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重巡・軽巡・駆逐艦隊の底上げと東からの使者




俺コウは1人自分の部屋で考えごとをしていた。



先般南の大陸を攻めた時戦艦陸奥とエニウェアドラゴンが交戦、

陸奥は主砲弾が尽きていたので副砲で対抗したが歯が立たず、

アイザックの機転でなんとかエニウェアを撃退したが・・・



次もこの手で勝てるとは限らない。



サユミが操る信濃は例外として・・ブレスを受けたら撃沈は免れない。



特に重巡以下は火力も低く小型なのでひとたまりもないだろう、

だが・・これらの艦は主要艦の護衛に加え食料や人員の輸送、

沖の漁や養殖場の管理等でも大活躍している大切な艦船だ。



当然だが・・一隻も失いたくない。



なんとかしなければ・・



俺がそう考えていると・・クリスティーナが俺の部屋に来た。



「コウさん・・小型艦のドラゴン対策で相談したいのですが・・

たぶんコウさんも同じこと考えてると思いまして・・」



クリスティーナも心配してたんだな・・



もはや恒例の王室の会議場に皆が集まりそれぞれ席に座る、

各種族も艦船を管理してるのでその辺を強く危惧していた、

緊張の中・・脳天気なドラゴンがわくわくしていた。



「ねえねえ・・これ何の集まりなの?」



場の緊張を一気に砕くスノードラゴンのソニアがはしゃぐ、

その後ろで・・謝るタケシとサユミ、笑うショウと静かなレイミ、

彼らも暇だから参加したいと言うので適当に座ってもらった。



「エニウェアドラゴンのブレスを防ぐ方法?あるわよ!」



過程を無視して結論を先に言うソニアに皆の緊張はさらに砕けた。



「どうやって?」



「一つは前の戦いで サユミが氷の盾出したでしょ?あれよ」



「他には?」



「ドラゴンのブレスより強い攻撃で弾き返すのよ」



小型艦でそれが出来れば苦労はしません・・・



「あの~他にも方法はあります」



ここで声を出したのはスノードラゴンのタケシだ。



「それは?具体的に教えてくれないか?」



「はい、先制攻撃が前提ではありますがある弾を撃つんです」



「その弾は?」



「オリハルコンです」



「えっ?前にオリハルコンの剣ではドラゴンは倒せないと・・」



「それは人間の力での話です、単純に力不足で硬いドラゴンは斬れません、

ですが・・あなた達の大砲の威力ならその比ではありません」



「どういう意味だ?」



「先般見させて頂きましたが・・驚異の速さと強さを備えています、

あの大砲でオリハルコンを弾にして撃てばドラゴンも貫けるでしょう、

ブレスを放つ前に大砲弾で攻撃すれば倒せる可能性は高いです」



「そのオリハルコンですが・・・」



北の大地から発掘したオリハルコンの原形は各種族が奪いあう、

特に魔法で攻撃するガルーダ、ワイバーン、グリフォン、魔族、

目の色を変えてせがみ各地に持って行ったので一気に量が減った。



「俺達異世界軍の分はどれだけあるんだ?」



「重量で言うと・・2tぐらいです」



「それは多いのか?」



「微妙ですね、魔法を2倍に増幅するのに約100kg必要です」



「あっ・・私達スノードラゴンの分を忘れないでね、

身体の冷気を抑えるのに魔力がたくさん要るのよ」



「どのぐらい要るんだ?」



「そうね~~最低でも一人200kgかな?それを5人分ね!」



俺達の分・・ほとんどないじゃないか!



「すみません、それとは別に信濃専用に500kg程お願いします、

艦が大きいから各部の制御に大量の魔力が必要なので・・」



・・・



「北の大陸にオリハルコンはまだあるのか?」



「あるにはありますが・・それらは温泉の下に埋まっています、

まずは温泉を発掘してある程度水量を減らさないと発掘できません、

同時に源泉を管理する設備も併設しないと非常に危険です」



「どう危険なんだ?」



「もし源泉に毒物が混ざっていた場合垂れ流すと環境破壊に繋がります、

万一に備え浄化装置やそれらを動かす発電施設等の用意が必要です、

これらは新たに造るので完成までに相当時間を費やしますから」



それは困るな・・・



う~~~~~ん!





