神族の介入と俺の新拠点を守る9つの門
俺は筆頭株主として臨時総会開催を決定、日時は来週の月曜日に決めた、
なぜかと言うとこの日Dwbが定休日なのでヴァレット達も参加させる、
その際エリーナから特別会議室での開催を要望されたので俺は応じた。
この特別会議室は200人ほどが入れて間隔は広めで余裕がある、
特に重大な会議などを開催する時はこの部屋を使うのだが・・
俺としてはこの部屋を使うレベルではないと考えていたのだが・・
・・・
エリーナ達が呼んだようで神族・天聖族・天使族14天王やカオス、
アトラスやメディ、レイナなど各地の重鎮が次々と集まり会場は満室、
尚この会議は放送されない、完全非公開で開催するようだ。
「みなさまお集まり頂き感謝します!これより臨時総会を始めます!」
進行役に俺が指名したのはヴァレット、彼なら問題なく進行できると指名、
これに関しては神族含め全員が了承、神族もヴァレットと面識があるようだ。
「まず最初の議題!Dwb商品のレプリカについてお話します!」
ヴァレットがまず自分達の考えを述べる。
「皆様にお伝えしましたがDwbは至高を追及する非上場会社です、
なので我ら一同この考えに同意しさらなる至高を追及して参ります、
そのため我らは今後も方針を変えずに精進してまいります」
続けて・・
「この度の窃盗未遂事件に関しては我らも心を痛めております、なので・・
レプリカ等の複製商品に関しては別業務・・管轄外の扱いなら受け入れます、
それに関しては使用済の金型等を別会社に販売する形を考えております」
ここで神族のアテナが発言、俺は神族まで参加するとは考えていなかった、
だが神族全員真剣な顔をしている、それが疑問だったのだが・・
「神族を代表して発言します!Dwbの商品は我らからしたら危険なのです、
幸いこれらの商品は徹底した管理を行える裕福層が牛耳り難を逃れています、
ですが今後を考えると関わる必要があると感じ参加させて頂きました!」
えっ?どうして?
なんでDwbの商品が神族には危険なのだろう?
俺は首を傾げていたが・・ハーデスから俺の頭に直接説明が入る!
「君達が創る商品・・例えば剣や鎧は天聖族の攻撃防御も凌げるレベルだ、
これが悪意を持つ者が身に着けたら相当厄介なのは理解できるだろう?
なので一部の武器やアイテム等は我らが制御して一部封印する必要がある」
なるほど・・
至高を追及すると言う事は、それに比例して強大な力を得ることでもある、
俺達は販売相手を厳選しているつもりではあるが先ではわからない、
売った相手が転売することもあり得る、そのため神族が動いたわけか・・
ここでヴァレットがアテナに質問!
「我らの商品が一部危険なのは理解できました、ですが制御は異を唱えます、
制御が入れば我らは躊躇し至高を求める行動は制限され存在意義が揺れます、
我らはこう考えておりますが・・神族様達はどのようなお考えでしょうか?」
「それに関しては問題ありません、むしろ至高を追い求めてほしいのです、
私達は完成品を販売する前に監査するだけで事が足ります」
「そ・・そうですか・・それなら受け入れられます!」
えっ?どういう事?
疑問に思う俺に・・今度はポセイドンが俺の頭に説明。
「我らにしてみれば危険な商品だけ一部封印すればいいだけの話だ、
それに今後予期せぬ相手が出現した時に備えて強大な武具は多い方がいい、
その中には我らが望む商品も出るかもしれない、これで理解できるかな?」
ああ理解できた!
神族も至高の商品が増えるのは・・むしろ歓迎と考えているようだ、
販売する前に危険を感じたら一部封印し求める物があれば抑えられる、
こうすることで神族にも莫大なメリットがある・・止める理由は無い。
俺としては正直神族が介入するのはめんどくさいという考えもあった、
だが先を考えると・・この方が危険が少なく万一には神族が対応できる、
監査役が間に入るだけの事、Dwbの運営には支障無さそうだ。
「つきましては・・監査を行うため経営権の一部を私達は求めます、
現時点の株主は株カードの大半を譲渡し分配することを求めます、
当然我ら神族も含まれます、現株主の寛大な行動を期待します」
はい?
