新設した7将軍とパペットの人間化の流れ
最新戦闘機セイビアーイーグルの圧倒的なスピードとパワーに皆驚く、
注目がピークに達したと見たデーヴィドが艦隊に動くよう命じる、
そして疑似艦隊が出てきた、これらは無人艦で岩で出来ている艦だ。
元々はデーモンのブルー達が造った艦、全体が岩で出来ている、
石加工が得意な彼らが使っていた老朽艦を譲渡してもらったもの、
岩以外撤去しているのでゴナゴナに砕けても環境には影響はない、
グゥウウウウウウウウウウーーン!!!
各艦の主砲・副砲が角度を変え的に照準を合わせる、そして・・
戦艦アリゾナ、オクラハマが一斉に艦砲射撃!輸送重巡も続く!
さらに重巡クインシーと駆逐艦ルースがミサイルで攻撃していた。
ドガガガガガガガーーーーーーー!!!
ズシューーーーーーーーーーン!
ガガガガガガガガガガア!!!!!
猛烈な艦砲射撃が放たれる、その迫力に皆は唖然としていた。
ドグワアアアアアアアアアーーーーン!!!!!!!
疑似艦隊は瞬く間に消滅!さらに戦闘機隊は編隊を組み大空を駆けている、
一応軍事演習とは伝えていたデーヴィド、この効果は想像以上のようだ、
まず馨響・威凛王族や幹部はこの力を見て欲しいと猛烈に思い込んでいた。
民衆は直に見る者、モニター越しで見る者達も・・王と同じ気持ちだった、
この力があの時にあったら被害をもっと抑えられたと唇を噛み悔しがった、
だが気持ちを切り替え・・今後に備えこの力が必要だと痛感していた。
それと・・
デーヴィドが第1艦隊を派遣したのには訳がある、まず新たな部隊の創設、
次にこれらの艦隊規模は威凛族が持つ戦艦等を改造すれば匹敵する勢力となる、
貴方方も俺達と組めばこの力が入る・・民衆への無言の説得の為だった。
こうして演習は終了、圧倒的な攻撃力を見せつけた第1艦隊だった。
演習後空母からF-5タイガーⅡを改良した機体が新空港に移動着陸、
この機体はマッハ1.5位のスピードではあるが整備を手軽にしている、
このスピードでも十分魔物に対抗できるので20機ほど備えさせた。
それとは別に橘隼を5機、セイビアーを3機配属する事になっている、
セイビアーの2機はマーティンとバイオレットが専用で使う機体となる、
1機のセイビアーと5機の橘隼は新たに作る精鋭隊専用の機体となる。
マーティンが創設する陸・海・空の特殊部隊、その空の精鋭が使う機体だ、
成績上位6人に渡される機体となり・・これを聞いた威凛兵達は大歓声!
兵達は絶対自分が扱うと猛烈に燃えており日々訓練に励んでいた。
次に陸の部隊、輸送重巡から次々と最新鋭戦車や装甲車等が降ろされている、
続いて戦闘用のヘリ、ドローン、救援用のヘリと垂直戦闘機も複数降ろされる、
その後にサイクロプスやアース・フォレストドラゴン等力自慢が降りてきた。
他にも魔法使いやエルフ・ラミアなど特殊攻撃が出来る精鋭達が上陸。
「来て頂き感謝します、よ・・宜しくお願いします!!」
「ええお任せください!一流の戦士に育てあげますわ!」
マーティンとバイオレットはそれらと握手、宜しく頼むと懇願していた、
どうやら彼ら彼女達は教官として呼んだようで皆微笑みながら頷いていた、
以降これらの種族が仮想敵となり様々な戦いを想定して訓練をしていた。
海に関しては当分第1艦隊を使い改装が済んだ艦を順次配備していく、
現時点資材不足の為まだ1隻も改装を終えてないので臨時に使用する、
だが海底から資材が次々と運ばれているのでもうじき出来るそうだ。
こうして訓練は終了、マーティンは早速部隊の編成を始めた。
だが・・
当初100名程の募集をしたマーティンだったがその後応募者が殺到、
既に締切は過ぎたのだが第1艦隊の演習を見て市民達も応募してきた、
特に馨響族の申し出が多すぎて困惑、困った彼はキアーラに相談した。
これを重く見たキアーラは急ぎ王に緊急会議を進言、王は頷き開催する、
その時相談役としてカオスが呼ばれた、カオスは頷き妻達と共に参加した、
急ぎ馨響城に幹部が集合、皆第1艦隊の訓練を見て焦りを隠せなかった。
まず王が語る!
「今回威凛族が特区を設立しその地域は大発展し都市化となった!
この例は我々にも応用できると我は見た、なので特区を設立する!
我らも未知の敵に備える必要があると考えここに宣言する!」
これには全員頷く、尚イザベルは産休なので代わりにキアーラが語る!
