連合艦隊の総攻撃と焦りを隠せないフレイとフレイア
ブラックホールから出てきた魔物達は旋回を止めこちらに向かう、
一部は漆黒の大陸に向けて2手に分かれるが大半は俺達の方だ、
およそ80万がこちらに、残りがエニウェア討伐のようだ。
俺達はレーダーで魔物の動きを把握、中心に魔物が密集している、
おそらく例の2人が魔物達を集め命令を出している最中なんだろう・・
だがこれはチャンスだ!密集しているのなら殲滅も容易だ。
そして旗艦武蔵の艦長エリーナが号令!
「各艦イージスミサイルで敵の密集地帯を攻撃!殲滅させます!」
俺達は頷く、すぐさま各艦の艦長がイージスミサイルの発射を指示、
レールガンを向けつつも・・まずはイージスミサイルで攻撃する、
例の一部の天聖族は・・聖域の中でモニターを見て静観していた。
「イージスミサイル発射準備!魔法拡散弾を装填せよ!」
ガシャシャシャシャシャ!!!
各艦のイージスミサイル発射口が開く、これは全艦共通だ、
数の違いはあるにせよ全艦イージスミサイルを発射できる、
狙うは中心部にいる密集地帯、ここにピンポイントで打ち込む!
ちなみにこのイージスミサイルには新たに魔法拡散弾を開発、装備している、
これは火炎・冷気・雷・風・爆烈等の魔法を封印、爆発すると展開される、
異なる魔法を組み合わせ大爆発を起こし敵を吹き飛ばす為の新型ミサイルだ。
「全艦発射準備完了しました!」
「航空隊に連絡!攻撃地点に近づくなと伝えよ!」
「了解!」
「全戦闘機回避しました!」
「発射10秒前!10・・5・4・3・2・1・0!」
「イージスミサイル発射!!!!!!!!」
ズシュー~~~~~ン・・・・!!!!!!!!!!!!!
全艦のイージスミサイルが一斉発射!200を超える数が飛んでいく、
一度雲の上を突き抜け落下!密集地帯にミサイルの雨が降り注いだ!
キィィィィィィィ~~~~ン!
「イージスミサイル着弾!爆発します!」
ズガガガガガガガガガ~~~~ン!!!!
ギャアアアアアアアアア!!!!
密集していた約50万の魔物の頭上でミサイルが次々と大爆発!
魔法拡散弾は辺り一面の魔物を次々と吹き飛ばし消滅させた、
核爆弾に匹敵するこれらのミサイルは魔物の6割を吹き飛ばした。
これには謎の2人も・・
天聖族全員も驚いていた。
「う・・嘘だろう?敵の半分近くが一気に吹っ飛んだぞ?」
「ま・・マジか?あの威力は天聖族の攻撃よりはるかに上だぞ?」
俺達を格下と見ていた天聖族達が驚く、だがこれはまだ序の口、
次々と飛んでくる魔物の群れ、次はレールガンの出番だ!
「レールガン発射準備、各艦左右の砲を活用し限界まで連射せよ!」
「了解!各艦旋回モードに入ります!」
各艦縦並びとなり巡航、途中大きく旋回する、これには訳がある、
例えるなら陸上トラックを走るように艦が動き大きく間隔を開ける、
前の艦がレールガンを撃ち後方がその合間からレールガンを撃つ!
こうすることでレールガンを一斉発射、艦は撃った後後方に旋回、
次に艦の反対側に装備してあるレールガンを発射!これを繰り返す、
左右のレールガンをフル活用して隙間なく敵に撃ち込むためだ。
「各艦レールガン一斉射撃開始!」
「撃ち方~~はじめ!」
ズシュ~~~~~~~~~~ン!!!!!!!!!!!!
ギャア~~~~~~~~~~!
グェエエエエエエエエエ・・・
隙間なく・・超音速で飛んでくるレールガンに次々貫かれる魔物達、
一発の弾で10体もの魔物を貫き・・魔物は次々と堕ちて息絶える、
200km近く離れた所から魔物を撃ち落とされる謎の2人は驚愕!
「う・・嘘でしょ?敵は全然見えていなのに・・」
「あ・・あいつら空から見てる!それで魔物達を撃ってるんだ」
確かに俺達は人工衛星から魔物達を見ている、だがそれだけではない、
各艦の高性能レーダーによって動きを把握、この2人はそれを知らない。
「で・・でも3割以上一気に減ったのよ、ど・・どうするの?」
「まずはあいつらを倒そう、全魔物をあっちに飛ばせば勝てるよ、
こっちはまだ70万近くいる、数で圧倒するんだよ!」
「なるほどね、そうしましょう」
例の2人・・
言いにくいな・・
俺はこの2人に仮の名前をつけることにした!よく見ると・・
1人は髪が赤っぽくもう一人は髪が青っぽい、それ以外はほぼそっくり、
双子と見たので・・俺は赤の方をフレイ、青をフレイアと名付けた。
・・・
確かフレイは男性だったはず・・画像で見る謎の2人は女性っぽい。
・・・
深く考えるのはやめることにした。
フレイとフレイアは焦りを隠せない、まずは俺達を殲滅させる気だ、
主力のほとんどが俺達に向かって飛んでくる、そこでデーヴィドが叫ぶ!
