俺達を調べるデウと共鳴電磁波を放つ闇の原核
俺達がバルベリスと戦っていたその時・・
・・・
「こいつらは侮れないわね、でもこいつらどこから来たのかしら?」
悪魔の目玉を使い俺達の戦いを見ていたのはデウ、ディーテの3幹部の一人、
俺達とバルベリスとの戦いを見ていて彼女?は疑問を持ったようだ、尚・・
デウは見た目美しい女性ではあるが本来の姿なのかは謎である。
そのデウは・・
「こいつらの兵器・・かしら?今迄見たことも無いわ、だけど超強力ね、
恐らくバルベリスは勝てないからこいつらの経緯を調べる必要があるわね、
そうでないと私も危ないわ、こいつらの弱点を探らないと・・」
デウはバルベリスは勝てないと判断し急ぎ広い空間で召喚魔法を乱発、
恐らくデウは俺達を知る種族を召喚し情報を得ようと考えたのだろう、
以降デウは空間に籠もり・・何人かの人間を召喚していたようだ。
そのころ・・・
ガキィイイーーーーン!!!!
ギィイーーーーーーーーン!!!
バルベリスとカラミティが剣を交える、その様子を俺達は人工衛星等で見る、
下手に関わると後からカラミティにクドクド言われるので静観の構えだ、
だが万一に備え12天聖とサユミ、タケシが少し離れた所で待機していた。
既にバルベリスの配下の魔物は全滅、この場にいる敵はバルベリスだけだ、
だが・・バルベリス一人だけでそれらに匹敵する強さを兼ね備えていた、
その強さは離れていてもわかる、剣が交わる度大気が揺れているからな・・
バルベリスはカラミティは下級と思い込み笑いながら攻撃している、
カラミティは当初こそ警戒して攻撃を避けていたが・・・
ガキィイイーーーーン!!!!
「ほう?ドラゴンごときが俺と剣を交われるとはな・・」
「なんだこの程度か?破壊神の幹部と言ってもたいしたことないんだな?」
「なんだと?どういう意味だ?」
「聞いての通りだ、お前は俺には勝てない、さっさと降参するんだな!」
「ほ・・ほざけ・・今に貴様は真っ二つになる・・がその前に・・」
「なんだ?」
「お前達は一体何者なんだ?見たことも無いあの巨大な船の数々、
さらに空を飛ぶ鉄の塊、それらを使いこなすお前達のその技術、
正直俺には驚愕だらけだ、殺す前に詳細を説明してもらおう」
「ああいいぞ?だがしばらく時間をもらう、その位はいいか?」
「ああいいだろう、冥土に土産に聞いてやる」
カラミティとバルベリスは戦闘を止め3m程離れ会話を始める、その際に・・
なにやらスイッチを押すカラミティ、どうやらスマホの通話モードかな?
そのためか各艦のスピーカーから2人の会話がしっかりと聞こえてきた。
「まず第1にあの船・・軍艦というのだがこの異世界の産物ではない、
様々な種族が力ほしさに召喚を繰り返しその末に彼ら彼女らは呼び込まれた、
彼ら彼女らがいた星は俺達にはわからない、だが・・」
「なんだ?」
「彼ら彼女達は魔法とは異なり・・科学技術という能力を持っていた、
簡単に言うと物質が持つ性質を組み合わせ様々な能力を生み出すものだ、
例えばこれがそうだ、この板は通信という機能があり相互会話が可能だ」
「そ・・それはテレパシーとは異なるのか?」
「ああ全く違う、魔法でのテレパシーは魔法を使える者なら傍受出来る、
だがこの板での相互会話は魔法では検知できない、性質がまるっきり異なる、
その異なる機能と魔法が絡み合ったら?それは大体想像つくだろう?」
「あ・・ああ・・なぜ俺の魔物達が一瞬で消滅したのかよくわかったよ、
強大なその機能と魔法が絡み合う・・壮絶な相乗効果を生み出したんだな?」
「そういうことだ、俺達も当初はこの機能・・技術と言った方がいいだろう、
これには驚愕していたが・・彼ら彼女達は話が通じ共存の関係を望んでいた、
なので俺達も当初は戦ったが共存する方が有益になると考え共に動いている」
「な・・なるほど、その考えは理解出来る、だが疑問もある」
「なんだ?その疑問とは?」
「それだけの力があるのなら・・共存より侵略の方が容易くないのか?
