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破壊神の復活と無残に貫かれた大神官




大神官は薄ら笑いをしながら馨響族幹部の返答を待つ、これには理由がある、

馨響族と威凛族は幹部も民衆も婚姻関係が多く下手に動くと反感を買うからだ、

なので大神官は現在の馨響族幹部だけを破壊神が摂りついてると言っている。




部下達は・・




半信半疑ではあるが先般破壊神が攻めてきたことは事実、なので命に従う、

ほとんどは追い払ったが一部詳細不明があったらしくその辺は敏感だった、

もしかしたら馨響族幹部に摂りついている・・可能性も否定出来なかった。




それと・・・




威凛族の王子の婚約者・・キアーラが突然消えたことでさらに疑いを持つ、

破壊神以外にキアーラを攫う・・匿う理由が無いので部下達も迷っていた、

なので最悪に備え念の為の行動を・・という心境なので慎重に行動していた。




大神官は部下や民衆達のこの不安をチャンスだと考え捕獲行動に出た、

そうすれば威凛族が・・自分がこの惑星の全政権を握れると考えたから、

なので一気に城を囲みイザベル達を捕獲する行動に出たようだ。




・・・




なんか危なっかしい大神官ではあるが・・




威凛族の王達はこの大神官を信用しているので猶更たちが悪い。




対する馨響族幹部達は・・




キアーラが消えたのは事実だが・・自分達が破壊神に摂りつかれている?

予想もしていなかった大神官の言葉に戸惑う、違うと断定できないからだ、

実際キアーラが消えたのは事実、なので誰かが攫ったのか匿ったのか・・




・・・




お互いまるで霧の中に包まれたような気分で動けない、だが大神官は違う、

彼はキアーラがいない方が都合がいい、皆の心の隙を狙っているからだ、

ある意味火事場泥棒の行動で混乱に生じて自身が政権を獲る・・




・・・



そのことで頭が一杯だった。




5分前・・




カサンドラ達からこの知らせを受けたキアーラが急ぎ飛び立つ、

その際護衛として飛び立ったアリエノール達天使族、だが・・

彼女達は間に合わないと見て888特戦隊の緊急出動を要請した!




「了解!888特戦隊出撃する!!!!!」




「時間がない、カードリッジ点火後カタパルトで一気に出すぞ!」




「了解!5機とも一気に点火するぞ!!!!!」




「了解!頼みます!!!!!」




ちなみにカードリッジ点火とはエンジン始動を促す小型の起爆装置の事、

これを行えば即座にエンジンが起動、すぐに離陸することが出来るのだ、

この異世界では魔力で戦闘機が動くので点火装置も魔力仕様となっている。




バシィイイイイイイイイーーーーン!!!!!




グォオオオオオオオオオオオーーーー



キィイイイイイイイイイイイイイ~~~~~ン!!!!



わずか1分で信濃から5機の橘隼改が飛び立ちアリエノール達を追う、

なんとなく嫌な予感がするマテオ達、ここは最大速度で飛ぶ必要がある、

そう直感した5機はキアーラ達に追いつき・・指示を送る!




「全員戦闘機の背中に乗れ!最大速度で城に向かう!」




アリエノール達は頷き機体の背中に乗り結界を展開、キアーラも頷く、

全員が戦闘機の背中に乗り結界を展開、それを見たマテオが叫ぶ!




「全機最大速度!一気にキアーラの城に向かうぞ!」




「了解!!!!」




キィイイイイイイイイイーーーーーン!!!!!




橘隼改は翼を後ろに動かし高速体勢、一気にマッハ2を超える速度となる、

猛烈なスピードに驚くキアーラ、これなら3分もあれば到着出来ると確信、

しかし橘隼改はそれよりも速い2分半で一気に城の上空まで飛んできた!




「10分経過した!これよりこの城を・・うん?」




キィイイイイイイイイイーーーーーン!!!!!




驚くほどの速さで城に着いた5機の橘隼改が城の上空に来た!




