岩と石での総攻撃と大盛りの緊急用物資
イエローデーモンの女性陣はパニック状態で俺達に攻撃を仕掛けてくる、
スリングショット・・要するにゴムひもで球を飛ばすパチンコの巨大版、
それらを複数海岸に並べて・・一斉に打ち石や岩を飛ばしてくる、
ゴォォォォォォォ・・・
ドキューーーーーーーン
原始的な攻撃だが・・
高速で飛んでくる岩や石・・まともに受けるとヤバい!
「アイスシールド展開!岩と石を防ぎなさい!」
エマの指示で氷の盾が展開され岩と石を弾き返す、だが次々と飛んでくる、
海岸ではパチンコの他に巨大化した女性デーモンが棍棒を持ち構えて・・
パカ~~~~~~~ン!!!!
バ~~~~~~~ン!!!!!!
まるで野球の打撃練習のような感じで岩や石を次々と打ちまくる!
さらに20m程に巨大化したデーモンの足に硬化魔法を展開して・・
「くらえ!!!!」
ドコ~~~~~~~ン!!!!
岩や石をサッカーボールのように蹴り飛ばした!
岩と石が物凄い勢いで飛んでくる、乗組員たちはすぐさま反撃・・
・・・
賢い各種族の乗務員たちは器用に飛んでくる岩と石だけを撃ち落とす。
祭りの射的の景品を落す感覚でライフルランチャーで岩を砕いていく、
数は多いが直線的に来る岩や石が多いのでそれほど怖さはないらしい、
一部は・・
「あの大きいの30点ね!」
「よし任せろ!俺があの岩を砕いて30点GETだ!」
「あっ・・大きいのが飛んできたわ!あれは50点にしましょう!」
「任せて!たしか100点になったら景品が出るのよね?」
「そうよ!あとで好きなデザートが一品追加されるわ!」
「そうこなくっちゃ!私プリン2段重ねにするわ!」
「えっ?それは反則よ!プリンは分けて食べるのが至高なのよ!」
「何言ってるの?こういう時でないと試せない贅沢よ!」
「それもそうね、なら私も試すわ!」
・・・
あの~~~君達・・
遊びじゃないんだから・・
俺がそう思っていると・・イエローデーモンの王が艦首で叫んでいる、
どうやら妻たちに攻撃をやめろと必死で大声で訴えてるようだが・・
別の角度から巨大な岩が飛んできてライアンがそれをライフルで砕いた!
「バカ~~~~~ン!」
岩は大きく砕け・・その一部が王の後頭部に飛んでいく・・
ヒュ~~ン・・
ポカ!!
「ふぎゃあ?」
・・・
砕けた岩は王の後頭部に直撃、王は意識を失いその場に倒れ込む・・
・・・
あの王・・たしか特級クラスだよね?
なんで岩ぐらいかわせないんだ?
俺は呆れ汗、すると甥と姪が近づき俺に耳打ちする。
「王・・いや伯父さんは妻たちに頭があがらないのです」
・・・
要するに・・
妻たちの攻撃は恐怖から無意識に無条件で受け入れてると?
甥と姪は・・照れながら静かに頷いた。
・・・
なぜだろう・・
あの王からは・・俺と同じ空気を感じる。
部下達が急ぎ王を回収して医務室に連れて行く、王の頭には大きなたんこぶ、
命に別状はないが意識を失っているのでそのまま医務室のベットに寝かせる、
すると攻撃が止んだ、どうやら溜めていた石と岩が無くなったようだ。
海岸の妻たちは・・
肩で息をしながら千里眼で俺達を見ていた部下に尋ねる。
「どう?あれだけ打ったんだから・・かなり当たったでしょう?」
「いえダメです、全部直前で砕かれているので相手は無傷です」
「えっ?あれだけの岩と石が全部砕かれたの?」
「はい残念ながら・・」
・・・
「こうなれば奥の手よ!あれを持ってきなさい!」
「わかりました!!!!!」
部下達は急ぎあるものを持ってきた、それは巨大なゴーレムだった、
複数いるゴーレムは巨大な岩を持ちあげながら海岸に歩いてくる、おそらく、
あの岩を俺達に投げつける気だろう、だとしたら厄介だな・・
それを見た武蔵にいるエリーナ、なぜか目を輝かせ大和に連絡してきた、
俺ではなく隣にいるデーモンの甥と姪にあることを尋ねてきた、それは・・
「あのゴーレムに生命体は乗っているの?」
「いえあれは岩の塊です、魔法で操っているので生き物ではありません」
「だとしたら・・砕いていいのね?」
「え?ええ・・出来るのであれば・・」
これを聞いたエリーナは主砲発射命令!武蔵の主砲がゴーレムに向けられる、
それを見た紀伊のタケシも発射命令、紀伊の主砲が別のゴーレムに向けられる、
同じように大和も主砲をゴーレムに向ける・・
「主砲発射!」
ドッコーン~~~~~~!!!!!!!!!!
3隻の主砲が一斉に火を噴いた!その弾はゴーレムの上半身に直撃!
