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新たなる戦力補強とイエローデーモン王との対面




昼前にやっと興奮が収まった会議場で真剣な課題に切り替わる、

デーモンは意外と友好的ではあるが・・それは一部のデーモンのみ、

大半は好戦的らしく油断すると攻め込まれることもあるらしい。



目の前にいるイエローデーモン達は農業系でどちらかと言えば温和、

その隣の領地に住むホワイトデーモンは漁師系でこちらも温和らしい、

性格が似ていることもありこの2種族は同盟を結ぶほど仲がいいそうだ。



フェニックスの島がある裏世界への出入り口はイエローデーモンの領海、

本島から約10km離れた孤島にあるらしくそこには野生の小動物のみ、

本島からは一度小鳥等にとりついてから飛んで移動するらしい。



ちなみにデーモンも背中に翼を展開して飛ぶことは出来るが・・

あまり飛ぶのは得意ではないらしく3km程度しか飛べないそうだ、

そのため遠くに行くときは渡り鳥等にとりつき移動するそうだ。



イエローとホワイトの住む島は・・どちらも北海道位の面積らしい、

それが裏世界の中央の海に左右並んだようにあるそうだ、そして・・

この2つの大きな島を囲むように・・東西南北に巨大な大陸がある。



東の裏大陸はレッドデーモンが支配していて一番規模が大きいらしい、

匹敵する南の裏大陸のブラックデーモンと犬猿の仲で頻繁に衝突、

ただ最近はお互い自重してるらしく小競り合い程度だそうだ。



北の裏大陸はブルーデーモンが支配していて工業地帯のような感じらしい、

こちらも西の裏大陸のグリーンデーモンと対立が絶えないそうだが・・

各デーモン達もやりすぎは身を滅ぼすとばかりに自重しているようだ。



パープルデーモンは北の裏大陸の近くに氷の大陸がありそこで暮らしている、

この種族はインテリ系が多いらしく洞窟内でいろんな研究をしているようだ、

イエローデーモンとはほとんど交流がないのでよくわからないらしい。



各種族との交流手段は船で運ぶ手紙等、ブルーとグリーンが造っているらしい、

その昔エニウェアに攻められた事があるので最小限の情報交換は欠かさない、

仲の悪いレッドとブラックもこれだけは欠かさず情報を提供している。



大体の状況がわかった所で・・対策を考える。



まずレッド・ブラック・ブルー・グリーンは攻めてくる可能性は大、

イエローとホワイトの領地は貧しいので今は無関心だが・・

その先にいる豊かな俺達の存在を知ったら確実に攻めてくるだろう。



そのためフェニックスの島を最前線基地として備える必要が出てきた、

島上の武装配置はそれほど難しくはないが・・問題は海上での警備、

裏世界の警備も必要なので相当数の艦が必要なのだが・・



各種族は今ある艦は全部使っていてまわせないと言っている、

俺達も同じだ、フェニックスの島にまわせる艦は一隻も無い、

となると新造するしかないのだが・・ここでメディが提案する。



「第8艦隊の重巡アトラスをベースにした輸送巡洋艦は造れないのですか?

前に駆逐艦ルースをベースにした輸送駆逐艦を造られましたよね?

あんな感じで重巡輸送艦を造れば広範囲を警備・輸送できると思います」



さらに・・



「チューリップの港からフェニックスの島までは相当距離があります、

エニウェアと遭遇する可能性もあるので駆逐艦や軽巡では心細いと思います、

前に重巡三隈・愛宕・摩耶が駆逐したので重巡なら安心度が高いかと・・」



そういえば・・



第8艦隊に配属している重巡アトラスは戦艦ビスマルク・ティルピッツ、

この2隻の設計図を基に製造した重巡洋艦だ、その設計図は今でもある、

確かにメディの言う通り最低でも重巡クラスでないと安心できないだろう。



だが・・これに待ったが出た!



