ほったらかしの俺とクラウディア城の建設
砕氷軽巡洋艦「神摩」が完成し俺は早速乗り込み試運転を行う、
この艦は海上自衛隊に配属の「しらせ」を参考に改装されている、
基本的な砕氷機能はほぼ同じ、危険に備える為武装も完備している。
名前の由来は北海道の摩周湖、この湖のほぼ中央にカムイシュ島がある、
カムイシュとはアイヌ語で「神のような崇高な霊的存在」と言われている、
俺はこれを知りアイヌ語から神、摩周湖から摩を取り「神摩」と名付けた。
基本魔力で艦は動く、天然石に蓄積した魔力を使いスクリューを動かす、
同時に発電機等を動かし様々な機器や電化製品が使えるようになっている、
それに加え最新鋭の駆逐艦とほぼ同じ武装を備え戦闘も可能だ。
初期の軽巡を改装したので全長は約120m位、駆逐艦雪風に近い大きさだ、
ただ格付けは軽巡なのでそれは配慮、だが装備は駆逐艦と同じレベルとなる、
これは砕氷機能を持たせたことにより場所を取り装備が限定されたためだ。
ちなみに第7艦隊は様々な場所に行くので砕氷機能も検討されたが見送り、
第7艦隊は浮遊石を備えていて空を飛べるので氷の上を飛べばいいだけ、
それと重量が嵩むと動きが遅くなるので砕氷機能は必要ないと判断された。
他にもヘリか垂直戦闘機1機が離発着できる甲板と格納庫、ほほ全自動だ、
なので俺一人でも操縦は可能なので今回は俺とお供達だけで乗り組む予定、
というか他は皆忙しいので俺はほったらかし、なので誰も来てくれなかった。
・・・
俺は一応総司令官なんだけど・・
・・・
深く考えても意味ないので考えないことにした。
それはさておき・・
軽巡一隻では荷物が運べないので別に輸送重巡3隻をチャーター!
これに食料や建築資材等を可能な限り積み込み威凛族北領地に向かう、
今は秋らしくまだ海は凍らないそうで輸送重巡で荷物を一気に運ぶ。
尚コンクリートに使う石や水等は現地調達、二日後準備は整った、
早速俺はお供達を呼ぶ・・
・・・
・・・
ガッカリしたホーリーキマイラ猫を先頭にお供達はガッカリしていた、
ホーリーキマイラ猫は人間姿となり俺に見合い相手からの手紙を出した、
これを見せてもらい読んでみると・・
・・・
「焦らずまずはお友達から・・ね!」
・・・
どうやら全員・・いや全匹かな?深い関係には至らなかったようだ、
ガッカリするお供達、まあこれに関しては俺はどうこう言えない・・
なので普段通り接する、そして今迄の経緯を話し同行するか尋ねた。
全匹の返事は・・
・・・
ホーリーキマイラ猫が代表して・・
「はいついていきます、今はここから離れたいのです」
・・・
まあ断られたわけじゃないから・・
・・・
あまりにも重い雰囲気なので俺は関わるのをやめ艦に乗り込んだ。
「それでは行くぞ~~~!」
・・・
一応手を上げてはくれたが・・出港後お供は全員部屋に閉じ籠る、
なので俺だけで艦を操縦し運行、輸送重巡が後をついてきて目的地に急ぐ、
移動中特に問題は無かったので二日後艦隊は目的地に到着する。
俺は光の原核を使い光の人形を大量作成、それらにまず倉庫を造らせた、
その後その倉庫に輸送重巡の荷物を降ろしていく、倉庫は満杯となった、
荷物を降ろした後輸送重巡達は俺に挨拶してさっさとルーム国に帰った。
・・・
ほんとに俺はほったらかしだな・・
・・・
マジでお供以外誰もいなくなった北の僻地、俺は割り切りさっさと動き出す、
お供達はやっと部屋から出てきてお手伝い、どうやら落ち着いたようだ、
一旦全員を集め俺は頭に浮かんでいる案を伝える、すると・・
・・・・
!!!!!!!!!!!!!!!!
