女性通信官の怒りと生贄にされるホーリーエンジェル
天使族が魔法の玉の中でリファイア達と戦っていた時・・・
第6艦隊は訓練の為全艦出撃!旗艦長門を先頭に沖合いに出る、
その後ろに新鋭機「橘隼」を乗せた航空母艦赤城と加賀が続く、
周りを重巡三隈・利根・鈴谷、軽巡神通・夕張・能代・大淀が守る。
少し離れて戦艦陸奥、その周りを望月・吹雪・白雪・東雲が囲む、
さらに浮上した伊176型1隻が沖合いに向かって航行していく、
沖合いで待つ天聖族との実戦訓練のため各艦は現場に急ぐ。
ちなみにルーム国の警護は第1艦隊が受け持つ、ジャンケンで負けた、
どちらが先に初の天聖族との訓練を行うか揉めに揉めた、そうして・・
代表のデーヴィドとリシャールがジャンケン、リシャールの勝利となる。
各艦には新型兵器「レールガン(電磁加速砲)」を搭載している、
試作口径は12mm程と小さいがこれは駆逐艦にも乗せる前提で設計、
今回は各艦左右に2門づつ搭載して発射試験を行う。
このレールガンは天聖族に対しての切り札として搭載する予定だった、
だが彼女達が友好的で規律正しい事もあり・・あえて包み隠さず公表した、
これが天聖族クラスの敵でも通用するか実際に見てもらうためだ。
まずは新鋭機「橘隼」の実戦テスト、天聖族達が沖合いで待ち構える、
隊長タウロと特級クラスの部下3人、対する橘隼は30機で挑む、
橘隼は5機編隊で攻撃、今回はミサイルは使わず模擬弾だけで戦う。
天聖族にはペイント弾を装填したライフル・ランチャーを使ってもらう、
念の為目を保護するサングラスとイヤホン付きの通信用のスマホを渡す、
そうして各艦が所定の位置に到着、訓練の時が近づいてきた。
橘隼の訓練にはタウロ、レールガンの試射にはエスコルピォが関わる。
第6艦隊が現場に到着、赤城と加賀は静止し橘隼が発艦準備に入る、
赤城の女性通信官がタウロ達に向かって連絡を始めた。
「タウロさん聞こえますか?」
「はい、よく聞こえますよ!」
「これから橘隼を発艦させます、準備はよろしいですか?」
「はい大丈夫です、いつでもどうぞ!」
「わかりました!幸運を祈ります!」
「うふふ・・ありがとう!」
このタウロは・・見た目は高校の体操選手のようだがパワーはものすごい、
雰囲気は酒●法子さんのような感じですごく可愛らしい美人の天聖族、
そのためか・・ルーム国の兵士が競って橘隼に乗り込もうと躍起だった。
俺もマテオのように・・・
2匹目のどじょうを狙うかのように兵士たちは橘隼を奪いあっていた。
「おい邪魔するな!それは俺が乗る機体だぞ!」
「何言ってるんだ!お前のはあっちにあるだろう!」
「そこ発艦の邪魔するな!喧嘩なら他所でやれ!」
赤城の甲板で揉める兵士達、それだけタウロは魅力的な女性なのだ、
なんとか彼女を射止めたいと・・我先にと橘隼に乗ろうとする兵士達、
それに呆れた女性通信官が・・怒りながら一喝!
