表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
351/793

ウエストを攻める艦隊とアリエス達の完全敗北





ここでは・・



出来損ない達を倒したイーストとサウス大陸の限定で話をする。




イーストとサウスの大陸は落ち着きを取り戻して・・いなかった、

どちらも現政権が反省もせず暴挙を繰り返し交渉は決裂となった、

小国の幹部と冒険者達は暴挙に怒り・・国を取り返すには戦いしかない・・




「カオスさん!交渉は決裂です!今から軍勢を整え国を取り返します!」




「気持ちはわかるが待て!俺に案がある!それまで待ってほしい!」




小国の幹部は俺達に交渉決裂を連絡、攻撃をかけると宣言してきたが・・

総司令官のカオスは急ぎカラミティを通じエニウェアの首領に連絡、

イーストとサウスの王族達の城を攻めお灸を据えるよう指示を送った。



「それはお安い御用だ、ちょうど暴れたいと思っていたところだ」




「すまないが頼む、派手に暴れてくれ!」




「わかった、楽しませてもらうぞ!」




エニウェアの首領はこの指示を了承、対価としてワイン1000本を要求、

カオスはその倍のワインを送り交渉成立、エニウェアは即座に動いた、

3日後・・王城でブレスを吐き暴れるエニウェアに王族は怯えていた。




「うゎあああああああ~~ドラゴンが攻めてきたぞ!!」



「あちぃ~~~ブレスの熱が熱すぎる~~!」




「イャアアアアアアア~~誰か助けて~~!!」




これには視覚的脅威を与える意味もあった、理不尽な王族にはドラゴンがお灸、

だがその光景は・・お灸を超えた過激な攻撃なので見ていた民衆も震え上がる、

その後王族達は全面降伏、王位をはく奪され永久追放されていた。




だが・・




「うぁああああああああ~~や・・やめてくれ~~!」




「よくも今迄苦しめてくれたな!百倍にして返してやれ~!」




元王族達は盗賊に堕ちた民衆の総攻撃を受け全滅、全員殺されていた、

俺達としては追放までに留めたが・・余程ひどいことをしてきたらしい、

ここぞとばかりに盗賊が恨みを晴らそうと・・元王族達を切り刻んでいた。



・・・



やりすぎのような気がしたが・・




「気にする事は無い、自分達が招いた事に我々が責任を負う必要はない」




と・・



エニウェアの首領が俺に慰めの言葉を送ってくれた。




・・・



そういうことにしておこう。




この効果は絶大で・・以降新王家に逆らう者はいなくなり各地は返還、

各地の小国は独立を取り戻し復興に向けて皆が力を合せ日々働いている、

2か月ほどすると各地で貿易も再開し賑やかさを取り戻しつつあった。




ちなみにサウスの大陸はガブリエルが新国王となり復興に力を注いだ、

イーストの大陸は追放されていた分家の青年がいたので彼に任せた、

彼は苦労をしてきたこともあり・・民衆の為に全力で復興に力を注ぐ。




俺はこの青年をアーサーと名付けた!




以降彼はアーサー王となり復興に全力を注いでいた。




それと各地に置いてきたゴーレム達は各町に配備され守護神となる、

当初は爆破解体しようと考えていたが現地の住民が懇願したので任せた、

今では町の門を守る守護神として魔物の侵入を防いでいる。




これによりイーストとサウスの大陸は・・平穏を取り戻した!




ここからは少し遡り・・



西の大陸・・ウエストを攻める部隊は・・第3艦隊と第5艦隊となる。




第3艦隊!



戦艦 伊勢・日向。


航空母艦 大鳳・千歳・千代田・瑞鳳。


重巡洋艦 古鷹・加古・青葉。


軽巡洋艦 北上・大井・長良・名取。


駆逐艦 暁・響・雷・電。




第5艦隊!



