サーシェス達との仮同盟と妻達の理不尽な主張
タウロ達から詳細を聞いた神官・・彼の名はサーシェスと言うそうだ、
サーシェスは今迄の経緯を聞いた後腕組みをして考える、ちなみに・・
今全員応接室にいる、特級各種族と親衛隊達も部屋で話を聞いていた。
サーシェスと親衛隊は治療を施され傷は癒えた、行ったのはベアトリス、
あらゆる魔法が得意な彼女は神官たちに即座に回復魔法を施していた、
落ちついた後サーシェスがタウロ達を応接室に招いていたのだ。
まずサーシェスが挨拶と経緯を語る。
「まずは俺・・私サーシェスの治癒を施して頂き感謝します、
恥ずかしいお話ではありますが・・未熟ゆえ不覚をとりました」
サーシェスは男性神官の中では一番年下らしい、元々は孤児だったそうだ、
幼い時両親が何者かに召喚され突然一人ぼっちになり途方に暮れていた、
その時大神官に保護され以降同じ境遇の仲間達と共に修業に励んでいた。
その仲間が今の親衛隊、自分が神官となり代表としてこの街を仕切っていた、
ある日大神官に呼び出され・・妙な気配は感じてはいたが大神官は恩人・・
なので逆らうことは出来ず言いなりとなり・・その間の記憶はないらしい。
これを聞いたタウロ達は・・
「神官と親衛隊の方々にお尋ねします、まだ私達に敵意はありますか?」
これに代表して答えたのが親衛隊の1人、18歳前位の清純系美女だ、
他のメンバーも同じような年齢、サーシェスも20歳前のようだ。
「いえ・・私達には貴方方に敵意はありません、というか記憶が無く・・
何となくダンションのドアを開けた感じはありますが・・」
「それを聞いて安心しました、私達の敵は破壊神、貴方方ではありません、
なので私達は撤退するので気を失っている威凛族の介護をお願いします」
「そ・・それはもちろんです!」
「では・・これにて失礼します!!!!」
こう言ってタウロ達は部屋を出ていこうとするが・・
「ち・・ちょっと待っていただけますか?」
「?・・なんでしょうか?」
「は・・破壊神に関しては我らの敵でもあります、なので我らも・・
貴方達と共に戦いたいのです、そのためには仲間は多い方がいいはず、
我らは十分戦えます、貴殿達と共同・・同盟を締結したいのです」
「それは構いませんが・・その破壊神は大神官に摂りついています、
なので我らが最強の司令官が討伐に向かっています、そのため・・
私達の役目はその露払い、他の破壊神や配下達の駆逐が任務です」
つづけて・・
「このような状況なので現時点仮の同盟しか締結することはできません、
それでもよろしければ私が責任もって貴殿達の想いを受け止めます、
これが私達の見解です、それでもよろしいでしょうか?」
これを聞いたサーシェスとその親衛隊達は・・
「も・・もちろん構いません、貴殿達と共に戦います!」
「わかりました、宜しくお願いします」
タウロとサーシェスは握手、これで南街②は落ちつき新たな戦力も増えた、
だが魔猛牛が逃げた際あちこちで暴れ屋敷の倉庫等はぐちゃぐちゃとなる、
なのでベアトリスが紀伊にスマホで連絡、補給物資をヘリで運ぶよう要請・・
・・・
サーシェス達は・・
タウロ達の持つ武器や装備に興味津々、とても欲しそうな顔をしている、
これを察知したリサは武器関連も要望、ヘリに急ぎ持ってこさせた、
とりあえずサーシェスと親衛隊のみに武器と装備を提供することとなった。
ちと遡り・・・
第6班、南街③攻撃担当のカプリコルニォ・アヤカ・ランと特級各種族、
こちらもパピータ大魔王の効果は絶大で神官と親衛隊以外全員外で拝む、
なぜか鼻高々のカプリコルニォ達、パピータ大魔王を見ながら屋敷に侵入!
「ねえカプリコルニォさん!さすが私達のパピータ大魔王ですね~」
「そうね、おかげで私達あっさり屋敷に入れたわ!」
「これは勲章ものですよね?ご褒美が楽しみです!」
「そうね~楽しみにしておきましょう!」
「なにが貰えますかね~私新しい腕時計が欲しいんです!」
「あら私は新作のブレスレッドが欲しいの、リクエストしておくわ!」
・・・
あの~~~君達~~~!!!
パピータ大魔王は俺をモデルにした魔王だ、なので俺に著作権がある、
だから今回の手柄も褒美も俺のものだ!なんで君達が褒美を貰うんだ?
