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アズミの猛烈な未練と義孫への期待




俺は会議を済ませたあと一旦ルーム国の神殿に戻り休みを取る、

既にディファレント・クラウディア城には海底種族が住みついている、

服等の展示品はテティス達が皆に配ったが足りず補給を要望してきた。




これに関してはサユミ達に依頼、ついでに生活関連に関しては丸投げした、

これは警戒を薄める為、ある程度の貿易は彼女達に任せた方が無難と考えた、

俺としては希少金属などの資源が手に入ればいいので特に拘らない。




だが・・




彼女達は鋭い、俺が希少金属を狙っている事はある程度予想するだろう、

なのでランパート城は広大な港も整備してハブ港として各艦を誘導、

そして希少金属は荷卸し後専用の倉庫等に移動し隠して誤魔化している。




具体的な流れとしては・・




まず海底に潜水艦用の港を造る、これは海底種族に丸投げしている、

海底港は所々にある鍾乳洞を活用しここに潜水艦を停泊させるのだ、

そして積み下ろし、俺達の食料品などを渡し鉄等の資源を積ませる。




次に輸送用の潜水艦、これは威凛族から使わない艦を至急5隻程買う、

それを最優先で使えるようにして輸送、定期便として海底を往復させる、

そうして経由地のクラウディア城に運び専用の輸送重巡等に乗せ換える。




専用の輸送重巡はクラウディア城からランパート城に運ぶために用いる、

潜水艦でランパート城に直接運んだ方が速いのだがこれは王達が拒否した、

海底から地上、その逆の輸送は警備と監視の為短距離で済ませたいそうだ。




ほかにも食料管理の為、海底に直接運ぶと配下種族が我先にと奪い合う、

それと中には遠距離から取りに来る種族もいるので密封して渡したい、

なので地上で処理し海底で速やかに渡せるよう管理する必要があるそうだ。




そうして確認した品は海底やランパート城に運ばれ受け渡しとなる。




俺が管理するランパート城ではクラウディア城から来る資源を再分別、

欲しい資源だけ卸しその他はルーム国等に送り艦の修繕などに使っていく、

ちなみにその他はスルー、艦の補給と乗組員の休養等に限定している。




1週間後・・・




ほぼ上記の流れがスタート、俺とお供は欲しい海底資源だけGET、

クラウディア城ではサユミ達が訪れミルフィーユ達との貿易を開始、

サユミとレイナは商品を売り込み、モンブラン達も頷き商談成立となる。




俺がサユミ達に生活用品等の商談を丸投げしたと聞いたアズミが動く、

アズミはギルド最高幹部の1人、連絡を取り海底種族達と貿易を希望、

自分のルートも使って取引したいとサユミに頼み彼女も頷いた。




ちなみにスノードラゴンのサユミは兄のショウがアズミと結婚している、

それとアズミは俺の性格を知っているのでサユミと頻繁に打ち合わせ、

俺が断る口実を防ごうと話し合い念入りに対策を練っていた。




そしてサユミが営業担当となりアズミが商品を手配して取引を始めた。




この2人の行動は素早く海底種族も迅速を求めたので商談は活発となる、

レイナ達も動いてはいたが白銀族との取引が忙しく一歩遅れる形となる、

そのためか白銀族達とはレイナ達、海底種族はアズミ達が関わっている。




普通ならこの流れは問題ないと思うのだが・・・




アズミは海底種族は未知なる宝を持っていると考え重点を置き始めた、

俺と同じ世界にいたアズミは様々な専門知識を大学等で所得している、

1級建築士の資格を持ち勤め先で大規模なプロジェクトに関わっていた。




そのプロジェクトとは・・




ある巨大テーマ―パークの構想、例えるとハウス●ンボスのような感じ、

これに高層ビルや商業ビルなどを加えある都市の再開発構想を担当していた、

だが肝心な時この異世界に強制召喚されそのプロジェクトとはお別れとなる。




本人はそのプロジェクトの達成に・・猛烈に気合いを入れていた!




その未練からなのか・・




俺が倉庫のつもりで造ったランパート城を見た瞬間その意気込みが復活!

防御に特化したこの城はある意味再開発前の建物の感じで魅力はほぼ無い、

さらに周りは更地で広さは十分、諦めていた未練が徐々に込み上げてきた!




