無気味な2人と航空母艦艦載機の出撃
俺達は急ぎルーム国城にあるレーダー施設に向かった、
100万の数の敵らしきものが出現したことを確かめるためだ、
すぐさま人工衛星を使いモニターが南の大陸の奥を映し出したが・・
・・・
画像を見て・・めちゃ気分が悪くなった。
画像にはカラスの巨大版やサラマンダーのゾンビ等黒系の魔物、
さらに翼のあるトカゲや蛇の魔物等気味の悪い魔物がうじゃうじゃいる、
これらがブラックホールのような穴からどんどん湧き出ていた。
急ぎレイナ達も駆け付ける、画像を見て驚きを隠せない、
さらに天聖族や天使族も訓練を中止、近くのモニターで様子を見る、
俺は緊急警報を発令!各地に警報音が鳴り響く。
「全員戦闘態勢!非戦闘員は直ちに食料をシェルターに運ぶんだ!」
全ての店は即閉店、皆は武器を持ちそれぞれ各部署に異動した、
寝ていた者もすぐに置き軍服に着替える、各空港はスクランブル体制、
軍艦は大至急出港準備!俺は急ぎ大和が待つ軍港に向かった。
各大陸は魔物の迎撃態勢!東の大陸から第8艦隊が急ぎ出港した、
輸送重巡、軽巡、駆逐艦は各港の沖合に出て迎撃態勢に入る、
高速鉄道は最寄りの駅で緊急停車、食糧を急ぎシェルターに隠す。
現時点魔物達はこちらに来る気配は無さそうだが・・
近くには漆黒の大陸がありエニウェア達も只ならぬ気配に気づいていた、
すぐさまドラゴン姿に戻り戦闘態勢、いつでも出れるよう備えてる、
そんな矢先・・カラミティがレイナに緊急連絡をしてきた。
「おい気づいてるか?半端ない数の魔物達が召喚されている」
「ええこちらも確認したわ、全戦闘員準備中よ!」
「おそらく奴らは近い俺達を攻撃するだろう、援護を頼む!」
「わかっているわ、でもすぐは無理よ、今は魔物を刺激しないで!」
「ああわかった、頼りにしているよ!」
通信はここで切れ・・レイナが各艦隊に出港命令を出す!
「全艦隊出港!南の大陸に向かうわよ!」
第1艦隊から第7艦隊が全艦集まり出港!旗艦は戦艦武蔵となる、
まず全艦隊は第8艦隊の到着を待ち合流したら南の大陸に向かう、
現時点魔物は増えてはいるが動いてはいない。
俺達は画像を見ながら様子見、するとブラックホールが閉じていく、
110万に膨れ上がった謎の魔物達は密集してその場を旋回している、
どうやらボスらしき存在がいて・・それの命令に従っているようだ。
現在第8艦隊は全速でこちらに向かっている、明日には着くそうだ、
俺は急ぎ輸送重巡5隻に第8艦隊用の補給物資を用意させた。
俺達がいる位置から謎の魔物達との距離は約1000km、
漆黒の大陸からは約600km、どちらに飛んでくるか分からない、
もしボスがいた場合分散してどちらも攻めてくることも想定できる。
乗組員には急ぎ食事を取らせシャワーや仮眠等を指示、休ませている、
天聖族や天使族達もそれに従い汗を落す、仮眠後全員が大和に来た、
そして俺を連れて武蔵に移動、カオスやレイナ達も集まった。
そして作戦会議、まずはモニターで魔物達を確認、動いてはいない、
偵察を出そうかという案が出たが危険すぎるので俺が中止させた、
まだ相手がどんな動きをするのか予想出来ないので様子見とした。
翌日・・
第8艦隊が合流、急ぎ補給を行い輸送重巡をルーム国に戻らせた、
モニターには相変わらず魔物達が旋回している、どうする気なんだ?
俺達が疑問を抱いていると・・モニターに何やら人影が映る。
「えっ?あれ人間じゃない?」
「それも2人いるようね」
「ええそうね、でもなにか不気味だわ!」
「魔物が襲わない所を見ると・・おそらくボスに間違いないわ」
この時謎の2人が人工衛星に気づいたようで・・
こちらに手を振っている?
すると何やら手に持ち操作、あれはまさか・・
なぜかレイナのスマホが着信、この番号は・・リリス?
だがモニターに映っている人間は・・どう見ても別人だ、
もう一人もスマホを持っているようだ、急ぎレイナが応答する。
「もしもし・・聞こえてる?ウフフフフフ・・」
「誰よあなた?なぜリリスのスマホを持っているのよ?」
「えっ?このドラゴンリリスと言うの?へぇ~そうなんだ~、
まあ名前はどうでもいいけどね、弱いくせに偉そうに刃向うのよ、
だからお仕置きしちゃった!いい気味だわ!」
もう一人が2人を抱えて足元に投げる、そこには瀕死のリリス、
その横にはリリトが瀕死の状態、謎の2人はリリスを踏みつける。
どうやらリリスとリリトは俺達との貿易荷物を運ぶ途中襲われたらしい、
彼女達は決して弱くはないが・・全く歯が立たずに捕らえられたようだ、
謎の2人は・・状況からして特級以上の強さは間違いないようだ。
「ねえ聞いてる?このドラゴン達私達に無礼を働いたのよ!だからさ~~、
このまま食べちゃってもいいかな?あたい達お腹空いてるの」
すぐさまレイナが怒りながら返事!
