分身した破壊神と最強5艦の超越電磁砲
タナトス級の男は・・妹のフレイ達に囲まれキスの嵐を受けている、
なぜ妹たちが俺に?と内心戸惑いながらも受け入れるしかなかった、
もし断ったら・・妹たちが悲しむ顔は見たくないからだ。
それを呆れて見ていたリィブラ達、特にリィブラは超不機嫌となる。
「ねえ・・・そろそろ話をしてもいいかしら?」
リィブラが怒りを隠せずに訴える、さすがに妹たちもまずいと感じ自粛、
やっと妹達のキス攻撃から解放されたタナトス級がこちらに飛んでくる、
そして地面に着地、頭を下げ片膝をつきリィブラに忠誠を誓う・・
「よいしょ・・っと・・」
タウロとカプリコルニォがタナトス級の両腕を持ち立ち上がらせる、
そしてリィブラが近づき・・こう訴える!
「何か勘違いしていない?私は仲間になれと言ったのよ!
私に忠誠を誓えとは言ってないわ!だから堂々としてください!」
「わ・・わかりました!」
「わかればいいのよ、ところであなた名前は何と言うの?」
「い・・いえ俺には名前はありません、ただタナトス級としか・・」
「そう・・ならここじゃなく私達の仲間のいる艦に移動しましょう、
私達には・・腹立つけど名前をつけるのがうまい異世界人がいるのよ、
ほんとあいつには腹立つわ!私の気持ちを考えないし・・・」
・・・
・・・
思いっきり俺に八つ当たりするリィブラ、冷静沈着はどこへやら・・
ブツブツと独り言を呟くリィブラを・・さすがにタウロ達が止めた、
我に返ったリィブラ、その後全員で空を飛び近くの艦隊に移動した。
その後このタナトス級には・・
「 アシュラ(阿修羅)!」と命名した。
これはアクワリオが戦ったタナトス級の刀に刻印してあった名前、
リィブラと戦ったタナトス級とは・・お互いの強さを認め合う仲、
面識があったこともあり俺は彼に刀の刻印名を提案した。
彼は了承、その刀をアクワリオから受け取り・・涙を流していた。
ちなみに光輝族と聖皇族の王子王女、タナトス級の忘れ形見も目覚めた、
詳細を聞いた3人は号泣、その後落ち着き俺達と行動を共にする。
少し遡り・・
東西南北にいた自分の配下達が次々と倒された破壊神達は焦る、
目の前には7人の神級が対峙、激闘を繰り広げていた!
神級7人は俺から手に入れた神剣や神竜を展開して戦っていた。
こちらの神級は・・しっかり食べて寝ていたので体調はほぼ万全、
対する破壊神達は長距離移動に加え配下も運んだので疲労が激しい、
そのため力が出せず・・劣勢を強いられていた!
神級7人は長期戦を想定して戦っていたが・・
俺達が予想よりも早く敵の指揮系統を倒したのでさらに勢いつく、
ゼウスとポセイドン、ハーデスとアポロン男性陣は破壊神を狙う、
アテナ達は後ろに下がり・・残りの破壊神の動きを注視する。
対する破壊神は7体、だが全員かなりの疲労、このままではやられる、
だがこの異世界を吹き飛ばす力はもうない、それをしたら自分も吹き飛ぶ、
八方塞がりの破壊神たち、ここで1体がある妙案を考えた。
「オイミンナ・・コノママデハヤラレル、サクヲコウジヨウ」
「ドウスルンダ?」
「オレタチノホンタイヲオトリトシテ・・ブンシンヲイセカイニオクル、
チカラハオチルガ・・イセカイジンヲクエバモトドオルニナルハズダ、
ソレシカイマハノガレルスベガナイ・・」
・・・
破壊神の雰囲気を出そうと思い会話をカタカナにしたのですが・・
・・・
自分でもわかりにくいので・・
・・・
ここからはふつ~に書きます。
「そ・・そうだな、今はそれしかないようだ!」
「わ・・わかった!」
何やら嫌な予感がしたアテナ、急ぎ他の6人に総攻撃を命ずる!
「あいつらなにか企んでるわ!急ぎ始末するのよ!」
「ああそれは俺も感じた!全員総攻撃だ!」
ゼウスが即座に反応、ほぼ同時にハーデスとアポロンも攻撃、
ポセイドンとアフロディーテ、アルテミスは周りこみ敵に攻撃、
破壊神も即座に反撃の体制、次の瞬間背中から分身を展開した!
