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悟りの言葉と臆病2人のジャーナリストへの挑戦




ティーラーは至福の顔で湯船につかり・・鼻歌まで歌い出している、

彼女のお気に入りはZA●Dや竹●まりや、それとなぜか安●地帯、

この日の彼女は安●地帯の代表曲を鼻歌で歌いご機嫌だった。




ラララララ~~ラッラッララ~~~~・・・




ちなみに卿魔族達はあっさり日本語英語を覚えたがティーラーは苦戦、

だが寝る間も惜しみ猛勉強、今ではある程度の日本語が理解出来ている、

英語に関してはもう少し時間が必要みたいで・・でもしっかり勉強している。




「お・・お邪魔します・・」




「ええどうぞ、あっ!私に気遣いは不要ですよ!」




湯船に入るミオとレイ、2人とも恥ずかしいのかタオルで身体を隠している、

だがティーラーはすっぽんぽん、見せびらかす事はしないが隠しもしない、

その大胆な姿に顔を赤らめる2人、それを見たティーラーはクスクス笑う。




「えっと・・先程聞いたレイさんのお悩みの答えなんですけど・・」




「ど・・どう思われますか?」




「そうですね、私から見て・・レイ様はとても恵まれた方だと思います、

聞かれたと思いますが私は幼い頃から天涯孤独で卿魔族達に育てられました、

レイ様はガブリエル様という祖父がいらっしゃいますね、とても羨ましいです」




「そ・・そうなのですか?」




「ええ愛する身内がいるだけで素晴らしいと私は思います、なので・・

私はそのような身内はいませんので実力で自分の居場所を構築する、

そのことしか頭にありませんでしたが・・」




「そのことはお聞きしています、私がお訪ねしたいのは・・

どうしてティーラーさんは考えを改めこの行動をなされているのですか?

優秀な貴方なら他にも方法はあるはずです、なのになぜ・・」




「レイ様!それは買いかぶり過ぎですよ、私は愚かで貧弱な人間です、

先般それを悟らせて頂いたおかげで私は下積みを重ねる必要を感じたのです、

なので皆様に頼み体験談をお聞きして自分の糧にしようと考えたのです」




「そ・・そうなのですか?」




「ええ断言できます、今の私・・いえこの先も私は貧弱な存在でしょう、

そんな私が卿魔王様達に恩返し出来るのは新たな知識しかありません、

今はそれを求め行動しているだけです、お答えになりましたか?」




「え・・ええ・・わかります、そしてとても羨ましいです」




「あらどうしてですか?端から見ると私より貴方の方が恵まれています」




「そ・・そんなことありません、私はただ逃げ回っているだけです、

王族に生まれたことで重大な責任を背負うべき事を拒否しているだけです、

本当にティーラーさんが羨ましい、私にはそんな行動はできません」




「というか・・それをする必要があるのですか?」




「えっ?」




「他の方々は・・失礼ですが貴方にそれを求めているようには見えません、

むしろその王族とやらから解放され自由に生きることを望んでいるのでは?

