圧倒するカプリコルニォと翻弄されるアリエノール
今年一年ご愛読ありがとうございました。
来年も引き続きご愛読の程よろしくお願い致します。
カプリコルニォは笑いながらアリエノールの次の攻撃を待つ、
自分の疾風飛翔剣が鏡のように跳ね返ってくる状況なので・・
アリエノールは八方塞がり・・背中のホーリーがある案を出す!
「アリエノール・・こういうのはどうかしら?」
・・・
「そうね、それはいい案だと思うわ」
「あたしも賛成だよ!あいつに一泡吹かせてやろうぜ!」
「そうね、天使族の意地を見せましょう!」
ホーリーエンジェルの案に頷くアリエノールとリファイア、
対するカプリコルニォは1人に戻りほとんど動いていない、
このカプリコルニォはカウンター攻撃が得意なようだ。
反面・・
こちらから攻撃しないと相手は真似できないはず、そこで・・
「 風の竜巻(ウィンドトルネード!)」
ホーリーエンジェルが巨大な竜巻を発生、かなりの数を展開、
アリエノール達は分散してそれぞれ竜巻の中に入る、そして・・
「 疾風飛翔剣!!!」
3つの竜巻の中から疾風飛翔剣を展開、だが2つは幻影だ、
カプリコルニォは再び3体に分身、それぞれに疾風飛翔剣を放つ!
バシィ~~~~~~ン!!!
それぞれの閃光が衝突し爆発!辺りは煙に覆われた!
「もらった~~!」
アリエノール・・なのか?煙でよく見えないが後ろに周りこんだ、
だが剣ではなく正拳で攻撃、カプリコルニォはその拳を受け止める。
「面白い攻撃ですね、でも私には通じませんよ?」
「それはどうかな?」
「なに?」
アリエノール・・ではない、変化を解いたリファイアが笑う。
「やっぱり本物が受け止めたな、分身にはそれは出来ないからね」
リファイアが囮となり本体の気を逸らす為後ろに周りこんだ、
一瞬油断したカプリコルニォ、それは分身を倒すのには十分だった。
アリエノールとホーリーが分身を攻撃、分身は蒸発して消えた。
「もらった~~!」
「ハアアアアアア!!!!!」
あえて武器を持たず正拳だけで攻撃するアリエノールとホーリー、
下手に技を使うと真似されるので単純な攻撃で挑むアリエノール達。
「なるほど・・そう来ましたか・・」
カプリコルニォはリファイアを離そう・・リファイアがその腕を掴む、
さらに腕に抱きつき羽交い絞め、片手では2人の攻撃は防げないはず・・
「ふふ・・甘いわね」
カプリコルニォは即座に大ジャンプ、アリエノール達の攻撃は空振り、
腕を掴んだままのリファイアは急ぎ魔法攻撃・・
「遅いですよ!」
リファイアは一本背負いのように投げ飛ばされ落下、ホーリーが受け止める、
驚いた事にカプリコルニォは空気を岩のように蹴って高速移動をしている、
その姿は・・まるで崖を降りてくる山羊のように俊敏な動きだった。
「この~~~~!」
アリエノールはエンジェルソードで攻撃、だがカプリコルニォは避ける、
そして囲むように高速移動、まるで忍者の分身の術のように大勢見えていた、
これにはアリエノール達も的を絞れず闇雲に魔法攻撃で応戦。
しかし幻影のカプリコルニォには効果が無く魔法は素通りしていく・・
「お返ししますよ!」
キィィィィィィィィィ~~ン!!!!!!!!
なんと素通りした魔法が威力を増しアリエノール達に戻ってきた、
どうやらカプリコルニォは剣だけでなく魔法も弾き返せるらしい、
急ぎ大ジャンプしてその場を逃れる3人、だが上には・・
「お待ちしていました!」
カプリコルニォが待ち構えていてリファイアとホーリーに2段蹴り!
「ぎゃあ!」
「グワ!」
リファイアとホーリーは蹴りを受け地面に叩きつけられ気を失う、
するとアリエノールの光も消えた、体制を整えるアリエノールだが・・
「後ろですよ?」
いつの間にか後ろに来ていたカプリコルニォにまともに蹴りを喰らう、
アリエノールは飛ばされ場外に倒れる、急ぎ戻ろうとするが動けない、
そしてカウントダウン!5秒が過ぎアデールが右手を挙げる!
