シグマ達との停戦協定と残ったヒミコ達
ウエストの街を占拠している出来損ない達は決闘を申し込んできた、
だが決闘は3日後、それも街から50kmも離れたある無人島を要望、
それに加え・・予想外のある驚くべき条件を要望してきた。
それは・・
決闘は1対1だが相手を殺したら負け・・という驚くべき言葉、
殺戮も厭わないと聞いていた出来損ない達が殺傷を拒否してきた、
これは何かあるとアリエス達は考えたが・・
「改めてお尋ねします、私達を危険な存在と考えておられますね?」
敵のリーダーらしき男性が質問してきた、アリエスが代表で答える。
「そうですね、私の同胞達があなた方の仲間と戦いましたから・・」
「なぜそんなことがわかるのですか?」
「詳細は話せませんが私達は遠方の仲間と即座に情報共有が可能です、
現時点イーストとサウスの街があなた方の仲間に攻撃されています、
私達は人道的立場からその暴挙を食い止めているのです」
「なるほど・・あいつらが暴れているのですね・・」
リーダーらしき男性・・俺はこの男にシグマという仮の名をつけた、
シグマはなにやら困った顔をしていたが・・
・・・
「貴方方が我らを危険と見る理由は分かりました」
「ご理解頂けたようですね、それを踏まえてご質問があります」
「答えられる範囲なら構いませんよ!」
「それはどうも、では最初の質問です、なぜ決闘を選んだのですか?」
「決闘なら最小限の戦いで済みます、我らは別の異世界に用があります、
そのためここで戦力を落すわけにはいかない・・まあ他は論外ですけどね、
少なくとも私達はあなた方と争う気はない・・ことはご理解ください」
「差支えなければ・・別の異世界の用を教えて頂けますか?」
「実は・・ある異世界で破壊神たちが総攻撃を仕掛けています、
ですがその異世界は手強く破壊神たちは苦戦していると聞いたのです、
これはチャンスだと思い我々は戦力を整え攻めることにしたのです」
あれ?
なんか聞いた事のある内容だけど?
「聞いた話では・・その破壊神たちは戦力を2つに分けたそうです、
どちらかはわかりませんが我々を散々苦しめた破壊神を探しています、
そいつと戦い屈辱を晴らすまでは戦力を落すわけにはいかないのです!」
これを聞いたアリエスはシグマに問いかける!
「ちょっと待ってください!私達も先般破壊神の攻撃されました、
ですが我々はその破壊神を駆逐しました、あなたのいう破壊神かも・・、
仲間に詳しい者がいます、呼びますので待ってもらえますか?」
「それはありがたい、お待ちしますのでお願いします!」
アリエスは急ぎアシュラに連絡、翡翠や仙嶽もある程度詳細は知っている、
だがここは先鋒隊長だったアシュラを呼んだ方がいいと考え黙認している、
20分後アシュラとショウ、夏姫と謙玄も王城に駆け付けた。
ちなみに夏姫以外は自力で空を飛べるので戦闘機は使わず自ら飛んできた、
夏姫は謙玄がお姫様だっこで抱え一緒に飛んできた。
アシュラ達はシグマと話をする、アシュラは仕えていた破壊神を説明、
だがそれはシグマたちが探していた破壊神では無かった、コロも同様だ、
念の為俺とデーヴィドが倒した破壊神の詳細も話したが・・違った。
だがシグマは・・むしろ喜んでいた!
「情報提供感謝します、貴方方が倒した破壊神は我らが狙う破壊神とは違います、
なので我らは必要な分だけの食料さえ確保できればこの裏世界から急ぎ離脱します、
もちろん迷惑をかけた償いはします、ある物質を提供させてください!」
シグマ達は俺達に切に訴える、今迄と異なり何としても戦闘は避けたいようだ、
だがイーストとサウスではヒミコたち女性陣以外生き残りはいない、尚・・
ノースの大陸に向かっていた第9・10艦隊は現地調査中で交戦はしていない。
さらに第4艦隊が攻めている5番目の大陸も近くまで移動している最中、
これを聞いたシグマは俺達に停戦を懇願、仲間をこれ以上失いたくないそうだ、
そこでショウはノースを攻めるアレスと総司令官カオスに緊急連絡をした!