そうすれば自分の意のままに操ることが出来る、ややこしい手間はない、
見た感じお前も俺と同じ考えだったはずだ、違うか?」
「確かに俺達・・エニウェアドラゴンも同じ事を当初考えていた、だがな、
それは一時的な繁栄は得られるが進化が無いからいずれ行き詰まるんだ、
実際俺達は彼らに瞬く間に追いつき追い抜かれた、これは進化を怠ったからだ」
「お、お前は魔物達が進化が止まったから殲滅された・・と言いたいのか?」
「ああそう思う、実際お前も感じているだろう?隙の無い俺達の攻撃を・・
強大な力を持ったお前達がなぜ船・・艦一隻も沈められなかったんだ?
それは俺達が万全な備えと攻撃・防御と連携が日に日に進化しているからだ」
「・・・」
バルベリスは黙り込む、指揮官タイプの彼は瞬く間に魔物達を失った、
ある意味それは自分の指揮をはるかに超越した俺達には及ばなかったから、
現状を見るとそれしか考えられない、だがバルベリスは・・
「そんなことあるか~~!俺が指揮する魔物達は最強なんだ~~!!」
現実を認めたくないバルベリスは我を忘れカラミティに襲いかかってきた、
それを紙一重でよけるカラミティ、少し離れ挑発の言葉をかける!
「お前の敗北は明らかだ、今なら降伏すれば命は助けてやるぞ!」
「ほざけ~~~この下等なドラゴンが~~!!!」
この言葉を聞いたバルベリスは怒り狂う!神級の力を発揮してきた!
「それを待っていた!やはりお前は下等の破壊神だ!」
ギュイイイイイイイイイイイイイーーーーーーン!!!
「ぎゃああーーー??こ・・これは何なんだ?」
バシィイイイイイイイイイーーーーー!!
突然悶え苦しむバルベリス、次の瞬間カラミティが蹴り飛ばす、
そして彼の内部に宿る闇の原核が・・異様な煙を発していた!
その煙がバルベリスの周りを包み・・バルベリスはさらに悶えていた。
「いでよ!ブラックアイズ・グリームドラゴン(攻4500、守3200)
そしてアイアン・ブラックナイト(攻2500、守1800)よ!
我の闇の原核に宿りその力を増幅させろ!」
「グヮアアアアアアアア!!」
「了解した、これより我々は闇の原核に力を授ける!」
カラミティは自分の憑依モンスターを展開させ・・闇の原核が吸い込む、
そして闇の原核はある電磁波を発した!それは艦に備えた共鳴電磁波だった、
驚いたことにカラミティは闇の原核にこの共鳴電磁波を吸わせていたのだ。
「な・・なんだこれは??か・・身体が身体が・・・」
「この共鳴電磁波は魔力を増幅させる、俺はこれを闇の原核に吸い込ませた!
中級以下には無害だが神級のお前には壮絶な増幅をもたらす、だからな・・
お前はもうお終いだ!この闇の原核からは逃れられない!」
「ギャアアアアアアアーーーーー!!!!!」
バルベリスが壮絶に苦しむ、当然だろう、近づくのも危険な共鳴電磁波、
これをまともに身体に受け・・さらに闇の原核が生気をも吸い取っていく、
度を超える増幅に悶え苦しむバルベリス、徐々に身体が砕けていき・・
「ぎゃああああああああ!!!た・・助けてくれ~~!」
「そのままでは苦しかろう!俺が楽にしてやる!」
ハアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
ズバーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!
カラミティは容赦なくバルベリスを真っ二つ!次の瞬間蒸発していく、
それを確認した後・・剣を収めるカラミティ、皆この戦いに驚いていた、
まさか彼の・・闇の原核にこんな能力があるとは考えてもいなかった・・
「見ての通りだ、敵の親玉は倒した、今すぐ艦に戻らせてもらう」
カラミティは何事も無かったかのように艦・・なぜかモンタナに移動、
そこでデーヴィドと何やら話をしているが・・
「うまくいったな、これで神級クラスも怖くない」
「ああこれなら大丈夫だろう、共鳴電磁波を応用できたからな」
・・・
どうやら2人は自分の原核に共鳴電磁波を取り込んで自らの力にしたようだ、
闇の原核はうまくいったようで・・雷の原核にはどう取り込むのかな?
まあなにはともあれ・・魔物達は退治したので罠を撤去する俺達だった。
だが・・
「ふん役立たずめ、やはり俺が動くしかないようだな」
怒りながら悪魔の目玉の映像を見ていたのは・・・
・・・
一番危険かもしれない・・
破壊神幹部のアクリスだった。