バァァァォァァァァン・・・!!!
ゴーレムの上半身はゴナゴナに吹き飛び腰から下だけが立っている。
「キャアァァァァァァァ・・・!!!! 」
衝撃波で吹き飛ばされた妻たちは壁に激突、ケガは無いようだが・・
上半身が消えているゴーレムを見て・・青ざめていた。
「う・・嘘?あの船こんな攻撃力があるの?」
「あ・・あんな攻撃されたら私達ひとたまりもないわ・・」
「で・・でもおかしくない?どうして私達を狙わないの?」
その時妻たちの頭にあるテレパシーが届く、発信先は王の甥と姪からだ、
甥と姪は今までの経緯を説明、俺達が敵ではないと切実に訴えている、
この言葉を聞いて・・ようやく状況が把握できたようだ。
ちなみに今までも甥と姪達はテレパシーを発信していたが遮断されていた、
興奮した妻たちがテレパシーを全く受け付けずに俺達に石を投げ続けた、
主砲の衝撃波で吹き飛び青ざめたことで隙が出来てテレパシーが届いたと・・
・・・
妻たちは通常サイズに戻り・・
なぜか顔が赤くなり大急ぎで屋敷に戻り・・
着替えとお化粧を徹底的に行い身なりを整えていた。
2時間後・・
俺達は上陸し屋敷に招待された。
その際王族への贈呈品として様々な食糧とお菓子を渡しておいた。
「ようこそ異世界の方々!私達はあなた方を歓迎します!」
・・・
目の前には王妃の雰囲気を漂わせながら笑顔で歓迎してくれる妻たち、
あまりの変貌ぶりに声が出ない俺達、さっきまでのはなんだったのか・・
「えっ?そんなことありましたか?」
とばかりに満面の笑顔で誤魔化す妻たち、爽やかな笑顔で俺達をもてなす、
この展開をエリーナは予測していたようで何事も無かったかのような笑顔だ、
そして・・なぜか俺を見ながらこう呟く・・
「私も似たようなの抱えているからね・・よくわかるのよ」
なんだよそれ?
俺達はイエローデーモンの女性陣に挨拶した後港に戻り物資を降ろし始める、
入港した4隻の艦から荷物が次々と降ろされていく、これらは緊急用物資、
中身は米や乾燥パン、ドライフルーツやカレー、カップラーメン等だ。
王の許可を貰い・・
痩せ細った民衆を集め俺達はこれらの食べ方を説明する。
パンやドライフルーツはすぐ食べられるが米やカップラーメンはお湯がいる、
王たちに水と鍋等を用意してもらいお湯を沸かしてこれらに注ぎ込む、
普通は3分で出来上がるが・・緊急用物資は大盛りにしてあるので5分待つ。
というのも・・
俺達は今まで各地に出向いてきたが・・ほとんどが食糧難で皆空腹だった、
そのため通常サイズでは足りずにおかわりを連発するので容器が嵩んでいた、
それなら大盛りにして容器を減らそうと考え大盛りサイズに変更した。
これらの非常食は塩分や糖分等は抑え目にして・・あえて薄味にしてある、
各種族にも味見してもらったが・・緊急用はこの位の方がいいと好評、
濃口だと飲み水が過剰に欲しくなり現地で足りなくなる可能性もあるからだ。
まずは子供達にこの大盛りカップラーメンの食べ方を説明、すぐに理解した、
初めて見る箸も問題なく扱えたので5分後カップラーメンを渡した、
ちなみにラーメンはじめ容器類は竹等を使っていて環境に配慮している。
子供達は初めて食べるカップラーメンの匂いに興奮しながら・・
「ハフハフ・・ハフハフ・・」
「ズルズル・・・ズズズ~~・・」
・・・
「美味しい~~~!!!!」
この言葉を皮切りに子供達が一斉に食べ始める、大盛りなのにすぐ完食、
それでも少し物足りないようなので菓子パンや野菜ジュースを与えた、
次に女性陣にラーメンを支給、こちらも完食、菓子パンも一緒に渡した。
・・・
あの~~~
王様?それと甥と姪さんたち?
あなた達はあれだけ肉玉ライス食べたでしょ?
一緒に並んで民衆の非常食をなぜ求める?
それに・・
あなた達には別に物資を渡したでしょ?
「きちんと並んでるぞ!」
と言いたそうな顔をして列に並ぶ王様と甥と姪たちだった、
ちなみに王妃たちも民衆が食べるラーメンを見てほしくなったらしい、
全員なぜか笑顔で王のすぐ後ろに並んでいた。
・・・
俺達は呆れながら・・
きちんと並ぶ王たちにも非常食を渡していた。
本日2度目のコロナワクチン接種に行ってきました。
現時点熱は無く立ちくらみもないのである程度免疫ができたのかな?
ただ親族が発熱したと聞いたので無理せず会社休んで家でじっとしています。
早く大声で叫べる日が来るといいですね!
これからも頑張って小説書いていきますので応援宜しくお願いします。