興奮が止まらないルアと出てきた卿魔族の女性
特戦隊と子供達は飛翔魔法らしき魔法を唱え上空に飛び立っていく、
ドラゴンライダーと化した魔影の騎士達がその行く手に立ちはばかる、
そして剣を抜き突撃してくる、持っているのは鋼の剣と青銅の盾だ。
グォオオオオオオオオオ―――――!!!!
雄叫びをあげながら切り込んでくる魔影の騎士、それを迎え撃つ親衛隊、
親衛隊は散開して応戦、まずラーヴァナとアザゼルが突撃していった、
魔物の群れに飛び込んでいく2人、早速秘剣で敵を倒していく。
ズババババババババーーーー!!!!
「秘剣!燕双雷乱れ(つばめそうらいみだれ)斬り!!」
俺の巌燕流の奥義の一つ「燕双雷乱れ斬り」で敵を斬り刻むアザゼル、
ラーヴァナは背後から襲ってくる魔影の騎士を瞬時に斬り刻んでいた、
見事な連携の2人、瞬く間に50体もの魔影の騎士を斬り倒した。
ちなみに巌燕流に関しては俺を鍛えてくれたライアンに指導が集中、
今では彼は道場の主となり大勢の弟子を抱え日々忙しく過ごしていた、
そのためか俺には全くお声がかからず・・すっかり忘れられていた。
・・・
これはさておき・・
その横ではアスタロトとシャックスが背広から刃を展開しての戦闘!
「秘剣!雷鎌鼬竜巻斬り!」
竜巻のように高速回転を繰り返す2人、瞬く間に魔影の騎士達を切り刻む、
この2人は以前ホーリーキマイラ猫と柴犬のコロの時からの顔なじみだ、
喧嘩もしていたが基本的に仲は良く一緒に寝る程一緒の時間が多かった。
そのためかこのペアが一番連携がよく瞬く間に魔影の騎士を斬り刻んでいく、
ちなみにルシファーは少し後方で待機、万一の時には彼が飛び込み戦う、
それ以外は2人一組でペアを組み魔影の騎士達を翻弄していた。
ちなみに問題のルアは・・
「エナ左は任せろ!お前はあの右の騎士をやれ!」
「わかってるわよ!私は大丈夫だからさっさと片付けて!」
なぜかソアラではなくエナをパートナーにして魔影の騎士達と交戦、
当初エナはカオルと組む気でいて一緒に飛んでいたがルアが割り込み!
「悪いなカオル!今回エナは俺と組みたいそうだ!」
横から割り込んだルアがエナの手を引っ張り一気に加速した、
「えっ?ルア兄さんそれはずるいよ~~!」
カオルの訴えを無視してルアはエナを連れて一目散に飛んでいった、
残ったカオルとソアラ、だがカオルはソアラはどちらかと言うと苦手・・
「なによあいつら!カオル私と一緒に行くわよ!」
「えっ?あ・・あれ~~~~~~~???」
こちらはソアラがカオルの手を引っ張り戦闘空域に飛んでいく、
猛烈に機嫌が悪いソアラ、猛烈な冷気を辺りにまき散らしていった、
瞬く間に瞬間冷凍となる魔影の騎士達、それをカオルが砕いていった。
ウラアアアアアアアアアアアアアーーーー!!
「インフェルノ!!!!!」
ゴオオオオオオオオオオオオ―――
猛烈な炎の化身と化したルアとエナ、近付くだけで魔物は蒸発する、
数百体はいた魔影の騎士達は数える位まで減り・・洞窟に逃げ込んだ、
そして入口を守り固める、狭い所の方が自分達に有利と考えたようだ。
だが・・
「ありがて~!一気にカタをつけてやるぜ!」
猛烈に興奮しているルア、巨大な火球を展開し・・すぐ投げた!
エナは止めようとしたのだが・・ルアは何も考えていなかった。
ヒューーーーーーン!
!
ドッガーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!
情け容赦ないルアの地獄の業火が洞窟の入り口に飛んでいく!
!!!!!!!!!
猛烈な業火が飛んできた魔影の騎士達は青銅の盾を構える・・無駄だった。
ズシューーーーーーーーーーーーーンン!!!
魔影の騎士達は瞬く間に蒸発し洞窟の中は竈の中のように真っ赤となる。
「フハハハハハハハ!!!!」
勝ち誇ったように大笑いするルア、しかし次の瞬間・・
バシィーーーーーーーーーーーーンン!!!
思いっきりルアの頭をぶっ叩くエナ、そして猛烈に怒り怒鳴り散らす!