人工衛星のおかげで通信が可能なので・・どちらともすぐ連絡がとれた、
詳細を聞いたアレスとカオスは一旦進撃中止、現地で待機するようだ、
シグマは急ぎ仲間に伝令を送る、翌日伝令が現地に到着し詳細を報告。
そうして・・
一旦全軍は撤退、シグマ達も仲間を呼び戻しウエストの大陸に集結させた、
そして無人島に移動、出来損ない達も王族の意識を戻しその場から撤退した、
だが王族は・・イーストとサウスと同じ暴挙を繰り返したのでお灸をした。
皮肉にも・・
それらの王族達は他と同じように追放され盗賊に堕ちた輩たちに斬り殺された、
その後はイーストとサウスと同じように常識のある王が統治して復興に力を注ぐ、
この辺は俺達は深く関与するべきではないと判断し現地に任せた。
この辺は一旦置いといて・・
出来そこない達の代表格であるシグマは俺達との戦いは避けたい考え、
俺達の強さを肌で知ったヒミコやステファニーたちも激しく頷いた、
他を占拠していた出来損ない達も話を聞き俺達との戦闘は避ける考えだ。
こちらとしても必要のない戦いは望まないのでシグマ達と停戦協定に応じた、
奪った食料関連はそのままだが対価としてある特殊な石を提供するそうだ、
それを俺達が受けとり食糧と交換、被害を受けた各地に援助することとなる。
だが・・
実戦経験が欲しいと言っていたアレス達は戦わず撤退は心残り・・
ではなかった!!!
撤退時第4・9・10艦隊はそれぞれ100隻を超える海賊達と遭遇!
これと激しく交戦、こちらは被害は0で海賊は救助船以外全部撃沈した、
貴重な艦隊海戦が出来たとアレスとカオスはとても喜んでいた。
・・・
これに関してはノーコメントで!
その後シグマ達は約束通りこの裏世界を離れる、その移動方法に驚いた、
巨大なシャボン玉のような魔法の玉を展開して全員がその中に入る、
魔法の玉の中には家のような建物が複数備えてあり生活も可能のようだ。
それは宙を浮き・・・
裏世界の酸素を膨大に蓄えた後猛スピードで空の彼方に飛んでいった。
後から聞いた話だが・・あの魔法の玉は神族のみが使える魔法らしい、
あれを展開すると宇宙空間でも普通に呼吸が出来て生活も可能、
神族の力量にもよるが大きな街でも丸ごと宇宙を移動出来るそうだ。
こうして出来損ない達はこの裏世界から去って・・なかった!
「これからも宜しくお願いしま~~す!!!!!」
・・・
俺達の味を知ったヒミコやステファニーなど6人はそのまま残留を希望、
シグマは・・これ幸いとばかりにこの6人を残しさっさと去って行った、
どうやらこの6人は美人だが手間ばかりかかる戦力外だったようで・・
・・・
シグマの・・あまりにも手早く去った行動を見たマイラは・・
・・・
ステファニーたちをしっかり鍛えようと・・なぜか誓っていた。
こうして裏世界の・・人間の世界は一応落ち着いた。
俺達の艦隊は即撤退、全艦最大船速で移動して俺達の異世界に戻った!
何らかの空間のゆがみが出るか不安だったが・・特に問題は無かった、
各艦それぞれの港に無事に戻り・・念の為総点検を受けていた。
乗組員は休暇扱いとなり・・
寝るや騒ぐや好きなことを行っていた!
一週間後・・・
各艦は普段の任務に戻り・・人間の裏世界の貿易が日に日に増えていく、
特に俺達と貿易を希望するのは各地の原住民が多く定期便まで用意した、
今では週に3日ほどクレール王国を経由して俺達と貿易を行っている。
ある程度落ち着いた頃・・
俺は秘かに用意したSDキャラのアニメ放送の準備と・・
新たな株式会社をスタートさせることにした!