それってもしかして・・
皆の視線が俺に集中、皆は俺が筆頭株主なのを理解しているようだ、
要するに・・俺が持つ株カードを神族や重鎮に渡せと言う事か・・
・・・
これに関しては俺は断固拒否したい、ブルーアイズ達も当然同じ考えだ、
これを造るのに俺達がどれだけ苦労したことか・・俺達は眼を背ける、
皆の目線が痛いが・・これに関しては譲る訳にはいかない。
皆はさらに猛烈な視線を向けるが・・
俺達は冷や汗をかきながらも無視した。
ここで俺の心境を察知したヴァレットが助け舟、彼は俺の苦労を知っている、
だが彼らは神族が介入する方が都合がいい、理由はさらなるブランド化だ、
自分達の商品が神に認められるレベルとなれば・・これ以上の至高は無い。
「皆様のお気持ちはわかります、ですが創業主のコウ様達の心境もご理解下さい、
苦労してDwbを創業したコウ様に報いるために配当は別扱いでお願いします、
Dwbの売上げに関する配当は全額コウ様達に収める・・でいかがでしょうか?」
これには俺達も悩んだ、経営権は縮小するが配当が入るならまだ我慢できる、
だが今までの例を見ると・・間接的に絡んで結果俺達は没収されまくりだ!
なので全員の同意書を希望、この配当に関する収入は全額俺達に収める・・
・・・
「いいんじゃない?その程度なら問題ないわよ!」
「ああそうだな、コウの気持ちも尊重しないとな」
「まあ妥協するわよ!いつも奪ってばかりだと申し訳ないしね!」
妥協って・・
なんかレイナの超上から目線に少し腹立つ俺だったが・・
・・・
神族からも睨まれる俺達、止む無いので株カードを10枚残して分配、
これらは神族・天聖族をはじめ各重鎮達に分配されたのだが・・
・・・
重鎮たちはDwbの理念を尊重し人気商品のレプリカ以外は関わらなかった、
完成品は神族が一度チェックし問題なければ今迄通りの流れで販売した、
重鎮達は特殊な能力を持つ武具以外は美術館等に展示し共有財産とした。
その際レプリカでも欲しいと申し出る者がいたら・・
素材は劣るが瓜二つの品を製造・販売した、民衆はとても喜んでいた、
ちなみに盗みを働いた弟子は謹慎後クリスティーナに呼び出された、
彼女は弟子に・・・
「ごめんなさいね、私が出過ぎた真似をしたからあなたを苦しめた・・」
「いいえ・・私が愚かだったのです、申し訳ありません・・」
弟子は深々と頭を下げ陳謝、クリスティーナは優しく抱きしめ・・
そっと新たに出来た楽器のレプリカを渡す、これには弟子も大号泣、
クリスティーナの寛大な処置に弟子は大感激するのだった。
3日後・・・
「ハアア~~~~~~!!!!!!!!!」
俺達は神族達が新たに造った拠点に移動、その中には座敷があった、
俺たちはそこでくつろぎお茶を飲んであくび、のほほんとしていた。
この拠点は暁暉城の近くにある山のほぼ頂にあり暁暉城を縮小した感じ、
途中9つの門があってそれぞれの裏に4LDK位の平屋の家が建っていた、
俺は拠点とこの門にそれぞれ名前を考えた、さてどれがいいかな・・
・・・
この拠点は山の上、太陽に近いと考え太陽をエリーナの言語で考えた、
太陽はスペイン語で「ソル」、この拠点はソルと名付けた!さらに・・
ついでとばかり門の名を太陽系の星で例えこう命名した!
● 第一の門! メルクリオ(水星)
● 第2の門! ベヌス(金星)
● 第3の門! ティエラ(地球)
● 第4の門! マルテ(火星)
● 第5の門! フピテル(木星)
● 第6の門! サトゥルノ(土星)
● 第7の門! ウラノ (天王星)
● 第8の門! ネプトゥノ(海王星)
● 第9の門! プルトン (冥王星)
これらの門は俺の新たな拠点を守る門だ、ちなみに他からは入れない、
神族が特殊な結界を展開して門と繋ぐ通路以外からは出入りできない、
この後それぞれの門には門番を雇い頂上の俺達を守護させるそうだ。
しかし・・・
俺は・・・
俺達は・・・
・・・
必要な買い出しなどはその都度登り降りしてるので・・
・・・
ものすごく手間が増えていた!