「そこまで!勝者カプリコルニォ!」
ウワアアアアアアアアアアア~~!!!!!!!
天使族最強のアリエノールが・・ほとんど何もできずに敗退していた、
アリエノールは場外で倒れ・・悔し涙を流しその場から起きれなかった、
それを見たカプリコルニォは・・リファイアとホーリーを抱きかかえる。
そしてアリエノールの傍に寝かせて・・こう一言!
「あなた達が弱いんじゃないわ、今回は私が少しだけ強かっただけ・・、
これを教訓にしなさい!取り乱さなければ私も危なかったのよ」
これを聞いたアリエノールはゆっくり起きて・・
「あ・・ありがとうございます、また戦って頂けますか?」
「もちろんよ!楽しみにしているわ!」
カプリコルニォはアリエノール達に拍手、観客に手を振り控室に戻る、
圧勝しているのに・・なぜかすぐにシャワーを浴び冷や汗を落す。
気になったリィブラが控室でカプリコルニォに尋ねる、すると・・
「や・・やっと跳ね返せたのよ、さらに連発されると危なかったわ!」
ポーカーフェイスで誤魔化していたが・・疾風飛翔剣は驚くべき威力、
カプリコルニォは何とか弾き返していたがあれ以上は防ぎきれなかった、
もしアリエノール達がさらに連発したら突破されダメージを受けていた。
それを悟られぬ為に挑発し分散させることで疾風飛翔剣の攻撃を防ぐ、
さらにアリエノール達はまだ融合して日が浅く連携も中途半端だった、
それを見逃さなかったカプリコルニォが・・今回一枚上手だった。
「でも先が楽しみね、アリエノールはまだまだ強くなれるわ」
「そうね、でもそうなったらあなたも危ないんじゃない?」
「その時に備えて私もパワーアップするわよ!」
「うふふ・・そうね」
ここでジェニー達がカプリコルニォに過激な下着を用意する、
カプリコルニォは着てみたが・・めちゃ恥ずかしくすぐ服を着る、
また撮影を逃したリィブラは・・舌を打ちばぶてていた。
その後はお決まりのエステコース、さらに美貌を増していた。
天使族の控室では・・
天使族14天王が集まり腕組み、アリエノール達も戻っている、
なぜか全員シャワーを浴びて画面に釘付け、ベアトリスを応援している、
現在0勝1分け3敗、一矢報いたいと願う気持ちが半端なかった。
「それでは第五試合に移ります!」
ビィルゴとベアトリスがピッチに現れる、ベアトリスは困った顔、
仲間が様々な手で挑んだが・・ほとんど通用せずに負けているからだ、
策がほぼ尽きて八方ふさがりの状態なので・・勝てる気がしない。
内心すごく気落ちしていたが・・
「天使族ファイト~~~~~!!!!!!!」
各種族の子供達が集まりベアトリスに声援を送る、皆笑顔だ、
天使族達は暇を見ては各地の学校に出向き魔法を教えていた、
特にベアトリスは攻撃魔法が巧みなので子供達の憧れだった。
その子供達が・・自分を励ましてくれている・・
その気持ちに応えようと・・
「バシッ!」
両手の掌でホッペを叩き・・気合い入れるベアトリスだった。
ビィルゴとベアトリスはピッチの中央に移動、説明を受ける、
その後お互いに握手、なぜかビィルゴは微笑んでいた。
「よろしくね!」
「えっ?ええ宜しくお願いします」
お互い距離を置き・・魔法展開の準備を始める。
「第五試合はじめ!」
ベアトリスとビィルゴはピッチを広範囲に走り攻撃魔法を仕掛ける、
リファイアとホーリーも援護射撃、魔法が入り乱れ爆発が絶えない、
一旦距離を置き様子見するビィルゴとベアトリス。
・・・
ビィルゴがなぜか独り言・・
「うふふ・・さらに成長してるのね、嬉しいわ!」
何に喜んでいるのかわからないが・・なぜかビィルゴは笑顔、
ベアトリスには見えないよう笑っているようだが・・なぜだろう?
まるで子供の成長を嬉しがる親のような雰囲気を出している。
?
おかしいな?
確かベアトリスとビィルゴは面識はないはずだが?
実際ベアトリスはビィルゴを見ても初対面の顔をしてたし・・
??
俺の心配を他所に・・
・・・
ビィルゴはとても嬉しそうだった。