「この地を!!!私のプロジェクトの集大成にしたい!」




と・・




その眼には炎が宿り気合い十分、この城をさらに発展させ想いを叶えたい、

さらに俺達が持つ希少金属を使えれば予算も賄えるとしたたかに考えていた、

その為にはランパート城を手に入れるか俺から管理を引き継ぐ必要がある。





だが自分の口からそれを言うと・・




俺から猛烈に拒否されるのは目に見えていた。




というのも・・・




アズミは学生時代俺やデーヴィドをからかいの対象としておりふざけていた、

ハーフの俺とアメリカ人のデーヴィドは黒髪ではないのでそれを異端と罵った、

そのため俺とデーヴィドはアズミと関わることを嫌がり避けていた経緯がある。




それは彼女も知っていた、反省はしていたがついつい言い過ぎる癖が残る、

なのでプロジェクトは遂行したいが・・自分が頼むと間違いなく瞬殺される、

そこで旦那の妹・・義妹のサユミに仲介させ管理を引き継ぎさせようと考える。




サユミは当初俺コウとの結婚を望んだが色々あってタケシと結婚している、

だが俺もサユミも相性がいいのかその後も蟠りなく接しほぼオープンだ、

それと祖母のソニアが俺の妻でもあるので俺の可愛い義孫でもある。




なので・・俺はサユミを全面信頼、彼女の頼み事はほぼ断らない。




他にもサユミはお供達とも仲がいい、なので事務所に入られても問題なし、

サユミが俊敏に動けるのは俺達が携わる情報をいち早く入手できるから、

どうかしたら俺達の極秘情報でもサユミはあっさりゲットしていた。




だがサユミは弁えることも忘れない、緊急時以外は守秘を貫いている、

そんな性格だから俺は彼女を信頼し彼女も俺を信頼している、なので・・

アズミはサユミに自分の胸の内を話し管理引継ぎを依頼することにした。




ほぼ同じ頃・・




サユミにランパート城の引き継ぎ依頼を考えている者達がいた、俺の妻達だ、

彼女はエリーナやリィブラ達とも仲はいいが俺コウの財産没収には消極的、

だがランパート城の貿易規模を見た妻達は是非とも欲しいと考えていた。




その理由は難民救済、難民は減るどころかさらに増え混乱状態に近かった、

ほとんどが裏世界・・ミオやレイ達がいた人間の裏世界の人間達だった、

噂を聞いた遠距離の難民達がボロ船に乗り次々と訪れ日に日に増えていた。




その数約50万を超える、特にクレール王国に集中して王は悲鳴の毎日、

さすがに多すぎるので各地に分散、その際プレハブ等を建設し仮家とした、

その作業は原住民に依頼し土地の提供とプレハブ建設等を委託していた。




この費用が次々と嵩み・・妻達は頭を悩ませていた。




自分達が向かえば速いのだがそれは無理、理由は威凛族の持つ艦隊の修復、

いつ破壊神が攻めるかわからないので大半のライアンやジェニー達を動員、

各地を守るための艦の修理を優先していて裏世界まで手が伸ばせなかった。




なので艦と同じように建設資材が不足、特にプレハブは軽量鉄骨の建造物、

これに使う鉄も不足し現場は補給を要望してるが希望の量には程遠し、

かといって無視は出来ない・・俺のランパート城を知り眼を光らせた。




海底から来る鉄等の資源は良質で量も多い・・




これらを半分・・いや3分の1でも分けてもらえれば大いに助かる。




なので・・・




是非とも欲しいと考えていた。




だが・・




俺が開拓してはその都度没収してるので言い難い、次は爆発するかも・・

理由を話せばわかってくれてはいたが・・さすがに限度を感じていた、

悩むエリーナ達、その時アズミがエリーナに電話をかけてきた。




アズミはサユミだけでは荷が重いと感じエリーナにも協力を依頼、

話を聞いたエリーナは・・渡りに船とばかりにアズミの提案に頷く、

そしてサユミを呼び相談、サユミは頷き俺コウへの説得に動き出す。




その頃俺は・・・




!!!!!




海底種族からの物資の中に・・




・・・




とんでもないものが入っていたので・・




!!!




お供達と共に大喜びしていた。



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