ホワイトデーモンからの情報とエニウェアドラゴンの来訪
俺達第7艦隊はフェニックスの島を経由して裏世界の入り口に向かう、
入口は3つあって・・そこを通る際残りの1つが気になったので質問、
イエローとホワイトのデーモン王に残り一つの入り口の事を尋ねた。
ちなみにこの2人は言葉使いが丁寧なのか俺達と話す時は大概敬語、
俺はタメ口でいいと言ったんだが・・なぜか遠慮して丁寧語で話す、
ちなみにホワイト達は日本語と英語を数日で覚えたそうだ。
「確か人間世界でしたね、一応密偵は放ちましたが目新しいのは何も・・」
「それは・・何度も行ったことがあるのか?」
「はい、お互い交代で部下に偵察にいかせています、主に食料探しですね、
ただ人間世界も相当厳しいようで・・一部を除き餓死者が絶えません、
さらに治安が乱れ略奪や紛争が絶えないので距離を置きました」
「一部は栄えてるようだが・・そこはわかるのか?」
「はい、北東の大陸の付近ですね、あそこは貴殿たちと付き合いがあります、
あそこだけ別世界のようで国は栄え民衆は笑顔で日々を過ごしています」
「他所からの攻撃は無いのか?」
「それは無理かと・・あそこは他の大陸とは相当離れています、それと・・
紛争が起きてる所は船を出す余裕がありません、というか知らないようです、
人間の裏世界も相当広く私達も把握してない地域も数多くあります」
そういうことか・・
「わかる範囲でいいんだが・・俺達のような異世界人もいるのか?」
「現時点部下の報告では聞いていません、というか意識していませんでした、
今後はそのような人物や生物等を見かけたら報告するように伝えます、
その際はコウさん達にも報告します」
「それは助かる、ありがとう!」
「いえいえ・・これだけのお土産の事を考えたら安すぎる位です」
俺達は今第7艦隊、大和・武蔵・信濃・紀伊の4隻に加え新型輸送重巡洋艦、
輸送軽巡洋艦各5隻の計14隻がイエローデーモンの大陸に向かっている、
輸送重・軽巡洋艦には数多くの食料品や生活用品を満載している。
紀伊を先頭に右に武蔵、左に大和、後ろに信濃が輸送重・軽巡洋艦を囲む、
現地に到着したら・・輸送重巡洋艦はイエローデーモンの指揮下に入る、
イエローデーモンとフェニックスの島の往復定期便はこの艦が担当する。
輸送軽巡洋艦はそのままホワイトデーモンの領地まで搭載荷物を運ぶ、
その後はホワイトデーモンの指揮下に入りイエローとの往復定期便に使う、
他にも領内の複数の島を経由するので少し大きめの輸送軽巡洋艦にした。
俺達は一度イエローの島に降りて王の妻たちと今後の打ち合せをする予定、
それが済んだら俺達の艦に乗ってホワイト達に挨拶に行くと言っている、
その後はしばらくの間2つの領地を往復して艦の仕組みなどを教える。
ちなみに輸送重巡洋艦、輸送軽巡洋艦、輸送駆逐艦、簡易駆逐艦は名は無い、
これらは番号で呼ぶ、自分の考える名をつけようと皆が喧嘩するので止めた、
中には訳わからない名前も多いので俺の権限で番号で呼ぶことにした。
輸送重巡洋艦は・・・301からの番号で呼ぶことにした。
輸送軽巡洋艦は・・・201からの番号で呼ぶことにした。
輸送駆逐艦は・・これはミア達がニックネームをつけたがるので一部許可、
具体的には・・
ミアちゃん号!
ホリーちゃん号!
リサちゃん号!
などなど・・・
・・・
次の生産艦からは101からの番号で呼ぶことにした!
簡易駆逐艦は海賊・商人たちが・・なぜか俺達の世界で使われる猫の名前、
タマやソラ、マルやモモ等の名前をつけていた。
・・・
これに関してはノーコメントとした。
そのころ・・
エニウェアドラゴンの占領地・・南の大陸の動きが慌ただしくなっている、
エニウェアの住む漆黒の大陸は黒雲が覆っていて人口衛星では監視出来ない、
だが南の大陸は覆う雲が少ないのである程度は監視できる。
第4艦隊の半分と第5艦隊が合流して南の大陸の境界線付近で監視中、
人工衛星とレーダー、それと天使族達が上空に飛び立ち双眼鏡で目視、
エニウェア配下の魔物達が続々と南の大陸に集結してるようだ。
総指揮艦は戦艦金剛として・・
榛名・霧島はじめ各艦の主要幹部が金剛に集まり相談中!
