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各艦の出港と一刻を争う救出行動




カオスはじめ各幹部はさらに念入りに打ち合せを行っていた、

俺達の歴史を見て・・民衆があらゆる形で大被害を受けている、

それを出来るだけ避けるため出来る手は全部行うことにしたのだが・・




・・・




あまり時間をかけすぎると・・それだけ被害を受ける民衆の数が増える、

なので打ち合せはここでストップ、各艦はそれぞれ決まった大陸を攻める、

短期間で終わらせるため全艦補給を済ませた後順次出港していく。




尚・・・




各地から逃げてきた漁船も後を続く、難民を救出した後それらに乗せる、

そして途中にある島に臨時の休憩所を設け負傷者をそこに休ませる、

漁船たちには往復してもらい難民を安全地帯に運ぶ役割をしてもらう。




当然護衛は付ける、駆逐艦数隻と空母、戦闘機で上空護衛もつける、

ちなみにこの世界でも魔法は使えるが大半は中級以下なので効果は限定、

なら俺達が上級魔法で治療・・強すぎて身体が持たない事もあるらしい。




戦闘員なら鍛えているのである程度大丈夫だが・・それでも限度がある、

戦闘員でこれだから一般だと中級魔法でも強すぎて逆効果になるそうだ、

そのため重傷者には初級魔法や点滴や薬等で長期的に治療する必要がある。




よく漫画でありがちな・・




完全回復魔法はこの世界でもあるけど上級以上限定、それは生命力の問題、

上級以上だと生命力は桁違いなので強力な魔法でも耐える事が出来る、

だが初級レベルだと膨大な治癒魔法に身体が耐えられず暴発してしまう。




それと・・




俺達がいまいる異世界でも人間に限らず様々な種族がいて初級以下も多い、

そのため俺達の世界の医療も重宝されているので日々改良を重ねている、

特殊な病気でも対応するためMRI等様々な機器を用いて環境を整えている。




話を戻して・・




難民を救うため魔法に加え上記の機器を用意して医師たちが備える、

食糧関連は北東の大陸からの軽トラ輸送で次々と救援物資が運ばれている、

それらは現地の住民たちが厳重に管理し難民たちに配給している。




こういう展開にありがちな・・




火事場泥棒は現時点全然起きていない。




これはクレール国王が親衛隊に警備の徹底を厳命したこともあるが・・




・・・




圧倒的な戦力の俺達に逆らってまで自分の欲を満たそうとする輩がいない、

その手は事前にガルーダやラミア達が調べ怪しいのは別管理しているからだ、

それらも俺達に逆らうと危険と判断して素直に従っている。




逆に・・




俺達とのつながりを継続すれば・・大儲け出来ると知っているから、

今は緊急事態なので商売関連は控えているが・・落ち着いたら取引が出来る、

見たこともない物資を手に入れ販売出来れば大儲け間違いなしと見ていた。




実際クレール王国は・・




これといった大きな産業がなかったが俺達との取引で大もうけしていた、

今は難民を救うため儲けは吐き出したが市民の生活レベルは向上している、

そのため・・あらゆる備えがあったから突然の難民達の対応も出来たのだ。




想定できる準備は整ったので・・




各艦はエンジン始動!