「キアーラさん飛び降りるわよ!」




「わかりました!」




橘隼改の背中からアリエノール、ソネット、リサ、ラン、キアーラ、

この5人が飛び降り翼を広げキアーラの城のテラスに降りてきた、尚・・

ベアトリスとアヤカは後続の機体に乗り緊急時に備え待機していた。




「みなさん私はここです!破壊神に攫われてはいません!!!!!」




テラスから大声で叫ぶキアーラ、さらにリィブラが魔法で声を拡散、

この声を聞いた馨響族と威凛族は全員が慌てる、これだと話が違う・・

大神官の言葉に疑いを持つ両種族、大神官は焦りを隠せない。




「い・・一体なぜ?どこにいたんだ?」




秘かに部下に探させていた大神官、だが部下は当然ながら見つけられない、

なので行動を起こしたのだが・・目の前に突然現れたキアーラに戸惑う、

このままだとまずい・・大神官は苦肉の策を講じる・・これが大問題となる。




「お・・お前達かかれ~あれはキアーラ様の偽物だ!!」




だが・・




両種族はキアーラの声を熟知している、その声に偽りはない、なので・・

疑いの目を大神官に向ける、焦る大神官は禁断の手を使う!




「こ・・こうなればこいつらで攻撃だ!!!」




大神官が出したのは破壊神の魔物達、一気に開放して城を襲わせる、

だが・・





「この時を待っていたぞ!愚かな大神官よ!貴様の行動に感謝する!」




なんと!




逃げたはずの破壊神が数体出てきた、摂りついていたのは事実だった!

だがそれは馨響族と威凛族ではなく部下の魔物達の身体の中だった、

それに気づかなかった大神官、洗脳したはずの魔物は全部破壊神が操る!




「さあ我が魔物達よ!こいつらに摂りつきこの星を壊すのだ!」




ワアアアアアアアアアア!!!!




破壊神の魔物達は狼狽うろたえていた威凛族の兵士達に摂りつく、

摂りつかれた兵士達は眼の色を変え破壊神の操り人形と化していく、

そうして一目散に離脱、次々と部下達は自分達の領地に飛んでいく・・




「世話になったな!これは礼だ!受け取れ!!!」




バシュウーーーーーーーーー!!!!!!!!!!




「うわあああああ・・??」




「キャアアアアアアアアアーーー!」




破壊神達は2m位の鉛筆のような形の鉄の棒を周りに拡散放出した!

それは各地に飛び・・城にも飛んできたがアリエノール達が斬り落とした、

だが城下町等はこの攻撃で大被害を受け多数の重傷者が出た。




それと・・・




「ぐ・・ど・・どうして・・?」




イザベル達が見たものは・・



・・・



大量の鉄の棒・・いや槍を身体中に受け立ち尽くす大神官がいた、

彼はそのまま眼を閉じ・・その場に倒れ息を引き取っていた・・




・・・




破壊神の復活と指揮を取る大神官が死に威凛族達は大混乱に陥る、

その後破壊神達は王や王子達を幽閉し幹部達を操り自分達の戦力とした、

大幅に戦力を失っていた破壊神達は威凛族に摂りつき配下に収めていく。




この光景を見ていたイザベルは震える、まだ破壊神との戦いが続く・・

しかし頼みの威凛族が操られ・・大幅に戦力が落ちたことで絶望感が漂う、

だがキアーラは違った、破壊神とも戦える俺達の強さを知っていたからだ!




「お姉さま、慌てることはありません!私達には心強い仲間がいます!」




「えっ?この方々のことですか?」




「そうです!彼ら彼女達は膨大な数のドラゴンゾンビを蹴散らしました!、

この方々ならきっと破壊神にも勝てます!なので同盟を結んでください!」




これを聞いたイザベルは驚く、だがキアーラの眼には一切の迷いが無い、

ここまで自身に溢れた妹の姿を見た事は無い・・




・・・




他に手が無いので・・イザベルは頷いた。




「そうと決まれば急ぐわよ、すぐに同盟を締結してください!」




イザベルの状況判断と気持ちの切り替えは驚くほどだった、なので・・

リィブラは俺達に状況を報告、俺達は同盟締結に関してはリィブラに任せた、

即座に2人は同盟を締結する書面を急ぎ作り・・お互いサインをした。



その間・・・



キアーラは万一に備え自分の部屋に戻り・・



カサンドラ達に持たせていた自分の荷物を展開、そして置手紙を置く、

これは姉のイザベルに対してではなく兄や重鎮達に向けて・・だった、

もし先で何かあった時は・・自分は俺達と共にこの星を去る内容だった。



その兄達は・・



・・・



別の地で救援活動していた際破壊神達に襲われ・・




・・・



威凛族の王達と一緒に幽閉されていた。









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