表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
384/793

跡継ぎ問題とヤマダさんからのお願い




現在この異世界を観光している・・俺達の前の世界の人間の山崎澪、

人間の裏世界、サウスの大陸国王ガブリエルの孫のレイが来ている、

彼女達はしばらくの間観光してその後レイは俺に嫁ぐ気でいる。




ミオは各地を旅して自分に合いそうな地域に移住して生活するようだ、

そのためか2人とも見聞を広ようと各地を積極的に視察している、だが・・

道案内人のユイはそれを見て・・なぜか複雑な顔をして考えこんでいる。




というのも・・




ユイはアズミと隠れて連絡していた、そこでアズミ達の考えを聞いている、

こちらとしては無理してまでレイが俺に嫁ぐ必要は無い、むしろ戻ってほしい、

レイの立場を考えると俺に嫁ぐよりサウスの地を治めてほしいからだ。




現時点ガブリエルの息子や娘は亡くなった聞いている、まあ側室はいたらしい、

だが要塞に来てから別れたそうでガブリエルの血筋はレイしかいないらしい、

それを聞いたアズミは考える、先を思うと跡継ぎ関連は深刻な問題だからだ。




特に問題なのは庶民、大半が読み書きができす戦火で難民が大多数を占める、

今の異世界の各種族が優秀すぎてすっかり忘れていたが・・・




・・・




俺達人間は基本瞬時に異なる言語を理解できず初めての機器は戸惑う、

ミオやレイも同じで2人ともスマホは操作できるが戸惑うことも多い、

特にレイはまだまだ日本語英語が未熟で簡単な会話しか出来ない。




王族クラスでこれだから庶民はもっとレベルが低い、まず言語が通じない、

まあ冒険者が通訳をするのでなんとか凌いでいるがトラブルが絶えない、

現時点では俺達が支援しているが・・先では交渉事で問題が多発しそうだ。




俺達も・・特にアズミは危惧している。




というのも・・




教養がない民衆は損得に流されやすく犯罪にも手を染めやすいので危険、

現時点北東の大陸とクレール国が歩いて裏世界を横断できる唯一の場所、

エニウェアの領地もあるが理性の無い魔物が多いので実質横断は不可。




それと艦でも通れる門があるが・・ここは陸から遠く周りにはなにも無い、

だが何らかの形で横断されると厄介なので厳重に取り締まりをしている、

なので北東の大陸は難民が押し寄せやすくギルドとしても厄介となる。




アズミの理想としては・・




対処の一つとして英雄をつくること、ガブリエルは民衆の信頼が高い方だ、

だが独裁政権が続き戦乱が絶えなかったこともあり絶対的存在ではない、

教養の無い民衆達は・・信じられる新たな王を求め日々を過ごしている。




なので・・




イギリス王国のような女王の存在としてレイをサウスの女王にしたい、

そのサポートに自分達の世界を知っているミオが居れば頼もしい、

絶対的な女王の言葉は民衆の支えとなり皆の心は穏やかになるだろう・・




アズミはこう考え・・この考えには各種族の幹部も理解していた。




アズミはユイにこの事をどこかで話すよう使える、だがユイは難色を示す、

ミオとレイは見る感じ政治には興味無く普通の人生を満喫したがっている、

女王の苦しみは痛いほどわかるので同じ道は歩ませたくはない・・




・・・




だが王族に生まれた者の宿命でもある!




王族に生まれた以上・・民衆に目を向けた行動をするべき!




ユイはそう結論付けどこかで話す事にした。




一行はチューリップの街を後にしパンジー、ヒマワリ、ローズ、マーガレット、

コスモス、ハナミズキ、スズランの街を見た後東の大陸行の列車に乗り込む、

一応高速列車なのだが・・なぜか各駅停車扱いとなっていて駅には必ず止まる。



⇔ アグニのフレイムドラゴン駅。


⇔ 各種族が使う山脈空港駅。


⇔ アースドラゴンのシュメール駅。


⇔ 森林開拓産業団地駅。


⇔ フォレストドラゴンディアーナの駅。


⇔ 楽しい魔物たちの集い駅。


⇔ スカイドラゴンのモカとココ駅、


⇔ 東の大陸軍港と空港駅(経由地)


⇔ 東の人間の村と陸軍駅


⇔ メディとその仲間たちの拠点駅


⇔ ハイゴブリンと魔法使いの住処駅


⇔ 魔物が管理する空港駅


⇔ サイクロプスなど巨人関連駅



長距離区間(約200km)



⇔ メデューサの両親平和公園駅(発終着駅)




