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イルカたちの案内と謎の艦隊の先制攻撃




エリーナ達はイルカの先導を得て第7艦隊を南の方面に向け巡航、

イルカ達は南に向かって泳いでいる、大体時速30km位の速さだ、

これ以上速くすると何かしらに見られるかもしれないので抑えている。




第7艦隊の5隻は手の空いてる者を甲板に出し千里眼や望遠鏡で監視、

小鳥や鷹などある程度人間と関わりがありそうな動物に気を付ける、

これらが何らかの形で人間達に自分達の存在を教えたらまずいからだ。




半日ほど巡航したらレーダーに反応があった、どうやら大きな島のようだ、

おそらくあの島がサユミ達が先行したクレール王国だろう、皆が喜んだ、

だが念の為この辺りで徐行、全艦一旦停止して碇を降ろし今後を話し合う。




信濃に集まった各艦の幹部は今後を考える、そして次々と案が出てきた、

その内容は以下の通り。



● このまま巡航してクレール王国に上陸してサユミ達と合流する。



● 艦はここに留まり闇に紛れてハンググライダー等で上陸する。



● 艦は潜航させ可能な限り陸地に近づき海から上陸する。




ここでレイナ達が語り始める。




「前に聞いた話だと・・大陸の大国の船が時々来ているのよね?」



「そうですね、そう聞いています」



「そうなると艦を進めるのはマズイわ、鉢合わせになるかも・・」



「現時点レーダーには反応ありませんが・・」



「突然出てくるかもしれないわよ、それも備える必要があると思うわ」



「そうなると・・艦は隠した方がよさそうですね」



「そうね、下手に刺激すると戦闘になるのは間違いないわ」



「なら艦はここに留めておくか?」



「それは困るわ、陸地から相当距離があるから戻るだけでも厄介よ、

ここは艦を潜航させて陸地ギリギリまで近づけて上陸するべきよ!」



「そうだな・・それが無難だと思う」



こんな感じで・・



艦は海底に隠し闇夜に紛れて精鋭達が上陸することにした、

この時揉めに揉めた、我こそが相応しいとばかりに立候補者が大勢、

大喧嘩の一歩手前・・ここでクリスティーナがある進言!



「あ、あの~ここは人間の異世界なので人間になれないとまずいのでは?」



・・・



この言葉を聞いて皆冷静になる、人間になれる種族にまず絞り込んだ、

さらに適性検査、目立つために突然暴れ出す熱血漢は無理やり自粛させた、

そして30人ほどが選ばれる、だが後日意外なメンバーが先陣をきる。



それはさておき・・




司令官のエリーナ達が号令をかける!




「全艦潜航!海底に潜みます!」



「了解しました!!!!!」




ここでイルカたちとはお別れ、お礼として一頭につきサンマ3kg進呈、

見たこともない美味なサンマをたくさん食べたイルカたちはご機嫌となる、

また何かあればいつでも呼んでと鱗の名刺を置いて沖に帰っていった。



・・・



イルカって鱗あったのかな?



