優秀な巫女との会話と嫌な予感がするカンセェ達
各大陸の村などに襲いかかっていた魔物達は俺達の艦隊が蹴散らしたが・・・
こいつらは末端の魔物らしく数は多いが中級がほとんどで手応えが無い、
破壊神達は未知の種族は戦闘力が低いと見てこいつらに襲わせたのだろう。
そのためか今回上級以上の魔物はいない、どこかに隠れているようだ、
だが現在レーダーでは反応していない、一応人工衛星で宇宙も確認する、
しかし現時点どこにもいない、もしかしたらどこかに隠れているのか?
それは各艦隊も感じたようで・・
未知の種族を守るため・・
急ぎ保護する必要があると考え各大陸に向かい最初に着いたのが北の大陸、
北には第3と第6艦隊、それと応援に来た戦艦2隻が大陸付近の沖で停止、
港らしき所は小型船しか入れないので全艦沖で待機し小型船で大陸に向かう。
尚第3艦隊と第6艦隊の艦と応援の艦の名は以下の通り。
まず第3艦隊。
戦艦 伊勢・日向、航空母艦 大鳳・千歳・千代田・瑞鳳。
重巡洋艦 古鷹・加古・青葉、軽巡洋艦 北上・大井・長良・名取。
駆逐艦 暁・響・雷・電。
※ 潜水艦の伊176型1隻と専属魔物の大人クラーケン2匹はお留守番、
尚2mサイズのクラーケンは艦底等の整備の為どの艦にも複数乗り込んでいる。
続いて第6艦隊。
戦艦 陸奥・長門、航空母艦 赤城・加賀、重巡洋艦 三隈・利根・鈴谷。
軽巡洋艦 神通・夕張・能代・大淀、駆逐艦 望月・吹雪・白雪・東雲。
※ こちらも潜水艦の伊176型1隻はお留守番となる、その理由は速度、
潜水艦は約20ノット(約37km)と他より遅く砲が少ないのでお留守番、
だが深海の資源発掘や海底種族への輸送など戦闘以外で大いに役立っている。
応援の艦に関しては各地域の旗艦のみ応援に来ている、理由は内部のゴタゴタ、
上司の指示に不満の部下と部下の過剰な要望にイラついている上司が衝突中、
ティーラー達が話を聞き宥めるが現時点異星での共同行動は無理と判断した。
そのためキアーラの星の艦隊は精鋭が揃う旗艦しか対応が出来ないと判断、
各艦隊にそれぞれ2隻を派遣、残りは自分達の星を守るための待機となる、
今回第3、6艦隊に応援に来たのはドレッドノートと薩摩の2隻となる。
それと各地域の将軍クラスも自分の領地の統括に忙しく今回は不参加、
本心としては経験を積むため同行したいのだが・・とてもその余裕は無い、
だが動ける旗艦は参加させないと申し訳がないと言うので俺達が預かった。
なので今回は・・・
これらの艦隊を指揮するのがカオスの妻のシルヴィとソフィア、リシャール、
アイザックと彼にべったりの12天聖のエスコルピォと応援に来たカンセェ、
それと天使族のアヤカとショウコが参謀として各旗艦に乗り込んでいる。
基本この8人が指揮するのだが緊急時には各自適切と判断したら勝手に動ける、
最優先は自らの命を守ることではあるが格上が相手でも大概は対処出来る、
さらに仲間が危機の時は臨機応変に動き被害を最小限に抑える行動を行う。
2時間後・・・
一番手として大陸に到着した第3・6とその仲間達との合同艦隊、さてどうするか?
ふと大陸の方を見ると・・未知の種族達が大勢湾岸に集まりこちらを見ている・・
・・・
「い・・一応挨拶に行きましょうか?」
「そ・・そうですね、土足で入ってきたようなものだからお詫びもしないと・・」
「そ・・それじゃ行きましょうか・・」
グィイイイイイイイーーーーーン!!!!
長門と伊勢に積んでいる小型船をクレーンで降ろしそれに乗って幹部が訪問、
なぜか大量の饅頭と羊羹、それとオレンジジュースとお茶の積み合わせを用意、
これらを小型船に乗せ幹部達が挨拶するため湾岸に向かって移動していく。
ちなみにリシャールやアイザックは特級クラスにレベルアップし空も飛べるが・・
今回はあえて全員船で移動、下手に刺激させない方がいいと配慮し船で向かう、
しばらくしたら港が見えてきた、船は徐行し恐る恐る港に入る・・・
・・・
港には未知の種族達が集まっていた、見た感じ人間に近いが独特のオーラを放つ、
戦闘力は初級~中級クラスの感じではあるが手先が器用らしく服等を着ている、
よく見ると老若男女が揃っているので俺達人間と似たような種族らしい。
この種族達は俺達が珍しいらしくガン見、アウェー感満載に冷や汗の幹部達、
睨まれている訳ではないのだが・・こいつら誰だ??と言う目で俺達を見ている、
辺りには何とも言えない空気が漂うのだが・・
・・・
「は・・はじめまして・・私達は・・」
とシルヴィが翻訳魔法で挨拶を始めたその時!
