表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/792

駅の活性化と妙な気合い




各艦には食堂があり料理人木人形が各種族に朝昼晩の食事を提供している、

だが育ちざかりの子供や夜番等朝昼晩以外に食事を欲しがる者もいる、

それと島にいる時は艦での食事が出来ないのでなんとかならないか?



と・・



各種族から要望が来たので俺達は会議室で検討していた。



「俺達の世界感では・・ファーストフード店があればいいのかな?」



「それは確かに手軽だけどその分料理人の負担が増えるわよ」



「聞いたけど料理人さんたちは大丈夫と言ってくれました」



「だとしたら・・島のどこに造るかだな」



「それなら・・・駅ではどうですか?」



「駅?」



「駅なら各地に移動するのにも便利ですし気分転換にもなります」



「それがいいんじゃない?私たちの世界では駅に多かったわ」



「そうだな、各駅に簡易的な店を出してみようか」



まず試しに全部の駅に立ち食いそば店を作ろうと考えたが・・

ここで鉄道マニア木人形から「まった!」がかかった。




「駅ごとに名物が無ければ旅の醍醐味が薄れます!」




だから旅目的じゃないって・・




「それとワイバーンの気持ちを察してください!」







「彼らは夜行性です、彼らのおかげで夜の警備が捗るのです!

深夜でも各駅には美味しい名物料理を置くべきなのです!」




あー!




これまでは木人形とガルーダ、グリフォンが交代で夜番をしていた、

木人形はともかくガルーダとグリフォンは眠たそうな顔をしていた、

ワイバーンが来てから夜番はほぼ彼らの独壇場になっていた。




「彼らには子供が数多くいます、私たちと逆の感覚で考えてください」




言われてみればそうだった。



俺達の昼は彼らの夜、つまり俺たちの深夜の12時は彼らの昼時なのだ!




「彼らは来たばかりなので遠慮しています、気持ちを察してください、

我らの昼間は美味しい食事ばかりなのに彼らは日替わり弁当ばかりです、

羨ましいと思うのは当然でしょう、特に子供はなおさらです」



俺達4人は食料箱の上に手を乗せTVで見た猿のように深く反省した、

同時に涙が溢れてきた、クリスティーナは謝りながら号泣している。



俺達は涙を拭い決意を固める。



「ワイバーンの気持ちにこたえるぞ~!」



「お~~~!」



俺達は妙な気合いを入れ各駅の名物を作ることにした、

待ち構えたように鉄道マニア木人形たちが集まり案を出す、

まずは再現できる各地の名物グルメもどきを各駅に設置した。



● ルーム王国城駅 ⇒ みそラーメンとイカメシもどき。


 

● 鍾乳洞町駅   ⇒ 牛タン炭焼きと笹かまもどき。



● ワイバーンの住家駅 ⇒ 餃子と焼売もどき。



● ガルーダの空港駅 ⇒ 日本そばと天ぷらもどき。



● 魔族と人間との友好駅 ⇒ にぎり寿司ともんじゃもどき。



● 西町駅 ⇒ うな重と抹茶まんじゅうもどき。



● 軍艦整備港駅 ⇒ カレーとパンケーキもどき。



● ドラゴン鍾乳洞駅 ⇒ たこ焼きと串カツもどき。



● グリフォン天空駅 ⇒ 苺ケーキとエビ飯もどき。



● 魅惑のエルフ駅 ⇒ お好み焼き肉玉そばと牡蠣飯もどき。

 


● エリーナとクリスティーナ駅 ⇒ 豚骨ラーメンと明太子もどき。



● 城下町駅 ⇒ ハンバーグとステーキと鶏からもどき。




各駅共通グルメもどきとして牛丼・天丼・うどん、醤油ラーメン、

アイス・プリン・うなぎパイ・もみじまんじゅう・ういろう、飴、

おにぎり、ハンバーガ等、飲み物はラムネやココア等を用意した。




※アルコール関連(ビールや日本酒等)は大人で非番者限定に提供。



他にも要望があれば順次追加することとなった。



店舗は駅の傍に建設し横に階段を造り島の上に行くことが出来る、

島の上には倉庫位の屋根付き出入り口を設けそこから出入りする、

ワイバーン等はそこから人間の姿になり階段を使い店で食事する。



店は基本24時間営業で木人形が交代で店舗を運営する、

きつくないかと尋ねたが夜間の方が動きやすい木人形がいるそうだ、

むしろ昼間の方がつらいそうでこの仕事はありがたいと喜んでいた。




まあ植物も夜行性のがいても不思議ではないか・・・



食事は基本無料だが対価として各地で労働を提供してもらう。



具体的には子供は後片付け、食材の仕分けや洗い、店や駅の掃除等、

男手は基本警備や戦いに参加、他にも畑仕事等の労働をしてもらう、

女手は戦えるものは戦いを、他は家事や育児等をしてもらう。



ちなみに・・



ワイバーンは上級以上だと昼行性・夜行性を選択できるらしい、

アデールとマイラはここに来る前は夜行性だったが切り替えた、

今では俺達と同じように食事を共にして日々を楽しんでいる。



今回の試みでマイラから中級以下のワイバーンが喜んでると聞いた、

今迄は新参者だから遠慮していたが楽しみが増えたと好評だそうだ、

前にも増して夜番に取り組んでると聞いて一安心の俺達だった。



それと・・



魅惑のエルフ駅限定で駅の外に大人だけが楽しめる店が複数開店した、

自分に自信のある男女エルフや他の種族が集まり賑わいの場となった、

このため夜になると各種族の大人の男女が多数集まって楽しんでいる。



当然ながら利用できるのは大人だけで非番者のみである。




俺コウとデーヴィドも非番の時勇んで行ってみたが・・・



・・・



俺達2人だけ子供と同じ立ち入り禁止の扱いとされていた!



俺達は当然抗議した!



だが・・



「上の指示なのでコウさんたちの入店はお断りしています」



・・・



上の指示って誰なんだろう?



すると男性エルフがある人物のシルエットイラストを見せた。



・・・



俺達は納得してエルフ駅から離れた。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