・・・



それに連絡先・・鱗の名刺を燃やすとその煙を感知して駆けつけるらしい。



・・・



全員深く考えるのはやめることにした。




気を取り直して・・



大和・武蔵・信濃・紀伊・モンタナの5隻から巨大な空気玉が展開した、

空気玉は各艦を包みそのまま潜航、全艦ゆっくりと海中に沈んでいく、

海面から50m程潜航して自艦を碇で牽引しながらゆっくりと前に進む。




陸地から約1km程離れた所に各艦は止まり海底に身を潜める、

これ以上近づくと浅瀬なので艦が座礁する危険があるためだ、

ここからは夜を待って海底から泳いで精鋭たちが上陸する。




ちなみに空気玉は人間程度が通っても割れずにすぐ元通りとなる、

本来はクラーケンが海底に潜む際必要な空気を溜めるための特殊魔法、

これを応用し巨大化することで戦艦丸ごと海底に潜むことが可能となった。




それとこの特殊魔法に関しては魔力が膨大なため艦に備えた天然石を使う、

以前クラーケン達が整備港に来たのは特殊魔法を艦が展開出来るようにするため、

これにより各艦は艦橋室に備えた特殊スイッチでこの魔法を展開できる。




基本空気玉の出入りはほぼ自由に出来る、管を展開して酸素の循環も可能、

これにより鉄等も錆びる事もなく半年~1年程度潜むことが出来るそうだ、

潜水艦等とは異なり常に外気循環が可能なので酸欠の心配もない。




だが・・




大型艦とはいえ外に比べたら明らかに狭いのでストレスも当然溜まる、

そのため長期の潜航に関しては各艦行き来出来る空気の通路を設けた、

具体的には五角形の陣形を取り乗務員はその中を自由に行き来出来る。




万一の事を考えて液化酸素や酸素ガス発生装置などを各艦に備えている、

仮に海底で身動きが取れなくなった時自艦だけで酸素を造ることが出来る、

さらに空気玉に酸素を送れば自力で海上に浮上出来るようになっている。




だが・・



これらの装備はある程度場所を取るので第7艦隊以外は装備されていない、

他の艦はイージスミサイルやレールガン等攻撃力を優先したのでスペースが無い、

そのためこの潜水機能は第7艦隊専用の装備の一つとなっている。




ヘイゾウお兄さま様たちはこの装備をアテナ達に説明、神族は驚いていた。




だが・・




この装置、機能を神族が知ったことにより・・




後日俺達はとんでもなく恐ろしい目にあうことになる。




それはさておき・・




エリーナ達は乗組員に食事と仮眠を取らせる、自分達も交代で休んでいた、

しばらくしたら夜になり精鋭部隊は潜水服に着替え海底から島に上陸する、

所々に松明があり警備員らしき兵が小屋の中で休んでいた。



サユミ達に関してはクレール王国は知っていたがエリーナ達の事は知らない、

フェニックスの島の門からの距離がわからなかったので伝えてはいなかった、

だが予想よりも大幅に早く着いたので報告・・はあえてやめた。



というのも・・



報告すると艦を浮上させ港に向かう必要がある、それが危ないと感じたからだ、

大国の貿易船が近くに来ると厄介なのであえて報告せず極秘に動くことにした、

それが功を奏したか・・翌日大国の貿易船が複数クレール王国に向かってくる。



だが・・?



聞いた話だと貿易船の・・どう見ても軍艦のような大型船が複数向かってくる、

精鋭達が千里眼や双眼鏡で確認・・明らかに戦闘態勢で港に向かう謎の軍艦たち、

すると警報が鳴る!クレール王国が俺達と貿易してたのがバレたようだ。




旗艦らしき大型船は200m位の帆船で大砲らしき装備と兵が大勢乗っている、

その船首には冒険者らしき男女が複数縛られていて・・拷問にあったようだ、

その横には船長らしき・・なにやら怪しい男が椅子に座っている。




すぐさま精鋭達は分散して状況を調べる、クレール王国は戦闘態勢に入った、

だが装備は貧弱でほとんどの兵は銅の剣と鎖かたびら程度の装備しかない、

俺達の取引で儲けが出ていたのでは・・儲けは難民の支援で使われていた。




対する謎の大国の先鋒らしき艦隊は・・




旗艦らしき大型艦が1、重巡位の大きさの艦が12、駆逐艦程度の艦が30、

どれも俺達の世界で例えると18世紀ごろの帆船の感じで砲が無数にある、

だが俺達の世界の大砲ではなく魔法を発射する魔法砲のようだ。




どの位の威力があるのかはわからないが・・




だがクレール王国が極度に取り乱しているから相当な威力があるのだろう、

これは間違いなく交戦になる・・早速敵艦隊が問答無用と砲撃を始めた!




ズガ~~~~~~~ン!!!!!!



ズガガガカ~~~~ン!!!!!!




クレール王国の・・大国と取引するための港が砲撃を受ける、瞬く間に燃える、

クレール王国も反撃・・



・・・



・・・



ピューン!!!!!!



ピュ~~~~~~~ンン!!!



・・・



デーモンの大陸で見た感じの投石器が何台か出てきて攻撃中・・

だが100m程度しか飛ばないので沖には届かない、なので受け身状態、

相手は中級程度の魔法弾を次々発射、こちらは1km離れてもしっかり届く。



精鋭たちも・・



報告を受けたエリーナ達も・・



クレール王国の・・あまりにも貧弱な軍備に焦りの汗が止まらない、

上陸されたら間違いなく殲滅させられるだろう、このままではマズイ、

すぐさま精鋭達はクレール王城に向かい王達を保護する動き・・



・・・



精鋭達は・・驚いていた。



・・・



攻撃を受けてる港の山の上には・・




「もう容赦出来ないわね!」



「ああそうだな、調べた通りだ、あいつらは俺達が倒す!」




港を見下ろす山の上に・・



隠密行動が専門のサユミとタケシ達が・・




「行くぞ!」



「ええ!」




忍者姿のまま一斉に駆け下り・・




ハァァァァァァァア!!!!!!!!




敵艦隊に向かって走り出した!





















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