「戦闘機隊は群れの左に周れ!艦砲射撃後に残る敵を攻撃し殲滅しろ!」
それと・・
「至急カラミティに連絡!艦砲射撃後群れの右側を攻めろと伝えろ!」
皆は頷きその指示に従う、レイナは急ぎカラミティに連絡、彼も了承した、
全艦旋回を止め各主砲を群れの中心に向け発射体制に入る。
「主砲角度調整!」
「火炎・冷気・雷・風・爆烈魔法弾装填完了!」
「第1、第2、第3、第4主砲発射準備完了!」
「各副砲・・上級・特級魔法発射準備完了!」
「敵の群れ・・射程距離までおよそ5分で到達!」
敵の数が多いので駆逐艦の主副砲が届く距離・・約30km、
ここまで敵を引きつけ全艦の艦砲射撃で一斉に吹き飛ばす、
航空母艦は少し離れレールガンと機銃で後方から支援する。
「敵の群れ射程距離まであと1分」
魔物の群れは一目散に飛んでくる、どうやら感情は無いみたいだ、
ただフレイとフレイアの命に従うだけの魔物らしい、なら遠慮は不要、
驚異は無い方がいい、俺達に魔物への配慮は消えた。
そして・・
「魔物の群れが射程圏内に入りました!」
これを聞いた各艦の船長が叫ぶ!
「全主副砲発射!魔物を吹き飛ばせ!」
「撃ち方~~はじめ!」
ズガガガガ~~~~~ン!!!!!!
キィィィィィィ~~~ン!!!!!!
ズシュ~~~~~~ン!!!!!!!
全艦隊の主副砲が一斉に火を放つ!辺りには光の球が無数に輝く!
次の瞬間・・魔物達に向かって飛んでいた砲弾や魔法弾が着弾する!
ドガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!
・・・
ドッガ~~~~~ン!!!!!!!!!!!!!
まるで水爆が複数爆破したかのように辺り一面が猛烈に揺れる、
その衝撃はしばらく続き・・煙が晴れた頃には・・
約20万の魔物達が消滅していた!
「全艦第2弾発射!魔物を吹き飛ばせ!」
ズガガガガ~~~~~ン!!!!!!
キィィィィィィ~~~ン!!!!!!
ズシュ~~~~~~ン!!!!!!!
・・・
ドガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!
・・・
ドッガ~~~~~ン!!!!!!!!!!!!!
第2弾が着弾、先ほどと同じように大爆発を起こし魔物達は消滅、
この攻撃で40万近い魔物達が消滅、放心状態のフレイとフレイア、
そして俺が号令!戦闘機隊に攻撃命令を下した!
「全戦闘機攻撃開始!一匹残らず敵を蹴散らせ!」
「了解!攻撃に入ります!」
フル装備の轟雷が動きだし一斉射撃、無数のミサイルが魔物達を襲う!
ミサイルは次々と魔物を撃ち落とす、そして12天聖が動きだず!
「メガファイア~~~!」
12天聖が一斉に巨大な火球を放つ!次々と焼かれていく魔物達、
さらに天使族がライフル・ランチャーで分散した魔物達を叩き落とす、
そして戦闘機隊が残りを機銃で攻撃、魔物を次々と落としていく。
さらにエニウェアも参戦!猛烈なブレスを吐き次々と魔物は焼かれた、
三方から攻撃され次々と魔物を失うフレイとフレイア、すると・・
「ちくしょう!こうなればみんな道連れにしてやる~~!」
フレイアがヤケクソになり各地の都市部に向かえと魔物に命令する、
約3万の魔物がそれぞれの地に分散して飛んでいった。
だが・・
これを予測していた俺達は・・
ルーム国はじめ各地の防衛は抜かりはない、猛烈な対空砲火で応戦、
住民たちも機関銃で応戦、都市部の侵入は許したがすぐに蹴散らした、
各地の被害者は0、店などが燃やされたがすぐに復旧した。
この場には・・5万を切る数の魔物とフレイとフレイアが空に浮かぶ、
三方から囲まれ逃げ道を塞がれた、その間にも俺達に落とされる魔物、
絶体絶命に追い込まれたフレイは・・悪あがき。
「お・・お前たちこれが見えないのか?今すぐ攻撃をやめろ!」
2つの魔法の玉を展開、その中には瀕死のリリスとリリトがいた。
それを見た俺達は攻撃を一旦中止、だが魔物はもう1万を切っていた、
フレイとフレイアは魔物達を集め自分達を守らせる、そしてスマホを操作、
レイナのスマホの着信音が鳴り・・レイナはスピーカーモードにして通話。
「あらどうしたの?私達を殺すんじゃなかったの?」
「こ・・こいつらを殺されたくなければ言う事を聞け!」
「あらあら・・まあいいわ、話は聞いてあげる、だけど・・
もし2人を殺したらあなた達を八つ裂きにするわ!覚悟しなさい!」
猛烈に怒るレイナの迫力に押されたのか・・フレイとフレイアは冷や汗、
だがすぐに落ち着き・・
「け・・決闘・・お前たちに決闘を申し込む!」
「えっ?それはあなた達と私達の代表が戦うと言うことかしら?」
「そ・・そうだ!お前たちの代表2人を出せ!勝てばこいつらを返す」
苦し紛れの決闘申し込みにレイナの返事は・・
「いいわよ!私達の代表を用意するわ!しばらく待ちなさい!」
この言葉で安堵したのか・・フレイとフレイアは落ち着きを取り戻す。
「ふふふ・・一対一なら負けないわ!」
「そうね・・・八つ裂きにしてやるわ!」
対する俺達の代表は・・
「俺が出る!俺に任せてください!」
「なに言ってるのよ!ここは私の出番よ!」
「あなた達落ち着きなさい!ここは私が一肌脱ぐわ!」
代表選びに・・
揉めに揉めていた。