戦艦長門・陸奥の新艦長と新鋭機
ルーム王国の会議室に呼ばれた俺アレクサンドと相棒アイザック、
俺たちはルーム王国に仕える軍人で国のために魔物と戦ってきた。
だが・・
魔物たちは強大でほとんど歯が立たず鍾乳洞に籠るしかなかった、
国王が苦肉の策とはいえ異世界人を召喚してくれたおかげで命拾いした、
ガルーダから国を救ってくれた彼らには本当に感謝してる。
先般の会議で俺達を戦力として必要だと言ってくれたことに感激してる、
彼らの為ならこの身捧げても惜しくない、存分に使ってほしいものだ、
彼らの艦の片隅でいいから戦いの場を与えてもらいたい。
そう気合い入れて・・
俺たちは会議室に入る、そこにはコウさんと彼の祖父木人形がいた。
「忙しい中呼び出してすまないね」
「いえ、お気になさらずに、呼んで頂いて光栄です」
「堅苦しい言葉は無しにしてくれ、敬語も必要ないよ」
「わかりました、それで俺たちを呼んだ訳は?」
「君たちに戦艦長門と陸奥の艦長を頼みたい」
・・・
はい?
「どういうことですか?」
「聞いての通りだよ、君たちに長門と陸奥の艦長を頼みたい、
私たちの世界から召喚した軍艦が半分ほど改造が完了したんだ、
今後は東や南からも敵が来るだろう、戦力の分散が必要なんだ」
「知っての通り各艦には最低3人の人間が乗艦する必要がある、
それに加え戦場が拡大すると俺達だけだと目が届かないこともある、
島の状況を知り軍事にも関わる君たちが適材と判断したんだ」
戦艦長門と陸奥の詳細は聞いていた、大和武蔵が出来る前の旗艦だ、
この2隻は長く艦隊の象徴で国民から親しまれ愛された艦らしい、
その様な栄光の艦に俺たち末端が艦長に?冗談だろ?
「驚いたようだね、だがルーム王国の海の守りをお願いしたい、
君たちには長門・陸奥に乗ってもらい他の艦の指揮をしてもらう、
具体的には島周辺の警備と敵対する魔物への威嚇・攻撃・駆逐だ」
俺たちにできるだろうか・・
「もちろん訓練は受けてもらう、しっかり教えるから安心したまえ」
「わかりました!お受けします」
俺アレクサンドが長門・アイザックが陸奥の新艦長となり訓練を受ける、
俺達は元の艦長だった木人形から艦の詳細を聞きながら訓練に励んだ、
訓練は厳しかったが原理をこまめに説明してくれたので理解もできた。
その頃・・
島の反対側ではアメリカ空母ヨークタウンとレキシントンがいた、
どちらも大幅に姿を変え見た目は最新鋭の空母のようだった、
ホーネットはまだ調整が必要らしくこの場にはいなかった。
どちらもまだ武装は無く矢矧・酒匂・島風・雪風が周辺護衛する、
その甲板には試作機2種類それぞれ3機が発進準備をしていた、
1つの姿はF5とA4スカイホークを足して2で割ったようだ」
「レディ(発進準備)」
「各整備員はシェルターに入れ!」
「カタパルト準備完了」
「計器類確認・オールグリーン!」
なぜかトッ●ガンの曲が流れ戦闘機がゆっくり移動する。
戦闘機に乗るアメリカ兵木人形が親指をたてOKの合図を送る。
「Good・Luck!」
「GO!」
曲に合わせカタパルトに乗った試作機が飛び出し離陸した!
試作機は加速し上空旋回・低空飛行・高速巡航を繰り返す、
他の機体も全機発進して飛行テスト、特に問題は出なかった。
続いての試作機が準備する、こちらはF14とF15が見本、
2つを足して2で割ったようなデザイン、2人乗りのようだ、
こちらも全機発進して飛行テスト、特に問題は出なかった。
「成功だ~~~!」
アメリカ兵木人形は抱き合って喜びを爆発させる!
・・・
矢矧等に乗って視察してた日本の航空機担当木人形たちが悔しがる。
自分達も新鋭機の開発をさせてほしいと俺コウに懇願してきた。
・・・
「今は仲間なんだから教えてもらったら?」
自分達で開発しないと意味が無いと言って譲らない。
・・・
収まりそうにないので許可した。
・・・
別の視線が俺を襲う。
上空を護衛・・というか見物に来ていたガルーダとグリフォンたち、
余程戦闘機の発進がカッコ良かったのか自分達も発進したいと言う。
・・・
あんたら自分で離陸できるでしょ?
勢いとスピードは大事だと言われた。
こちらも収まりそうにないのでホーネットのカタパルトを改造、
グリフォンとガルーダの足に合わせた専用のカタパルトを造る、
ホーネットを出港させ洋上でテストを兼ねた訓練を行う。
「レディ(発進準備)」
「各整備員はシェルターに入れ!」
「カタパルト準備完了」
曲も流せと言うので同じようにBGMを流す。
「ガルーダとグリフォンの顔色確認・全員OK!」
ガルーダとグリフォンが目を光らせ羽根を上げOKの合図を送る。
「Good・Luck!」
「GO!」
カタパルトに乗り次々と離陸するガルーダとグリフォンたち、
しばらく旋回したら空母に戻り順番に並び何度も離陸している。
・・・
この訓練意味あるのかな?
・・・
ホーネットはジェットコースターじゃないぞ!
喜ぶガルーダたちとは裏腹に・・
ヘトヘトになってたアメリカ整備兵木人形たちだった。




