地底人ホノカの熱弁と第9・10艦隊の配属艦
地底人の女の子・・そう言えばまだ名前を決めていない、
彼女も名前はどうでもいいようで深く追求しなかった、
だがさすがに元々の名は長く不便なので俺が色々考えた。
これがいい!
地底人の女の子が選んだのは・・
「 穂乃花」
なんか・・のほほんとしているのでぴったりの名前だと思う、
そんなホノカが猛烈にアシュラ達を誘致しようと必死になる、
訳を尋ねたら・・当然とも言える返事だった!
「私達の世界には戦闘員がいないのよ!だから全員こっちに来て!」
ごもっともです!
地底人達・・まあフェニックスの住んでいる異世界は上級以下ばかり、
先般の破壊神のような敵が来たらひとたまりもない、なので・・
ホノカ達は労働も兼ねた戦闘員を欲しがり各地に募集をかけていた。
・・・
ブラックのお姉さまをはじめ各種族は消極的、理由は娯楽関連、
地底人とフェニックスだけでは娯楽関連を構築できなかった、
まあ・・地底人は普段は寝てるしフェニックスは艦に乗っている。
俺達の異世界と地底人の異世界を結ぶ経由地のフェニックスの島、
ここには強烈な結界がありフェニックスが乗らないと通過できない、
そのためフェニックス達は各地に向かう輸送重巡等に分乗している。
この結界はエニウェア対策のため展開していたが・・今は条約締結、
そのためエニウェアが攻めることはもうないのだが・・でも怖いらしい、
なので結界はそのまま残しフェニックス達を艦に乗せて通過している。
ホノカ達の異世界では・・
一応港から各地を結ぶ高速鉄道は開通してるが・・ほとんど動かない、
理由は地底人があまり動かないから、当初こそ競って乗ってはいたが・・
元々が寝てばかりの種族なので列車を動かすほどの需要が無いのだ。
列車が停まる各駅も豪華なのが出来てはいるが・・人はまばらで店もない、
端から見ると立派な駅だが・・人がいないので単なる飾り状態で薄暗い、
近隣に住む地底人は食物こそ育てるが物品販売など対面労働を嫌がる。
そのため・・どこに行っても無人駅のような状態となっている。
現在動いている列車は1日1便、各地で栽培している野菜等を運ぶ程度、
ほとんど空に近い状態で走らせているので運転手スライムも不満らしい、
そのため各地の種族を誘致してはいたが上記の理由で皆敬遠していた。
ホノカは・・
3万を超えるアシュラ達や光輝族や聖皇族等も来てほしいと懇願、
土地や水は有り余っているので生活環境は問題ないからと熱弁する、
さらにアシュラ達に来てもらえれば産業も戦力も整うからと訴える!
なるほど!
聞けば確かにその通りだ、これだけいれば新たな産業も期待出来るだろう、
先の事を考えたら栽培地域は多い方がいいし戦力も確保したいのはわかる、
彼ら彼女達に新たに立ち上げた第10艦隊を任せるのもアリだと思う。
これを聞いていたアシュラ達は・・
「こちらからお願いしたいです!」
ホノカの誘致に積極的なアシュラ達、だが天聖族からまった!が出た、
疑問を呈したのはリィヨン、彼女はこう語る。
「いい案ですが疑問もあります、それは彼ら彼女達は戦闘民族です、
戦闘民族が真反対の畑仕事や販売、工場勤務などが出来るのですか?」
確かにそうだ、真逆の仕事は相当なストレスになるだろう、
その辺はどうする・・ここでグリムとヘル級代表の女性が訴える!
「その辺はご心配なく、私達は確かに戦闘員ですが使い捨て扱いでした、
生きるために出来ることは戦闘も含め何でもしていました、例えば・・
獲物を捕まえたら急いで燻製にしたりパンを焼いていました」
これを聞いたリィヨンがヘル級に尋ねる。
「ということは・・畑仕事も問題ないと言う事ですか?」
「たまにストレス解消・・例えば武闘会等があれば問題ないです」
リィヨンはさらに光輝・聖皇族のカウノスとビュブリスにも尋ねる。
「私達も似たようなものです、たまに戦う機会があれば問題ないかと・・」
それなら問題ないだろう、後日武闘大会を新たに新設し各種族と戦わせる、
お互いストレス解消にもなるし楽しみが増えれば新天地でも暮らせるだろう、
その辺もリィヨンがアシュラ達にも尋ねる、すると・・
「私達もそれでいいと思います」
これで話は纏まった!
