操られた武士の苦しみと意志を継ぐアクワリオ
天聖族のアクワリオがサユミに変わってタナトス級と対峙している、
彼女は天聖族最強の12天聖の1人、氷や水魔法を得意とする、
まあ・・天聖族は全員あらゆる魔法を使えるのだが・・
12天聖の本名は長すぎるのと意味不明が多いので俺が勝手に変えた、
天聖族12天聖には俺が勝手に12星座を振り当て彼女は水瓶座となる、
後から修正しようと思ったが・・好評だったのでそのまま採用した。
アクワリオは・・
聞いた話だと彼女の性格は少し控え目だが・・言う時ははっきりと言う、
あまり裏表が無くさっぱりとした性格らしい、親しいのはカンセェだそうだ、
切り替えの早いカンセェとさっぱりとしたアクワリオはウマが合うみたいだ。
俺とはあまり話す機会がないが・・
リィブラの夢騒ぎの時・・干支のぬいぐるみをしっかり流れで貰っている、
さらに必殺技の時もちゃっかり流れに乗り俺のコレクションをGET,
俺が作るコレクションは可愛い系が多いこともあり虎視眈々と狙っている。
この辺を見ても・・相当したたかな面もあるようだ。
・・・
お手柔らかにお願いします。
さてタナトス級との対戦、このタナトス級は・・なにか感じが違う、
それはアクワリオも感じていて・・お互い睨みあうが動かない、
しばらくしたらタナトス級が動く、なんと日本刀を展開してきた!
「久々だな・・この刀を使うことになるとは・・」
そして構える、なんか昔の武士の様な感じで・・居合のような構え、
アクワリオは危険を感じゴールドソードを展開、さらに憑依モンスター、
レッドアイズはシルバーアイズの力を得て大幅にパワーアップしている。
さらにサージェントディナミスも展開、こちらはエンジェルソードを構える、
対するタナトス級は・・なんと分身して3体となった!そして刀を構える、
気合いを入れるかのように・・大きく深呼吸、そして・・
「いざ!参る!」
タナトス級は3体同時に攻めてきた、うち本体がアクワリオを狙う、
アクワリオも剣で攻撃、剣が交じり合う音が辺りに響き渡る、
先に変化があったのがレッドアイズ、分身の一人に強烈なブレス!
ゴォオオオオオオオオオオオ!!!
炎と氷が混じるブレスは分身の片足に直撃、分身は急ぎ治癒魔法、
その合間にレッドアイズはさらにブレス攻撃、分身はまともに受ける、
だが・・なんとブレスを刀で真っ二つ、分身は即座に攻撃してきた。
「もらっった~~~!」
分身はレッドアイズの翼を切り裂く、片翼を失ったレッドアイズは・・
即座に白い翼を展開、そして冷気の嵐を巻き起こし辺りを真っ白にする、
視界を遮られたタナトス級、即座に刀を振り冷気を吹き飛ばした!
ギャアアアアアアア????
タナトス級は体中穴だらけとなり消えていく、レッドアイズが姿を現す、
どうやらレッドアイズは粒状になり散弾銃のように拡散攻撃を仕掛けた、
冷気の嵐を吹き飛ばした隙を狙い・・一斉攻撃を仕掛けたようだ。
これを感じた本体はもう一つの分身を急いで戻す、かなり体力が落ちている、
だがアクワリオもデュナメスが重傷を負いその影響で攻撃力が落ちている、
こちらも憑依モンスターを呼び戻す、お互い本体だけが対峙する。
「美しき者よ!ここからは刀だけの戦いを望む!」
「ええわかったわ!その申し出受けます!」
「かたじけない・・では参る!」
「ハァアアアアアアアアアアア!!!」
アクワリオとタナトス級は地上に降り剣を交える、敵は相当な腕前、
まるで時代劇の剣豪のように多彩な技を繰り出し迫るタナトス級、
対するアクワリオはエンジェルソードも展開し二刀流で反撃する。
キィーン
キィイイイイイイーーン!!!
