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レイミの志願と宙を舞う純白の羽衣





南の地域ではカラミティ達がタナトス・オルクス級を駆逐した、

他のメンバーはしばらくの間睨み合いが続く、だが見る限り・・

タナトス級は戦闘意欲満々だが・・オルクス級は躊躇している。



それを見たシルヴィは疑念を抱き後ろに下がりスマホでメール、

目にも止まらぬ入力の速さで即送信、相手は双子の妹ソフィアだ、

念の為妹がいる地域の様子を確認しようと思い質問メールを送る。



そのソフィアは・・聖皇族のサキ達から事情を聞いた後で移動の最中、

そこに緊急メールが来た、急ぎ一部のオルクス級は敵ではないと返信、

これを見たシルヴィはそれぞれの横に移動しながら仲間にメールを見せる。



リィブラ達はメールの内容を見て・・



・・・



オルクス級は敵ではない可能性が高いと判断、戦いを避ける・・



・・・



だがタナトス級に関しては敵として蹴散らしたと書いてあった、

このことからリィブラはタナトス級は敵、オルクスは他の異世界人、

そう判断し・・タナトス級を挑発する。



「ねえそこの2人!どう?1対1で私たちの代表と戦ってみない?、

他は手出しさせない、あなたたち2人がそれぞれ勝ったら私達降伏するわ、

まあ・・貴方達がその度胸があればの話だけどね・・」



これを聞いたタナトス級、挑発と見抜いていたが・・



あえて乗る!



というのも・・



先般俺達の攻撃で多数の魔物を失った、そのため戦力は大幅に落ちている、

まだ俺達の全容はわからないので今ある戦力を温存したいと考えていた。



それと・・



情報が欲しいこともあり俺の仲間を捕まえ尋問しようとも考えていた、

そんな矢先リィブラ達からの挑発は・・まさに渡りに船・・いや?

こういう時は鴨が葱背負って・・のほうが正解かな?



そう考えたタナトス級2人!うち一人が薄ら笑いをして返答する。




「いいだろう、その提案を受け入れよう、ただ条件がある」



「なにかしら?」



「条件は2つ、俺達が勝ちお前たちが降伏したら質問を・・

包み隠さず喋ること、それと俺達の手足として働くことを誓うんだ」



「いいわよ、それでいきましょう!」



「よしわかった、まずは俺が戦う、お前たちは誰が戦うんだ?」



「少し待ってくれる?代表者を決めるわ!」



「いいだろう、3分待つ、早く決めてくれ!」



「わかったわ!」



リィブラは全員を集める、タナトス級と戦う2人を誰にするかを話し合う、

今いるのは・・レイミ・アリエノール・タウロ、リィブラ、カプリコルニォ、

ソネット・リサ・シルヴィの8人だが・・



・・・



実力的に考えると12天聖が順当な流れではあるが・・



・・・




「・・お願い・・します・・私に戦わせてください・・」




皆に頭を下げて懇願するスノードラゴンのレイミ、必死で訴えている、

だがリィブラはレイミでは実力不足と考え他のメンバーに・・


・・・



タウロとカプリコルニォは棄権、他のメンバーもレイミにと推奨した、

というのも・・皆はレイミがショウを相手に猛特訓を繰り広げていた、

その気迫を見ていた他のメンバーは大丈夫だと判断しレイミに任せた。



このため先にレイミ、次にリィブラが戦うことになった。




レイミ・・本名篠崎麗実、スノードラゴンのソニアの孫でサユミの妹、

祖母達同様北の大陸に取り残されて・・飢えと戦いながら生きてきた、

俺達が調査に来て彼女がお菓子の罠にあっさりはまったのが最初の出会い。



以降兄達同様・・俺達の仲間となり戦艦榛名の船長まで勤める優秀な女性、

かなりの美人だが・・無口で何考えてるのかわからない雰囲気が漂う、

そのため掴み処がよくわからないところがあるが・・皆からは慕われている。



最強の一角スノードラゴンの血を引いており実力は相当なものだが・・

先般ヘミニとの戦いで完全敗北、以降彼女を師と仰ぎ猛特訓を繰り返す、

その甲斐あって・・兄との特訓もあり大幅にパワーアップしている。



なぜか俺を婚約者と考えているようだが・・正直どこまで本気かはわからない、

俺は・・婚約者と言うよりも可愛い姪っ子のような感じで接している。



・・・



この戦いが終わったら・・先を考えよう。




それはさておき・・




「待たせたわね!まずはこの娘が相手するわ!」




レイミを見たタナトス級は・・大笑い!




「フハハハハ~~~こんな小娘が俺の相手だと?笑わせるな!」



「こっちは大真面目よ!この娘に勝てないから・・今から言い訳?」



「ほう、そこまで言うなら相手してやろう!八つ裂きにしてやる!」




あっさりと挑発に乗るタナトス級、まあ無理もない、レイミは・・

どー見てもか弱い女子高校生のような感じ、今ここにいる中では最年少。



・・・



だが・・



レイミは真剣そのもの、タナトス級を睨み・・戦闘態勢に入る。




「ほう・・俺を睨むか?いいだろう、相手してやる!」




タナトス級の笑みが消えた、レイミを一気に蹴散らし殺すつもりでいる、

まずは剣を展開、2m位はある巨大な剣先をレイミに向け構える、

対するレイミは・・聖刀「榛名」を展開して構える!



