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召喚時の争いと軍艦を操るパペットの群れ






第7艦隊は川を下り海に向かう、今のところ威凛族に動きは無い、

おそらく破壊神達は威凛族の武器を使い俺達を攻める気だろう、

なのでまず統制を取らないとガタガタになる・・敵は相当厄介だな。




しばらくしたら第7艦隊は海に到着、そのまま陸地を離れ沖に急ぐ、

沖に到着後全艦錨を降ろし小休止、もう昼なので乗組員は食事タイム、

この日の献立はカレー、そういえば今日は金曜日だった。




元気を出すためにも・・今回はカツを上に乗せたカツカレーだった、

皆和やかに食べる・・あるテーブルに座る口論が絶えない姉妹がいた、

それはイザベルさんとキアーラ、相当揉めているようだ。




「キアーラ!そのカツを譲りなさい!これは軍事司令命令です!」




「嫌よ!姉さんさっきも食べたじゃないの!ズルいわよ!」




「なに言ってるのよ!軍事司令はあらゆる味を覚える必要があるのよ!」




「そんなの関係ないわ!そんなに欲しければ別に買ったら?」




・・・



こんな調子でその都度揉める2人、でもなぜかその都度一緒なのが不思議、

嫌なら離れればいいのに・・近くにいると自然とくっつく姉妹らしい・・




「姉さんそのプリンを寄越しなさい!もう4個目よ、するいわよ!!」




「嫌よ!これは絶対渡さないわ!」




・・・



俺はカサンドラとエスペランサに仲介を指示・・2人では無理らしい、

なら憑依主のミオとレイに・・この2人もイザベルに怯え逆らえない、

仕方がないのでリィブラ達に・・なぜか俺とお供達に近づいてきた。




「コウさんごめんなさいね~これしか方法が無いのよ~」




そう言ってリィブラ達は俺とお供達のおやつを横取りして2人に近づく、

そうして皆で和気あいあいとなり・・俺達のおやつを食べすっかり仲直り、

その後キアーラ達が揉める度俺達はおやつを没収されるのだった。




・・・




反論しても勝てないので・・




俺達は自腹で別に売店でおやつを買って食べた。




ちなみに売店の無料提供は既に終了、陸地から離れたので民衆がいないから、

だがキアーラ達は漁った下着などはそのまま自分達の収納魔法に収めていた、

さらに欲しい物があったらしいが終了となり悔しがり陰で舌打ちをしていた。




「チッ!チィ!もう少し無料提供してくれればいいのに~!」




「ほんとにね~チッ!ほんと悔しいわ~~!」




・・・



どんどん遠慮が無くなっていくな・・




これらはさておき・・




食事が済んだ後各艦の幹部はレーダー室に集結、威凛族の動きをチェック、

どうやら相手は・・人工衛星までは把握してないようで空から丸見え、

そして港らしき施設を発見、そこで見えたものは・・



・・・



!!!!!!!!!!!!!!!




「えっ??えっ??あれ軍艦じゃないの???」




「ああそのようだな、それにしても数が多いな・・」




第一次大戦で活躍したであろう軍艦が所狭しと並んでいた、日本の艦もある、

大雑把に見ても戦艦20、空母15、重巡30、駆逐艦100と圧巻だ、

他にも港がありそこに多彩な軍艦が密集状態、他にも戦車等が見える。




・・・




この異世界の破壊神や魔物は実体がある、だがそれらは魔力が・・

大量に充満してるこの異世界では魔法を最優先して使い戦ってきた、

なので魔法に関しては無類の強さを誇るが・・




実射関連は製造の過程が複雑なのでほぼ無視してきた。




なので実射弾はこの異世界では超有効な武器となっている。




各種族も手間が少ない魔法を最優先したこともあり科学技術は小学生レベル、

どうやらこの星でも同じような経緯のようでイザベル達は武器に驚いていた、

なので俺達は仮説を考えた、威凛族には強大な破壊神を退けた何かがあるはず・・




今回画像を見て・・俺達はほぼ確信した!