「私は特区を7か所設立することを提案します、理由は備えの不足です、
威凛族に比べ我々は備えが貧弱なので複数の備えが必要と感じています、
なので主要7つの町に特区を設け急ぎ軍備を備える事を提案します!」
これを聞いたカオスが挙手、キアーラが頷きカオスは立ち質問をする。
「話は大体わかった、だが7つの特区を設けるなら大幅な資材を要する、
それとある程度の広さも必要、滑走路等を新設するために要します、
さらに軍隊を指揮する優秀な人材も必要、当てはあるのですか?」
「はい、既にその地域を受け持つ7人の新将軍の人選を済ませています、
内容は2人男性で5人女性、全員独身で若いですが知略は長けています、
資材に関しては先般支援頂いた量である程度賄えると見てはいますが・・」
「しばらくの間我らの支援と教育が必要と・・そう言いたいのですね?」
「ご想像の通りです、7人は若く戦闘経験はありますが指揮系は・・」
「わかりました、しばらくの間我らが支援致しましょう」
「感謝します」
その後も会議は続き・・当面はバイオレット領地の行動をコピー、
ある程度慣れた所で改良を加えその地域に適した行動をしていく、
ただ戦闘機だけは各地域5機のみ配備、単純に整備士がいないから。
馨響族は単刀直入に考える・・まあ言い換えれば猪武者の感じ、
操縦は出来るが複雑な整備は苦手で戦闘機を配備しても戸惑うだけ、
なので機体配備は最小限に留まりそれがキアーラには面白くなかった。
それは・・
自分と歳が近いバイオレットには大盤振る舞いなのに自分達は最小限、
これに怒りを感じたキアーラはカオスにもっと機体の配備を訴える、
だがカオスは難色を示す、整備が出来ない地域に複数の機体は置けない。
そこでカオスは・・
「キアーラさん理解は出来ますが整備が整わない所に機体は回せません、
ですが・・パペットと言うのかな?彼らなら精密整備は出来るはずです、
そこで進言したいのですが、そのパペット達を呼ぶことは出来ますか?」
「えっ?ええ・・ある程度の数ならできるはず・・相談してみます」
キアーラは婚約者の威凛族王子・・名をレオナルドと言い15歳位らしい、
彼は年下だが考えがしっかりしていて優しくパペット達とも仲良しらしい、
キアーラはその彼に電話、だがその返事は驚くべき事だった。
「あっキアーラさん、どうしたのですか?」
「レオナルド君お久しぶり!実は相談があるんだけど・・」
・・・
「なるほど、そういう事情なら分かります、でも今は無理です!」
「えっ?どういうこと?」
「実は・・コウさん達の異世界にいるライアンさんやジェニーさん、
元は木人形だったと聞き僕同じことが出来ないかと調べていたんです、
今デーヴィドさんと話していたんですがもしかしたら可能かも・・」
「く・・詳しく教えてくれる?」
「デーヴィドさんからの又聞きですがドワーフさんが肉体を造れるそうです、
今確認中なのですが・・あっ数体試しに作ってみられるそうです、なので・・
当面は無理ですね、人間になりたがっているパペットは多いので抽選してます」
これを聞いたカオスは驚き・・急ぎデーヴィドに連絡した。
「ああパペット達の感情が理解できるライアンに確認している、
彼の話だと高確率で身体を転送できそうだ、まあ数は限られるが・・」
「そ・・それはどうしてだ?」
「単純にドワーフ達の生産が追い付かないからだよ、なので・・
まず数体転送できるか試す、成功したら量産体制に入ろうと考えてる、
今そのパペットを厳選中だ、皆必死だから人選に迷っているんだよ」
「そ・・それはいつ結果が出るんだ?」
「明日まで待ってくれ、パペット達も人間に戻りたいと我先と訴えてる、
もし実現したら大きな戦力となる、彼らは器用だから戦闘機の整備も出来る、
なので今人選で揉めているんだ、それと身体が届くのが明日なんだ」
「わ・・わかった、結果がわかったらすぐ連絡してくれ」
「了解した」
カオスは電話を切り経緯を説明、これには馨響族達が大喜びしていた、
すぐさまキアーラはレオナルドに再電話、パペットを譲ってほしいと頼む。
「成功したらの話になりますが・・どの位要するのですか?」
「そうね・・1万体ほど欲しいの、各地の軍備整備をお願いしたいから、
彼らがいれば整備問題は解決しそうなのよ、だからお願い!!!」
「わかりました、何とかしてみます!」
「お願い!頼むわね!」
レオナルドは急ぎ動く、婚約者の頼みなので受けざるを得なかった、
まず威凛族王にこの事を説明、威凛族王は悩んだが了承してくれた、
長い付き合いの馨響族からの頼みとあれば断ることは出来なかった。
キアーラ達とカオス達はその他の会議を続け・・ある程度話は纏まる、
7つの町を特区として7人の精鋭を7将軍としてその地を統治させる、
まずは都市化を優先して軍備に関してはパペット達次第で決める事となる。
その頃俺は・・・
デーヴィドから至急来いと言われ断る・・エリーナが来て首根っこを掴む、
そのまま俺は猫のようにある場所に連れていかれる、それは暁暉城。
ここには転送の鏡があり天使族が管理している、そこに俺は至急呼ばれた。
その城の大広間には・・・
・・・
数体の男性・・ドワーフ達が作った人間の肉体が・・
・・・
静かに眠っていた。