「あんたら~~!!!喧嘩するなら全員海に叩き落とすわよ!!!!」
「ひ・・・ひぇぇぇぇぇぇぇ~~!」
この一喝に怯えたのか・・
兵士たちは青ざめながら並ぶ、前に実際落とされた兵士がいるからだ、
前は・・天使族が訓練に初参加した時も似たような状況が起きていた、
可憐な天使族にデレデレの兵士達、そのため戦闘機隊が発艦しなかった。
自分の指示を無視する兵士達、おかげで彼女は他の艦から怒られる始末、
赤城の戦闘機隊が発艦しないので他の艦が動けず訓練が出来ないからだ、
他の艦は指示を出す女性通信官に大クレーム!彼女は急ぎ甲板に降りる。
直接兵士たちに指示を出すが兵士たちは無視、キレた彼女は恐るべき行動、
兵士たちを捕まえ次々と海に投げ飛ばした、どんどん落とされていく兵士達、
それ以降兵士たちはこの女性通信官に頭が上がらなくなった。
ちなみに海に落とされた兵士たちはクラーケンが救助、その後軍法会議、
リシャールがお互いの言い分を聞いた後・・女性通信官の行動を支持した。
第6艦隊の指揮官が支持したこともあり・・兵士たちは黙り込んだ。
既に加賀の戦闘機隊は発艦済、急いで赤城の戦闘機隊が発艦していった、
その間相手となるタウロ達は・・
「うん!これ美味しいわね」
空中で静止しながら・・
新発売の抹茶ラテを飲みながら・・
のんびり赤城の戦闘機隊を待っていた。
そのころ・・
融合を拒否るリファイア達になにやら語り出す天使族たち、
始めは聞く耳持たずだったが・・次第に話に耳を傾け始めた、
そうして・・ある一言がきっかけでリファイアが目を輝かす。
「そ・・それは本当なの?」
「ええもちろん!約束するわ!」
ちなみにこのやりとりはアリエノールやシャーロット達も行っていた。
「なら早く教えて!あなた達急ぐんでしょう?」
「そうなのよ!時間が無いから急ぎ始めるわよ!」
「わかったわ!」
何を教える気なんだ?なんかいやな予感がする・・
30分後・・
「あなた達なかなか筋がいいわね、これなら2級獲得も容易よ!」
「うふふ・・ありがとう・・」
・・・
俺はカードを作る際・・様々な種族の特性を参考にして作成している、
今回のモンスターもこの異世界の天使族を参考にして作成している。
● リファイアエンジェル(攻3900、守3800)
● ホーリーエンジェル(攻2500、守2200)
・・・
もしかして?
「はじめるわよ!準備はいい?」
「ええ大丈夫よ!いつでもどうぞ!」
なぜかリファイア達が光の縄を持って怪しい笑いをしている、
少し距離を置いた天使族達がそれを見守る、なぜかこちらも笑う、
この光景は・・まるで打ち合わせでもしてたかのように共通だ。
「ではカードを入れますね」
ソネット・アヤカ・ショウコが光の球にあるカードを入れる、
それは俺が予備に預けたホーリーエンジェルのカードだ。
キラリ~~~ン!!!!!!!!!!!!!!
合計14体のホーリーエンジェルが姿を現す、清純美女の雰囲気だ、
彼女達は周りを見る・・なぜか光の縄を持つリファイア達に囲まれていた。
「えっ?なんで同じモンスターのあなた達が私達を狙うの?」
「ごめんなさいね~~わかっているけどやめられないの!」
なんじゃそれ?
異様に興奮しているリファイア、訳が分からず後ずさりするホーリーたち、
だが完全に囲まれている、戦おうにもリファイアの方がはるかに実力は上、
勝てないのはわかっているので・・風魔法で土埃を舞い上げ逃げようとする。
「風のささやき!」
苦し紛れに放った風魔法が土埃を舞い上げる、だがそれは・・
「うふふ・・予想通りね」
「そうね・・ウフフ・・自分から罠にハマったわ」
「うふふ・・」
「うふふふふふ・・・・」
拡散して逃げようとするホーリーたち、だがそれは・・・
「うふふ・・これはラッキーね!私はこっちを頂くわ!」
「ええ拡散してくれたので手間が省けたわ、うふふ・・」
「ウフフ・・」
「ウフフフフフ・・・・」
・・・
「アァァァァァァァァァァァァァァァァ~~~~!!!」
各魔法の玉の中では・・
リファイアの鬱憤晴らしの生贄とされたホーリーたちの悲鳴が響く・・
・・・
土埃が収まったあと・・
リファイア達に亀甲縛りをされたホーリーエンジェル達が気絶している、
白目をむき身体は痙攣して下半身は思いっきり濡れている・・
「うふふ・・すっきりしたわ」
「そうね、この技をもっと極めたいわ!」
これを聞いた天使族達は・・笑いながらリファイア達に問う。
「どう?私達と融合してこの技を極めたいと思わない?」
「そうね・・うふふ・・とても楽しみだわ」
「望むところよ!この技を極めるのは私よ!」
「それはどうかしら?私が先に極めるわ!」
「うふふ・・楽しみだわ・・」
「うふふ・・」
「ウフフフフ・・」
・・・
天使族とリファイア達は・・
「これからもよろしくね」
「こちらこそ!」
固い握手をかわし融合を行っていた。