それはルーム国にある造船所を管理しているライアン達だった。



「重巡輸送艦の建造は可能です、ですがそれを造る鋼材等がありません、

今ある鋼材等は現存の艦隊の整備のために必要不可欠です」



「でも・・前に輸送駆逐艦を建造されましたよね?」



「あれは各大陸から無理して集めた鋼材をやりくりして何とか造りました、

ですが駆逐艦は大体120m前後、重巡ともなれば200mの巨体です、

倍近い鋼材等の資材が必要なので今の在庫だと3隻も造れません」



ここで・・各地の鋼材等を管理している特級ガルーダのカオスが声を出す。



「西の大陸での鋼材発掘量をこれ以上増やすことは無理だ、環境が歪む、

他の大陸も同様だ、環境に負荷がかからないよう慎重に採掘している、

今は整備分が限度だ、複数の新造艦を造れる資材はとても用意できない」



会場は沈黙・・



ここで裏世界の地底人親子が発言する。



「その鋼材等の素材を見せて頂けませんか?」



ライアンは急ぎ鋼材等の素材サンプルを用意して地底人親子に見せた。



「これなら私達の世界に大量にありますよ!ほとんど使っていません、

なんなら私達の土魔法で一か所に集めることもできます、でも・・

海は運べないので取りに来てもらう必要はありますけど・・」



これを聞いた俺達は・・



新造艦の建造に目途がついた。



地底人は・・これを食料の対価として提供できると喜んでいた。



ここからはフェニックスの島の要塞化の話となる。



まず島に関しては農業・森林地帯を除き工業・軍事化を進めていく、

島民達がいた地域は全解体して新たな住居・事務所などを建設する、

港には大型の造船所を複数建設、ここで新造艦を量産する予定だ。



島民達は・・



新たにアパートなどを提供してもらったので好きにしていいそうだ、

住んでいた所は嫌な思い出しかないので・・もう未練はないと言っている、

それを聞いた女王は・・改めて島民たちに詫びていた。



そうして・・



当面は各艦隊交代で裏世界に出向き地底人の用意した資材を運搬する、

その際結界を展開して精密射撃、穴を開け腐葉土石を埋める作業も担う、

今迄の作物も育てたいと地底人が言うので腐葉土石は埋めることとなった。



この流れをフェニックスの女王も了承した。



ここで会議は終わりバイキング方式の昼食会を開くこととなった、

デーモンや女王も参加して各地域の代表達と交流、今後を話し合う、

新たな取引先と期待される地底人やデーモンに人気が集中した。



これ以降は自由時間、各自ルーム国を観光や食事・艦の整備工場等を見学、

海賊が俺達の艦に興味津々で譲ってほしいとまで言いだした、他にも・・

商人や地底人も艦を譲ってほしいと言うので検討することにした。



翌日・・・



各種族の代表はルーム国を後にして各地に戻る、俺達第7艦隊も出港した、

旗艦大和にはデーモン4人と地底人・フェニックスの女王も乗り込んでいる、

右横にはエリーナが指揮する武蔵、左にはタケシが指揮する紀伊が並ぶ。



3隻の後ろにはサユミが指揮する信濃が続く、目的地はフェニックスの島だ、

今回モンタナは同行せず次回俺達と入れ替わるための準備をするそうだ、

4隻は最大巡航、東の大陸で補給して3日後フェニックスの島に到着した。



まず大和が港に近づく、漁船用の港なので一隻しか入れないためだ、

ここで一旦デーモン達が降りる、するとなぜか煙となり小鳥にとりつく。



「しばらくお待ちください!我らの王を呼んできます!」



デーモン達は急ぎ裏世界の出入り口の方に飛んでいった。



その後フェニックスの夫達と再会、驚くことに畑は綺麗に整備されている、

今迄の行いを猛反省し・・心を入れ替えて必死で働いていたようだ、

出来れば・・妻と子供達にまた会いたいと言っていた。



2時間後・・



20羽位の小鳥の群れがこちらに飛んできた、そして着陸し煙が出た、

20体のデーモンが現れ・・その中の一人からものすごい覇気を感じる、

そのデーモンが俺の前に近づき挨拶・・



「はじめまして!私がイエローデーモンの王です!」



「はじめまして!私が総司令官のコウと申します、会えて光栄です」



「こちらこそ!宜しくお願いします」



言葉こそ丁寧だが・・



タケシとサユミが冷や汗かいてる姿を見ると・・



特級レベルなのは間違いないようだ。








御閲覧ありがとうございます。


先般コロナワクチン1回目の注射をしてきました。


自分の場合は注射後しばらく立ちくらみが起きたので翌日も休みました。


この月末が2回目なので少し不安ではありますが・・


あなたの応援が背中を押してくれるのでありがたいです。


コロナに負けずに頑張ってまいりますので・・


気が向いたらで構いませんので・・


ブックマークと評価の応援宜しくお願いします。

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