なら別に悩むことありませんよ、好きに生きられたらいかがですか?」




「そ・・それはできません!」




「貴方は凄く優しい方なのですね、むしろ私の方があなたが羨ましいです、

私は誰からも相手にされなかったから動いているだけです、でも貴方には・・

そんなに沢山の方々から心配されています、それは私にはないだけです」




「・・・」




「ミオ様、今の話をお聞きになってどう思われますか?」




「えっ?ええ・・ティーラーさんの言う通りかと・・」




「それでしたら話は早いですね」




「ど・・どういう事ですか?」




「単純に・・私を例にして自分達がしたいことをすればいいだけです、

例えば漫画を書く仕事をするとか・・とにかく何かに向けて動くことです、

興味のあることに専念すれば・・新たな目線が見えると思いますよ」




「そ・・そんなことでいいんですか?」




「人生とはそういうものだと私は思います、何でもいいから動くのです、

私はそう悟り今の行動をしているだけ・・これが今の私に出来る事、

先のことは分かりませんが私は今の行動に手応えを感じているだけです」





「・・・」





ミオとレイは黙り込む、自分達は深く考えすぎて堂々巡りしていると悟る、

なのでティーラーの言うとおり・・何かを見つけ動くことにしたようだ、

少し気が晴れた2人、その顔を見たティーラーは静かに微笑んだ。




その後ティーラーは先に風呂を上がり・・ミオとレイもしっかり追いかける、

その後は食事、今晩はさんまの焼きたてと卵焼き、それとひじきご飯だった、

あとはお好みで豚汁かうどんを選べる・・ティーラーは豚汁をリクエスト。




「う~~ん美味しい~~~!」




沖合いの海は少し寒かったので暖まる豚汁を飲んでティーラーはご機嫌、

その後ミオとレイ、そして女性乗組員達と談笑をして時は過ぎ・・

先に部屋に戻ったティーラーはメモ帳に今日の出来事をメモして・・




・・・




書き終わった後疲れ果てそのまま爆睡、戻ったミオとレイはそっと・・




・・・




ティーラーに布団をかけたあと・・こっそりメモ帳を拝見していた、

そこで驚く2人、隙間無く書かれたメモには今日の出来事が満載、

そしてレイとミオの事もしっかり書いていて・・




・・・




2人で一緒に動いている姿を見て羨ましいとも書いてあった、さらに・・

出来れば自分も混ぜてほしいけど・・迷惑かけるからやめようとも・・




・・・




静かに爆睡するティーラーを見て2人は・・




・・・




ある決意を固めたようで・・お互いを見つめ静かに頷いた。




翌日・・・




「おはようございます!もう朝の7時ですよ?」




爆睡しているミオとレイを起こすティーラー、寝ぼけながら起きる2人、

ティーラーはさっさと支度して食堂に移動して兵達と談笑を繰り返す、

食事が済んだ後・・ミオとレイはティーラーを部屋に戻し語り出す!




「ティーラーさん、私達2人は貴方の専属ジャーナリストになります!

そしてあなたの行動を記事にして上層部や各種族に伝えていきます、

そうすればあなたも負担が軽くなり私達も新たな道を模索出来るのです!」




・・・




???




ジャーナリストの意味が分からないティーラーはキョトン?頭を傾げる、

それを見た2人はジャーナリストの意味を説明、なんとか理解したようだ、

だがティーラーはこの案に反対、自分に関わる必要は無いと訴えるが・・




「何言ってるんですか?貴方が好きに動けと言ったんですよ!」




「そうそう!そんなメモ帳だけで上層部に報告するつもりなの?

それじゃ貴方は怒られるだけよ、だから私達が纏めてあげるわ!

あなたは深く考えず行動していけばいいのです!」




「そ・・それは・・」




二人の突然の提案に戸惑うティーラー、だがこの提案は・・




・・・




彼女は今の行動の条件の一つとして・・・




・・・




軍事的に関わることを纏め上層部に報告することが義務となっている、

だが会話を重視している彼女は時間的にメモ帳に纏めるだけで精一杯だった、

なんとかメモにはしてはいるがとても文章を纏め報告する余裕は無かった。




なのでこの提案は・・ティーラーにとっては渡りに船でもある。




それを感じたミオとレイ、自分達が会話を纏め上層部に提出を考えた、

俺達が指揮する上層部は隠し事を嫌いほぼありのままを全体に伝えている、

そういう環境だから自分達の声がしっかり届くと考えたらしい。




それと・・




ティーラーについていけば新たな発見があると考えたらしい、なので・・

今はまだ本当にやりたいことがわからないからティーラーについていこう、

そうすれば本当にやりたいことが見つかるかも・・という結論だった。




ちなみにこの情報提出に関しては軍務扱いとなっていて給料もしっかり出る、

さらに有益な情報なら特別ボーナスも出るから稼ぐことも出来ると考えた、

実際ミノタウルスの子供が有益情報を出し高性能パソコンを貰ったことがある。




それを知っている2人は・・




やりたいこと探しと稼ぎと新たな発見探しと一石二鳥ならぬ一石三鳥を狙う、

それをティーラーに説明する2人、これを聞いてティーラーは驚いていた、

自分としては・・ほぼボランティアの考えだったので予想外の事だった。




なので断ろうとしたのだが・・




「何言ってるの?稼ぐときに稼がないとプータローになりますよ!」




「そうですよ!お金は大事なんですよ!!!」




興奮するミオとレイの瞳の奥には円マークならぬギルマークが輝いていた、

お金に関しては猛烈に燃える2人、その姿にティーラーはタジタジだった、

どアップでティーラーに快諾を求める2人、ティーラーは頷くしかなかった。




「わ・・わかりました、仰せに従います」




「じゃ商談成立ね!これからもよろしく!」




いつ商談になったんだ?




俺のツッコミを無視して3人は手を取り合い・・




トントントントン!!!




「ティーラーさん戦艦比叡から連絡です、こちらに来て欲しいと!」




突然兵がノックして部屋に入り・・遠くには戦艦比叡が見えていた。




「それは構いませんが・・どうしてですか?」




「総司令官のコウ様とカオス様があなたとお話したいそうです!」




これを聞いたミオとレイも・・




「さあ行きましょうティーラーさん、私達もお供します!」




なぜか燃えるミオとレイ、その2人に手を引っ張られるティーラー!

こうして3人は駆逐艦不知火から・・




・・・




戦艦比叡に移動するのであった!










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