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黒い球の中身と突如現れた小人族




クリスティーナの発した言葉は・・敵の心境を大きく動揺させた、

なぜ敵が自分達の種族名を知っているのか・・誰が教えたのか?

そして・・これから自分達はどうなるのだろう・・



既に命令を下すタナトス級はこの場にはいない、今は自分達だけ、

戦う理由も無くなったが敵が目の前にいるので危険な状態でもある・・



・・・



オルクス級7人は・・



・・・




「目の前の相手は・・本当に敵なのだろうか?」




と秘かに考えていた。



そして・・



クリスティーナに返事・・リーダーらしき女性オルクス級が語る。




「あ・・あなたはなぜ聖皇族と光輝族の名を知ってるのですか?」



「私の仲間が聖皇族と光輝族を保護しているからです」



「ほ・・保護ですか?」



「はい、何人かは保護してると先ほど連絡がありました」



「れ・・連絡?どうやって?」



「少しお待ちください、仲間に連絡します」



クリスティーナはスマホを取り出しリィヨン達に電話をする、

彼女達は第5艦隊に戻っていた、そしてクリスティーナに詳細を話す、

相手のオルクス級達は・・キョトンとしながら静観していた。



そして・・




「こちらをお聞きください!」




クリスティーナはスマホをスピーカーモードにして最大音量にする、

そしてサギタァリオが応答する!




「こちらサギタァリオ、聖皇族と光輝族の方々にお伝えします、

現在サナさんとサキさんを保護しています、今変わりますね!」




オルクス級達は極度に驚く、当然だろう、板が喋ってるように見えるからな、

だが次の瞬間彼らは懐かしい声を聴くこととなる。




「こちら光輝族のサナ!同胞よ私の声が聞こえますか?」




続いて・・




「私は聖皇族のサキ、同胞よ目の前の方々は敵ではありません!」




「えっ?サナさん??」



「えっ?えっ???板からサキさんの声がする??」



「ど・・どういう事ですか?」




サナとサキは交互に今迄の経緯を語り出す、そして訴える、

目の前の相手は自分達の敵ではない、他の同胞も保護されている、

そして・・自分達が本当に戦う敵は破壊神だと力強く訴えた。




ここでクリスティーナが割り込み!




「オルクス級の皆様、お聞きの通りですが疑問もあるかと思います、

そこで提案なのですが・・今はお互い休戦してお二人を待ちませんか?

お二人にはお手数ですがこちらに来てもらい直に説明をお願いします」



「わかりました!今から向かいます」



「了解です!20分程時間をください!」



「オルクス級の方々も・・それでよろしいですか?」



「わ・・わかりました」



「し・・しばらく待ちましょう」



オルクス級は渡りに船とばかりに休戦に応じた、それは当然だろう、

戦っても勝てる見込みは無く・・なにより破壊神の為に戦いたくない、

自分達の同胞が説明に来るのであれば無理に戦う理由は無いからだ。



対するクリスティーナの考えは・・



断る理由を無くすことで休戦に持ち込めた、勝てる戦いではあるが・・

自分の予想通りこのオルクス級達はほぼサナ達の同胞に間違いない、

なら戦う必要は無い、むしろ戦うと後でややこしいことになるからだ。



レイナ達もこの対応に頷いた、戦わないに越した事は無い、

それと目の前のオルクス級は・・どう見てもサナ達の同胞に見える、

下手に傷つけると保護したサナ達が敵意を向ける方が厄介だからだ。



お互い50m位距離を取って休憩、オルクス級達は安堵の表情を見せる、

となると当然・・




グゥゥゥゥゥゥゥ・・・




50m離れても聞こえる腹の虫、オルクス級達は顔を真っ赤にしていた、

まあ当然だろう、一週間以上何も食べてないはずだからな・・

それを察したクリスティーナ達、収納魔法から非常食を展開した。




「よろしかったら・・こちらをどうぞ!」




クリスティーナが非常食を人数分近くに置いて皆の元に帰る、

あえて同じものを大袈裟に食べる面々、それを見たオルクス級は・・



・・・



サナ達が来るまで待つ・・



待つ・・



・・・



空腹に耐えられず・・サナとサキの声を聞いた事もあり我慢限界、

ゆっくりと非常食を持ち・・全員が恐る恐る口の中に入れた!