「やめなさい!彼女達に何かしたらタダじゃ済まさないわよ!」
「へぇ~~私達に刃向う気なの?まあそれもいいけどね・・
それなら先にあなた達を食べちゃおうかな~~魔物もお腹空いてるし」
「それは・・宣戦布告と受け止めてもいいの?」
「あたいらはその気だけどね、喧嘩なら喜んで買うよ?」
「なるほどね、なら戦うまでよ!」
「へえ~~あたいらと戦う気なの?まあいいけどね・・」
「とにかく!リリスとリリトにこれ以上手を出したら許さない!
死にたくなかったら2人に手を出さない事ね・・」
「なるほどね、ならこの2人を取りに来る?」
「もちろんよ!覚悟しておきなさい!」
「あはは・・わかったよ!・・おまえ殺してやるよ!」
通信はここで切れ・・辺りを煙が覆い何も見えなくなった、
レイナは俺達を見る、俺達は頷き即座に動く!
「謎の魔物達は敵と判明!全艦緊急戦闘配置!」
全艦隊は戦闘態勢、ちなみに第8艦隊もレールガンは全隻備えている、
定期便にレールガンの試作品を送りそれを技術者スライムが大量生産、
第8艦隊に加え各基地や輸送重巡等にも備えている。
「全艦隊攻撃用意!」
各艦が動き南の大陸に向けレールガンを向ける、空母や駆逐艦も向ける、
レールガンの射程距離は全艦同じの為空母なども艦砲射撃に参加できる、
すると人工衛星の画像が戻る、魔物達はどんどんこっちに飛んでくる。
どうやら俺達に照準を向けたようだ、俺はすぐに命を出す!
「全戦闘機出撃!未知の魔物を駆逐しリリスとリリトを救出せよ!」
「了解!!!!!!!!!!!!!」
各空母から戦闘機隊が次々発艦!ルーム飛行場からも轟雷が出撃した!
キィィィィィィ~~~ン シュ~~~~~~~~~ン!!!!!!
フル装備の轟雷が次々離陸!ミサイルを満載してこちらに飛んできた、
空母ホーネット・レキシントン・ヨークタウン、鳳翔・龍驤・雲龍、
千歳・千代田、天城・葛城の轟雷と橘隼、他の戦闘機も次々と離陸した。
轟雷をすぐさま橘隼が護衛、約500機が編隊を組み南の大陸に向かった!
他の空母艦載機も離陸、旗艦武蔵に次々と報告が入ってくる。
「信濃艦載機ブルーシャーク隊全機出撃しました!」
「こちら瑞鶴と翔鶴!全戦闘機離陸完了!」
「こちら蒼龍と飛龍!こちらも全戦闘機離陸完了!」
「こちら大鳳と瑞鳳、こちらも全戦闘機離陸完了!」
「こちら赤城と加賀!現在離陸中!あと5分で全機離陸できます」
「こちら伊吹と阿蘇!こちらも戦闘機全機離陸しました」
空母各艦から離陸完了の報告が来た、俺達の上空には艦載機の群れ、
約1000機の艦載機が上空を飛ぶ、これには天聖族達も驚きを隠せない。
「天使族14天王出撃します!」
アリエノール達が信濃の甲板に並び整列、ブルーシャーク隊が反転、
天使族全員が一瞬屈み大ジャンプ、その下に戦闘機が飛んできた、
天使族は戦闘機に着地、乗せていたライフル・ランチャーを手に取る。
14天王に続けとばかり他の天使族も次々離陸、戦闘機の上に着地した、
そしてライフル・ランチャーを構え南の大陸に向かって飛んでいった、
これを見た天聖族達は・・
「なるほど・・そういう事ですか」
天使族が魔力体力の消耗を最小限にするため戦闘機を活用していると理解、
すぐさまリィブラ達が俺に戦闘機の活用を志願、俺は了承し戦闘機隊に指示、
戦闘機隊は急ぎ天聖族を乗せて南の大陸に向かって飛んでいった。
その中に・・
「ヘミニ大丈夫か?機体から落ちるなよ!」
「ええ大丈夫よ、頼りにしているわ、あ・な・た!」
「・・えへへ・照れるな・・」
ヘミニとマテオが照れながら南の大陸に向かって飛んでいった。
「全艦イージスミサイル・レールガン発射用意!」
100万を超える魔物達が・・
レールガンの射程距離内に近づいてきた。