「あ・・貴方達ですね!私達を救ってくれたのは・・!!!」
巫女らしき女性が翻訳魔法で語りかけてきた、その言葉に一安心の幹部達、
この女性は幹部らしき存在らしく周りはこの声を聞いて安心したようだ、
そして巫女さんはソフォア達に手を差し伸べ上陸を許可してくれた。
「ここではなんですから・・こちらにどうぞ!」
巫女さんは小神殿らしき建物に案内してくれた、そして簡単なお茶を用意、
この行動を見る限り生活環境の違いはないようだ、そして巫女さんはお辞儀、
俺達への感謝と・・尋ねたい雰囲気が満載なのでエスコルピォが機転を利かす。
「上陸許可を感謝します、ところで何か私達に聞きたいことがありますか?」
「や・・山ほどあります!!!!!!」
・・・
なんかちぐはぐした会話だが・・まあ無理も無い、突然の事だらけだからな、
だが今は緊急事態、長々と時間を割くわけにも行かないので割り切ろう!
そう考えたカンセェが巫女に語りかける。
「まず私達の事を話してよろしいでしょうか?」
「お・・お願いします」
「私達はある異世界の星から来た共存種族です、来た理由は魔物退治です、
以前私達もあの魔物達に襲われましたが皆の力でそれらは蹴散らしました、
今回貴殿達の星が同じ魔物達に攻められたと聞き急ぎ救援に伺ったのです」
巫女さんはキョトンとした顔、まあ言ってる俺達も話していて頭を傾げる、
だがこの巫女さんはかなり優秀のようでしばらく考えたあと・・
・・・
「と言うことは・・貴方方は私達の知らない星から何らかの方法で来られた、
ある者から凶暴な魔物達から私達を守って欲しいと依頼された・・ですか?」
お見事です!
「そういうことです、我らは戦いには自信がありますから依頼されたのです、
ご覧のように沖には我々の艦という戦闘に長けた船が沢山あります」
「艦とは・・どういうものなのでしょうか?」
「簡単に言うと様々な武器を備え大人数が衣食住可能で海を駆け巡ります、
さらに遠距離攻撃や長期間の戦闘も可能です、例えると浮かぶお城ですね」
「なんとなくわかりました、そこでお尋ねしたいのですが・・」
「なんでしょうか?」
「貴方方が依頼をうけた・・ある者とは誰のことですか?」
「し・・信じられないかもしれませんが・・」
「構いません!今すぐ教えてください!」
「分かりました、実は我らの星になぜか神魔瓊石という石がありました、
その石が貴方方を守って欲しいと我々に依頼してきたのです」
!!!!!!!!!!!!!
「し・・神魔瓊石が貴方方の星にあるのですか?」
「知っているのですか?」
「そ・・その石は我らの星にもあります、それは大聖堂に祭られています、
この石のおかげで我らは栄え飢えることなく日々を過ごせてきました、
ですが最近ある噂を聞き・・」
「どんな噂なのですか?」
・・・
「だ・・大聖堂はここから遙か遠くに離れた大陸にあるのですが・・
ある旅人から聞いた話によりますと・・突然光が消えて黒くなったそうです、
その噂を聞いたあとに空間から魔物達が出てきて我らを襲ったのです」
これを聞いた俺達は・・
・・・
以前聞いた神魔瓊石の事を思い出した。内容は以下の通り!
7色・・いやほぼ全部の色を放つ八尺瓊勾玉のような宝石、
見るからに巨大な力が封印されていて触るだけで猛烈な力が沸いてくる感じ、
初めて見る俺でもこの宝石は巨大な力を封印してるのがわかる。
ちなみにこの宝石はコロ達が知っていた、神魔瓊石という特殊な宝石、
これがあるとあらゆる願いが叶い望めば神や魔・・例えば閻魔大王等かな?
この域に到達することも出来る超幻の石らしく破壊神でもめったに見ない。
だが難点もある、神級でも上位レベルの者でないとその力は発揮できない、
それ以下の者が扱った場合は自分の能力プラスαの力しか出せないそうだ、
さらに特級以下は何も恩恵がない、ただの宝石でしかなく観賞程度の代物だ。
これを思い出したカンセェ達は・・
・・・
とても嫌な予感がしていた。