5手に分かれて各大陸に向かい難民の救出と破壊神の出来損ないを駆逐する、

各艦隊は一部の艦を残して各大陸に向かう、残った艦はクレール王国を守る、

その後ろに漁船がついてきて難民達を運搬する役割を担う。




ここからは・・




まず東の大陸に向かう第1、第8艦隊に限定して話を進める。




東の大陸に向かう第1、第8艦隊、旗艦は第8艦隊の戦艦ビスマルク、

ビスマルクの左右には戦艦アリゾナ、オクラホマ、ティルピッツが並ぶ、

その後ろに航空母艦が並び重巡が先頭、周りに駆逐艦が囲む。




軽巡部隊は後ろについてくる漁船の援護、ヘリを交代で離陸させ上空監視、

もし漁船にトラブルが出たら即座に対応するためヘリが漁船を監視する。




人工衛星を打ち上げたことでスマホが使えるようになったが・・




・・・




現地の住民たちには配布していない、まだ同盟関係では無いのがその理由、

だが特別にクレール王と重鎮数名には簡易スマホを渡し緊急に備えた。




艦隊はレーダーと人工衛星の画像を見ながら東に進む、敵はまだ見えない、

イルカ達によると港に集結しているらしく・・もうすぐ出港するらしい、

その数は約200隻、漁船や輸送船まで出撃させるらしい。




すぐさま画像を見たが・・




血に飢えた・・好戦的な人間達が大勢軍船に乗り込んでいた、さらに・・

範囲を拡大すると近隣の小国のあちこちで煙が上がり人が倒れている、

ピンポイントで見ると・・無残に殺された小国の軍人たちが倒れていた。




女性達は犯され裸のまま息絶えていた、その傍には母の手を握る子供の姿、

既に絶命していて・・野犬らしき動物がそれらを食べていた、さらに・・

家は完全に焼かれ教会らしき建物も燃やされシスターたちも殺されていた。




・・・




これを見ていたメディたちが・・涙を流しながら怒り狂う!




・・・




こいつらには遠慮は無用と判断した第1、第8艦隊は全艦戦闘態勢、

だが捕虜がいるかもしれないので偵察部隊・・イルカ達が調べていた、

それによると船ではなく港の倉庫に全員押し込まれているそうだ。




衛星の向きを変えて確認すると・・




確かに港の近くに巨大な倉庫があって次々と冒険者らしき人間が運ばれる、

どうやら捕虜らしいが・・なぜ船に乗せないのか俺達は疑問に思っていた、

すると道案内人の冒険者が言葉を発する。




「おそらく足手まといと見たのでしょう、連れていっても役に立ちません、

先般あなた達の攻撃を受けた奴らは人質が役に立たないのは分かったはずです、

なので戦闘員だけ乗せて船をぶつけて白兵戦に持ち込むためではないかと・・」




それなら納得できる。




念の為敵の船を見ると・・




どれも衝突を前提に艦首に尖らせた巨大で長い杭が備わっている、

おそらく一直線に突っ込んで艦に衝突させ乗り込み白兵戦にする気だろう、

そのためか杭以外にもハシゴなどが乗っていて乗り込む気満々だ。

  



・・・



昔の軍船ならまたしも・・




俺達の各艦は最新鋭の武器を備えていて200km先でも攻撃できる、

さらにアイスシールド等で敵の攻撃を弾き返す事が出来る無敵の艦隊だ、

そんな相手に突進して白兵戦・・無知とは恐ろしいものだ。




・・・




全員・・




主副砲の射程距離に入ったら容赦なく一斉攻撃しようと意見が一致した。




次の瞬間敵の軍船が次々出港、港はほぼ空の状態となっていた、

100名ほどの警備員が倉庫を監視している、その中には捕虜達がいた、

イルカによると3日前に閉じ込められ水以外何も与えられていないらしい。




・・・




まずいんじゃないか?




第1艦隊を指揮するルミナとジセルが驚きながらイルカに尋ねた、

それは今日に至るまでの天候を尋ねる、すると驚きの返事が出た、

1週間前からこの日までの港付近の天候は・・・猛暑だったらしい。




・・・



それだと熱中症になってもおかしくない・・




艦隊はすぐさま全速前進!皆の顔に焦りが出ていた、それは当然だろう、

いくら魔法があるとはいえこの裏世界の人間は俺達とそう大差がない、

それらが猛暑の中冷房のない倉庫にすし詰め・・事は一刻を争った!




だが漁船達は俺達の艦のスピードにはついていけない、なので・・

軽巡部隊と空母1隻を残し残りは全速前進!港方面に艦を進める、

しばらくすると水平線から多数の軍船が現れた!




メディ達は迷うことなく指示を出す!




「全艦主副砲発射準備!目の前の軍船たちを蹴散らします!」




「了解!攻撃体制に入ります!!!!」




各艦の砲が・・




グィイイイイイイイイイイ~~~~ン・・・・




角度を変え軍船の群れに向けられていた。




















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