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ウエストの街への侵入と無気味な出来損ない達





戦艦霧島に集まった遊撃隊・・は急きょ創設された特殊部隊らしい。




アシュラを隊長とする異世界遊撃隊は各地の緊急時の応援部隊として創設、

なぜか夏姫も隊員となり・・まあ彼女は謙玄の憑依主で事務係の立ち位置、

実質の戦闘員はアシュラ・謙玄・慶清、霧生、彩華の5人となる。




不思議なことに謙玄・慶清、霧生、彩華の4人は見た感じ人間そのもの、

俺の憑依モンスターのブルーアイズ達も独自の意志を持ち単独行動は可能・・

この4人はさらに進化した形となり人間そのものの身体を手に入れている。




まず飲食可能、洋服なども着れるし汗もかき趣味や訓練なども行える、

言語も理解でき勉学も可能、疲れたら寝るし風呂やトイレ等も可能、

こっそり尋ねたら・・さすがに子は無理だが営みも出来るらしい。



・・・



え~~~っと・・



君達本来の肉体は滅んだんだよね?



んで魂だけとなり俺が作ったイケメン・美女のカードに宿ったんだよね?



???



何とも不思議だが・・俺が破壊神を倒した後皆の憑依モンスターは進化、

エリーナ達はじめ各種族の憑依モンスターも単独行動を行い仕事をこなす、

食事や風呂もOKだし・・趣味もあり完全な生命体のように動いている。



・・・



俺は生命を司る神の領域に入ったのだろうか?



俺が作った憑依モンスターが生命を宿ってるのは事実だし・・



ナレーションルームで悩んでいる俺にアルテミスが訪れこう一言!




「深く考える必要はないわよ!皆が幸せならそれでいいんじゃない?」




と・・



俺の肩を叩きアルテミスはさっさと聖域に戻りおやつを食べていた。



・・・



俺は神族のお言葉に甘え・・深く考えるのはやめることにした。




それはさておき・・




アシュラ達が到着したので各艦の幹部が旗艦霧島に集まり緊急会議、

現時点街は支配されてはいるが戦火が無いので艦隊による攻撃は控える、

まずは何人か王城に忍び込み状況に応じて対応することで話はまとまる。




具体的には・・




敵がゴーレムなどを使い街を攻撃した時は艦砲射撃でこれを撃破する、

敵が決闘等を申し込んだ時などは・・一応受けるがトラップ対策を講じる、

それは人工衛星から街を見張りトラップを狙撃する作戦だ。




現状サウスの大陸での流れに似てはいるが現時点まだ情報は届いていない、

だが大きく異なるのは・・街にはトラップも見当たらず民衆も全員生きている、

操られてはいるが適度な休憩や食事、睡眠は取れているので問題は起きていない。




幹部達は・・




民衆に関しては現時点関わる必要は無いと見て出来損ない達に焦点を絞る、

敵が集結しているであろう王城には食糧が次々と運ばれている、これに注目、

ほとんどの食糧は馬車で運ばれているので侵入の際利用することにした。




翌日・・




アリエス・ビィルゴ・翡翠・仙嶽・慶清・霧生・彩華が街に侵入、

ちょうど大量の小麦を運んできた輸送船を見つけたのでこれを利用した、

乗組員は全員中の下レベルだったのであっさり捕獲、船底に閉じ込めた。




ビィルゴと翡翠が変装して輸送船を操縦、他のメンバーは船底に隠れる、

アシュラ・ショウ・謙玄・夏姫は緊急要員として旗艦霧島で待機している、

輸送船は特に問題もなく入港、多くの馬車が来て小麦を運んでいた。




作業員や兵士は操られていることもあり与えられた仕事以外は無関心、

聖級以上のアリエス達にしてみれば隙だらけなので即座に馬車に乗り込む、

こうしてアリエス達は全員複数の馬車に分散して隠れ王城に忍び込んだ。




夜になれば作業員たちが家に帰るので・・それまで待つことにした、

午後7時ごろ作業員たちは全員帰宅、兵士も警備を除き次々と家に帰る、

その警備兵も半分寝ているような状態なので移動は容易だった。




すっかり夜も更けて・・アリエス達は忍びの服に着替え王城を調査する、

途中小型カメラや盗聴器などを仕掛けながら王城を細かく調べていく、

だが王城は特に変わった様子もなく王室以外の部屋はほとんど空だった。




全員王室の近くに集まる、それぞれ情報交換を行ったがほとんど同じ、

あまりにも異変が無さすぎるので・・逆に無気味さが漂うアリエス達、

あとはこの王室だけ・・全員戦闘態勢で翡翠がドアをノックすることにした。




トントントン・・・




「入っています!」




この言葉を聞いて翡翠が思わず返事!




