1400万の敵と気の遠くなる長い戦いの始まり
神族のアフロディーテから聞いていた4か所の出没場所から・・、
ほぼ言葉通りの場所にブラックホー・・いやいや破壊神の転移魔法、
空間に黒く巨大な穴が空き・・そこから魔物が無数に出てきた。
ここで俺達の頭に・・アフロディーテの声が響く!
「みんなよく聞きなさい!敵は私の予想以上の規模で襲来したわ、
ざっと見積もって破壊神6人、神級クラス10人、聖級は50人、
それと特級以下が無数にいるわ!全員気を引き締めて戦いなさい!」
ここでクリスティーナがアフロディーテに質問する。
「敵は・・全部でどの位いるのですか?」
「大雑把だけど・・1400万と言ったところね」
せ・・1400万だと・・・???
想像以上の数字に・・皆は内心極度に驚いていた。
「破壊神は宇宙にいるから・・こいつらは私達が食い止めるわ!
あなた達は中に入った奴らを片付けて!遠慮はいらないわ!」
ここでアフロディーテの声は途絶える、戦闘に入ったようだ、
大方の予想通りの位置に敵が現れた、艦隊は戦闘態勢に入る。
俺達も戦闘準備・・
「い?イ・・イヤアアアアアアアアアア!!!」
いきなりレーダー監視官のお姉さまが大声で叫ぶ!
「なんだ?いきなり大声を出して?」
「あっ・・あああ・・・」
監視官のお姉さまは震えながら画面を指さす・・
「えっ?・・あ・・あああ・・」
俺達全員がモニター画面を見て・・目を疑った。
そこには・・・
無数の魔物達が人間・・
この世界ではない別の世界の人間が・・
無残な姿となり食べられている、その中には子供達も大勢いた、
既に絶命しているが・・恐怖の表情のまま息絶えていた、
魔物達は容赦なく食べる、他にも大人・・親らしき者もいた。
これから見るに・・敵は生体エネルギーを破壊神に貢いだ後・・
その抜け殻・・息絶えた人間等は魔物の餌にされるのは間違いない。
・・・
俺達は全員・・さすがに子供にはこの光景は見せられない、
すぐに画面を切り替え子供達には人気のアニメを順次放送、
子供達はシェルターの中で・・笑顔でアニメを見ていた。
・・・
戦闘員はみな無言だが・・
・・・
その心中は・・猛烈な怒りの炎が込み上げていた。
・・・
そうして・・俺が静かに総命令を下す!
「こいつらは・・完全なる敵だ!全軍容赦なく蹴散らせ!」
「了解・・叩き潰します!」
すぐさま各地の指揮官が総攻撃の指示を出す!
「第1・第8艦隊攻撃用意!イージスミサイル発射準備!」
「第2・6艦隊出港!イージスミサイル発射後南に向かう!」
「第3・4・5合同艦隊・・全艦イージスミサイル発射準備!」
「第9・10艦隊出撃!イージスミサイル発射後全速前進!」
そして俺達第7艦隊は・・
「このまま潜航体制のまま待機、第2・6艦隊と連携し挟み撃ちにする」
「了解!待機します」
戦艦大和・武蔵・紀伊・モンタナ・そして航空母艦信濃は・・
・・・
なんと海底にいた、この5隻は巨大な空気玉の中に包まれ海の中にいる、
この空気玉は以前クラーケンが初級エニウェア達の救助の際使ったものだ、
これを巨大化し各艦を包む、4つの錨を海底に放ち垂直に潜航していた。
錨を4つにしたのは体勢を整える為、ある程度はクラーケンがサポート、
だが艦が巨大なため錨を4方向に放ちバランスを取っていた。
ちなみに海底に潜む理由は奇襲の為、海底では千里眼等は効果が無い、
奇襲や隠密行動には最適な隠れ場所なので敵に察知される心配は全くない、
今第7艦隊は南の大陸の近くの深い海底で息を潜めている。
まずは第7以外の艦隊がイージスミサイルで敵の中枢を狙う、
敵は他の艦隊方向に向かったら浮上、挟み撃ちにして混乱を誘う、
特に・・敵の指揮官クラスは後方にいるはず、これを俺達が叩く。
第7艦隊の旗艦大和にはカラミティ・リリス・リリトも乗艦している、
この3人は敵の中枢を攻撃した後漆黒の大陸に戻り仲間をサポートする、
既にカラミティは聖級最高ランクの強さとなりエニウェア最強の存在となる。
そのカラミティは・・俺に質問してきた。
「総攻撃の後・・俺達は一度漆黒の大陸に戻ればいいんだな?」
「ああそうだ、首領たちも気になるからな、おそらく敵は・・
俺達の指揮系統を攻撃してくるだろう、当然首領たちも狙われる、
君達にはそいつらを駆逐してもらいたい」
「それはいいんだが・・3人だと心細いのだが・・」
「欲しい戦力があるのか?」
「ああ信濃の艦載機半分を護衛としてほしい、もう一つ・・
君たちが持つ聖剣・・あれも俺達に譲ってほしい」
「わかった、信濃にそう伝えよう、それと聖剣なんだが・・」
「どうかしたのか?」
「君達専用のと誰でも使える量産タイプ・・どっちがいい?」
「意地悪な質問するな・・」
「君も俺のコレクション取っただろ?せめてものお返しだよ!」
ク・・ワハハハハハハハハ!!!!!!!