戦艦 榛名・霧島。


航空母艦 蒼龍・飛龍。


重巡洋艦 最上・筑摩・熊野。


軽巡洋艦 由良・鬼怒・川内・那珂。


駆逐艦 睦月・如月・弥生・卯月。




こちらもクレール王国の西側を守るため一部の艦は置いていく、

そのため第3艦隊と第5艦隊も一度解体し再結成する形となる、

尚俺達の異世界に戻ったらまた解体、元の部隊に配備となる。



話し合いの結果以下の艦がウエストの大陸を攻める事となる。



戦艦   霧島・伊勢・日向。


航空母艦 大鳳・蒼龍・飛龍。


重巡洋艦 古鷹・加古・青葉。


軽巡洋艦 北上・大井・長良・名取。


駆逐艦  睦月・如月・弥生・卯月。




旗艦は戦艦霧島、スノードラゴンのショウが司令官として就任、

他にも翡翠と仙嶽、ビィルゴとアリエスも補佐として乗艦する、

この時点ではまだヒミコたちは仲間ではないので情報は無かった。




西の大陸は島が多く出来損ない達がいる中心都市も島のど真ん中にある、

まるで瀬戸内海のような感じで海は穏やかだが迷路のような海路となる、

そのため各艦縦並び、浅瀬も多いので10ノット(約18km)巡航だ。




厄介なのは島がこちらの視界を遮り遠くが見えない事、それと・・

あちこちの島には原住民がいて日々漁をして暮らしている、そのため・・

隠れる場所が無く艦隊は丸見え、原住民は突然の大艦隊に驚いていた。




だが・・




原住民は意外と好意的、というのも先導にイルカ達が泳いでいたからだ、

イルカ達は原住民に危険が来たら鳴いて知らせる番犬のような役割をしていた、

そのイルカ達が艦の先導・・敵ではないと瞬時に悟り小舟で近づいてきた。




小舟に気付いた俺達は各艦減速、一旦止まり近くの戦艦伊勢に小舟を誘導、

縄梯子を降ろし・・原住民はその縄梯子を登って艦に乗り込んできた、

警備員は原住民を会議室に案内、5人ほどが話がしたいと言ってきた。




俺達としては現地の情報を集める絶好の機会なのでその話に応じた、

当初ショウが話そうかとしたが翡翠と仙嶽に阻まれ艦長室で拗ねていた、

その横を妻のビィルゴとアリエスが座り原住民と会話を始めた。




「話があるそうですね、私達がお聞きします」



「は・・はい、貴方たちがイルカ達と共にしていたので・・

敵ではないと私達は考え・・あるお願いに来たのです」



「出来ることはさせて頂きますが・・どのようなことですか?」



「は・・はい、実は子供達が最近下痢を繰り返すので薬が欲しいのです、

貴方たちを見て・・薬をお持ちの感じだったのでお願いに参ったのです、

勿論対価は用意します、島で獲れるものであればお好きな物を差し上げます」




「わかりました、まず子供達を見させていただいてもよろしいですか?」



「おお早速に感謝します!よろしくお願いします」




アリエス達は救護班を連れて子供達が休む家に急ぐ、大勢が倒れていた、

どうやらマラリアに似た感染症らしく救護班は急ぎ全員にワクチンを注射、

念の為大人たちにも注射、アリエス達は急ぎ予防薬を飲み感染を防いだ。




ここで豆知識!




俺達の世界で流行ったペストやマラリアなどの感染症はこの世界にもある、

俺達の世界では感染症を防ぐためワクチンなどを開発し予防接種等を行う、

だがこの異世界に関しては魔法があるので大概の感染症は魔法で治せる。




しかし・・




感染症を防ぐだけの強力な魔法・・初級や中級レベルには強すぎて逆効果、

そこで俺達はワクチンを開発しそれに魔法を付け加えることで効果を上げた、

この方法なら発症している小さな子供にも治療可能となり回復を早めている。




あとワクチンの他に飲み薬も開発、病原菌をまき散らす敵もいるので用意した、

これは大人用と子供用を用意、ワクチンが受けれない場合に飲むようにしている、

具体的には戦闘中や仲間とはぐれた時など緊急を要する場合に使用している。




ちなみに飲み薬・ワクチンは万能タイプ、これだけで大概の細菌は駆除できる、

使う比率は8:2、飲み薬は疲れ軽減も兼ね甘く爽やかなカルピス味にしている、

それと各種族は注射を怖がるので緊急時以外は皆飲み薬を愛用している。




ただ・・




ほぼ全員おやつ感覚で食べようとするので無味にしようと検討したこともあった、

だが全種族猛反対、きめ細かく管理するからそのままにしてくれと猛烈に懇願、

そのため軍務から帰還した時は全員の飲み薬をチェックする羽目となった。




今回アリエス達も同じ考え、あまり食べる味ではないので楽しみにしていた、

だが彼女達は神級クラスということもあり大概は魔法で治せるので機会が無い、

今回原住民の現場を見て・・チャンスだと悟りすぐさま食べていた。




・・・




豆知識はここまで!




2時間ほどしたらワクチンが効いたのか子供達が続々起きて食べ物をねだる、

母親たちはお粥のようなものを作ったが・・子供達は全員艦の方向を見る、

ちょうどお昼だったので各艦食事の支度で大忙しだった。




「な・・なんだろうこの匂い・・」




「お・・美味しそうな匂いが・・あの船からかな?」




艦から匂う美味しそうな香りに子供達は釘付け、食べたいと猛烈にねだる、

母親が叱咤すると猛烈に泣き出したので・・今度は母親たちがアリエス達を見る、

無言の目線の圧力に屈したアリエス達、彼女達が味わう初の完全敗北だった。




それはさておき・・




仕方がないので全員艦にご招待、乗務員の大半は気を利かせ部屋で食べている、

空いた食堂に原住民たちをご招待、シンプルな醤油ラーメンをご馳走する、

一応箸・・原住民は似たような道具で食べていたらしく箸は問題なかった。




「美味しい!おかわり!」



「美味しい!おかわり!」



「美味しい!おかわり!」




・・・



どこで覚えたのか・・




原住民たちは同じ言葉を繰り返し・・




・・・




母親を含む全員が醤油ラーメンをひたすら堪能していた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