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自爆覚悟の特攻とレイミを慕うパイロット達




瀕死のレイミは・・かろうじて生きてはいるがもう戦闘不能の状態だ、

今は天聖族の隊長が放った魔法の球に閉じ込められ空に浮いている、

それを見た蒼龍・飛龍の艦載機に乗るパイロットライアン達は・・



・・・



「てめえ・・」



「お前・・」



・・・



「レイミさんに何しやがるんだ~~~この野郎!!!!」



艦載機隊は怒り狂い天聖族の隊長に総攻撃を開始!機銃を撃ちまくる、

隊長は・・



「やれやれ・・」



魔法の球を弾き距離を置く、そして艦載機隊と交戦、圧倒的な強さだ、

艦載機は機銃や空対空ミサイルを放つが・・隊長は手の一振りで弾く、

それを見たパイロット達は・・ある奇策に出た。



「おい頼むぞ!俺が突進するから後ろから撃て!」



「わかった!逃げるタイミングに気をつけろよ!」



艦載機の一部は旋回、3機が横並びとなり隊長に向かった、

隊長は剣を抜きそれを一振り、さざ波のような衝撃波が飛んでいく、

すると・・



「喰らえ!レイミさんの仇だ!」



艦載機3機のパイロットは緊急脱出、同時に後続がミサイル発射!

それが3機の艦載機に直撃、艦載機は大爆発を起こす。



ドグヮ~~~~~~~~~ン!!!!



猛烈な衝撃波が隊長を襲う、さすがに危険と判断した隊長は離脱、

その先に・・他の艦載機が周りこみ機銃の嵐、隊長はバリアを展開、

だが左足に一発弾が直撃、怒った隊長は火炎魔法を乱射した。



「グヮア!」



「ぎゃあ!!」



10機ほどの戦闘機が火炎弾の直撃を受け墜落、他の機体は何とかかわす、

そして旋回した後再び機銃掃射、その気迫に押される隊長だが・・



「これはまずいな、本気で抑えないと私でも危ないわね」



特級を超えた「聖級」の力が解放される、その力は想像以上だった、

近くにいた機体は次々と聖級の隊長の高速攻撃で爆発、墜落していく、

それを魔法の球の中で見ていたレイミは・・涙を流す・・



「・・みんな・・逃げて・・お願い・・」



レイミの祈りとは裏腹に次々と落とされていく艦載機、

だが艦載機隊は攻撃を止めず次々と突進、機銃を放つが・・

それよりも速く動く隊長には通じず・・次々と落とされていく。



気が付けば艦載機はもう10機を切った、他は全部落とされたようだ、

だが艦載機は戻る気配はない、何を考えたのか距離を置きミサイル攻撃、

当然隊長はかわす・・追尾機能があるミサイルは隊長を追いかけていく。



「ならば!!」



隊長はミサイルに火炎攻撃!



ズカガガガガ~~~~ン!!!!



ミサイルは全部砕け散った、その煙の中から艦載機が体当たり、

油断した隊長はその直撃を受け・・バリアがそれを遮っていた、

すると・・パイロットが出てきて持っていた銃で隊長を撃つ!



「くらえ!」



ズキューン!!!!



銃声が響くが・・バリアを展開している隊長には弾は届かなかった、

ならばと・・量産聖剣「ワールド」を展開して斬りかかってきた、

だが・・隊長は指2本でそれを受け止め・・艦載機を蹴り飛ばした。



「畜生~~~~~~!!!」



機体は大爆発、だがパイロットは隊長に抱きつき・・手榴弾のピンを抜く

そして・・




ドガァァァァァン!!!!!!




パイロットは自爆!




「イャアアアアアアアアア!!!!」




それを見ていたレイミは喚き大号泣する、

だが・・



「やれやれ・・ここまでするかしら?普通・・」



パイロットを抱きかかえ空に浮かぶ隊長、まだパイロットは生きていた、

どうやら爆発の瞬間高速移動でパイロットを抱え離脱したらしい、

すると・・ショウと瑞鶴・翔鶴の艦載機がこちらに向かって飛んできた。



「増援か・・一旦引いたほうがよさそうね・・」



隊長はレイミの元に近づき・・パイロットとレイミを地上に下ろした、

レイミは急ぎパイロットの治療を・・既に魔力が尽き泣き叫ぶしかなかった、

それを見た隊長は・・部下に指示を出す!