アシュラ達は地底人の大陸で居住を構え暮すことにした。
ここで新たに創設された第9・10艦隊が到着、指揮官のアレスが来た、
第9・10艦隊はフェニックスの島付近で破壊神の部下と交戦していた。
「遅くなりましてすみません!」
指揮官のブルーデーモンのアレスがリン達を連れて皆に挨拶する、
一通りの挨拶が済んだので・・アレスが本題を語る。
「第9・10艦隊に配属される艦を正式に決めたいのですが・・」
俺達は了承、ここで俺達はアシュラを第10艦隊の司令官として任命、
彼の優しさと強さを認めている各種族、誰からも反対は無かったが・・
「わ・・私にはその資格はありません!」
彼は驚き辞退・・妹たちが必死に説得!
「この役割は兄さんしか出来ないわ!」
「そうよ!兄さんが司令官をするべきよ!」
この言葉を聞いて・・
「わ・・わかった!引き受ける!」
彼は受け入れた、妹達には頭が上がらないようだ。
現時点配属が決まっていない艦は以下の通りとなる。
● 第1戦艦 艦名「シャルンホルスト」
● 第2戦艦 艦名「カイザー」
● 第3戦艦 艦名「オーディン」
● 第4戦艦 艦名「ジークフリート」
● 第1空母 艦名「オスヴァルト」
● 第2空母 艦名「メッシーナ」
● 第3空母 艦名「アデリーン」
それと潜水艦2隻!Uボート1号・2号に加え改造した輸送重巡、
輸送軽巡と輸送駆逐艦を各3隻ずつ配備することとなった。
まずアレスが語る、デーモンの領地は広く距離を移動する必要がある、
そのため大型艦を求めていた、その話を聞いてアシュラも了承する、
ホノカはなぜか潜水艦を欲しがっていたのでアレスも頷いた。
話し合いの結果・・以下の艦隊が新たに結成された。
● 第9艦隊!(配属デーモン領各地)
戦艦 ジークフリート・オーディン。
航空母艦 オスヴァルト・メッシーナ。
輸送重巡改 3隻。
輸送軽巡改 3隻。
輸送駆逐艦改 3隻。
● 第10艦隊(配属フェニックス・地底人領地)
戦艦 シャルンホルスト・カイザー。
航空母艦 アデリーン。
潜水艦 Uボート1号・2号。
輸送重巡改 3隻。
輸送軽巡改 3隻。
輸送駆逐艦改 3隻。
第9艦隊は攻撃力を求めていたのでビスマルク級2隻を配属、
航空母艦2隻、これには橘隼や小型戦闘機を多数搭載させている、
さらに武装を追加した重巡等を配属することで話が纏まった。
第10艦隊は近距離が多いらしく金剛クラス2隻の戦艦を配備、
航空母艦は1隻なので・・それを補うのがアシュラ達となる、
彼らは高速で空を飛べるので空母は1隻でいいそうだ。
ちなみにホノカが欲しがっていた潜水艦は海底調査のため、
海底には様々な資源があるらしく深海調査をするために求められた、
アレスも潜水艦は遅く整備が難しいこともあり遠慮していた。
尚ブルーデーモン領地で建造中の新たな艦は第9艦隊に配属する、
現時点駆逐艦3隻を建造中、うち1隻は進水が完了している、
今後は今回配属した艦を参考に新たな艦を造ると言っている。
他にも・・
ある特殊艦を考えている、これは後日改めて打ち合せをする。
一通り話が終わり・・
ある程度の道筋が見えたので俺達は解散することにした。
早速アシュラ達は第10艦隊に乗りホノカ達と新たな異世界に移動、
ちなみにアシュラ達も即座に俺達の言葉を理解しスマホも操作可能、
光輝・聖皇族のカウノスとビュブリス達も同じで即座に理解していた。
・・・
異世界人は賢いのが多すぎないか?
あまりにも理解が速いので俺戸惑うのだけど?
・・・
誰も相手してくれないので俺は黙り込んでいた。
それと夏姫に関してはアズミが面倒を見る、だがヤマダさんと揉めた、
そこでジャンケンで決め・・アズミが勝ったので夏姫は行動を共にする、
自分以外の日本人女性ということもありアズミは歓喜していた。
ヤマダさんも同じ考え、日本人の仲間を欲しがっていたからだ。
・・・
そういえばそうだったな。
会議が終わり俺は部屋に帰る、窓を見ると雪が降ってきた、
ちなみにルーム国は俺達の世界で例えるとハワイのような気候、
雪が降ることは無いのだが・・外は雪嵐となっていた。
俺は事前に用意していた大きめのコタツを出して寒さ対策をする、
用意が出来ると1mサイズのブルーアイズ3体と4匹の子猫達、
それとホーリーキマイラ猫の2匹も即座にコタツに入っていた。
俺もコタツに・・入る前に温州ミカンとお茶とお菓子類を用意、
即座にブルーアイズ達がミカンをとって皮をむき食べている、
俺もコタツに入りミカンを食べる・・
・・・
・・・
俺が座るコタツの反対側には・・
・・・
すっかり忘れられていた柴犬が・・
・・・
コタツに入りあったまっていた。