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柴犬の正体とアシュラたちの願い




破壊神の雫から突如現れた一匹の柴犬、キョロキョロしている、

驚く俺達、各種族は俺達の図鑑でしか知らない犬が現れたから・・



・・・




「きゃ~~~かわいい!!!」




即座に捕まえ抱きかかえる、中にはくるくる尻尾を掴む者もいた、

俺も柴犬は久しぶりなので混ざる・・即座に追い出され寂しい、

寂しがる俺を無視して皆は柴犬に夢中だが・・



・・・



なぜこの異世界に柴犬が?



この異世界にも犬はいるが・・狼のように凶暴な大型犬しかいない、

ここは弱肉強食が激しく中・小型犬はそれらに襲われ絶滅している、

なので柴犬のような中型犬がいるはずがないのだが・・



・・・



・・・



俺の眼の先には・・もみくちゃにされる柴犬が助けを求めている、

さすがにほっとけない・・横から夏姫が駆け寄り柴犬を助けた!




「コロ!コロ!生きていたのね!!」




夏姫は柴犬を抱きしめる、柴犬はさらに激しく苦しんでいた、

どうやらこの柴犬は彼女が飼っていた犬らしい、なら懐く・・



・・・



柴犬は即座に夏姫から離れ・・




「ガルルル・・」




何やら夏姫に怒っているようだ、飼い主のはずなのになぜ?

驚きを隠せない夏姫、それを見ていたアシュラたちが青ざめる、

彼ほどの男が青ざめる相手・・って誰だ?




「よくも・・よくも我をもて遊んだな・・許せん!」




この声は破壊神!だが俺やデーヴィドと対峙した破壊神ではない、

おそらく第7艦隊のどれかが撃滅した破壊神だろう・・



・・・



猛烈に怒ってはいるが全然迫力を感じない、むしろ喜んでる感じ、

夏姫に教えてもらったが・・コロは凄く大人しく人懐っこいらしい、

気が強い柴犬のはずなのに妙に臆病で子猫にも負けていたらしい。



・・・



破壊神は・・なぜそんな犬にとりついたんだ?



俺が疑問に思っていると・・なぜか隣にアルテミスが突然現れた!

なぜか彼女は怪しく微笑みながらコロに近づき一睨み!




「へぇ~あなたあの時の破壊神ね、面白い犬にとりついて逃げたのね、

まあそれしか方法がなかったのはわかるけど・・うふふ・・」




アルテミスはとても怖い顔でコロを・・というか破壊神を睨む、

超怯えるコロ、経緯がわからないエリーナが説明を求める、

アルテミスの返事・・彼女が思いつく経緯はこうだった。




● 破壊神は戦闘員を探していた最中タナトス級候補の武士を見つける。



● 近くの敵を操りその地を攻めさせタナトス級を追いつめた。



● タナトス級は夏姫を庇い焼け死ぬ寸前に破壊神が夏姫ごと攫う。



● その際夏姫と一緒にいたコロも一緒に攫われていた。



● 破壊神は夏姫を人質にしてタナトス級の潜在能力を引き出し操った。



● 夏姫は眠らせ他のタナトス級に預ける、コロは当初食べようとした。



● その時は死んだ兵士達を食べ満腹だったのでコロは雫に閉じ込めた。



● 先で食べる気だったが兵士の方が美味く熱中しすっかり忘れていた。



● その後アルテミス達と戦闘になり本体は砕かれ分身に乗り移った。



● その分身も艦のレールガンで吹き飛ばされた。(たぶん武蔵の砲)



● 意識が消える一瞬前に雫の中にいたコロを思い出し急ぎ乗り移った。



● 雫は離れていた夏姫が持っていたので何とかその場を凌ぐ。



● だが一部の意識しか乗り移れず破壊神は聞く喋る以外の能力は消えた。



● コロが起きている時だけ意識が戻りコロが寝ると破壊神の意識も寝る。



● コロの意識の方が強いのでたまにしか破壊神はコロを操れない。




・・・



要するに・・



コロには破壊神の意識が若干残っておりたまに出てくるそうだ、

破壊神の力は消えているのでほとんど無害のようだが・・



・・・



破壊神の意識をコロから追い出せないのかな?



アルテミスなら出来ると思うけど?



そうすればコロは元通りとなりハッピーエンド・・




「そ・・それは勘弁してください!お・・お願いします!!」




破壊神は必死に懇願、確かにこの意識が消えると破壊神は完全な死だ、

それは絶対避けたいと・・気持ちはわかるが今までの行いを考えたら・・



・・・



追い出して消滅させる方がいいと思うが?



