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死魔法への対策と深夜の突入救出作戦



ブルーデーモンの領地である北の裏大陸が見えてきた、大きな大陸のようだ、

どうやら王達は城の地下牢に閉じ込められている可能性が高いらしい、だが・・

俺は進撃の前にアレス達に確認したいことがある、敵は死魔法を使うのか?



これに関しては・・



「YES」



十分あり得るらしい、というのも民衆が餓死しても知らん顔の外道たち、

自分を守るためならどんな手を使っても俺達を攻撃してくるのは確実、

追いつけられたら・・迷わず使うことはほぼ間違いないらしい。



レイナが対策として魔封石を見つけたらしいが今手元には一つもない、

死魔法は半径10m以内でないと効果が無いらしいが・・



危険な魔法であることには変わりない。



さてどうするか・・



俺はゲームで・・こういう危険な魔法を跳ね返す反射魔法を思い出した、

もしくは特殊な盾等も思い出す、早速幹部達にこれらが存在するか尋ねた、

その返事は・・



・・・



・・・



・・・




あれ?



なんで皆黙るのかな?



疑問に思う俺にガルーダの女性が答えてくれた。



「仰る魔法はあるにはあるのですが・・展開が遅いのであまり使いません、

展開する前に死魔法を放たれたら意味ないので・・その前に敵を倒します、

死魔法を使う輩はそれほど速くないので先に叩きのめします」



ガルーダやグリフォン・ワイバーン等は音速で動けるので先に倒すそうだ、

だが相手は相当の数、後陣に死魔法を使える者がいる可能性もある、

そのことを尋ねると・・ガルーダ達は黙り込んだ。



「それなら・・死魔法を反射する盾などは無いのか?」



「あるにはあるんですが・・大きな問題があります」



「それは?」



「確かにその様な盾等は魔法を弾きます、ただ持っているだけで・・

他の魔法も全部弾きます、そのため治癒魔法等も使えなくなります」



それは困ったな・・



・・・



俺は屁理屈とも言える考えで皆に質問、対策を聞くことにした。



「例えば・・遭遇した敵に片っ端から封印呪文をかけるとか・・」



「それならさっき話した通り先に倒した方が速いです!」



「それなら大陸ごと敵の魔法を封印するとか・・」



「そんな極端な広範囲魔法は展開する前に術者の魔力が枯渇します!」



「それなら自分自身を封印して全部の魔法を受け付けなくするとか・・」



これはドラ●エのアストロンや魔法を消す状態のパルプンテのような感じだ。



「自分の魔法ごと封印するのですか?そんなこと・・」



・・・





エルフの女性が何か思い出したようだ。



「似たような魔法ならあります、私達が森で仮眠する時に使う魔法です」



その魔法とは・・




睡眠障壁魔法スリープシールドマジック!」




これは森の奥でエルフが仮眠する時に使う睡眠魔法、ただ特殊な魔法だ、

寝ている時は無防備なので敵に襲われやすい、そのためこの魔法を展開、

この魔法が展開されたら半径5m以内には何も入れなくなり安心して眠れる。



「例えば・・投石や魔法も入れないのか?」



「はい何も入れません、というか入られたら展開する意味が無いので・・」



そりゃそうだ。



この魔法が展開されたら・・あらゆる魔法や実攻撃等も遮断するそうだ。



ただ欠点もある、術者が寝返り以上の動きをすれば強制解除されるそうだ、

魔力を集中させ円状の魔法結界を造るので・・動くと拡散して破裂してしまう、

例えるなら・・シャボン玉の中に入っているような感じらしい。



「術者は動けませんが他もその中に入っていれば死魔法は防ぐことが出来ます、

例えば5人程度で動き他の4人が術者を抱えれば移動は可能です、なので・・

敵の陣内に入ったら展開するのもアリだと思います」



なるほどな・・



術者を抱えて移動する手間はあるが・・死魔法は完全に防げるということか、

だが・・



「その魔法が展開されたら・・中の仲間も出れないんじゃないのか?」



「それは心配ご無用です、外からは入れませんが中から外には出れます、

ただ全部出ると入れなくなります、そのため何かで術者と繋がれば・・

例えば縄などで繋がっていれば他の仲間は出入り自由となります」



それなら安心だ。



「そこでコウさんに相談なんですが・・」



「なんだ?」



「光の糸を造って頂いたいのです、出来るだけ長い糸が便利です、

光の糸なら邪魔にならないし絡まることもありません」



俺は光の原核に尋ねた、それなら簡単に造れるそうだ。



俺は光の糸を展開、100m位の糸を100本ほど造りエルフに渡す、