次の瞬間!




「お・・美味しい!!!!!!!」




あとはご想像の通り、皆一目散に食べあっという間に完食した、

一応非常食は大盛りなのだが飢えたオルクス級達には到底足りない、

そのため・・




「さ・・差し出がましいのですが・・おかわり頂けますか?」




これに対してのクリスティーナの返事は・・




「いいですよ、よろしければ一緒に食べましょう」




その後はお互い和やかに非常食を食べる、ある程度落ち着いたようだ、

ここでクリスティーナが質問、聖皇族と光輝族の要人の事を尋ねた、

その返事は・・聖皇族は王の娘、光輝族は王子が捕らえられたそうだ。



どちらも中学生位の感じらしい、だが2人とも民には親しまれていた、

しかし親達が犬猿の仲で・・破壊神に隙を突かれどちらも殺されたらしい、

自分達オルクス級を従えるため王女と王子は殺さず人質にしたようだ。



ここでサナとサキが到着!オルクス級達は涙を流して抱き合っていた、

そして改めて説明、俺達が敵ではないと完全に信用してくれた、

以降この7人も俺達の仲間として保護することになる。



・・・



ふとレイナがあることを思い出す!タナトス級が残した黒い球、

これを収納魔法から出して・・ヘミニが千里眼を使い球の中を見る、

すると・・




「・・・何か入っていますね・・それもたくさん・・?」




これを聞いたサナがヘミニに尋ねる。




「な・・何が入っているのですか?」



「よくわかりませんが・・人らしき姿が3つ・・小さいのがたくさん、

よく見ると・・小さいのも人のようですね」



「えっ?人ですか?」



「そのようです!黒い部分を取り除けば中身が見えるかも・・」



「そ・・それは可能ですか?」



「やってみなければわかりませんが・・たぶん出来るでしょう」



「お・・お願いします!」



サナとサキは興奮状態、他のオルクス級も固唾を飲んで見守る、

大きさからして・・自分達の王子と王女の可能性が高いからだ、

もう一人はアクワリオが戦った武士の忘れ形見かもしれない。



・・・



だが小さいのが気になる、これに関しては一切情報が無いからだ、

サナとサキもこれには情報がないらしく・・頭を傾げていた、

だが放っておくわけにはいかない、藁にもすがる思いでヘミニに託した。




「それではいきますよ!」




ヘミニが黒い球を念力で抱え・・両手を広げ黒い球に向けている、

どうやら黒い部分だけを取り除く気でいるらしい、3分程念力を注ぐ、

次の瞬間!




バァァァァァァァァァ~~~~~~~ン!!!




黒い球が弾ける、中には複数の透明な球の中に人間が入っていた、

すると・・球は次々落ちてきたので皆慌てて透明な球を掴みとる、

両手両足・・中には器用に股で掴んだ者もいた。



・・・



レイナさんもう少しおしとやかにお願いします。




それはさておき・・




「な・・なんなのこれ?」



「ま・・まるで人形みたいですね」



「い・・生きてるのこれ?」



百体ほどの・・大体30センチほどの大きさの小人たち、

小さい以外は人間と変わりない、大体高校生位の男女が約50人、

残りは20代後半位の男女が球の中に入って眠っていた。



これらは一旦地面に置いて・・



中学生位の3人は・・2人は聖皇族と光輝族の王子と王女だ!

残りの1人を見るとアクワリオが貰ったお守りの絵にそっくり、

どうやら彼女が武士の主人の忘れ形見のようだ。



聖皇族と光輝族は大喜び!涙を流して歓喜していた、

すぐさまヘミニが透明な球を消し去り3人は出てきた、

だが衰弱してるようで・・すぐさま第5艦隊に応援を要請。



20分後ヘリが数機来て応急処置、単純な空腹のようだった、

その間ヘミニが小人たちを透明な球から次々と救出していく、

そして・・




「う・・ううん・・?」



小人の1人が目覚めた。












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