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不器用な男の決断と民衆達の心の変化




早朝周りが明るくなりマーティンは静かに目覚め・・




・・・




とても柔らかく温かい?その感触が腕から伝わってくる、それと・・

服の感触が・・下着も無くなぜ自分は裸なんだ?と疑う彼だった、

そして腕から伝わる温かい感触を正体を見ようと横を向く・・




・・・




!!!!!!!!!!!!!!!!!




横にはバイオレットが裸で自分の腕枕で寝ていた、思わず飛び起きる彼、

その振動で目覚めるバイオレット、即座にマーティンに抱きつく。




「い・・いかないで!ずっと傍にいて!」




・・・




どう対処したらいいのか迷う彼、とりあえずバイオレットを抱きしめる、

この状況からすると彼女とヤッたのは間違いない、だが全然記憶がない、

自分の胸で泣き喚くバイオレット、とりあえず落ち着くまで抱きしめた。




・・・




しばらくしたらバイオレットが落ちついた、急ぎ彼は眼を背け服を着させる、

もう手遅れかもしれないが・・大切な恩人に手を出したことに焦りを覚えた、

その後2人の間には妙な空気が漂い・・しばらく無言で遠慮がちとなった。




翌晩・・・




マーティンは眠れず悩んでいた、このまま俺達の部隊に入ることは出来ない、

バイオレットは神官で恩人、手を出すことは絶対許されないと思っていた、

だが寝ていたとはいえ自分は禁断を破った・・答えが見つからなかった。




・・・




結局眠れず徹夜続きのマーティン、寝るとまたバイオレットが来るかも・・

男としては嬉しい限りではあるが義理堅い彼は自分の行動に不安を覚えた、

なので彼はしばらく眠れず・・頭が眩み猛烈なクマが目に出来ていた。




・・・




答えが見つからなく悩む彼、その時スマホが鳴り彼は慌てて電話をとる、

相手は第1艦隊総司令官デーヴィド、マーティンの入隊希望を知り電話、

デーヴィドはお隣カナダ人の彼の入隊を知り歓迎の電話をしたのだが・・




・・・




女性との関係が全くなかった彼はどうしていいかわからず思わず相談した、

デーヴィドは静かに聞いていた、それを聞いた後ある提案を彼に告げる!





「それならその地域に俺達の特殊部隊の支部を造れないかな?」




「えっ?どういうことですか?」




「彼女は君から離れたくないのだろう?なら俺達が発想を変えよう、

君が新たな部隊の指揮官となり今いる地で特殊部隊を立ち上げてほしい、

その設備などは俺達が用意する、君には経験を次世代に伝えてほしい」




「そ・・それでもいいのですか?」




「ああ問題ない、というか今後の事を考えたら俺達もその地に部隊が欲しい、

だが威凛族達は頑固だからな、なので君が関われば民衆も納得すると思う、

しかし一つ条件がある、それを受け入れてもらえれば他は全部準備する」




「そ・・それは何ですか?」




「君には神官バイオレットさんと婚約、結婚してもらいたい」




・・・




「そ・・それはどうしてですか?」




「単純にその方が都合がいいんだよ、それなら彼女も受け入れると思う、

民衆も俺達の同胞と彼女が結婚すれば俺達の苦手意識も薄れると思う、

それに君も満更ではないのだろう?彼女相当な美人だと聞いているぞ?」




・・・




マーティンは猛烈に顔を真っ赤にして照れる、確かにバイオレットは超魅力、

恩人だからと早々に諦めていたが・・今の流れだと間違いなく妻に出来る、

思わぬ形で春を感じるマーティン、デーヴィドに礼を言い案を受け入れた。




そうして・・・




彼は結婚指輪を造り出す、威凛族には指輪を送る習慣は無いがあえて作る、

後日専門家が作った指輪を渡す予定だがプロポーズ用は自分の手で作る、

徹夜続きでヘトヘトの彼だったが・・早く渡したい一心で必死に作った。




2日後・・・




今にも倒れそうな彼だったが・・最後の気力を振り絞りバイオレットを呼ぶ、

そして花壇の前で待ち合わせ、バイオレットは胸をトキメキながら駆けつける、

俺達の婚約の内容は彼女も知っていた、そして花壇の前に立ち彼の言葉を待つ。




「ば・・バイオレットさん!」




「は・・はい・・」




「私は・・いえ俺は貴方の事が大好きだ!初めて会ったときからずっと!