「あほたれ!何考えているのよ!洞窟を攻撃しちゃダメでしょうが~!」
「いってーな!!!敵を倒すのがどうして悪いんだ?」
「お馬鹿!今卿魔族を探してるのよ!洞窟攻撃していたらどうするの?
話が通じるかもしれないのに問答無用で攻撃したら本末転倒でしょ!
少しは自重しなさい!ルア兄おふざけも度が過ぎるわよ!」
あまり感情を表に出さないエナが怒りを露わにする、それを見たルア、
頭をかきながら・・
「ああ確かにその通りだ!調子に乗ってすまない・・」
次の瞬間ルアは高速移動してエナに抱き着きキスを求める・・
どうやら口塞ぎを考えての行動だろう、だが・・
バッチーーーーーーーーーーーン!!!!!
「イテテテテテテテテテ!!!!!!!」
「その手はエリーナお母さんから聞いてるわよ!ほんとお馬鹿さんね!」
エナは隠してたネズミ取り・・パッチンと言うのかな?これを隠していた、
ルアが抱きつくと予想していたエナはこっそり背中にこれを仕込んでいた、
エナの背中に手を付けた瞬間これが働きルアの手は猛烈に腫れていた。
・・・
余程痛かったのかルアはその後しばらく後方で大人しくしていた、
ちなみにエナと同行したのはカオルにエナが取られそうと感じたから、
エナは妹だが俺の女をカオルに奪われたくないという妬みからだった。
ソアラに関しては・・インフェルノと同化したルアは攻めるのが大好き、
だが反面迫られるのは息苦しいので猛烈に迫るソアラは苦手としていた、
それとソアラはいつでも自分の思い通りとなるので後回しにしていた。
・・・
兄妹なんだから戦闘地域での恋愛感情は控え目にお願いします!
それはさておき・・
ルアが放った火球は洞窟の中を焼き払い中にいた魔影の騎士達は全滅、
熱が収まった頃に全員洞窟に侵入、魔物達は全部蒸発して完全な空、
一行はライトを照らしながら奥に進む、するとミサイルの残骸があった。
ミサイルの残骸はほぼそのまま、だが中のお菓子や手紙等は消えていた、
この位置だと砲撃やルアの火球熱は伝わらない、しかし中身は何もない、
どうやら誰かが・・まあ卿魔族しか思いつかないのだが・・
ルシファーが俺に連絡、彼はこのまま奥に進むと言うので俺は了承した、
その際三笠を前進させ援護射撃の準備、そしてルシファー達は奥に進む、
すると分かれ道があった、右が大きく左が小さい道が見えてきた。
先般ドローンでの捜索では右の曲がり角を曲がった瞬間何者かが壊した、
なので右は罠がある可能性が高いので・・突撃するのは危険と判断、
するとルシファーが分身を2人展開、これはそこらの泥で作った人形だ。
人形は右と左に向かって歩きそのまま奥に入っていったが・・、
既に卿魔族達は移動したようでもぬけの空、なのでさらに奥に進む、
左の穴は途中行き止まり、人形は戻り一行は用心しながら右に進む。
・・・
10分程歩いたら鍾乳洞のような場所に出た、この中はとても明るい、
大きさは学校の体育館位で池もある、水を調べてきたが完全な真水、
飲んでも問題ないのだが念の為皆は浄水器を通して喉を潤していた。
一息ついた瞬間!
!!!
いつの間にか背後に一人の女性が立っていた。
「あなたたちなの?私達と話したいと言うのは?」
見る感じ20歳位のフランス系美女だが実年齢はさらに高そうだ、
だがイラストでルアと一緒に描かれていた女性ではなかった。
「はいそうです!私達はルシファー特戦隊、無礼をお詫びします」
淡々と答えるルシファー、気配で卿魔族と察したのか余裕の笑顔、
対する女性もルシファーが只者ではないと悟り警戒モードとなる、
しばらくの間沈黙が漂い・・ここでエナが女性に質問する。
「単刀直入にお尋ねします!貴方は卿魔族の方で間違いないですか?」
・・・
あまりにもストレートな質問を受けた女性、するとクスクスと笑う。
「ええそうよ、私は卿魔族3姉妹の1人カルディナと申します」
即座にカオルがアスタロトに目線を向ける、アスタロトも頷いた、
カルディナという名前はイタリア語で「中心的な」と言う意味だ、
この言葉は以前だと破壊神達は知らない言語、なのでこの女性は・・
「お察しの通りですよ、私達は以前あなた達の書物を見ています」
そう言って女性は・・
・・・
無気味な笑みを浮かべていた。