「オリハルコンは他の大陸にもあるのか?」



「親から聞いた話ですが・・東の大陸の山脈奥にあるそうです、

前にも話しましたが東の大陸に住む人間が食糧と交換していました、

ですが・・かなり昔の話なので今はどうかはわかりません」



行ってみないとわからないか・・



「今あるオリハルコンで重巡等の主砲弾を造れるのか?」



「はい可能です、オリハルコンも金属なので我らの土魔法で加工できます、

ただ量が少ないので今は各重巡、軽巡、駆逐艦に一発だけしか造れません」



「しょうがない、それで頼む」



「わかりました、急ぎ造ります」



「それと・・あの氷の盾はブレスを何発抑えられるんだ?」



「私達スノードラゴンが魔力で制御する場合10発は抑えられます、

ただ艦船の収納魔法だと魔力が途絶えるので1枚一発が限度ですね、

収納魔法には2枚入りますので実質二発と考えてください」



「よし!当面はそれで凌ごう、ソニア氷の盾を造ってくれ」



「造ってもいいけど・・高くつくわよ?」



「新作のプリンアラモード大盛り2つでどうだ?」



「しょうがないわね~それでいいわよ!」



北の大陸のオリハルコンに関しては設備の準備が出来次第発掘する、

時間がかかるようなので出来次第設置していくように指示した。



その時・・緊急警報が鳴り響く!!



「緊急事態発生!東の大陸よりドラゴンらしき物体を確認!

こちらに向かってくる模様、各部隊は急ぎ出撃しこれに備えよ!」



「 緊急発進スクランブル


「 緊急発進スクランブル



皆の緊張が一気に高まる、だが誰も慌てず冷静に各部署に動く、

皆のその顔は気合いに満ちており頼もしい精鋭たちだった。



まずルーム王国にある4つの飛行場から各戦闘機が出撃する、

同時にガルーダ・グリフォン・ワイバーンの精鋭も出撃した、

方向的に一番近いルーム王国軍航空母艦赤城・加賀が出港する。



赤城と加賀は港を出た後左右に展開し戦闘機を出撃させる、

続いて長門・古鷹・加古・青葉が出港し赤城と加賀を守る、

その後天龍・龍田・球磨・秋月・霜月・初月・陽炎が出港する。



軽巡と駆逐艦は赤城と加賀の前に出て対空砲火の準備を始めた、

西の大陸にいる他の部隊も次々と出港・戦闘態勢を整える。



ルーム国民は急ぎ銃を持ち鍾乳洞にて厳戒態勢に入る、

各列車は最寄りの駅で緊急停止して乗客はシェルターに入る、

王城は新たに備えたロケットランチャー等で迎撃準備を始めた。



俺達異世界軍は位置的に島の裏側になるので後方警備に専念する、

万一挟み撃ちにあうと危険なので南の大陸を特に注視している、

念の為信濃だけはルーム王国軍の援護に向かわせた。



東の大陸を監視していた人工衛星を使いドラゴンに照準を合わせる、

飛んできてるのは3頭のようだ、すぐに各隊に通達し戦闘態勢に入る、

もうすぐドラゴンたちが航空隊の射程距離に入る、先制攻撃・・・



「待て!我らに戦闘の意思はない!そちらの代表と話をしたい」



ドラゴンらしき相手からの言葉が頭の中に響く。



「どうします?」



「様子を見よう、まずはそこで止まるように伝えてくれ」



3頭のドラゴンは木人形の指示であっさり止まり返事を待つ、

モニターに映ったドラゴンは・・エニウェアではなさそうだ、

金色っぽい体に長細い胴体・・・あれはなんだ?



「あれは・・スカイドラゴンです!」



どうやら敵ではなさそうだ。



「わかった、話の場を設けるからしばらく待ってくれ」



「了解した!」



俺はドラゴンから近い位置にいる航空母艦加賀に指示を送る、

ドラゴンを受け入れるため艦載機を赤城に移動するようにと、

残りの機はルーム島の飛行場に戻るようにと全軍に通達する。



指示を受け加賀の甲板を空にしてドラゴン達を受け入れる、

俺は木人形たちの転移魔法で加賀に移動し会議室に向かう、

俺一人では心配だからとエリーナ・ソニア・エマが同行している。



会議室の中には・・



昔の必殺技満載の格闘漫画に出てくるような男性と・・



猫と犬の獣人女性が立っていた。







































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