自分には縁がないと諦めていたが・・今なら言える!妻になってくれ~~!」




・・・




次の瞬間バイオレットは大粒の涙を流し出す。




マーティンは自作の指輪をバイオレットに渡す、それを受け取る彼女、

お世辞にも上手いとは言えない指輪だが・・彼女は左手の薬指にはめる、

そして返事・・




「よ・・宜しくお願いします!」




これを聞いたマーティンは泣きながら大声でこう叫んだ!!!




「バイオレット!俺は君を誰よりも愛している~~!」




この言葉を聞いたバイオレットは思わず走り出しマーティンに抱きつく、

そして猛烈なキス、この瞬間2人は夫婦となり永久の愛を誓っていた、

感激の涙を流しながらバイオレットはこうマーティンに告げた。




「嬉しい!私も貴方を愛しています!」




この言葉を聞いたマーティンは彼女を抱き抱え・・そのまま倒れた、

力を使い果たした彼はそのまま爆睡、それを見て笑うバイオレット、

そのまま自分の部屋に連れていき共にベットで抱き合い爆睡していた。




・・・




どうやらバイオレットも眠れなかったようでよく見ると彼女もクマがある、

さすがにマーティンには見せたくなかったようで必死に化粧で隠していた、

告白を受け入れ安心したのか2人とも3日ほど抱き合ったまま爆睡していた。




後日・・・




バイオレットの神殿の敷地内に聖堂が造られ2人はここで式を挙げる、

特に呼んではいないが民衆が駆けつけ2人の結婚式を見て驚いていた、

民衆はバイオレットの幸せの笑顔を見て何とも言えない感覚を覚えた。




式は馨響・威凛族の王が俺達に要望、各地に生放送してほしいと懇願、

この光景を見たら俺達への違和感を緩和出来るかもと王達は望んだ、

俺達は各地に大型モニターを設置し放送、これには異論は出なかった。




そうして・・・




ウェディングドレス姿のバイオレットがマーティンと永久の愛を誓う、

その言葉を聞いた民衆は思わず拍手、そして2人の笑顔を見てときめく、

蟠りがなく幸せな2人を見ていると・・民衆の心に変化が現れた。




・・・




種族を超えた愛を誓う2人を見ていると自分達の拘りがちっぽけに感じた、

共に生きようと誓う姿に感激を覚え・・俺達の事を知りたがってきた、

少しづつではあるが・・民衆も異世界の考えを理解し受け入れ始めた。




なぜか・・




この結婚式を見ていた白銀族達、次々と意中の相手と聖堂で式を挙げる、

バイオレットのウェディング姿を見て猛烈に憧れ我先にと式を挙げ続けた、

以降バイオレットのウェディング姿は各地の聖堂にポスターとして飾られた。




本人はとても照れていたが・・マーティンの言葉で頷き許可していた。




その後2人は新婚旅行へ出発、行き先は俺達の異世界、各地を観光する、

これを知った王は定期的にその状況を放送してほしいと2人に頼んだ、

バイオレットは嫌がったが・・王のある言葉を聞き渋々了承した。




その頃俺は・・・




・・・




砕氷軽巡神摩に乗り海からクラウディア城を見て感激し歌を歌う、

周りの地形が青森県の津軽海峡に似ていたので津軽海峡●景色を熱唱、

なぜかお供達も猛烈に歌うので辺りにこの歌声が響き渡っていた。




俺達はなぜか号泣、感激と歌のサビに心打たれ猛烈に感激していた、

ちなみに俺達はバイオレットの式は知らない、誰も報告してくれなかった、

まあほったらかしの俺達だからどこかで告げればいいだろうと無視していた。




・・・




俺は一応総司令官なんですけど・・・




・・・




訴えても無駄だと悟った俺達は割り切ることにした。




しばらく遊覧した後俺達は城に戻ろうと考え艦の向きを変え港に戻る、

その時海から何かが跳ねる音がした、即座に人形達が駆けつけ取り押さえた、

俺達は報告を聞き艦尾に急ぐ、ここに何かが海から跳ねて艦に乗ったようだ。




その何かを人形達は縛って捕獲、俺達は急ぎその何かを確認したのだが・・




・・・




えっ?




こ・・これはもしかして・・




驚く俺達に向かって・・その何かが怒りながら訴えてきた!




「なんで私達を縛るのよ!この縄をほどいて!早く!!!!」




・・・




俺達が見たその何かとは・・・




・・・




乙女顔で足が魚の種族、おそらくマーメイドと・・




・・・



半美女、半人魚で琴を持つ種族、おそらくこれは・・・




・・・




ギリシャ神話に出てくるセイレーンだと俺は感じた。





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