聖皇族と光輝族の仲直りと敵を蹴散らすカオス
サナとオルクス級が抱き合って泣いている、それに驚く他のオルクス、
それを疑問に思ったリィヨンが他のオルクス級に詳細を尋ねた、
すると・・この2人は昔から犬猿の仲で頻繁に交戦していたらしい。
そのオルクス級・・言いにくいな。
俺はそのオルクス級のリーダーに仮の名前をつけることにした、
彼女はお笑いタレントの桜・稲●早希さんに感じが似ているので・・
その名は・・サキ(早希)と名付けた。
・・・
サナにサキ・・まあいいか!
ついでにサキの種族名も考えた、彼女達はサナと同じ世界の人間だが・・
身体が光らないので今まで馬鹿にされていたらしい、そのため・・
馬鹿にされないように高貴っぽい種族名を考えた。
彼女達を見てると・・色白でなんとなく江戸時代のお姫様の雰囲気、
なんとなく皇室を思い浮かべたので「皇」の漢字が入る言葉を考えた。
その結果・・
「 聖皇族 」
と勝手に名づけたが・・これが意外と好評だった。
そのサナとサキは・・まるで親友と再会したかのように抱き合う、
一見交戦していたとは思えないような抱擁、まるで恋人同士のようだ、
しばらくしたらお互い冷静となり・・距離を置いた。
そして・・サナがサギタァリオ達に向かって語り出す。
「取り乱してすみません、私達は今まで敵対していたのですが・・
その最中に破壊神が現れ・・意表を突かれた私達はどちらも総崩れ、
民衆は殺され私達は破壊神の言いなりにされていました」
次にサキがサギタァリオたちに語る。
「もしも・・ですが私達が共に戦っていたら違っていたかもしれません、
ですが当時の私達はくだらないことで争い・・自滅していきました、
その結果同胞達が次々と生贄にされ守れなかったのがお互い悔しくて・・」
だから泣いていたのか・・
これに対してサギタァリオ達の返事は・・
「気持ちはわかりました、ですが過去を戻すことは私達にも出来ません、
いま考えることは・・1人でも多くの同胞を救う事ではないでしょうか?
そうは思いませんか?それなら私達は全力であなた達を応援します!」
これを聞いたサナとサキは・・
「そ・・それは信じていいのですか?」
「当然です!私達も破壊神に狙われています、倒さないと後がありません、
幸い私達には頼りになる仲間が数多くいます、必ず破壊神にも勝てます、
共に戦いましょう!今は破壊神を倒すことに専念すべきです」
この言葉を聞いたサナとサキ、それと聖皇族達は・・
「よ・・よろしくお願いします!」
大粒の涙を流しながら・・俺達と共に破壊神と戦う決意をした。
その後サギタァリオ達は第5艦隊と合流、サナとサキ達も同行している、
戦艦霧島の会議室でサナとサキ達は知っている情報をサギタァリオに話す、
それを聞いたサギタァリオは各部隊に緊急メールを送った。
こうして西地域の戦いは落ち着いた、新たにオルクス級7人が仲間となる。
少し遡り・・
北の地域で戦っているクリスティーナ達、こちらはバトルロイヤルとなる、
だが徐々に相手が決まる流れとなり・・敵のタナトス級がある提案!
「どうだお前達?ここからは1対1での戦いをしてみないか?
当然その間は他は手出ししない・・まあその度胸があれば・・どうする?」
「いいですよ!それで戦いましょう!少し待ってもらえますか?」
「いいだろう、まずは俺が相手する、対戦相手を選ぶがいい」
すぐに返事をしたのが・・なんとクリスティーナだった、
彼女は皆を集め提案、その内容は先にタナトス級を倒す事、
オルクス級は自分でもなんとかなるので主軸を倒す案だった。
それと・・
「なるほどね、なら相手のタナトス級は4人いるから・・
先にこちらも4人選びましょうか?」
「そうですね、それでお願いします」
クリスティーナがこの案を出したのは訳がある、それはタナトス級、
オルクス級は肌の色が異なる、オルクス級は肌色が白く姫のようだ、
もしかしたら・・スマホで見たサナに似てるので仲間かと感じたからだ。
現在北地域にはクリスティーナ・アグニ・レイナ・カオス・サユミ・アヤカ、
ヘミニ・エスコルピォ・アクワリオ・ラン・シャーロットが控えている、
誰がタナトス級と戦うか・・意外とあっさり戦う4人が決まった。
まずガルーダのカオス、スノードラゴンのサユミ、12天聖のアクワリオ、
そして同じく12天聖のエスコルピォが戦う事になった。
他はオルクス級に狙いを定める、だがこれらと戦うのは最終手段・・
まずはタナトス級を倒してからオルクス級に交渉を持ちかけることにした。
「待たせたな!まずは俺が貴様と戦う!」
動いたのは特級ガルーダのカオス、シルヴィとソフィアの従兄妹だ、
俺達が異世界に召喚された時・・彼は最初に戦った巨大な敵だった、
戦艦武蔵が相手でも臆することなく戦う姿は・・まさに空の王者だった。
もし大和や瑞鶴・翔鶴等が援護に来なかったら・・マジでヤバかった、
その彼とはその後和解しこの異世界で同盟を結ぶ最初の種族となった。
彼の人間姿は容姿端麗で頭脳明晰、独特の迫力を纏ったガルーダの王、
一見見ると近寄りがたい雰囲気ではあるが・・意外とお茶目な面もある、
最近では俺が造る可愛いぬいぐるみ等も欲しがる顔も見せている。
現在は戦艦比叡の艦長兼王将軍、俺達の戦力に欠かせない大事な存在、
彼もアフロディーテに呼ばれて共に修業して神級に近い存在となる、
秘かにレイナを狙っていて・・俺が手を出さないか頻繁に睨んでいる。
・・・
これに関してはノーコメントとした。
話を戻して・・
「ほほう・・ガルーダごときが俺に挑むのか?まあいい相手してやる!」
タナトス級はカオスを見下したような顔をしている、まあ当然だろう、
自分は破壊神に次ぐ存在、対するカオスは格下のグリム級扱い・・
タナトス級は見せしめにカオスを八つ裂きにする気でいる。
だが・・
カオスは笑う!