威凛族達は・・




自己の能力に加え俺達の世界を含む様々な武器を召喚して・・




これらを使い破壊神を倒したのは間違いないだろう。




ここで俺は疑問を抱く、すぐさま大和乗艦のルーム国の兵士を呼ぶ、

そして画像を見せ召喚を繰り返した時何らかの問題が出たかを尋ねた。




「そうですね、今にして思うと何らかの妨害は何度かありました、

例えるなら釣りでしょうか?何かがかかった手応えはありましたが・・」




「どうなったんだ?」




「突然巨大な力が割り込みそれらを根こそぎ取られた感じはありました、

画像を見る感じだと・・おそらく威凛族も関わったのかもしれません、

この量を見る限り召喚に関しては魔力が強い種族の方が有利のようです」




よくもまあ・・




俺達ルーム国にうまいこと召喚されたな・・




召喚で思い出したのが天使族、サマンヌが行っていたが同行していない、

なので隣にいたアヤカとアリエノールを呼ぶ、なぜかベアトリスも来た、

そして感想を聞く、ちなみにこの会話は情報共有のため放送されていた。




「サマンヌが頻繁に召喚を行っていましたが失敗も数多かったようです、

時々なにかに取られたと愚痴っていて部下に八つ当たりしてたそうです、

そのことを考えると・・ルーム国と同じだったのかもしれません」




「でも・・」




「サマンヌはモンタナ・・アイオワ級を召喚しました、そしてルーム国、

こちらはコウさんはじめ第2次大戦の艦隊が召喚されました、なので・・

あくまで想像ですが前の時代の艦を威凛族が根こそぎ召喚したと考えます」




「おそらく威凛族はこれだけの艦を召喚したので十分と判断したのでしょう、

あくまで想像ですが・・威凛族が召喚をやめてからコウさん達が召喚された、

そう考える方が辻褄が合うかもしれません」




これを聞いて俺は考える、第一次大戦の時の艦も膨大な数だったはず、

確か最初の時ルーム国王が召喚は100年前位迄でないと召喚できない、

スペインの無敵艦隊をエリーナが推奨したが古すぎ無理だと言っていた。




だがサマンヌはその無敵艦隊を・・ゾンビとはいえ呼び寄せている、

この時点でルーム国は中級程度、サマンヌは特級クラスだったはずだ、

なら特級以上だと100年を超える古い艦隊も召喚できる・・・




・・・




俺は改めて画像を見る、細かく見ると機関銃らしきものも見えている、

おそらく・・威凛族もあまり古すぎる武器は攻撃力は低いと見てるはず、

なので召喚に成功した武器等を選んで使っているはず・・




・・・




この考えは当たったようで・・




港から離れた広大な空き地には・・




大量の帆船や戦国時代の大砲や火縄銃などが所狭しと捨ててあった、

これらは威力があるが装填等に手間がかかるので使えないと見たようだ、

おそらく各時代の産物を召喚しまくり使える武器だけ使っているのだろう。




そうして・・




この中では新しそうな第一次~第二次大戦前頃の武器が港に集まっている、

これである程度確信した、威凛族はこれで十分と判断し召喚をやめていた、

そしてこれを使い破壊神を蹴散らし俺達とも戦う、そう思っていたら・・




・・・




次々と港から軍艦が出ていく、方向は西、イザベル達の城に向かっている、

空母らしき甲板にはプロペラ機と初期のジェット戦闘機も何機か見える、

それと・・なんか威凛族ではない何かが整備を行っている・・??




・・・




頭を傾げている俺の傍にいたベアトリスが語り出す。




「これは人形のようですね、本で見たパペット(操り人形)だと思います、

おそらく威凛族はこれらを操り軍艦等の整備・・戦闘機にも乗っていますね、

なので艦の操縦やその関連はこのパペットの群れが担っているようです」




これで確証がついた、威凛族はパペットを操り自身も剣などで破壊神と戦った、

それを知っている破壊神は・・大神官に乗り移りこれらを使い攻めてくる、

この流れだと・・まずは馨響族を滅ぼしてから威凛族を内から・・




・・・




艦に乗る威凛族の兵士達に笑顔が無い、何かに操られたような顔をしている、

画面越しでも殺気を感じる俺達、話し合いは通じないと感じ急ぎ戦闘態勢に入る、

これらが川を上り城に近づくと厄介と見た各種族、海で食い止める事となった。




「全艦戦闘態勢に入れ!威凛族達の軍艦をここで抑える!」




第7艦隊5隻は動き出す、敵が川に入る前に叩くため進路に向かう、

数では圧倒されてはいるが・・もう後には引けなくなっているからだ、

なので・・







気持ちを切り替えた俺達、各艦の司令官が号令を発する!




「モンタナは一番右に周れ、信濃の前に出て主力に艦砲射撃を行う!」




「紀伊は左に!まず敵の先鋒隊を狙撃し足止めをする!」




「大和は真ん中に、旋回しながら敵の空母陣を討つ!」




「武蔵は大和の横に!厄介な軽巡・駆逐艦隊を叩きます!」




「信濃艦載機全機出撃!敵の戦艦と重巡を足止めしてください!」




「了解しました!!!!!!!!!」




こうして・・



俺達は艦隊対艦隊戦を・・



展開することとなった。


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