「あの~~急いでいるのですが・・まだですか?」




「もう少しお待ちください、只今大変混みあっております!」




「ど・・どの位でしょうか?我慢できないのですが・・」




「恐れ入りますが5分ほどお待ちください!」




「わ・・わかりました!お待ちしています」




・・・




翡翠以外は目が点となり思いっきり呆れた、ちなみに妻のビィルゴは・・

夫があほみたいな応対をしたのでめちゃ恥ずかしく猛烈な赤面、そして!

翡翠を思いっきりヘッドロック!だが翡翠は妻の胸の感触を喜んでいた。




それはさておき・・




なぜか全員無言のまま律儀に5分ほど扉の横で静かに待っていた、

5分後扉が開き・・20代後半ぐらいの女性が笑顔で部屋から出てきた、

この女性は特級レベルらしいが事務系のようで戦闘員では無い感じだ。




「お待たせいたしました、どうぞ奥の方にお進みください」




疑われないようにしているのか・・女性は扉を全開にし中は丸見え、

すぐさまアリエスが後ろに下がりトラップ検索・・




「あっ・ご心配いりませんよ、トラップ等は一切ありません」




見透かしたように女性がアリエスに問いかける、だがアリエスは無視、

急ぎトラップを探すが・・トラップはおろか警護兵すらもいなかった、

だが奥に眠らされた王族達がいたが・・全員無傷で眠らされただけだった。




「どうぞこちらへ・・」




女性が案内したのは王城の会議室らしき広い部屋、そこに何人かがいた、

大きなテーブルの中央に神級らしき男性が1人、その横に女性が2人、

左右にそれぞれ聖級レベルの操り人形が各3体、それと特級が2人座る。





この事務系女性も含めると・・どうやら敵の幹部は11人のようだ。




「ようこそウエストの王城へ!」




俺達が侵入していたことは見透かされていたらしく笑顔で挨拶する男性、

だが今までの出来損ないの男性とは異なり・・この男からは殺気が無い、

だが強さは相当なものを感じる・・アリエス達でも勝てるか疑問だった。




アリエス達は用意された席に座る、なぜか上座に座らされお茶まで出てきた、

まるで賓客を歓迎するかのように丁寧な言葉使いで対応する敵・・




・・・



こいつら本当に敵なのか?




少しこの疑問を想った仙嶽、すると男性がすかさず言葉を発した!




「そこのあなた、今こう考えませんでしたか?こいつらは敵なのか?と・・」




すると仙嶽はすぐ気持ちを切り替えその男性に問いかける!




「ええそう思いました、私達が来たのもあなた方が敵だと感じたからです、

だが貴方方は操ってはいますが民衆を傷つけてはいません、それが不思議です、

よろしければ本心をお聞かせいただけませんか?」




「それは構いませんが・・あなた方は街を見ましたよね?それが全てです、

我々は殺戮が目的ではありません、あくまで欲しいのは食料だけです、

少しやりすぎかもしれませんが・・ですがこうでもしないと困るのです」




「どう困るのですか?」




「単純に我々の食欲が旺盛すぎるだけです、そのため集めているのです、

我々は他の異世界に用があるのですが食糧が足りないので寄っただけです、

食糧さえ確保すればもうここには用は無いので我々は去ります」




「その時に・・ここの世界を滅ぼす気ですか?」




「まさか!先でまた寄るかもしれない世界を滅ぼして何になります?

仮に滅ぼしても我々には益は全くありません、単なる鬱憤晴らし程度です、

それよりかはこのまま残して先に備えた方が聡明だとは思いませんか?」




この言葉を聞いて仙嶽は黙り込む、相手は侵略者ではあるが殺戮はしていない、

操っている事には抵抗はあるが・・このウエストの地も評判はいいとは言えない、

むしろ王族の方が暴虐無人で容赦のない行いを繰り返していたと聞いている。



・・・




現時点戦う理由が無い俺達は黙り込む、だがここでアリエスにメールが来る、

それはイーストとサウスでの出来事、出来損ない達が殺戮を繰り返していたこと、

そのため別働隊がそれらを駆逐、争いは収まったと書いてあった。




アリエスはメールの詳細をその男に伝える、すると男の顔色が変わる、

どうやら敵は俺達の行動を調べていたようで戦いを避けようとしていた、

先程他の異世界に用事があると言っていた、そのため・・・




・・・




強大な力を持つ俺達との交戦は避けようと芝居をしていたようだ、

アリエス達は殺気を感じ戦闘態勢、緊急メールを各艦に送る、

だが敵は攻撃してこない、闇雲に戦えば危険だと察したようだ。




そのため・・




「貴方方に決闘を申し込みたい!受けてくれますか?」




これを聞いたアリエス達は・・




「いいわよ、でもルールはこちらが決めるわ、それでもいいの?」




「ああ構いません、無益な殺戮はこちらも望みませんから・・

でもある程度の条件は聞いていただけますか?こちらも都合があります」




「わかったわ!」




こうして・・



俺達は決闘を受けることとなった。








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