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スノードラゴンのタケシの熱望とエニウェアドラゴンの奇襲




スカイドラゴンのアトラス達が東の大陸に帰る・・



の言葉がなかなか出ない、もう5日目だが未だ各地で食事してる、

この様子から推測するに東の大陸も食糧事情は相当厳しいようだ、

気持ちはわからんでもないが・・そろそろこちらも行動したい。



さすがにまずいと感じたか・・・



アトラス達は明日東の大陸に帰ると言ってきた。



俺は久しぶりにデーヴィドと一緒に食堂で昼食を食べていた、

その奥でスノードラゴンのタケシが祖父木人形と話していた、

と言っても・・タケシが何やら必死で頼み込んでるみたいだ。



祖父木人形はかなり渋っているみたいだが・・



「わかった、試作艦の一つを君に託そう、明日来てくれ」



「あっ・・ありがとうございます」



あまり表情を表に出さないタケシが満面の笑みで俺達に挨拶、

意図は不明だが余程嬉しかったようで足早に食堂を出て行った、

反面少し神妙な雰囲気で祖父木人形が俺達の所に来た。



「お祖父さんどうしたんだい?」



「ああタケシ君がしつこくてな、こちらが折れたんだよ」



「何を?」



「前の戦いの時サユミちゃんが信濃を見事に扱っていただろう?

あれが相当刺激だったようで自分にも艦が欲しいと言ってきた、

ただ彼は自己向上に拘り周りと連携を取るのが苦手なタイプだ」



「となると・・多数の木人形を操る空母タイプはダメだな」



「そういう事だ、各艦は多数の木人形を使う前提で設計している、

だが真逆タイプの彼が操作するとなると発想を変えないといかん、

それを理由に断ったが・・あまりにしつこいのでワシが折れたんだ」



「そうは言ってるけど・・本当はある程度考えがあるんじゃないの?」



「ああ一隻は近い仕様にはしていたんだが極端に違うからな、

明日彼を試しに乗せてみて調整しようと思う」



祖父木人形はジュースを飲んだ後ため息をつき食堂から出て行く、

入れ替わるように祖母木人形が食堂に入り俺達の所に来る。



「明日のことだけど・・どっちが東の大陸に行くの?」



「そうだな・・俺コウが行こうと思っているんだが・・」



「いや・・今回は俺デーヴィドが行こうと思う」



「いいのか?無理しなくていいんだぞ?」



「いや俺が行く、コウは留守を頼む」



「わかった、何かあったら連絡してくれ」



デーヴィドは昼食を食べた後急ぎ軍艦整備港駅に移動した、

彼の乗る大和はまだ出せず戦艦アリゾナを使うことにした、

各部隊と相談した結果下記の艦で行くことになった。


戦艦(旗艦) アリゾナ。


航空母艦  瑞鶴・翔鶴・ホーネット。


重巡洋艦  三隈・愛宕・摩耶。


軽巡洋艦  夕張・大淀・阿賀野。


駆逐艦   暁・雷・電・雪風。



異世界軍とエルフ軍から艦を出し他は状況に応じて対応、

当面は異世界軍とエルフ軍・ワイバーン軍が統合する、

この三軍がデーヴィドが帰るまでルーム島周辺を守る。



正直戦艦をもう一隻出したい所だが大和・武蔵は使えない、

何の改造をしてるのかは知らないが相当苦労してるようだ、

なんでも俺達の負担を出来るだけ抑える工夫をしてるらしい。



ガルーダ軍とグリフォン軍は範囲が広いため出せないそうだ、

城付近を守るルーム王国軍は陸奥が修理中なので余裕が無い、

魔族・人間友好軍が各部隊の隙間を埋めている状況だ。



「大丈夫ですよ、我々が責任もって護衛します」



スカイドラゴンのアトラス達がデーヴィド達を護衛するそうだ。



ここで豆知識。



意外かもしれないが全艦魔物から攻撃を頻繁に受けている、

大きな理由はルーム国島と西の大陸の途中にある複数の無人島、

魚の養殖や栽培等をしてるのでそれを狙い魔物が襲ってくる。



魔物は野良系が多く単独で行動するため把握が難しい。



様々な種族との同盟で戦力は増したがその分食料の消費が激しい、

特にドラゴンは驚く位食べるので無人島の栽培はさらに増えてる、

その分魔物の攻撃も増えてるので各艦頻繁に修理している状況だ。



だが・・



この異世界では寿命を全うすることは少なく戦争に加え餓死が多い、

俺達もそうだが木人形達は特につらさを痛感してるので見逃せない、

環境に最大限配慮しながら栽培を増やし食糧切れを防いでいる。



その姿を見ている各種族は出来るだけ魔物を殺さず追い払っている、

さらに栽培所から離れた所に餌を置いて魔物を分散させ絶滅を防ぐ、

共存がいかに大変かを感じながら皆出来る事をしていた。



豆知識はここまで!




翌日昼にデーヴィド達が出港していった、アトラス達も乗っている、

各艦食料などを満載して出ていった、東の大陸まで2日かかるらしい、

ちなみに・・ホーネットの甲板にアトラス達の本体が乗っている。



ここからは俺デーヴィドの目線でお伝えします。



戦艦アリゾナを中心として左右と前に航空母艦が陣取る、

一番前に軽巡夕張・大淀・阿賀野が横並びで進んでいる、

駆逐艦は左右に展開、重巡は3隻とも後ろを守る。



アリゾナの艦長室には俺デーヴィドとクリスティーナが指揮を取る、

他にもガルーダのジセル、グリフォンのルミナが副艦長を務める、

それと魔族のアミー、人間女性のサクラも参謀として乗船している。



俺意外なぜか指揮系統が全員独身女性なので悪い気はしないが・・



彼女たちの視線がなぜか痛い・・



「早く気づけよ!」



的な目を向けるのはやめてほしいもんだ・・



俺はその目を振り払いアリゾナの指揮に集中する。



「どうだ?敵はいそうが?」



「現時点レーダーや衛星には反応ありません、が・・

ここから先は深海が続くのでレーダーや衛星では把握しきれません、

艦載機をある程度出して備えることを進言します」



「わかった、瑞鶴と翔鶴の戦闘機を出して備えさせよう」



「お願いします」



連絡を受けた瑞鶴と翔鶴の戦闘機が発艦して上空で警戒する、

駆逐艦暁・雷・電・雪風は水中ソナーを海に降ろして海中を警戒、

アトラス達もドラゴンの本体に戻り飛び立つ準備をしている。



1時間後レーダーに敵の反応が出た、左の方から敵が飛んでくる、

人工衛星で確認したところ敵はデビルガーゴイルらしく約300体、

中心にエニウェアドラゴン一体が確認できた。



ホーネットの艦載機が全機出撃し上空で備える、航空母艦は右に移動、

左を庇うように戦艦アリゾナと軽巡艦隊が周りを囲む、その時!

深海から巨大なシーバジリスク3体が後方に浮上してきた。



重巡三隈・愛宕・摩耶が反転しシーバジリスクに対し警戒態勢、

だがシーバジリスクの様子がおかしい、遠くで暴れもがいている、

しばらく暴れた後予期せぬ出来事が起きた。



シーバジリスクの胴体から・・



身体の中に潜んでいたエニウェアドラゴンが出て来た。
























いつも御閲覧ありがとうございます。


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