソネットの美貌に興奮する男がいた、そいつは俺の息子、

変装の為大人姿になっているルアがソネットを見て興奮マックスとなる!




「そ・・ソネット姉さん~~俺と結婚してくれ~~~!!!」




次の瞬間ルアがソネットに飛びかかり押し倒そうとするが・・




バァーーーーーーーーーーン!!!!!!




即座にエナが隠していたフライパンを展開しルアの前に立ち塞がる、

そしてフルスイング、まるでプロ野球選手のような完璧な振りだ!

それを顔面でまともに受けたルアは吹き飛び壁に激突した!




ドバーーーーーーーーン!!!!!




ハラヒレホレハレ・・・・




ピョピョピョピョ・・・・




エナのフライパンスイングをまともに受けたルアは気を失っている、

ルアの頭の周りは・・なぜかヒヨコが頭の周りを駆け巡っている、

急ぎソアラとアリスィ・キアーラがルアの所に駆け寄り治療をしていた。




・・・



マッコイとシルビア、それとソネットとアリエノールはエナを見つめる、

特にソネットが目を丸くする、というのもエナとソネットは大の仲良し、

暇があれば一緒に旅行に行く位仲良しで名前で呼び合うぐらいだ。




ソネットから見たエナは・・おとなしくて優しく気遣いが出来る姪っ子、

それがフライパンを取り出しフルスイングでルアをぶっ叩くとは・・




・・・




ソネットの信じられない顔を見たエナは・・急ぎフライパンを隠す!




「ち・・違うのよソネット姉さん、これはお父様から言われていたのよ」




なぜ俺のせいにする?




「そ・・そうなのね・・そ・・それなら仕方ないわね・・」




なんで納得するんだよ!!




「いててててててて・・・・」




その後なんとか意識を取り戻したルア、呆気にとられるマッコイ達、

そして確信していた、こいつらを敵に回すととんでもないことになると・・

皮肉にもエナのこの行動がマッコイ達の危機意識を高める結果となった。




「ご・・ごほん・・話を続きをさせてもらいます」




「え・・ええそうね、詳しくお願いするわ」




ここからは俺達の住む異世界の説明、ソネットはこの辺は大雑把に話す、

そして魔法が通じない敵がいるので銃など化学兵器が必要だと伝えている、

これを聞いたシルビアは納得、魔法が通じないなら当然と頷いていた。




だがソネットは最大の敵・・破壊神や創造神などの存在は隠している、

必要以上に話すと地球にも影響を及ぼす可能性があるのでその辺は隠した、

尚シルビア達には海が広大なので艦船が必要だと強く訴え誤魔化した。




「経緯はわかった、できる限りの情報を集め提供しよう」




マッコイはこう約束してくれた、尚出入り口が狭く現物運搬は不可とも話した、

なので設計図などをSDカードなどに纏め提供してもらうことで話は纏まる、

尚対価に関しては金や銀など地球にある貴金属で対応することとなった。




それと出入り口に関しては定期的に大樹の木の点検と乗じてシートで覆う、

その間に往来し運搬可能な品を纏めて異空間に送りダークに運んでもらう、

これに関してはマッコイが地元の市長などに呼びかけ対応させるそうだ。




もちろんその作業は俺達が行う、作業員に変装して対応することとなった。




それともうひとつ・・シルビアが厄介な事を言い出した!




「ねえねえ!戻るときは私も連れて行って!!!」




これを聞いた一行達は・・




ルア以外皆困った顔をしていた。



















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