「 Avatar (分身)!」
即座に・・
「 send on (転送)!」
7体の破壊神の背中から分体を展開して即座に転送、行き先は・・
南の大陸付近、アテナ達は焦り追う・・本体がその行く手を阻む!
「どこへ行くんだ?お前達の相手は俺達だぞ?」
なんと本体を囮にして分身を俺達がいる異世界に転送、驚くアテナ達、
転送に関しては備えはしていたが・・まさか本体を囮にするのは想定外、
アテナ達は逆に本体に足止めされ動けなかった。
だが・・
破壊神の分身が辿りついたのは南の大陸付近、ここには第7艦隊がいる、
ヘイゾウお兄さまとナターシャお姉さまはこの展開を予測していた、
破壊神と戦う切り札・・最強5艦専用の新兵器を開発していたのだ!
レーダーに映る破壊神の分身、第7艦隊との距離は約150km程度、
大和に乗る俺は即座に方向転換を指示、砲の照準を破壊神方面に向ける、
そして菊の紋章が下に下がり・・レールガンの砲身が出てきた!
これはレールガンの大型版、名付けて・・
「 超越電磁砲 (ハイパーレールガン)!」
内蔵された約50センチ径の砲身が出てきて・・怪しく光を放つ、
そして発射準備・・最強5艦の艦首が破壊神を狙う!
ここで豆知識!
レールガン(電磁加速砲)とは・・
日本をはじめ米国、トルコ等が実際に軍事研究を進めている兵器である、
簡単に説明すると・・2本のコの字型の棒の上に金属片を乗せる、
そこに電流や磁力等を流し金属片を駆動し射出する電磁兵器のことである。
レールガンの特性(長所)は弾丸が安価で火薬砲弾より高速度・長射程、
例えば拳銃が一秒間に約680m飛ぶとしてレールガンは約5900m、
音速を遙かに超える速さで約200km先まで狙える驚異の兵器である。
俺達と共に異世界に召喚された技術者の魂がその知識を熟知していた、
レールガンの短所、例えば電気を大量に使う、弾の温度上昇や耐熱限界、
これらの問題を魔法と技術を融合させ解決!この異世界で完成させた。
各艦に搭載しているレールガン口径は・・約12mmと小型が多い、
艦の高角砲などを一部撤去、または新たなスペースを造り搭載している、
これにより航空母艦にも複数搭載が可能となり艦砲射撃が可能となった。
これに加え・・
大和・武蔵・信濃・紀伊・モンタナの5艦には新たなレールガンを装備、
艦首部分に約50cmの大型レールガンを装備、最強の攻撃力を備える。
最大の特徴は・・
主砲でも届かない約200km離れた敵にも瞬時に攻撃が可能となる、
専用の弾には特殊加工を施しており火炎・冷気・雷・風などの魔法を封印、
発射前に組立て射出!行く手を阻む敵を殲滅させることが可能となった。
単体威力はイージスミサイルを上回る、さらに3発まで連射も可能だ、
これが敵に当たると・・大爆発を起こし跡形もなく砕け散る威力がある、
直線的に攻撃できるので最短時間で敵を撃滅できる最強兵器だ。
尚・・艦体スペースの関係でこの装備は上記5艦専用の装備となっている、
上空に向けて射出する場合は船首以外を空気の玉で覆い海中に本体を沈める、
その際艦尾の錨を射出して角度を調節し射出する仕組みである。
豆知識はここまで!
明らかに破壊神とわかる・・猛烈な殺気を放っている7体の分身たち、
まだ相手はこちらに気付いていないようだ、相当疲労が激しいのだろう、
だがこれはチャンス!神とはいえ弱っている分身なら倒せるはずだ!
俺は全艦に指令!ハイパーレールガンで攻撃するよう命じる!
「こちら武蔵!ハイパーレールガン発射準備完了!」
「こちら信濃!こちらも準備完了しました!」
「こちら紀伊!いつでも撃てますよ!」
「 This is Montana!(こちらモンタナ)General Commander、
(総司令官)Let me shoot you soon(早く撃たせてくれ)」
なぜか妙に焦るモンタナの乗務員たち、余程期待しているのだろう!
まあ確かにこのハイパーレールガンを早く撃ちたい気持ちはわかる。
その気持ちに応えるため・・
俺は即座に発射命令を下す!
「全艦ハイパーレールガン発射!!!!!」
キュイイイイイイイイイイイ~~~~ン!!!
最強5艦のハイパーレールガンが・・
破壊神に向かって・・
ズシュウウウウウウウウウウウウウウーーーーーーン!!!!!
一斉に放たれた!