俺達は大笑い、ちなみにカラミティが便乗して俺から取った品は・・
なぜかぬいぐるみ系統が多かった、パンダ・キリン・象・ライオン、
特に柴犬が超お気に入りでペンダントなど各種俺から取っている。
これを見たリリスとリリト、欲しいとせがむがカラミティは却下、
仕方ないので俺が代わりの品・・ウサギなどを渡し2人は上機嫌、
お礼にと2人は俺のホッペにキス、カラミティは少し機嫌が悪かった。
「聖剣だが・・君にはこれを託したい!」
その聖剣は・・
真っ黒な妖気を纏う2m位の巨大な聖剣だ。「
その名は・・
「龍剣ブラックカラミティソード!」
俺がカラミティをイメージし・・巨大な力で敵を粉砕する剣にした、
彼は一見細いが・・力はものすごいので斬撃に加え打撃攻撃も可とした、
誇り高いエニウェアの次期首領・・彼専用武器として開発した品だ。
「こ・・これはすざましいな・・」
カラミティが驚く、ちなみに伸縮可能で1~2mの長さに調整できる、
本人がこの長さでと念じれば聖剣は反応しその大きさに変化する、
これは洞窟など空間が限られた場所で使うための処置だ。
「ありがとう、大事に使わせてもらうよ!」
彼が握手を求めたので・・俺はそれに応じた。
「ねえねえ私達のは~~?」
いい雰囲気だったのに美女2人が割り込む、彼女達にはこれを渡す。
「龍剣ブラックローズソード!」
この2人は美女だが・・どこか棘がある怖さがあるのでこの名前にした、
俺達の世界にある薔薇・・ローズには黒いのがあるのでそこから引用、
薔薇のイラストを見せたらすごく気に入りまた俺のホッペにキスしてくれた。
カラミティは・・また不機嫌となる。
ここで管制官が俺に報告してくる。
「出てきた敵部隊ですが・・どうやらここ南の大陸奥が本隊のようですね」
「どうしてだ?」
管制官はプリントアウトした航空写真を俺に見せる。
「明らかに数が違います、他の3か所はそれぞれ約300未満ですが・・
ここに関しては約500万と倍近くいます、おそらくですが・・
幹部達も大半はここの後方にいるかと思います」
確かにそうかもしれない、ここ南の大陸奥から出ている敵は異常な数だ、
特に魔物が密集している場所が数多い、おそらく幹部を守っているのだろう、
だが・・ある意味チャンスと言える、ここを狙えば幹部も一掃できる。
「敵は動いているのか?」
「今のところ静観ですね、もう少し近づかないと一斉攻撃は無理です」
俺達は・・最初の攻撃は各地同時に行うと決めている、それには理由がある、
例えば東の大陸から攻撃を始めると他の地域の敵が察知し分散するだろう、
そうなると各地で白兵戦となるので犠牲者が増える可能性が大だからだ。
各艦隊は射程距離まで移動の最中、もう少し近づかないと効果が薄い、
時間にして約20分後だが・・この間に分散されると後々苦しくなる、
どの出没地点も沖合いの海なので地上からの攻撃は遠く届かないからだ。
そのためカラミティは漆黒の大陸の首領に電話、攻撃は控えるよう要望、
まずは艦隊のイージスミサイルで攻撃するから静観するよう言っている、
首領も了承し配下の魔物達を遠ざける、これが功を奏した。
敵への刺激を避けたことで・・
敵は様子見の為そこから動かなかった。
20分後・・・
各艦隊は所定の地点に到着!ちなみに第7艦隊も予定地点に到着、
海底でも進むことは出来るが最高速度は約5ノット(約10km)
錨を動物の足のように操作しながらゆっくり進むことが出来る。
そうして・・
「各艦イージスミサイル発射準備!敵の密集地帯を狙う!」
グィ~~~~~ン・ガチャチャチャチャ・・・
各艦のイージスミサイル発射口が一斉に開き・・
「発射5秒前!4・3・2・1・・発射!!!!」
ズシュ~~~~~~~~~~~~~!!!!!
第7艦隊を除く全艦隊から・・
300発を超えるイージスミサイルが一斉発射された。