両者はお互い睨みあい・・



「ハァアアアアアアアアア!!!!」



「・・・攻撃するわ・・」



両者は同時に突撃、剣が交わる音が辺りに響く、さらに魔法攻撃!

レイミは氷系の魔法を乱射、対するタナトス級は炎系の魔法を乱射する、

魔法はお互い相殺、流れを変えたいタナトス級は召喚魔法を繰り出した!




「出でよ! 3つ首ゲルべロス!!!」




ガァァァァァァァァ~~




3つ首のゲルべロスがレイミに襲いかかる、即座にレイミは上空に飛ぶ、

そして憑依モンスターを展開!サンダー・バハムートが雄叫びを上げる、

さらにシルバーアイズを展開、デュナメスは先の団体戦で瞬殺されている。



このシルバーアイズは彼女の叔母らしく・・レイミもよく懐いている、

そのせいか連携が見事でタナトス級もレイミの波状攻撃に苦しんでいる、

少し下がりベルべロスを呼び戻す・・その隙をバハムートは見逃さなかった!




「・・Electric shock attack!!(電撃攻撃!)」



ギィイイイイイイイイイ~~~~ン!!!



グギャアアアアアアアア~~~~!!!



ゲルべロスはバハムートの電撃攻撃を浴び丸焦げ、その場に倒れ込む、

すぐさまシルバーアイズが氷の槍を放ちゲルべロスを攻撃、串刺しにする、

次の瞬間ゲルべロスは消滅、タナトス級を一気に追い詰める。




「驚いたな・・こんな小娘がここまでやるとは・・」




タナトス級は考えを改める、目の前の小娘は相当な実力だと悟った、

ならば・・こちらも全力で戦わないとやられると考え剣を構える、

そして気合いを入れ・・




「行くぞ!」




タナトス級は猛烈な速さで突っ込んできた、即座にバハムートが電撃!




「・・Electric shock attack!!(電撃攻撃!)」



「その技はさっき見させてもらった!」



バシィ~~~~~~~~ン!!



なんと剣先で電撃を弾き飛ばした、すぐさまシルバーアイズが攻撃、

猛烈な氷の槍を放つが・・タナトス級はそれらを全て叩き落とした、

そしてレイミに向かって突進!剣を振り降ろすがレイミは紙一重でかわす。




「・・コウ・・これを使わせてもらうわ!」




レイミは即座に収納魔法から純白の羽衣を展開、それを着て宙を舞う、

この羽衣には・・姉サユミが着ていた着物と同じように刃が展開する、

俺が着物と同じように羽衣を思い出し秘かに作成していた傑作品だ。



着物と大きく異なるのは・・こちらは文字通り羽根のような軽さ、

だが強度は変わらない、特級魔法でも弾く位の強度を誇る、

さらに・・これを着ると身体が軽くなりスピードが大幅に上がる。



レイミは先般俺のコレクションから迷わずこの羽衣を奪い取る、

何色か作っていたがレイミは根こそぎ持ち帰り自分の物とした、

俺が返してくれと何度か訴えたが・・レイミも目をあわせなかった。



天女のように美しく・・



華麗に舞うように戦うレイミ、その俊敏さにタナトス級も怯んだ、

さらに速度を増し攻撃する、さらにバハムートとシルバーアイズが攻撃、

囲まれたタナトス級は・・ブチ切れ!!!




「うざったいんだよ!とっとと消えろ!」



「 爆裂魔法エクスプロージョン!」



ズガガガガガガガ~~~~~~~~~ン!!!



タナトス級は猛烈な爆裂魔法を展開、辺りに爆風が巻き起こる、

煙がはれた頃・・レイミ達がいないのでタナトス級は大笑い・・




「・・それで?なにがしたかったの?」




レイミはタナトス級の真上にいた、すぐさま羽衣から刃を展開、

無数の刃がタナトス級を襲う、急ぎ剣で防ぎ距離を取る・・



「サンダー・バハムート!龍閃疾風斬!」



なんとサンダーバハムートの口から龍閃疾風斬が展開、タナトス級を襲う、

突然の実射弾に戸惑うが・・剣でなんとか龍閃疾風斬を凌いだ・・




「 シルバーアイズホワイトドラゴン!天翔撃烈斬!」




さらにシルバーアイズが天翔撃烈斬を吐き出した!驚くタナトス級、

これは事前にレイミが憑依モンスターに必殺技を展開して封印していた、

再び剣で身を守る・・さすがに剣は耐えきれず砕け敵はダメージを負う。




「・・これで終わり!」




レイミは天女のように空から降りてきて・・聖刀榛名を振り降ろす!

そして・・あの必殺技をタナトス級に繰り出した!




「 究極破壊斬!!! 」




う・・ぐ・・・グヮアアアアアアアアア・・・




ズグァ~~~~~~~~~~~ン!!!!!




猛烈な爆発音が辺りに鳴り響き・・タナトス級は消滅した、

勝者はレイミ、だがレイミも力を使い果たし落ちる・・




「よく頑張ったわね!あとは私に任せなさい!」




「・・お・・お願いします・・」




レイミを優しく抱き受け止めたのは・・・



・・・



天聖族最強の一角!



天秤座のリィブラだった。











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