いい加減便乗はやめてほしい、これに関しては全部俺だけの功績だ!
!!!
次の瞬間エリーナはじめ全種族の妻達がナレーションルームに殺到、
ものすごく怖い顔をして俺を睨む、そしてリィブラが異を唱える!
「コウさん!私達はあなたの妻です、なので一心同体の存在なのです、
だからあなたの手柄も私達が受け取れるのです、もうわかりましたね?
あなたのものは私達のもの、私達のものは私達のものなのです!」
「そ・・そんな理不尽な・・・」
「なにが理不尽なんですか?夫婦なんだから当然の権利です!それと・・
散々私達とヤリまくっていい思いしていたんだからその位妥協しなさい!
いいですね!わかりましたね??」
・・・
「わかったのですか?ちゃんと返事しなさい!!!!!!!」
・・・
猛烈な妻達の睨みに怯んだ俺・・
・・・
反抗しても絶対勝てないので・・・
「・・わ・・わかりました・・」
俺はこの言葉しか言えなかった。
「わかればいいのです!!!!!!!!!!!!」
妻達は早々にナレーションルームを出ていきそれぞれの持ち場に戻る、
妻達の脅しに屈した俺、また俺は手柄を横取りされてしまった・・
・・・
だが・・
この位で怯む俺ではない、次こそは妻達に何も言えないように手を打つ!
そして最後に笑うのは・・この俺なのだ~~~~!!!!
ワハハハハハハハハハハハハハハ!!!!
復讐心に燃える俺、この後に関しては後日解説する!
一旦これはさておき・・
カプリコルニォ・アヤカ・ランと特級各種族は屋敷の広場に入った、
だがなにか感じが違う、大概屋敷の広場は石畳などで舗装されてる・・
・・・
広場の中は砂場、まるで砂漠のような雰囲気で周りには何もない、
少し蒸し暑い砂場に足を・・アヤカは即座に特級各種族を止めた、
そして収納魔法から洋服の展示用に使うマネキン人形を取り出した。
「皆下がって!この人形を投げてみるわ!」
アヤカが人形を砂場の中央に投げた、人形は砂場に落ち・・
!!!
「グシャアアアアアアアアアーーーーーーー!!!!」
・・・
突然ミミズの巨大版のような魔物が複数出てきて人形を喰いちぎる!
その光景に怯む・・こともなく冷静に周りを見渡す面々、そして・・
正面奥の少し右に扉があった、どうやらここはトラップエリアらしい。
カプリコルニォ・アヤカ・ランと特級各種族は集まり作戦会議!
「ねえどうするの?この程度の敵なら蹴散らすのは容易いけど?」
「それはそうだけど・・ダブルトラップがあったら厄介よ?」
「そうね・・下手に大事にはしたくないわ、さてどうしょうかしら・・」
カプリコルニォは考えた、千里眼で見る限り魔物以外トラップは無さそうだ、
だがなにかひっかかる、こんなに目立つ砂場がなぜ屋敷の中にあるのか?
さらに凶暴な魔物、味方も襲いそうな魔物がなぜ屋敷に住んでいるのか?
・・・
ここでゴーレムマスターのアヤカが・・
「砂が気になりますね、取り除けば何かわかるかも知れません」
「私もそう思うわ、でもどうやって?風で吹き飛ばすの?」
「いえいえ・・こうするのです!」
#$&%#$・・・
アヤカは砂に向かって詠唱を唱える!すると砂が集まりゴーレムとなる、
すると砂の中に隠れていたミミズの魔物達が驚きゴーレムを攻撃した、
だがゴーレムは砂で出来ている、喰われても周りから補給し元通りとなる。
アヤカはゴーレムをさらに造る、魔物達は増えたゴーレムに襲い掛かる、
砂が無くなった底を見るとトラップがあった、それは強烈な魔力吸収、
もしカプリコルニォ達がこの上を通ると魔力を吸われ動けなくなっていた。
「こいつは厄介ね、この際全部吹き飛ばしましょう」
「わかりました!これで攻撃しますね!」
ドガガガガガガガガガーーーーン!!!!
ラン達は手榴弾を投げてトラップを次々と破壊、これで通れる、
ミミズの魔物達は上級程度の強さなので特級各種族が切り刻んだ、
そしてアヤカはゴーレムを解除・・せずにそのままにしていた。
カプリコルニォ達はジャンプして扉の前に飛ぶ、そしてマヒアを展開、
ゆっくりとドアを開けるラン、即座にマヒアで攻撃・・
・・・
そこにいたのは・・
・・・
「おやお客さんかね?こんな老体に何の御用かな?」
座敷に坐っている・・
1人の老人だった。