この睡眠障壁魔法はエルフのみが展開できる、そのためグループを結成、

5人ほどのグループを複数造って・・まずリン達特殊部隊が道案内に入る。



万一に備えグループの中には必ず睡眠障壁魔法が展開できるエルフも加える、

残りの3人はガルーダ、グリフォン、ワイバーン、天使族等精鋭が同行、

ランダムに組み合わせて幽閉されている王達の救出に向かわせる。



俺達は敵の視線をこちらに向かせるため囮となり軍事拠点を攻める、

相手の気を逸らす為あえて大袈裟に進行する必要があるが・・

相手も俺達の攻撃力を知っているはず、撤退した兵から聞いているはずだ。



そのため立て籠もる可能性はある、その中に民衆がいたら攻撃できない。



さてどうするか・・



皆が考えていた時・・アレスがある案を進言する!



「俺・・いや私が民衆に拡散テレパシーを発します、私が敵を攻めると・・

当然愚かな王子達もこれを聞きます、そして私を待ち構えるでしょう」



「その後はどうするんだ?」



「民衆と敵を分ける必要があります、そのため・・あえて敗退します、

敵は私を捕らえようと躍起になるでしょう、そして次期国王を殺せば・・

もう刃向う者はいなくなります。愚かな王子達が政権を握れるからです」



「それは危険じゃないのか?」



「はい・・そこでコウさんの力を借りたいのです」



「俺の?」



「先般私に展開してくれた光の聖剣を・・それを私が苦し紛れに、

リンの首にかかったロープに向け投げたことを覚えていますか?」



「ああ・・あの時は正直驚いた、聖剣がリンの首に向かったからな」



「それは私もです、リンの首は斬れずにロープだけを切断しました、

あれの応用で私の光の分身を展開して頂けると助かります、そうして・・

分身を突入させ相手を城から軍事拠点に移動させます」



「なるほど・・そういうことか・・」



「そうです、敵が軍事拠点に集中したら艦砲射撃で総攻撃をかけてください、

遠慮は無用です、全責任は私が取りますから徹底的に攻撃してください」



「それは困る」



「どうしてですか?」



「責任は君だけに押し付ける気は無い、俺達はもう同盟仲間、共存関係にある、

だから責任は俺達も取る、一人で抱え込むのはやめてほしい」



俺のこの言葉を聞いて・・



周りの幹部達も・・アレスを見て頷いていた。



アレスは・・感激の涙を流していた。



第7艦隊は速度を落とし大陸に向かって巡航、夜が更けてきた、

辺りは真っ暗となり各艦は沖合いで停止、そして上陸準備を始める、

戦闘機やヘリだと騒音でわかるのでハンググライダーを使う。



信濃の甲板に集まった精鋭たち、リン達特殊部隊もグループの中にいる、

仲間を救おうと気合い入った顔で命令を待つ、俺とアレスが皆の前に立つ。



「君達は幽閉されたブルーデーモンの王達の救出に向かってくれ、

救出したら信号弾を放て、すぐにヘリで迎えに行く」



「わかりました!!!!!!!!!」



精鋭たちはハンググライダーに乗る、そして天使族が風魔法を放つ、

台風のような猛烈な風が信濃の甲板に吹き渡り精鋭達は空を飛ぶ、

そのまま風に乗り精鋭たちは大陸に向かって飛んでいった。



2時間後上陸成功との連絡が入る、既に深夜なので敵も寝ているようだ、

敵は俺達がこれほど早く来るとは想定外らしく見張りもサボって寝ていた、

そのため城にはあっさりと入る、そして精鋭たちは秘密の通路に向かった。



夜が明けて・・



アレスが拡散テレパシーを大陸に送る、民衆も王子達も驚き飛び起きた、

そして海を見る、目線の先にはアレスが小舟に乗り城に特攻の構えを見せる、

もちろんこれは幻影、俺の光の原核が造り出した超精巧なアレスの分身だ。



これを見て・・王子達は大笑いをしていた。



「あいつ馬鹿なんじゃないか?たった一人で俺達を攻める気か?」



「ああ次期国王が聞いて呆れる、あの程度の男に俺達振り回されたんだな」



王子達は急ぎ部下達に命令を下す!



「もう遠慮する必要は無いぞ!あいつをとっ捕まえて処刑してやれ!、

処刑した奴には莫大な褒美をやる!気合い入れて行け!」



「わかりました!!!!!!!!!」



部下達は一目散にアレスに向かう、そして魔法攻撃を繰り出してきた、

アレス分身はそれらをかわし軍事拠点に向かう、追いかける輩たち、

そして拠点が見えてきた、そこには既に大勢の輩たちが待っていた。



あざ笑いながらアレスを睨む輩たち・・・



そのはるか後方には・・・



全砲門を軍事拠点に向けて・・



発射命令を待つ第7艦隊がいた。












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