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俺からの別案と怒りが収まらない俺




白銀族のミラは・・なぜか頬を赤らめて俺に爆弾発言をする!




「わ・・私コウさんに嫁ぎます!それならいいでしょ?」




はい確定!




まあ彼女達の状況を見たら思い浮かぶ案はこれしかないだろう、だが・・

俺としてはこの話は断りたい、立場を利用しての強制にしか見えない、

それは避けたいのと・・こんな状況でも他を頼らないのが気になった。




なので別案を話すことにした、照れるミラを無視して俺は語り出す。




「その話は断る!だが別案がある、聞いてくれるか?」




「えっ?別案ですか?」




「ああそうだ、まず君達は疲弊しているから生活再編が最優先だ、

具体的には俺が造った拠点に一時住んでもらい生活環境を整える、

その後また遊牧に戻っても良し、拠点を間借りして暮すのも良しだ!」




「ま・・間借りですか?」




「ああ借家として提供する、君達は今後労働で対価を支払う形となる、

具体的には拠点にある施設の清掃、運営、管理などを行ってもらう、

当然対価は出す、その中から必要経費を差し引いて対価を支払う」




「も・・もう少し細かく説明お願いします」




「ああわかった、まず各拠点には模型ではあるが様々な設備があるんだ、

これを使えるようにする、内容は観光・機械・農場・上下水道などがある、

君達はこれを使い食料や水を作り生活するんだ、これでわかるか?」




「だ・・大体理解できました」




「あと少数だが俺達の仲間を呼ぶ、仲間から説明を聞き運営してほしい、

君達は他の種族と距離を置いてると聞く、理由は聞く気はないから安心しろ、

だが当分は他種族からの教えを受け入れてほしい、その位は出来るだろう?」




「わ・・わかりました、それは大丈夫です」




俺はミラ達がなぜ他種族から距離を置いているのかが現時点わからない、

だが疲弊した今でも拒むとなれば相当な問題があったのだろう、なので・・

今は最小限の交流に留め落ち着いたら訳を聞こうと思う。




ミラは静かに部屋を出る、俺がいない所で壁にもたれ悩んでいた、

というのも・・俺の言葉も理解できるが自分達は深刻な状況にある、

なので間借りは一時凌ぎ、定住でなければまた繰り返しになるからだ。




それを焦り告白までしたが・・・




俺に見破られ進展は出来ず、これは他の力を借りないと無理と判断した、

そしてイザベルに急ぎ電話して状況説明、大粒の涙を流し救いを求めた、

イザベルは了承、仲間に何とかさせると約束し励ましていた。




目線を変えて・・




話だと白銀族は約1万で拠点は6つ、約1600人位で分散生活させる、

拠点の説明だけなら100人位呼べば大丈夫と判断しルーム国に連絡、

王に頼み各部隊の教員100人ほど一か月程度貸してほしいと要望した。




ついでに補給物資も頼んだ、人が住む前提では無いので食料が足りない、

ルーム王は快諾、急ぎ準備させ明日には到着するよう手配をしてくれた、

俺は持っていた食料を全部開放し支給、ミラ達は喜んで食べていた。




翌日・・・




昼前に輸送重巡10隻が来た、俺は馨響族領地の最初の拠点にいる、

まだ拠点に名前は無い、下手に就けると揉めるかもしれないので先送り、

まずは白銀族を落ち着かせるのが先決、輸送重巡が次々港に入ってきた。




「さあみんな手伝うわよ~~!」




「オ~~~~~~!!!!」




ミラの合図とともに白銀族が荷物の積み下ろしを手伝う、主に食料、

それと果物や野菜を栽培するビニールハウス、浄化槽や浄水機器等、

これらの設備も頼んでおいたのでライアン達が急ぎ設置していた。




設備関連はライアンとジェニーに任せる、俺は教員達に挨拶・・・




・・・




・・・




「やっほー!元気だった~?」




「お久しぶりですコウさん!お元気で何よりです!」




俺の目の前に来たのはワイバーンのアデールやマイラ、それと・・

シルヴィとソフィア、キアーラ達に加えさらに艦から降りてきたのは・・




????




天聖族12天聖全員、天使族14天王、東の大陸のアトラスとモカ、ココ、

さらに見慣れた顔が降りてくる、なぜかカオスとレイナ、ギルドの幹部達、

ルーム国のリシャール達、他にも光輝族のサナ、聖皇族のサキまでいる。




さらにさらに~~~!!!




「お父さん来たよ~!」




出てきたのはルアやカオル等子供達、デーヴィド一族とエリーナ達までいた!

重要幹部達が勢揃い、全員気合いを入れた顔をしていた。




・・・




いや俺が呼んだのは普通の教員なんだけど?




失礼だが君達は1人も呼んだ覚えがないんだが?




唖然としている俺にレイナが俺に近づきどアップ!




「なによその顔?あなたが私達を呼んだんでしょ!」




はい?




「ルーム国の王が直談判してきたのよ、コウさんが教員を求めてる、

だが新たな種族は私達の事を知らない、深く教えてくれと言ってきたのよ!」




その内容は正論です!




だがなんで主要幹部達が来たんだ?別に種族なら誰でもいいのでは?




「あなたね~~白銀族は幻と言われている種族なのよ!わかってるの?

そんな相手に末端を送ること自体失礼じゃないのよ!もうわかるでしょ?