お互い剣を交える時間が続く、長期戦を警戒したアクワリオ、
あまり時間をかけすぎると敵の援軍が来るかもしれないと考えた、
だが・・タナトス級がそれを見切ったように説明してきた。
「美しき者よ、我らに援軍は来ない、安心して戦うがいい!」
「そ・・それはどうしてですか?」
「単純な事、我らは破壊神の捨て駒、使い捨ての存在だからだ!」
「そ・・それならなぜ・・あなたは戦うのですか?」
「大事な・・人が捕らえられてる、これだけ言えば十分だろう?」
「も・・もしかしてその方は日本人では?」
「なに?貴殿はなぜ日本人を知っている?」
「私の仲間に日本人がいるからです」
「そ・・そうなのか・・・?」
タナトス級は躊躇いを隠せない、当然だろう、発言からして・・
このタナトス級は昔の日本の武士、何らかの形で破壊神に利用されている、
もしかしたら話し合いで・・それは無理だった。
「美しき者よ、戦いを続けるぞ!」
「ま・・待ってください!まずは話し合いを・・」
「すまないがすれは出来ぬ、戦いをやめたら・・もう説明は不要!」
先程の攻撃とは比較にならない位単調な攻撃をしてくるタナトス級、
まるで自分を切り刻めとばかりに・・アクワリオはこれで理解した、
そしてゴールドソードに・・モンタナの天翔撃烈斬を装填した。
「行きます!」
ハァアアアアアアアアアアアア!!!
アクワリオは天翔撃烈斬を放つ!まともに受けたタナトス級は・・
ズガガガガガガガ~~~~~ン!!
瀕死の状態となり倒れる、それを見ていたもうひとりのタナトス、
こいつは先ほどサユミと対戦したタナトス級を切り刻んだ奴だ、
どうやらこいつが首謀らしい、冷酷な目をしている。
「やれやれ・・こいつも役立たずか・・」
先程のタナトス級と同じように切り刻もうとする首謀、だが・・
キィイイイイイイイイン!!
アクワリオが割って入る!
「邪魔をするな!役立たずを始末するだけだ!」
「そうはいかないわよ!この人から離れなさい!」
倒れているタナトス級を始末しようとする首謀、だが・・
「あなたの相手は私だよ!」
エスコルピョが首謀を攻撃、たまらず首謀は距離を置き反撃に出た、
その隙にアクワリオがタナトス級に近づき治癒魔法をかけるが・・
「美しき者よ、その必要は無い、もう我を楽にしてくれ・・」
アクワリオの治癒魔法を拒否するタナトス級、そして・・
「も・・もし出来るのであれば・・この子を頼む・・」
タナトス級はお守りの様な袋を取り出した、その中には・・
中学生位の女の子が描かれている紙が一枚入っていた。
「そ・・その子は我の主人の忘れ形見、破壊神に捕らえられている、
我は破壊神の言いなりとなり・・望まぬ戦いを強いられ各地を攻めた」
そうして・・
「忘れ形見を守るとはいえ・・各地の種族を殺し続けた我は・・
もう許される存在ではない、た・・頼む・・我を楽にしてくれ・・」
この言葉を聞いてアクワリオは悟る、このタナトスは死を望んでいる、
主人の子を守るためとはいえ・・想像を絶する苦しい思いをしたのだろう。
「わかりました、この子は私達が必ず助け出します!」
「か・かたじけない・・」
アクワリオの返事を聞いたタナトス級はゆっくり起き上がり・・
「こ・・これを貴殿に・・」
タナトス級は持っていた日本刀をアクワリオに手渡した。
そして・・
「わ・・我から離れよ・・!」
タナトス級はアクワリオを突き飛ばす、次の瞬間・・
ズガ~~~~~~~~~ン!!!!!
タナトス級は自爆、破壊神が仕掛けていた自爆魔法が作動し爆発した、
跡形もなく消え去ったタナトス級、アクワリオは日本刀を握りしめ・・
「安らかに眠ってください、あなたの意志は私が受け継ぎます」
アクワリオは・・
ゆっくり立ち上がり参戦・・
「もう休んでな!あんたもヘトヘトだろう?」
エスコルピォが気を使い休むように進言、アクワリオも頷いた、
そしてサユミ達と合流、エスコルピォの戦いを見守るようだ。
エスコルピォは・・
「覚悟しな!今の私は機嫌悪いからね!」
タナトス級の首謀を睨んでいた。