「全員撤退!一旦聖域に戻ります!」



「了解!」



他の艦載機を相手にしていた部下達が距離を置きそのまま去っていく、

隊長は追撃をかわす為に巨大な煙幕を展開、1m先も見えなくなった、

そして隊長は高速離脱、あたりが晴れた時は・・姿は無かった。



駆け付けたショウがレイミの治療の為近づくと・・



「・・お・・お兄ちゃん・・」



レイミはショウに抱きつき号泣、それを静かに受け止めるショウ、

そして左手でパイロットに治癒魔法、なんとか間に合ったようだ、

そしてショウはレイミとパイロットを抱え霧島に戻ってきた。



艦載機も蒼龍・飛龍に戻ってきたが・・数が少なすぎる??

霧島にいたアズミが疑問に思い蒼龍・飛龍の通信官に尋ねる!



「ねえ!何機戻ってきたの?」



「・・・帰還8機です・・」



「8機?60機も出ていたのよ?他は全部落とされたと言うの?」



「はい・・残念ながら・・ですがパイロットは全員転移魔法で無事です」



蒼龍と飛龍は急ぎパイロット達に緊急治療、生きてはいるがほとんど重傷、

帰還機は蒼龍5機、飛龍3機、これらもやっと飛べる程度まで破損していた、

ほぼ全滅に近い状態に・・それも天聖族は1人も倒してはいない。



この知らせを聞いた各種族は驚きを隠せなかった。というのも・・

蒼龍と飛龍の艦載機はベテランパイロットが多く腕前は確かだった、

彼らが10機集まれば・・特級クラスでも手を焼くほどの腕前だった。



・・・



蒼龍と飛龍は艦載機を失いほぼ戦闘不能のため引き返えざるを得なかった、

それを護衛する艦も止む無く引き返す、第4・5艦隊は母港に引き返した、

その知らせを聞いた第1・2艦隊も反転、母港に引き返した。



レイミは治療が済んだ後・・



独房に押し込まれ反省中、食事は用意してるが全然食べる気配が無い、

自分の暴走のせいで艦載機を多数失いパイロット達にケガを負わせた、

それに加え・・天聖族との衝突は確実となりさらなる犠牲が出る・・



それを考えると・・涙が止まらなかった。



事の重大さを悟ったレイナは・・カオス達と相談、レイミを軍事裁判・・

それに猛反対したのは蒼龍・飛龍のパイロットたちだった。



「なあ~レイナさん!レイミちゃんの罰はやめてくれ!」



「そうそう!落とされたのは俺達が未熟だから!レイミちゃんに罪は無い」



「俺達の愛するアイドルを罰したら・・許さないぞ?」



「なあ~頼むよ!罰は止めてくれ!機体代はローンで払うからさ~」



思いつく考えでレイミの罰を止めようとするパイロット達は増援要請、

各艦のパイロット仲間に連絡を取りレイナにブーイングの嵐!

それを聞いたレイナは・・病室に移動し大きなため息・・



「ハァ~~わかったわよ!レイミの罰は無しにするわ!」



「オォォォォォォォ!!!」



「さすがレイナさん!話が分かる!」



「さすが!愛してるよ~~~」



調子に乗ったパイロット達、だがレイナは冷たい目線で一言!



「その代わり・・機体代はあんたたちの給料全部没収で手を打つわ!」



「エェェェェェェェェェェ!!!」



「そ・・そんな~~給料全部はひどすぎるよ~~~!」



「これだけ損害出したんだから当り前よ!今年のボーナスも没収ね!」



「エェェェェェェェェェェ!!!」



泣き喚くパイロット達を尻目に病室を出るレイナ、そのまま独房に向かう、

意気消沈して泣いているレイミ、鍵を開けたレイナが独房に入って一言!



「いつまで泣いてるの?いい加減に出てきて働きなさい!」



「・・え?・・私・・??どうして・・?」



「パイロット達に感謝しなさい、彼らが猛反対したから処罰は無しよ!

あなたはこれを教訓に皆の為に働きなさい、それが罪滅ぼしとなるわ!」



「・・わ・・わかりました・・」



これを聞いたレイミは・・急ぎ独房から飛び出て病室に向かう、

給料とボーナスを没収されたパイロット達は別の意味で泣いていた、

そこにレイミが入ってきて・・その場で土下座した。



「・・ご・・ゴメンなさい・・」



これを聞いたパイロット達は・・レイミの前で・・なぜか土下座!



「守りきれずに!!!すみませんでした~~!」



・・・



キョトンとするレイミ、それを見たパイロット達は大笑い!



「アハハハハハ!レイミさんが無事ならそれでいいんだよ~!」



それを聞いたレイミは・・



「・・あ・・ありがとう」



「オォォォォォ!!!!」



レイミは1人1人のホッペにキスしていた。



大喜びのパイロット達だが・・・



・・・



彼らの翌月の給料と今年のボーナスは・・



・・・



しっかりと全額引かれていた。









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