「に・・ニャ?(訳 こ・・これを本当に造るの?)」
「ああそのための資材は準備している、すぐに取りかかるぞ!」
俺はこの僻地にある城を建てようと提案、それはおとぎ話に出てくる城、
シンデレラ城のモデルとなったドイツにあるノイシュバンシュタイン城、
さらに独自の案を盛り込み壮大な城を建設することを考えた。
この城にお目当ての相手を呼んで驚かせてはどうか?とお供達に提案する、
想像図をお供達に見せると全員眼を輝かせ頷く!これが新たな拠点となる、
その拠点の重鎮となるお供達、威厳を見せつけ目当ての娘を狙うようだ。
下心満載で城を造りだす俺達、まず頑丈な基礎を設けその上に城を建設!
もちろん単なるコピーではない、6の階を設けその上にこの城を建てる、
こうすることで一か所に要所を集中でき広範囲に監視する必要がなくなる。
なによりも・・範囲を広げるとまた誰かが関わるかも・・それは避けたい。
なので・・・
今回はディズニーランド位の面積の開拓に留め他は人工衛星で監視する、
他に第7艦隊全部が停泊できる港を整備、ある程度の広さは確保している、
というのも・・緊急時にはここが軍事拠点になるのでそれに備えた形だ。
俺は光の人形を操り城の周りに巨大な壁も建設、これは津波対策も兼ねた、
それが済むと6の階を建設、その上に城が建つように手際よく工事を進める、
イメージとしては6の階は店舗で上は高層マンションのような感じとなる。
1階はスーパー、2階は家電売り場、3階は家具や寝具販売、4階は衣服販売、
5階は雑貨関連、6階はおもちゃとその他の関連販売の感じで建設を進める、
全階に商品やマネキン等を置きその雰囲気を出す、但し食料などは容器だけ。
それが済んだら次に城を建設、近辺に白い石等が散乱してるので材料にした、
一応毒などがないか検査したがただの石、これにセメント等を混ぜ固める、
そして城を建設、調子に乗った俺達はものすごい勢いで城を建設した!
そして!!!!
「ばんざーい!ばんざーーい!!ばんざーーーい!!!」
瞬く間に城は完成!俺達は選挙で当選したかのように喜びを爆発!
そして城の名前を考える、なんとなくこの城は女性の雰囲気を感じた、
まあお供達が異性を欲しがっていたのでそれが城に出たのかもしれない。
なので・・・
俺達はこの城に女性名をつけることを考えた、そうして出た名前は・・
「ディファレント・クラウディア城!」
と命名!これにはお供達も満足したようで皆拍手をしていた。
ちなみに「ディファレント」とは異世界と言う意味でこれも付け加えた、
異世界にヨーロッパ系女性が君臨したという感じにして神秘性を持たせた、
我ながら惚れ惚れする出来栄え、これなら俺が求めた理想郷に近いだろう。
その後俺達は城内の建設、俺はもちろんお供達にも個々に部屋を造った、
先で伴侶が出来た時ここで生活するんだと気合い入れて造っていた、
他にも会議場やコンサートホールなども建設、超豪華な仕様となった。
一週間後・・・
城はほぼ完成し俺は光人形をそのまま戦闘仕様にして城を守らせた、
具体的にはか●くりサーカスにでてくるある●かんの感じの人形、
これにエ●ガイムに出てくるヌー●ル・ディザードの武装を加えた。
両肩にバインダー部パワーランチャー(出るのは実弾だが)を備えた、
これは左右から同時に攻撃された時に備え盾の機能も持たせている、
着脱も可能で普段は作業のため外しているが戦闘時には装着する。
この人形が城の警備や掃除等を担当、200体ほど創って自動で動く、
強さは上級レベル、短時間だが空も飛べて様々な武器も扱える優れもの、
艦の扱いも出来るので砕氷軽巡洋艦神摩の管理も任せている。
その後城が完成したので俺達は宴会の準備、今回は城の最上階で行う、
前に外で宴会してたら白銀族が現れ拠点丸ごと獲られた経緯があった、
それがトラウマとなった俺達、なので外での宴会は全員自粛している。
「アッハハハハハーーーーーー!!!!」
「ウッキーーーーー!!!」
「ニャア――――――――!!!」「
俺達は歓声をあげて宴会を楽しむ、城は人形達が守っているので安心、
念の為人工衛星でこの付近の陸地をくまなく探したが種族はいなかった、
さらに安心度が増した俺達、そのまま爆睡し深い眠りについた。
その深夜・・・
バシャ!
城から少し離れた沖合いに・・
・・・
謎の人影が現れて・・
・・・
眼を光らせ城をジーっと見ていた。