「ほほう・・破壊神の傀儡程度が俺を見下すのか?哀れな奴だな」
「どういう意味だ?」
「簡単な事だ、お前は俺に倒される、それも完膚なまでにな、
命乞いするなら今のうちだぞ?今なら半殺し程度で済ませてやる!」
「なめるなよ!この下級魔物が~~~~!!!」
タナトス級は怒り狂い攻撃を仕掛ける、対するカオスは即座にかわす、
そして聖刀「比叡」を展開、同時に憑依モンスターを展開する、
強大な竜巻・・トルネードドラゴンとシルバーアイズホワイトドラゴンだ!
彼のサージェント・デュナミスも混戦の中タナトス級に瞬殺されている、
その代わりシルバーアイズが憑依されて・・彼は2体のドラゴンを操る、
ガルーダがドラゴンを操る・・それだけカオスは規格外の強さだった。
「行くぞ!」
トルネードドラゴンとシルバーアイズは強烈なブレスを放つ!
竜巻と冷気が融合したブレスがタナトス級を襲う!
「なめるな~~!」
タナトス級は風と炎の魔法を展開、それを剣に絡めて振り降ろす!
それがブレスと衝突!大爆発を起こし魔法とブレスは相殺された、
だが・・カオスは次の一手!聖刀比叡にある魔法を注ぎ込む!
「 重力」
聖刀比叡に猛烈な重力を注ぎ込む!比叡の重さは一気に百倍となる、
さらに龍閃疾風斬を一気に5発混ぜる!そして突撃!
「ハアァァァァァァォ!!!!!」
「ガアアアアアアアアアアア~~~!」
タナトス級は剣を巨大化して応戦、カオスの剣を受け止める!
だがこれが命取り、受け止めた比叡から猛烈な重力が敵を襲う、
さらに龍閃疾風斬が・・剣から放出され顔面にまともに受ける!
ドガガガガガガガガガガガー~~!!!!!
グァアアアアアアアア!!!!
武蔵の副砲弾・・龍閃疾風斬をまともに受けたタナトス級はもがく、
だが・・即座に反撃!猛烈な火炎魔法を乱射し一旦距離を置く、
しかし・・比叡の重力と龍閃疾風斬の威力で敵の剣は折れていた。
「どうした?お前の力はこの程度なのか?」
上から目線で睨むカオス、これを聞いたタナトス級は猛烈に怒る!
ここでタナトス級は暴挙に出る!巨大な爆裂魔法を展開し範囲を広げる!
「お前ら全員吹き飛ばしてくれるわ~~~!!」
タナトス級は爆裂魔法を展開、他のメンバーは急ぎ結界を張り身を守る、
どんどん膨らむ爆裂魔法、艦が近くにあれば魔法増幅弾が使えるのだが・・
だが艦は近くにはいない・・カオスは収納魔法からある弾をとり出す!
「やれやれ・・こいつを用意して正解だったようだな」
それは戦艦武蔵の魔法増幅弾、一発だけカオスが収納していたのだ、
というのも・・先般エリーナの質問を聞いていたカオスが閃いていた、
収納魔法に危険物を収納すると展開時接触爆発の危険がある。
だが1発だけなら・・他が無いのでその危険はない!
カオスは天翔撃烈斬の準備、その際魔法増幅弾も一緒に放つようだ、
もうすぐ爆裂魔法が爆発・・その前にカオスが技を放つ!
「 天翔撃烈斬 & 魔法増幅弾!」
強烈な光と増幅弾が爆裂魔法に放たれる!そして衝突!
武蔵の主砲弾が魔法増幅弾を爆発させ・・魔法は膨らみ大爆発!
ズガガガガガガガガガガガ~~~~~~~~~ン!!!!!!!!
ギャアアアアアアアアアアアア~~~!!
タナトス級は・・
自身の魔法と天翔撃烈斬・魔法増幅弾の衝撃をまともに受ける、
その威力はすざましく・・3つの衝撃を受けたタナトス級は消滅、
煙が晴れた頃・・そこには勝者のカオスだけが浮いていた。
これを見ていた別のタナトス級が・・猛烈に怒る!
「この下等生物が~~今度は私が相手してやるわ~~!」
別のタナトス級が剣を抜きカオスに迫る、カオスは睨んで迎撃態勢・・
キィ~~~~~~~ン!!!
その剣を受け止めたのは・・スノードラゴンのサユミだった!
「カオスさんお疲れ様です!このタナトス級は私が相手します」
これに対してカオスは・・
「ああ任せるよ、だが油断するな、こいつらは相当手ごわいぞ」
サユミは・・
「わかりました!お任せください!」
満面の笑顔の後に・・タナトス級を睨む!
「では・・お相手しますね!」
顔は笑顔だが・・
・・・
眼だけは野生の眼をしていた。