異世界で再会した相棒
俺は一目散にベットから飛び起き隣の部屋に駆け込んだ。
その部屋にはベットで熟睡している幼馴染でもあり親友がいた、
彼の名は デーヴィド・クロフォード、今は俺の軍での相棒だ、
彼は同じ年で独身だが俺と違い女性受けするイケメンだ。
「あっ・・目覚めたのですね?よかった~」
ベットの横に座っていたこの女性はエリーナの妹だそうだ、
20代後半らしいが女子大生位に見える可愛い美女だ。
「はじめまして、私はクリスティーナ・マリア・レティシアです」
笑顔も可愛らしいな~~
!!!
いててててててて??
なぜか俺はエリーナに思いっきりお尻をつねられた、
それはすごく痛かったが・・相棒が無事なのでほっとした。
「彼は当分目覚めそうにないから台所でお茶しましょ」
俺は奥にある台所に案内され椅子に座りお茶を頂いた、
一息ついた後エリーナたちがこの異世界の事を語り出した。
「この世界は魔法は沢山あるけど科学技術は小学校レベルよ」
「えっ?魔法があるのか?」
「はいあります、でも原核が無いとその魔法は操れません」
「原核?なんだそれ?」
「これです」
クリスティーナが引き出しの中から赤く光る丸い球を取り出した、
大きさはビー玉位、なんかふわふわして毛深くマリモみたいだ。
「これを食べると魔法が使えるのか?」
「いえ、こうするのです」
クリスティーナは赤くてふわふわした丸い球を俺の心臓に近づける、
その赤い球は俺の身体に吸い込まれるように入ってきた。
「これであなたも火の魔法が使えるわよ、試してみましょう」
俺達は裏庭に移動したら・・そこには的らしき柱が立っていた。
「あの棒に向かって指差して魔法攻撃して!」
「呪文は?」
「そんなのは無いわよ、火でも火炎でもファイアでもなんでもいいの、
火に関連する言葉を唱えて的を指させば勝手に出るわ」
随分いい加減なんだな。
クリスティーナが補足してくれた。
「各原核は必要だと判断したら状況に応じて魔法を出します、
ほとんどは自動で切り替わりますがある程度の指示も出来ます、
今回はあの柱を燃やしたいので火の原核は反応するはずです」
なるほど。
「火炎!!!」
俺はそう唱え的めがけて指を向けた、すると火炎が出た、
柱は見る見るうちに火炎に包まれ燃えている。
「これが初級魔法よ、あなた火と相性いいみたいね」
言ってる意味が分からないのだが・・
「この世界では身体に原核を取り込むことで魔法を使えます、
ただ相性があって・・原核が拒否した場合その魔法は使えません」
「えっ?拒否があるの?」
「人間同士でも相性悪いと付き合いたくないでしょ?
それと同じ感覚よ」
なるほど!
「えっと・・君たちはどんな魔法が使えるのかな?」
エリーナは・・
「私は今の所火と土、木と雷と治癒ね」
クリスティーナは・・
「わたしは現時点水と木、風と光・治癒です」
なんとなく納得できる・・
「あれ?、君たちはどちらも治癒が使えるのかい?」
「女性はほぼ全員治癒が使えます」
「男性は?」
「むさくるしい男は使えないみたいね、原核が嫌がるわ!」
俺はどうなのだろうか・・
今治癒の原核は手元にないそうだ。
残念!
俺はしばらくの間火の魔法を唱え繰り返し放ってみた、
だが出たのは2発程度でその後は全然出なくなった。
「原核は賢いから必要ない時は魔法出さないわよ!」
そうなのか??
「あと無理と無駄を繰り返すと原核が嫌がり身体から出ていきます、
そうなると二度とその魔法は使えませんので注意してください」
・・・
出て行ったかな?
「ギリギリセーフよ、なんとか踏みとどまってくれたようね、
これからは大切に扱いなさい、でないと他も拒否するわよ」
はい・・これからはそうします。
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