私達は最大の敬意を払ってるのよ!なにアンポンタンなこと言ってるの?」




・・・




俺は後ろを見る、ミラが俺に気付きなぜかウィンクをしてきた、

そのミラはキアーラ達と満面の笑みで荷卸しを手伝っている・・




・・・



どうやらミラは・・・



・・・



イザベルから俺達の詳細を聞きこれは利用できると考えたのだろう、

その証拠にキアーラとベッタリで盛んに質問している、おそらく・・

俺の妻や幹部達を仲間につけ俺の拠点を丸ごと奪おうと考えたのだろう。




さらに・・




「それじゃ私達天聖族は馨響族側の南端の拠点を運営しますね」




「なら俺達西・北の大陸関連は馨響族陣地真ん中の拠点を運営する」




「それじゃ東・天使族は威凛族南端の拠点を運営しますね」




「そうなると威凛族真ん中の拠点は我々ルーム国、ギルド関連が受け持つ」




「じゃ私達第7艦隊関連は今いる馨響族領地を運営します」




「それなら俺達エニウェアとデーモン関連は威凛族領地最北端に関わる」




・・・




あの~~君達・・




なんで俺の拠点を勝手に運営する話を進めているのかな?




これじゃ俺はまた全部没収されタダ働き・・モガモガ・・




とっさに俺の口を閉じたレイナとサユミ、俺を縛り離れた部屋に移動、

そして口だけ自由にされる俺、抵抗できないように縛られたままだ、

ドアに鍵をかけレイナとサユミは俺に経緯の説明を始める。




「コウよく聞いて!知ってると思うけど馨響族達との交渉は難航してるの、

だけど皆準備は済んでるわ、でも建設ができないから商売が出来ないのよ、

これらの中には日銭を稼がないと苦しい種族もいるの、もうわかるわね?」




・・・




「ああわかった、要するに白銀族への援助を口実に俺の拠点で商売を始める、

そうすれは日銭を稼げるし新たな取引先が出来るから生活も安定するだろう、

それに俺の拠点なら少し手を加えれば規模も拡大できる・・だろう?」




「そういうことよ、さらに白銀族は私達異星の種族は嫌がらないのよ、

今は援助でも先では大きな取引先になるわ、だからお互い拠点を管理したいの、

この事は白銀族も了承してるわ、というかミラ達が懇願してきたのよ」




「えっ?どうしてだ?」




「ミラ達は先般の破壊神の攻撃で仲間を大勢失ったの、さらにね、

遊牧に必要な家畜や道具類を全て捨てて逃げざるを得なかったのよ、

そのトラウマは相当で彼女泣きながらイザベルに援助を求めたわ!」




つづけて・・




「遊牧だと武装も限られるから逃げるしかなかったと言っていたわ、

仲間が次々とやられて逃げた末は飢餓に苦しめられたと嘆いてたの、

だからミラ達は今後遊牧を止めて拠点で生活したいと訴えてきたのよ」




・・・




「でもあなたはいずれミラ達が拠点を出ると思ったのでしょ?」




「ああ当然だ、遊牧民と聞いてたからな」




「だからミラ達は私達に懇願してきたのよ、自分達では信用がないって!

自分達がコウさんの仲間と暮せばその憂いは取れると考えたと聞いてるわ、

彼女達も必死なのよ、私達がそれを無視したら共存は語れないわ!」




・・・




レイナの言いたいことはわかった、ミラ達の気持ちも理解できた、

だが俺としてはあまりにも不条理な流れで不快の気持ちしかない、

苦労して造ったモノが次々と取られ正直怒りのレベルになっている。




これを察したサユミが俺に懇願してきた。




「コウさんの気持ちはわかります、でも今は白銀族を優先してください、

私達も以前は同じ苦境で苦しみました、だから白銀族を助けたいのです、

幼い子供達を見殺しには出来ません、お願いです!受け入れてください」




・・・




レイナとサユミも俺の気持ちは理解している、だがこれしか手が無い、

正直今回に関してはコウの好きにさせようと思っていた矢先だからだ、

だがミラ達も無視できない、なので幹部総動員で俺の説得に来たのだ。



・・・



その後・・・




各種族幹部が交代で部屋に来て俺に説得、俺は頷くしかなかった。




ミラ達は・・




俺の怒りを知ってはいたが・・




・・・




子供達の為にも妥協するわけにはいかなかった。




ちなみに白銀族が他の種族を避けるのは信仰扱いされるからだそうだ、

この星の民衆は王の教えに従い宗教的な考えが根深い、なので・・

神秘的な白銀族を無理やり家に招き養子や婚姻などを求めるそうだ。




当然白銀族は拒否、なのでこの星の民衆と関わるのを極度に嫌がった、

だが神官クラス以上の馨響・威凛族等は民衆の行為を詫び距離を取った、

そして白銀族に迷惑かからないよう民衆を陰で抑えていたのだ。




これは白銀族も承知している、なので幹部とは話が通じるのだ。




その後・・




俺が了承したこともあり各拠点は白銀族と幹部達が管理することになる、

なので俺はお役御免、止むを得ないとはいえ俺達はまた奪われた形となる、

苦労して・・特に今回は広範囲に展開した事もありショックが大きかった。




俺は・・・




心の中で猛烈に怒りながら・・




・・・



無言でルーム国の神殿に戻っていった。









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