アルテミスも同じ考え、なのでコロから破壊神の意識を取り出す・・




「そ・・それは・・ちょっと待ってください!」




ここで待った!が出た。




「えっ?ちょっと待ったコールなの?・・嬉しいけどごめんなさい」




なんでアルテミスがね●とんを知っているんだよ!




「そ・・そうではありませ~~ん!!!」




顔を真っ赤にして訴えたのはクリスティーナ、なんで赤面なんだろう?

それはさておき・・なぜクリスティーナが反対するのかな?

一応意図を聞こうとアルテミスが破壊神の意識取り出しを中止する。




「じ・・情報を得るのに破壊神の意志は必要だと思うのです!」




これを聞いたアルテミスは・・なるほどと頷いた。




「この異世界は私達の知らない事だらけです、もしかしたら・・

この破壊神は先で有益になる情報をもっているかもしれません、

先で訪れるかもしれない危険を予防するためにも情報は必要です!」




「そうね・・それは確かに必要だわ・・」




クリスティーナの説得に納得したアルテミスは一旦意識取り出しを中断、

今はコロを操っている破壊神に向かって一睨み、そして・・




「聞いての通りよ、私達の質問に答えるなら助けてあげるわ!」




コロは・・というか破壊神は・・必死に頷いていた。




「じゃ!あとはお願いね!」




あっさりこの場を離脱したアルテミス、急ぎ聖域に戻り食事の再開、

アフロディーテが食べようとした彼女のミルフィーユを取り戻していた、

悔しがるアフロディーテ、アルテミスは満面の笑顔で食べていた。



・・・



破壊神はどうでもいいらしい。



それはさておき・・



俺はコロ・・いや破壊神に早速質問・・



・・・



俺はタウロ達に席に座らされ・・代わりにリィブラがコロに質問する。




「じゃ最初の質問よ!あなた達の仲間は今どうしているの?」




「ほ・・他の破壊神は別の異世界を攻めているが大苦戦の状態だ、

そこで俺達は2つに分かれこの異世界に来てお前らを食べ力を上げる・・

だがお前たちに滅ぼされ・・我はこの状態だ」



「お前達?他に言い方があるでしょ?」



なぜか妙に怒るリィブラ、時々俺を見ては鋭い視線を送っている・・



・・・



まだ根に持っているのかな?



・・・



俺はリィブラから距離を取り彼女の逆鱗から逃げる事を誓った。




「わ・・わかっ・・いやわかりました、綺麗なおねえさま!」



これを聞いたリィブラは笑顔となる、そして改めて質問の答えを尋ねる、

簡単にまとめると・・



● 他の破壊神たちは別の異世界を攻めているが大苦戦。



● 生命エネルギーが乏しくなり別働隊は俺達の異世界を攻めた。



● 補給をするために攻めたこの異世界はさらに強かった。



● 別働隊は返り討ちにあい本隊との連絡手段も途絶えた。



● 現時点本隊はどうなっているのかはわからない。



この辺りまでは神族とアシュラたちからも聞いていた、内容は同じだ、

そこでリィブラは質問を変える、それは本隊が負けた場合どうなるのか?




「その場合破壊神とタナトス級は転移魔法で逃げるだろう、他は無視だ、

おそらくそれらは以前攻めて滅ぼした異世界に逃げるだろう」



「再度攻める事はないの?」



「すぐにはあり得ない、力が戻るまで相当の時間を要するからな、

最低でも5年はかかる、さらに戦力を集めるとなると10年を要する」



これを聞いてリィブラ達は安堵、本隊が攻めてくる可能性は低いからだ、

別の異世界で苦戦してる状態で隊を分けたのなら本隊の疲弊は確実、

最低でも引き分けだろう、この異世界は当面安泰のようだ。



ここでアシュラが言葉を発する。



「お聞きの通り我らはもう戻れず戦う力は残っていません、攻めておいて・・

図々しいお願いではありますがわれらはこの異世界での居住を希望します、

どうか・・受け入れて頂けるようお願い申し上げます!」



アシュラはじめフレイやフレイア達も頭を下げ懇願する。



この言葉を聞いて・・




「ちょっと待って!それなら私達の世界に来てよ!」




大声あげてこう訴えたのは・・



地底人の女の子だった。











































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