・・・




なんとか全駅を観光したミオ達は疲れ果て東の人間の村と陸軍駅で宿泊、

ここは震災で強制召喚されたヤマダさんが統治し陸軍を結成している地だ、

今ではアパートやスーパー、ホテル等も完備され観光地化されている。




なぜかここの街一帯はアニメキャラがあちこちに描かれ聖地と化している、

最近では俺が作ったSDキャラに対抗・・ではなく制作もさせてと懇願、

アニメの聖地としてはSDキャラも含めたいらしく大半の仕事を請け負う。




現時点株式会社SDは天使族の管轄にあるが、ほぼ仕事を丸投げしている、

派手な彼女達ではあるが細かい作業は苦手なのでこれ幸いと丸投げしている、

そのためグッズなどもここで作成・販売されお互いしっかり儲けている。



・・・



俺は・・黙るしかなかった。




東の大陸の中でここが一番気に入ったミオ達は迷わずホテルを予約、

だが各地から観光客が殺到してたのでツインルーム1室しか空いてない、

そのためユイだけは寝袋を借りて・・なぜか慣れていてあっさり寝た。




翌日・・・




ミオは同じ世界から来たヤマダさんと話がしたいらしく彼の屋敷に訪れた、

ミオは単独で話がしたい・・レイとユイはそれを許さずついてきた、

というのも・・ミオの喜びが半端ではないので離脱を恐れた2人だった。




漫画好きなミオとしてはヤマダさんの許可を得てここに住み着く気でいた、

ある意味理想の地なのでここで働き永住したい・・その想いは抑えられた、

まだ他を見たいレイはミオが離脱するのを恐れ傍から離れなかった。




ユイとしては、ここでミオが離脱するとレイは間違いなく俺に嫁いでしまう、

そうなると自分はお役御免、再び地獄のような事務仕事が待ち構えている、

それは何としても避けたいユイはミオを抑え込もうと傍から離れない。




・・・




これに関してはノーコメントで!




異様な雰囲気の中対峙するヤマダさん、思いっきり呆れ汗をかいていた、

事前にアズミから連絡を受けていたようで状況はある程度理解している、

2人に挟まれ困惑しているミオだが・・振り解きヤマダさんに質問する。




「あ・・あのヤマダさん、私ここが気に入ったのでいじ・・モガモガ・・」




瞬時にレイとユイに口を封じられ抑え込まれるミオだった。




その後もミオが発言しようとすると問答無用で抑え込むレイとユイ、

いつまでたっても話にならないのでヤマダさんの方から語り出した。




「山崎澪さんだったかな?あなたが言いたいことは大体わかっています、

ですが私としては・・同じ世界にいたあなたにお願いしたい事があります」




「えっ?それはなんですか??」




やっと2人の魔の手から逃れたミオがヤマダさんに問い合わせる。




「私としては・・このアニメの聖地を複数作りたいと考えております」




「えっ?聖地をなぜ複数作るのですか?ひとつだけでいいのでは?」




「確かにその見方もあります、ですが今我々は別の世界と繋がっています、

となると・・その別世界にも聖地が無いとおかしいとは思いませんか?」




「そう言われてみると・・」




そんなものなのか?




「ご覧の通りこの地には年々観光客が来て栄えていますが問題もあります、

それは距離の問題、遠い各地から支店を作ってほしいと懇願されています、

この異世界ならそれで問題は無いのですが・・裏世界となると話は別です」




「それって・・」




「はい!現在デーモンさんと光輝・聖皇族さんからも問い合わせがあります、

新たな産業として聖地を作りたいからノウハウを伝授してほしいそうです、

あなた達の世界でも・・新たな産業として検討されてはどうですか?」




これを聞いたミオは考える、この分野なら自分は自信があるからだ、

それに・・仮にここに移住してもある程度の優遇だけで上にはなれない、

だが今までの裏世界なら自分はアニメ聖地の女王になれるかもしれない・・




さらにヤマダさんは背中を押す!




「ミオさんが望むなら・・私達のノウハウは全て伝授しますよ!」




これを聞いたミオは飛び上がって喜ぶ!!!




「ほ・・本当に伝授してくれるのですか?」




「ええ約束します、ですが今は見聞を広めてください、というのも・・

この異世界は貴方が知らない事が沢山あります、まずは見てきてください、

その経験は先できっと役に立つでしょう!伝授はそれからでも余裕です!」




「わ・・わかりました!そうさせてください!!!」




ミオのこの言葉を聞いたレイとユイは・・




「はああ~~~~~!!」




なんとかミオの離脱を防げたので・・



・・・



思いっきり力が抜けていた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