金剛艦長特級グリフォンのレイナが監視官に尋ねている。
「どう?何か動きはあるの?」
「はい、かなりの魔物達が集まっています、おそらく10万以上・・、
でも私達のいる方角ではありません、むしろ逆ですね」
「逆?どういうこと?」
「それはわかりません、ただ私達を攻める気は無いようですね、
もし攻める気ならこちらの方角に向かうでしょうから・・」
「なんかおかしいわね、何かあったのかしら?」
「人工衛星で見る限り・・何かに備えているようですね」
「そのようね、かなり大掛かりだから何かと戦うのかも・・」
「えっ?一体何と?」
「それはわからないわ、けど油断は出来ないわね」
レイナ達が首をかしげていると・・レーダに反応があった!
「緊急事態発生!南の大陸から何かがこちらに向かっています!!」
南の大陸からレイナ達に向かって3体のエニウェアドラゴンが飛んできた!
「全艦戦闘態勢!戦闘機を順次発進させて!」
レイナの命を受けた航空母艦瑞鶴と翔鶴から戦闘機がスクランブル発進・・
「待て!我は戦う気はない!話がしたいだけだ!」
強烈な拡散テレパシーが皆の頭に響く!
エニウェア3体は・・艦隊から約500m位離れた上空に静止している。
「どうします?無視して攻撃しますか?」
「それは待って!攻める気なら大勢の部下を連れてくるはずよ!」
「それはそうですが・・危険すぎますよ?」
レイナは傍にいたショウとレイミに尋ねる。
「どうしたらいいかしら?あなた達の意見を聞きたいわ」
「僕は話を聞いたほうがいいと思います、3体位なら大丈夫でしょう、
特級は真ん中1体だけですから僕一人でも余裕で戦えますよ、それに・・
何を話したいのか興味もありますので・・」
「・・私達気配消して隠れているから・・危ない時は出て戦うわ・・」
「そうね、わかったわ、話を聞きましょう」
レイナはエニウェアにテレパシーで返事を送る。
「わかったわ、準備するからしばらく待ってて!」
「理解した!」
レイナはレイミ達の言葉を受け入れエニウェアと話をすることにした、
幹部達は戦艦金剛の近くにいた航空母艦翔鶴に乗り移る、反面・・
翔鶴の大半の乗務員は金剛に移り戦闘態勢のまま待機した。
翔鶴はゆっくり前進、エニウェアが黙認できる距離で誘導灯を点灯、
誘導灯を理解したエニウェア3体はゆっくり降下して甲板に着陸、
各種族は各艦で待機、いつでも戦えるように身構えている。
レイナは特級白黒天使族を護衛にゆっくり甲板に降りて歩いていく、
エニウェア3体は翔鶴の艦首あたりで待機、そこで話すのかと思ったが・・
「キ~~~~~~~~ン!」
3体のエニウェアは光り輝き・・その中から男性1人と女性2人が出てきた、
男性は超イケメンで鋭い眼光と黒い長髪、女性2人は同じく黒い長髪の美女、
男性は特級レベル大体30歳前、女性は上級レベルで20代前半の感じだ。
雰囲気が似ているので・・どうやら兄妹のようだ。
その姿を見たレイナは・・とても驚いていた。
「驚いたわ・・中級以上のエニウェアは人間姿嫌いじゃなかったの?」
この言葉を聞いた男性が・・微笑みながら語り出す。
「仰る通りですよ、誇り高い我らは人間姿を嫌います、ですが・・
緊急事態となれば話は別です、必要ならば人間姿にもなりますよ」
「そうなの・・で?何しに来たの?・・と言いたい所だけどね、
せっかく来たんだから中に入ったら?お茶位は出すわよ」
「それはありがたい、ぜひお願いしたい!」
「口に合わなかったら残してもいいわよ」
「その時に考えましょう」
「そう・・ではこちらにどうぞ!」
レイナは翔鶴の会議室にエニウェア達を招いた、そして席に座る、
エニウェア達も対面の椅子に座る、隣の部屋ではショウやレイミ達が待機、
気配を消して・・合図があれば攻撃する段取りで身構えていた。
このエニウェアの男性・・・
口は穏やかだが・・
・・・
物凄い殺気を纏っている。
・・・
俺はこの男性を・・・
「カラミティ(災厄)」
と名付けた。
そのカラミティが・・レイナに対して一言。
「我らがここに来た目的・・前置きから話したいが・・長いがいいかな?」
「ええ構わないわよ、詳細に説明してもらえるとありがたいわ」
「わかった!ではお話しする」
カラミティは・・
静かに語り出した。
いつも見て頂きありがとうございます。
おかげさまで累計PVが6万を超えました、ありがとうございます。
これからも応援宜しくお願いします。




